麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

おのおのがた2014【後篇】

2014年11月29日 | 制作公演関連
冷たい雨で開店休業だった26日。
一転翌木曜日の浅草の人力車は
活況で、街中を走り回っていた。



そして遊戯空間『仮名手本忠臣蔵』も
昼は入れるも入れたり139人。
心配された夜も百人を超し、
三公演で約370人のお客様に
楽しんでいただき、終幕しました。

今回は新たな配役に加え、
はじめて取り入れた鳴り物の力で
観客の想像力が大きく膨らみ
作品としてのさらなる前進を見た。

若おかみに来年の仮予約も入れて
四演目は師走に上演の予定です。

遊戯空間は来年も浅草にやって来ます。

さて。
そんな「アサクサ」を闊歩していると
……いや、観光地にはよくある話で
浅草に限ったことじゃあないのですが
……地域ブランドを冠する商品に
次々出くわします。

人形焼や芋ようかんなど歴史ある
「浅草もの」は沢山あって、
例えば月島とは一線を画す
「もんじゃ焼き」もありだと思う。


だけれど「浅草たこ焼き」とは何ぞや。
さらには「浅草スープカレー」とな。


そこには何か特別な「アサクサ」感が
あるのだろうか。


《新名物浅草すきチキ》に至っては
そもそもの「すきチキ」が非常に微妙。

ま、そんなこんなを眺めるのも
街歩きの楽しさのひとつではある。
そして、そんな街の片隅で
我々は芝居を打つのである。
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おのおのがた2014【前篇】

2014年11月27日 | 制作公演関連
昨日九時に小屋入りして、夜六時開演。
遊戯空間の全段通しリーディング
『仮名手本忠臣蔵』は三年目を迎え、
勢いが留まるどころか増すばかり。
昨晩も補助椅子が出て、本昼公演は
御蔭様で現段階で大入り満員です。


浅草木馬亭の灯り。
下は、本番前のアップをする若手。
ベテランの多い座組につき、
三十代、四十代は「若手」です。

加藤亮佑(手前)、大沢一起(奥右)、
丸本育寿(奥左)

2012年から、浪曲定席の木馬亭に
お世話になっていながら、
周りのお店に顔を出すのが難しい。
今年は制作ではなく「制作協力」で
ちょいと楽をさせて貰っているので
小屋の目の前の老舗「まえだ」に
初めてお邪魔した。

父娘二代。
看板のラーメンの味を受け継ぎ
よくテレビなどで紹介されている。

昔懐かしい「支那そば」って感じの
ラーメンは550円。
美味しく頂いて本番に臨みました。

で。今日は千秋楽。
昼一時と夜六時。
めっちゃ寒かった雨の一日から一転
晴れやかな太陽に祝われての
『仮名手本忠臣蔵』

あ。ちなみに本編には
「おのおのがた」って台詞はない。
鎌倉時代に話を置き換えた
「仮名手本~」だから、
大石内蔵助は大星由良助、
吉良上野介は高師直ってな具合。
なので前段の名調子はなし。

【後篇】へつづく。
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ベオグラードから鎌倉へ

2014年11月24日 | 制作公演関連


日本・セルビア演劇交流プロジェクト
『バルカンのスパイ』
作/ドゥシャン・コバチェビッチ
翻訳/亀田和明、演出/杉山剛志
(2014.11/21~23、ブレヒトの芝居小屋)
昨日、千秋楽を迎えました。
多くの観客にご来場いただき、
またその中に外国籍の方が多かった事は
公演した我々を驚かせました。

翻訳者の亀田氏の人脈もあったけれど、
セルビアで圧倒的な人気を誇る
コバチェビッチの舞台が
「日本」で観られる「奇跡」に
足を向けた母国の、また近隣国の方々が
終演後、その感動を熱く語る姿は
一人ではありませんでした。

