タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

産後の家族計画

2017-08-02 21:11:25 | 婦人科
篠山市今田町の海翔(かいと)くん、6月28日生まれ。
「海のように広く大きく、翔いてください。
陣痛が一番辛かったけれど、産んだらすぐ忘れました。
いろいろと相談でき、的確なアドバイスもたくさんもらえました。」

初めてのお産はたいへんだったかもしれませんが、
2人目ともなると、ずっと楽になりますから、次も頑張ってくださいね。

本当を言えば、3人以上は産んで、日本の人口を増やしていただきたいところですが、
いろいろと事情は有るでしょう。
そういう場合は、家族計画、が必要になります。
助産師さんなら、そう指導されるのではないですか?
簡単に言えば、避妊の方法です。

最近は若い女性の間で低容量ピルが普及してきましたね。
1999年ごろに日本で発売された頃は、すごく期待されたのですが、
期待されたほどには売れなかったのですよ。
ところがここ最近は、子宮内膜症に対してピルが保険適応になったものだから、
月経困難症が有れば、避妊目的も兼ねて処方を希望する女性が増えたのですよ。
代わりに最近、性感染症が著増しているのは、ピルの増加と関連しているのは確かですね。

諸外国では、産後にも使えるピルというのも有るのですが、日本では未発売です。
授乳期に使えるピルは無いということですよ。
それで産後に、計画的に避妊をするのはどうすれば良いか、という問題ですね。

月経が再開していれば、リングという方法が有ります。
ただし月経が再開する前に妊娠してしまうことが有るので、それまではコンドームしか有りません。
強いて言えば、ご主人のパイプカットや、卵管結紮という、不可逆的な方法は有ります。
それでも思い直して、赤ちゃんが欲しくなることは有りますよね。
それでやはり産後は子宮内リングが、適しているのではないでしょうか。

ここでも今年から、保険の利く、リングが出たのですね。
何でもそうですが、避妊方法は保険が利かない自由診療なのです。
それで少し高くなるのですね。
ところが保険が利くと言った瞬間、処方することが増えるのです。
ただし保険ですから病気でないといけません。
月経困難症であるとか、過多月経であるとかです。

それでその子宮に入れる器具とは、ミレーナというものです。
形は避妊リングとそっくりですが、ホルモン剤が埋め込まれているので、
5年間もの長い間、高い避妊効果が有ります。
発売当初は自由診療で7万円ほどしたのですが、
現在は保険診療で、たったの1万円ほどで挿入できるようになりました。

薬が付いているので、器具というより、薬として処置薬という分類になります。
全国的にはたくさん処方されているようなのですが、
タマル産で4人ほど続けて使用したのですが、
みなさん初期の不整出血に悩まされるようです。
3、4ヶ月したら落ち着きますよ、と言っても、出血期間が長いので耐えられずに、
せっかくのミレーナも抜いてほしいと言われた女性が続出です。

これなら以前から有る、銅を巻いた避妊リングの方が効果的ですね。
出血の副作用も少ないし、効果も同じく5年ですからね。
銅を巻いていない避妊リングは効果が3年なので、おすすめしません。
費用は自由診療で施設によってバラバラですが、タマル産では挿入時に2万円、
取り出す時に1万円です。

家族計画を確実に、という女性にはおすすめですね。
子供は神様からの預かりものだ、と考える女性には必要無いのでしょうが。