麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

高岡の夜/七夕の星

2005年10月31日 | 東演
10月も今日で終わり…つーことは
今年も残りが僅かになったってこと。

おかげさまで昨日東演版『臨時病室』が
千秋楽を終えました。
4日のうち2日、劇場を離れてはいたけれど、
盛況な客席
また大変ご好評をいただいた・・・ようです。
特に最高の見せ場である「屋上」のシーンは
多くの方が涙でグチャグチャになっておられる様子が
アンケートからも読み取れます。

さて、その週末、僕は富山県高岡市で
演劇鑑賞会の中部北陸ブロックの会議に出席!
作品決定とともに、さらにその向こうにある
「演劇を通しての豊かな生活」
・・・あまりに抽象的ではありますが・・・
とにかく多くの方々と演劇を肴に
実のある話をさせていただきました。

あいにくの雨でしたが、
   その夜空に『臨時病室』よろしく、
   輝く天の川の星を見たのは……少々お酒の過ぎた
   幻覚ではなかったと思っています。
                     
今日、三百人劇場では中国は
湖北省話劇院が『臨時病室』の仕込みを行っております。
既に中国国内でもツアーを回っている
完成度の高い舞台に期待が掛かります!!
11月2日初日。
  京劇など古典劇はよく来日公演がありますが、
  現代劇は本当に少ないので、是非このチャンスを
  生かしていただければ…と思う所存であります。
 

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最高の幕開き~臨時病室初日

2005年10月28日 | 東演
『臨時病室』の初日は、温かいお客様の笑いと涙で、
大変良い幕開きとなりました。
朝はまだ傘は必須という
   今にも泣き出しそうな天気でしたが、
   最後のGPの始まる頃には
   太陽が顔を覗かせ、上々の「初日日和」に
                           
二人の老男女……都会と田舎、考え方も生きてきた過程も
対照的な二人が一つの病室=異常気象で患者が増え、
会議室を病室に置き換えた=で過ごす中で争い、
やがては融和する・・・シンプルなストーリー。

舞台美術もシンプルで、それを彩る照明と音響…
すうっと染みいるような作品に仕上がりました。
               
手前味噌になりますが、たった4ステージで終わるのは
惜しい作品になりました。

さて、今日も夜公演。
早くも噂が広がったか(?)電話がいともより多く鳴っています。

そんな訳で短いけれど今日はこのへんで。

明日あさっては、公演を離れ
   一人、高岡で開かれる会議に出席!
   良い雰囲気の劇場を離れるのは、ちょっと残念ですが
   ……中部北陸の皆さんとの交流も、また楽しいことだろう

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ただいま~月光が今年最後の公演を終えました

2005年10月27日 | 東演
零時を回ったので、いよいよ今夜
『臨時病室』が初日を迎えます。
上演時間は一幕=1時間5分、二幕=1時間5分
(休憩15分)に落ち着きそうだ・・・。

さて。タイトルの「ただいま」は、
10/24~25の『月光の夏』神戸-丹波篠山公演
(10/21ブログで触れてます)から帰りましたって意味で…。
戦後六〇年ということで、多くの皆様に迎えられた
朗読とピアノの奇跡的出逢いの舞台・・・
今年は、これにて終幕です!!!

で。3ステージとも
(というか全てのステージに言えることなのだけれど…)
印象に残りました!
詳しくは、『臨時病室』が終わったあたりでゆっくり
語りたいと思いますが・・・
ひとつだけ。

中学校へ向かうべく、あの福知山線の・・・
「柏原」(←これでカイバラと読むそうです)
で降りたのですが
・・・さすが山間部の丹波だけあって、少し風も冷たく、
それがまた、数少ない体育館公演という
緊張とシンクロしたりして・・・
とにかく駅舎を出て、
     すぐに目に飛びこんで来たのが、
     なんと「知覧」という居酒屋ではないか!!!