それは改めてゆっくり書くとして、
反対に日本が世界に誇る作品
『仮名手本忠臣蔵』の本番が、
もう明後日に迫っているので、
その宣伝を、急がねばならないのだ。

と、その前に。
冒頭は、セルビアのお酒。
プラムから作った度数40の
スピリッツ。打ち上げで賞味。



遊戯空間公演
全段通しリーディング
『仮名手本忠臣蔵』
作/竹田出雲、三好松洛、並木千柳
演出/篠本賢一
いよいよ11月26日幕開き、
そして翌日には千秋楽。

出演
佐々木梅治、をはり万造、
山谷勝巳、渡辺聡、
坂詰貴之、篠本賢一、
柳鶴英雄、加藤亮佑、
丸本育寿、大沢一起、
観世葉子、神保麻奈、
渕野陽子、藤巻るも

26日(水)18時、
27日(木)13時、18時
浅草・木馬亭
3000円(前売・当日とも)

早いもので三年目。
日本の師走は……あ、
今年は十二月ではないが
……この時期はこれでしょ!

吉良邸や泉岳寺などを巡る
はとバスも今月末から始まり、
毎年人気のようですが、
大序から、松伐り、館騒動、
判官切腹、山崎街道、
与市兵衛住家、一力茶屋、
道行旅路の嫁入り、山科閑居、
天河屋、討入・・・と
余す事無く「仮名手本」の魅力を
お届けするリーディングに
「おのおのがた、ご来場くだされ」


蛇足ながら。
ブログの題名は『バルカン~』の舞台が
ベオグラード(旧ユーゴスラビア時代)で
『仮名手本~』は元禄の赤穂浪士討入を
鎌倉時代に置き換えた話で、
登場する町は多々あるのですが、
鎌倉もそのひとつにつき両者を結びました。


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東経44.83北緯20.50と演劇(8)

2014年11月23日 | 制作公演関連
「韓国現代戯曲ドラマリーディングvol.7」
(シアタートラム)が
僕の、来年の仕事始めになる。
日韓演劇交流センター主催の公演は
両国で隔年交互開催されている。

さて只今上演中の『バルカンのスパイ』。
無事仲日まで終えて、今日は早、千秋楽。

その照明の篠木さんとは、冒頭書いた
「韓国~」の前回開催vol.6以来の仕事。
約二年ぶりとなる。

美術の加藤ちかさんとは、ここ数年
「非戦を選ぶ演劇人の会」で
ご一緒はしているのだが、
通常の舞台作品(?)での美術と制作は、
実は初めてだったりする。

そして、音響の仙浪さん。
「あれから十年は経ちましたよ」と
彼が言うのは、世田谷区民上演グループの
『夢の海賊』を指すのである。
ほっそりした二十代の青年は、
すっかり貫禄がつき、最初判らなかった。

役者のほとんどを知っていて
自身も俳優の廣畑さんが、
初日打ち上げに顔を出した。
なんと偶然にも、仙浪くんと
同じ高校の演劇部の先輩後輩だと言う。

で。仙浪くんの先輩であるところの
廣畑さんが「韓国~vol.7」に
厳しく激しいオーディションを勝ち抜き
出演するのである。
おお( ̄ロ ̄;)これまた奇遇。

舞台監督の吉田くん。
あえて「くん」付けで呼ぶが、
助手を経て一本立ちしたばかりの
若い彼は、上記歴戦のスタッフを束ねる
ポジションを果敢にこなした。
『バルカン~』陰のMVPと言えよう。

舞台部のサポートで入ってくれた
古館さんにも感謝
古巣・東演時代もっともお世話になった
ベテラン舞監は、ジャニーズから
マリックまで手広くこなす漢。

その他、多くの裏方さんの力で
まもなく『バルカン~』は終わる。
おっと
感傷に浸っている場合ではない。
御蔭様で千秋楽、大入りにつき、
大幅増席をこれから劇場入りし
決行しないといけない予約数!