ピンと来た方は5行飛んでください。
朗読劇「月光の夏」は、佐賀県は鳥栖の小学校のピアノに
まつわる実話を元にしていますが、最後にピアノを弾き、
特攻出撃して行った、二人の若者が、
まず向かったのが鹿児島県の知覧にある陸軍の基地。

つまり、大変ゆかりのある地である「知覧」が、
目に飛びこんで来たときの驚き…
鳥肌が立ったのは、気温のせいではあるまい!
ある種の運命すら感じた瞬間でした

このひとつのエピソードからも、
このツアーには何かあると思われるでしょう・・・
続きは近いうちに。
何しろ終電の時間が迫っているのです。

約19時間後、『臨時病室』初日の幕が上がります。
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たまにはクラシックを…

2005年10月22日 | 身辺雑記
朗読劇『月光の夏』のピアニストの一人
西川麻里子さんのコンサート『ピアノデュオの夕べ』が
洗足学園の前田ホールで昨夜あり行って参りました。
小林裕子さんとの息のあった舞曲を堪能

インファンテの『アンダルシア舞曲』には間に合わず、
ラヴェルの『マ・メール・ロワ』から…。
2.「親指小僧」の出だしは小粋で面白く印象に残ったが、
クラシックには縁のない人生を歩んで来たので、
3.「パゴダの女王レドネット」の解説
“東洋の国の女王が着物を脱いで湯に入るのを、
   陶器の人形たちが胡桃やアーモンドで
     出来た楽器で伴奏する”
と書かれても、まるでチンプンカンプンだ。

そう思った自分に、公演を勧めた知人の反応が重なる。
「芝居? 何かコムズカシクて解んないんだよなぁ」
確かにそう言われるのも解らなくはない。

よし。せめてヤセ我慢でも僕は頑張るゾ!
心を閉ざしてはいけない…
休憩を挟んで、ラフマニノフの大作『交響的舞曲作品45』

まぁ、心を開いたからといって
急に見えてくるほど甘くはない…。
が、なるほどロシア人らしい大きさと
内包された陰鬱さ・・・解説によれば
“亡命先のアメリカで望郷を望みながら
   世界大戦が始まり、夢を絶たれた”
・・・とゆー背景が影響していることが解るわけだが、
それを置いても、ロシア臭を強く感じる楽曲でした。

充実の約2時間でした

それにしても素敵なキャンパスで、
すでに陽は落ちて暗くはあったけれど十二分に感心し、
また、ホールはホールで素晴らしく溜息が出た…

学生たちはそれぞれ、遅い時間まで練習に余念がなかったが、
いやもっと目一杯活用できそう・・・
いやいや、きっと不眠不休で使っても足りない勢いだ!

ご両親に感謝し日々精進…
  あぁすっかり年寄りの発言じゃわい!!
                       
明日から神戸公演で、帰京してそのまま劇場入りするので、
ブログ少なくとも2、3日は休みます。
              
『臨時病室』いよいよ10月27日(木)開幕!
是非、劇場で会いましょう

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そして神戸

2005年10月21日 | 東演
『臨時病室』の稽古も、今日を含めてあと4日
連日、夜遅くまでの稽古・・・
   1階の稽古場は、ほぼ本番通りの小道具も入り
   もうこれ以上は無理、というくらいの熱を帯びています。
この3人の稽古と並行して、
今年最後の『月光の夏』の稽古も行われています。
24日月曜日に神戸は新長田のピフレホールでの2ステージ、
翌日は丹波篠山の中学校で1ステージ。

この中学校からは3年越しのラブコールを受けていて、
ようやく実現した企画となります。
“いつでもどこでも”を謳い文句にしている
「月光」ですが、交通費すらままならない…となると
気持ちはすぐにでも飛んで行きたいのですが・・・。
まあ算盤の話は置いておいて。

中学校は体育館での公演。
ステージは使わず、生徒さん達と同じフロアで演じます。
これって、例えるなら野試合です。
通常の公演が屋根も壁ものある道場で、
審判もいる試合だとすれば、
武蔵対吉岡道場・・・ご存知一乗寺の決斗よろしく
いつも以上に役者にはプレッシャーのかかる演技となる。
完全暗転(真っ暗ですね)もなく、
照明も鮮やかに俳優を切り取ることなく、
全体的に照らしている程度だから、
役者の味方にはなってくれない。

その一方、とても近い距離で、
観客にエネルギーを伝えられるという利点もある!

いずれにしろ、より多くの人に伝えたい作品ながら
特に“若い世代”へと、考えている
朗読劇「月光の夏」なので・・・とてもとても
楽しみだ!!!

ちなみにメンバーは、山田、江上、小高、能登
そして原野が舞台監督デビューする公演でもある。

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あんあん

2005年10月20日 | 身辺雑記
下北沢の良いところは芝居や音楽が盛ん
うん、それは大きいが、
それと風俗店が少ないところもいい。
どちらかというと(?)助平な方だが、
だからこそ誘惑は少ない方が良い…おっと劇団公式HPです、
戯れ言はこのくらいにして……。

その数少ない風俗店が入っているテナントの地下1階に
今度焼肉屋さんができる。
カラオケだったか漫画喫茶のあとに入るのだが、
店の名前が「安安」という…「安くて安全」な肉ってな意味?
…読み方はアンアンでファッション雑誌よろしく
親しみやすい語呂のいい・・・はずの名前だ。

ところが、よりによって、
同じフロアにあるのはキャバクラだ。
それでそのネーミングってどおよ?
どうしたってファッション雑誌より「喘ぎ声」を連想しますヨ。
逆に狙い?
確かに銀座にあるイタリアンは「スケベニンゲン」
だったりはする(蛇足ながらオランダに実在する都市名)が、
それとは違うセンスだよね…。
只今工事中…さて繁盛するかしら?

と、他人の心配をしてる場合ではありません。
いよいよあと5日後には小屋入り・・・
『臨時病室』初日は27日に迫っております。

中国の現代劇、原題は『臨時病房』
あ、中国語の暗暗=an-an(アンアン)は、
こっそりしたさま。ひそかにうなづく・・・なんて
意味ございます。

本番前。今日は短めに




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七五調のアナログとデジタル~PS風邪をひきませんように

2005年10月18日 | 鑑賞
桟敷童子『風来坊雷神屋敷』
北区・飛鳥山公演内特設天幕劇場
10/17(月)19:30~ 
前2列目上手から2つ目で観劇。

○まずはじめに○
北とぴあ演劇祭と文化庁芸術祭に参加。つうことは弊団と一緒だ。ただ東演は演劇祭と芸術祭の参加演目が違うけれど…。

○アナ/デジ○
泥にまみれてテントを作り、天候もなんのその、芝居を奉ずる…そうまさに演劇の原点である「奉ずる」ような活動を続けている桟敷童子だが、この一見アナログな表現を支えているのは、実は最新のデジタルな照明や音響の機材である。
で、このアナ/デジが今回の作品に関わっているのダ。

○二大女優激突○
これまで看板の板垣桃子池下重大が話の核で、濃い面々が脇を固めてきた桟敷童子。今回もその線は基本的に変わらないが、志乃役の新井結香が板垣に十二分に拮抗し、今伸び盛りの劇団をさらに次のステージに押し上げる可能性を感じさせた。

○ロスコと天然ロスコ○
さて前述の通りテント芝居。ここ数日天気が悪いけれど、この日も劇的効果を生むロスコに勝るとも劣らない「天然ロスコ」=役者の衣裳や頭から立ち昇る湯気が、物語の中の“雷神峡日陰谷邑”の厳しい生活をリアルに魅せるとともに、まじで役者達よ健康管理に気をつけてネ…って本気で思った。

★この先ネタばれあり★

○因習と土木工学○
さて、今回も生贄だのなんだの桟敷童子らしいテイスト盛り沢山なのだが、「おおっ!」と思ったのは、因習に立ち向かい、その最大の敵である龍神様は、まずは「大自然」であり、それを抑える為にズバリ土木工学を持ちだすという点である。
勿論、科学万能ではなく、それには「人の心」に巣喰う龍神をまず倒さねばならぬ…と理解した上で舞台を駆け回る池下演じる興櫨木流は、キャラクターとして新しい桟敷童子を予感させた・・・。

○水○
テントのお楽しみは、芝居の中身もさることながら《仕掛けのスペクタクル》の比重も大きい! が、この点では少々ハズレでした。席が冒頭に書いた所ってこともあったろうが、舞台の底一面に作られた「本水のプール」は機能しなかったし、まあ「雨」の方は、特にクライマックスの、例えるならデモ隊への放水のような勢いは迫力あったが・・・。

○次は下北沢演劇祭○
とにかく、五七調の決め台詞の数々は相変わらず美しく、狭いアクティングエリアで、あの人数のあの量のアクションは感嘆に値する! ただ殺陣に関してはもちっっと整理できたかな?とも思うのだが…、要所要所でピンライト浴びてモノローグする板垣の魅力の前に、そーゆー些末なことは・・・それこそ「水に流れて」しまうのだった。

【文中敬称略】
今回新しいスタイルを試みてみました。
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太陽が遠くなる

2005年10月17日 | 鑑賞
は~。
週のアタマから溜息ですみません。
何なんだ、このグズツイた天気は…

さて、昨夜は下北沢の駅前劇場へ。
(財)東京都歴史文化財団の支援事業にも選定された
「しずくまち♭」の『太陽が遠くなる』を観た。

タイトルとは対照的に、砂嵐舞うコロニーが舞台。
(ああ遠いから…って捉え方もあるか?)
まあコロニーが出て来ちゃうってんだから、
未来なわけで、地球なんかはなくなってます。
人間もメチャクチャ減ってまして…。

こー書くと、ウワっと思う方も多いでしょうが、
前回公演で一皮むけた感のあるナカヤマカズコ
(劇団主宰・作演出、さらに出演も)の筆は
今回も冴えて、おかしみも含んだテンポ良い運びで、
底にある「不安」を覗かせながら進む。

特に老人と老女の・・・
このコロニーでは契約で「夫婦」や「親子」となる
    ルールで、この二人もこのコロニーで結ばれたのでけれど、
    これが見事に「長い間夫婦でござい」ってな風情で
    喧嘩ばかりしてて、もう最高に笑えて愛らしく…
    一人の男によるクーデターにより「結婚」が無効になった際の
    大喧嘩は、涙さえ誘う・・・。
    この作品の一つのピークとして心に残った。
ホンもさることながら、しずくまちの看板女優・岡島仁美と、
客演・中谷大介(演劇雑貨店)の演技に大拍手を送りたい。

ナカヤマ作品でも最高の出来と思えた本作は、
けれども上記のシーンを境に一気に失速・・・
話自体のボルテージは、いよいよ佳境!
ってな盛り上がりをみせるのだが、
その道具立てが、あまりに陳腐で
残念な収束をみることとなる……

人を縛る行為と、社会における「拘束」を
舞台上で本当に縛ることで二重に表現したり、
記憶など「データ化」して取り除くことで、
失うモノ、保たれるモノを明示してみせたり、
面白いアイデアは盛り沢山なので・・・
後半を練り直して、大幅改訂すれば、
とてつもない作品になると思うのだけれど・・・。

群雄割拠の小劇場にあって、冒頭のように歴史財団から、
また他の作品ではUFJ文化財団の助成も受けるなど、
カンパニーの売りである「生演奏」による音楽との融合に加え、
制作力でも力をみせる「しずくまち♭」・・・
(ちなみに制作は、女優も兼ねる伊藤美紀)
要注目の劇団のひとつだ。
次回作にも、高い期待を持っています
                          【文中敬称略】
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約三十の嘘

2005年10月16日 | 鑑賞
昨日「とうきょう花菜」の公演について、
シンプルな舞台美術に触れたが、
その『あくびと風の威力』を夜七時から観る前
昼二時からサンモールスタジオで観た
「ナマイキコゾウ」の『約三十の嘘』の美術、
そして衣裳もまた素敵でした。
*=つまり2本とも14日金曜日の観劇)
                       
材に色すら塗らずに使い、塗料も時間もかけない工夫は、
単に節約に終わらず、寝台列車の高級なコンパートメント
という設定を、「木目調?」によって、十二分にイメージさせる
“アイデア”として機能していたし、

衣裳は色を統一(例えば「横山役」は服、時計、靴が黄色
というように…)することで、キャラクターがわかりやすく、
コンゲーム的なこの芝居を大変良く表現していた

さて。
土田英生さんの数ある名作の中でも、よく上演される作品
『約三十の嘘』。・・・僕は初めてみた。
なるほど、土田さんにしては明るい話(?)だ。
弊団も、03年9月、アトリエ=東演パラータで
   「若手公演No.1」と銘打った自主公演で
   土田氏の『燕のいる駅』を演らせていただいた。
   
今年はジャニーズが相葉くん主演で上演。
・・・もとい、ジャニーズの相葉くん主演で
   会場も東京グローブ座だけれど、
   企画製作はフジテレビさんでした。

奇しくも『燕…』は駅、こちらは列車内だが、
そんなことはともかく・・・話を戻すと、
「ナマイキコゾウ」は、
演劇集団円所属でもある宋英徳さんの劇団のようだ。

なんとも心もとないが、HPもなく、
リーフの挨拶文を頼りにするなら、
「去年、若い奴らと芝居を打」ち、
(それがナマイキコゾウの第一回公演と推測される)
「皆ヘタクソだったが、マシな奴とマシでない奴が居」て、
「残ったマシでない方の奴らと芝居をやり続けようと決めた」
とある。それにしては、適材適所、見事な配役による舞台だった。
(もちろん、謙遜なのでしょうが…)

円の養成所の、宋さんの同期も多いらしい。
……これは、『子宝善哉』で演出を担当していただいた
篠本賢一さん情報なのだが・・・
実は彼が志方という役で出演していて、
これが見事なサギ師っぷりで、
・・・ただここで褒めるのはあまりに内輪っぽいよなぁ、
     と、さすがの僕でも思うのだった。

最後に、円では硬質な芝居を書き演出する宋さんが、
こーして他人の芝居を料理する「ナマイキコゾウ」は、
良い意味でのチープ感を残したまま、円とは別のベクトルで
どんどん進んで欲しい!と、ナマイキながら思った。

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あくびと風の威力

2005年10月15日 | 鑑賞
『月光の夏』がオープニングアクトを飾った
北とぴあ演劇祭…正式名称は「北区演劇祭」なんだとか?

企画公演として、弊団のほか「桟敷童子」「松竹」「前進座」
など主にプロの劇団を幅広く、7つセレクト。
 (北区が運営する北区つかこうへい劇団の
  演劇学校が入っているので、“主に”と表記)

どう幅広いかといえば、
今もっとも勢いのある小劇場のひとつ「桟敷童子」から
元宝塚のスターを配した商業演劇『サラ』まで、
さらには「前進座」の子供向けミュージカルから
テントでのアングラ芝居『風来坊雷神屋敷』まで…。
この「桟敷童子」の『風来坊雷神屋敷』は
  文化庁芸術祭に参加している。
  何を隠そう東演+湖北省話劇院『臨時病室』も
  参加しており、出るからには
  虎視眈々と大賞を狙ってはいるが、
  民藝+無名塾『ドライビング・ミス・デイジー』が有力、
  なんて声も聞いたり聞かなかったり…。
  そんな中、個人的には『風来坊~』がダークホースと
  見ている。あるいはク・ナウカあたり?
  あと昴の『八月の鯨』。芝居の出来の良さに加え、
  あの手の小品が意外と芸術祭持ってくケースも多く
  侮れない・・・閑話休題。

冒頭の企画公演と、14本の公募団体公演に
高校の演劇部や地元のアマチュア劇団等々がエ参加し、
北とぴあの「さくらホール」「つつじホール」を
メイン会場に、飛鳥山公演特別天幕劇場などで
9/9(これが『月光の夏』です)から11/15まで
行われるのダ。
         
その中のひとつ「とうきょう花菜(ばなな)」の
『あくびと風の威力』を、昨夜、観た。
きたく子ども劇場の会員を中心に結成された集団で、
今回が6回目の公演。
22才の普通の事務員やスーパー事務員が、
10年前に遡る、郷愁や希望の物語なのだが・・・
演じるのは「お母さんたち」だ。
が、ちゃ~んと12才に見えたのは、
6回の経験か、橋本哲男の演出力か???

舞台美術もシンプルで、新聞紙を上手に使い、
お金をかけずに上品で美しい世界を創りあげていた。

ただ、当日仕込み本番バラシのため、
オペレーターが大変そうでした。
役者達が緊張からきっかけを飛ばすこともあったでしょうが、
やはり「時間のなさ」は大きかったと思う。

今年から関わった「杉並演劇祭」も、
当日仕込み本番-翌日本番バラシなどタイトなスケジュールが
多い。沢山の参加団体を参加させたいために、
一つひとつの集団に割ける時間が少ないのだろう……。
なのだけれど、やはり「芝居」って
「時間」のかかるモノなんです。

その点、区民上演グループに3日間の仕込日をくれる
「下北沢演劇祭」は、さすが演劇祭の草分けだなあ、
と手前ミソながら思います。
その「世田谷区民上演グループ」の稽古が、この週末
二週目に入ります(つまり、今日明日)
あれれ? 演劇祭の話ばかりで
  あまり『あくびの・・・』の話にならなかったナ~。
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