さあ!
賑々しくラストステージに挑みますよ。









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東経44.83北緯20.50と演劇(7)

2014年11月22日 | 制作公演関連
演出の杉山くんがセルビアを訪れた際
撮ってきたベオグラードの川畔。
石垣のプロムナードに並ぶベンチに
腰かけて和む小市民たち。
バルカン地方に似合いの針葉樹越しに
遠く広がる街並。そして、
それを見守る青空……の写真がある。

当日皆様にお配りするリーフレットにも
載っているのだけれども……。
その異国の青空に似た、晴天のもと
日本・セルビア演劇交流プロジェクト
『バルカンのスパイ』は初日を開けた。

百数席の客席は、予約を頂きながら
未着のお二人の椅子以外は
綺麗に埋まり盛況の出足となった。

そんな上演中、ひょいと訪れたのは
日本に留学中のチェコ人男性。
立教大学に学び、その日も授業を終え
池袋から地図を頼りに自転車で
武蔵関まで来たという

プラハで生まれた彼は、
米国留学中に「日本」に触れ、
基本をパリで学んだのち、
今年の春から東京に住んでいる。
留学前にわが国のあちこちを歩き、
池袋の東、明治通り沿いの
人通りの切れた辺りの小さな古本屋。
そこに流れていた曲が気にいって、
その街に居を定め、近い大学である
「セント・ポール」を選んだと言った。

本当かどうかは別にして。
高い鼻と薄い青の瞳の彼は
流暢な日本語で語ったのだった。

そうそう。彼の目的は、
『バルカンのスパイ』を観劇中の
チェコ語を学ぶ日本人との待ち合わせ。

終演後、僕にメールアドレスをくれ、
彼は友人とブレヒトの芝居小屋を後にした。

熱い芝居の展開する劇場内から
壁を隔てたロビーでは、そんな
小さな出会いも起きていた・・・
日本・セルビア演劇交流プロジェクト
『バルカンのスパイ』は
今日の2ステージと明日千秋楽を
残すのみ。
今日のみ当日券ございます。
明日は増席してなんとかしないとな。

一幕、二幕とも1時間10分。
途中休憩がございます。





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東経44.83北緯20.50と演劇(6)

2014年11月19日 | 制作公演関連
ブレヒトの芝居小屋で上演する作品だけに
ブレヒト的な舞台になっていると、
言えなくもない『バルカンのスパイ』である。

ブレヒト?
って御仁に、親切に説明したいところだが、
ここでははしょります。
あ、ちなみに人の名前です。
演劇史に大きな足跡を残した
ドイツの人です。



あ。
そもそも今回の『バルカンのスパイ』を
「珍しいセルビアの演劇ですよ」と
様々なところで宣伝しているのです。
セルビア大使館の後援も受けていて、
同ホームページにも取り上げられています。

「はは~ん、とゆーことは国だな」と
勘のいい人は気づくでしょう( ̄ロ ̄;)

旧ユーゴスラビアだった国々のひとつで
当時の首都ベオグラードは、
セルビアの首都になっている。
つまりユーゴスラビア時代から
誤解を恐れずにいえば中心だった地域。

ブログタイトルの東経と北緯は、
まさに『バルカン~』の舞台でもある
ベオグラードの位置だったりもする。

最近、錦織フィーバーで脚光の
男子プロテニス界の頂点に立つ
ノバック・ジョコビッチは、
そんなセルビアのスーパースター。

そして本作品を書いた
ドゥシャン・コバチャヴィッチもまた、
この国を代表する劇作家であり演出家、
さらには小説家だ。
カンヌ映画祭でパルム・ドールに輝く
『アンダーグラウンド』も彼の戯曲。

それを映画化するにあたり、彼と
監督のエミール・クストリッツァが
脚本執筆にあたっている。



さて文章の合間に挟んだのは
ブレヒトの芝居小屋の片隅。
舞台を撮りたいところなのだが、
色々支障が出るので我慢。

かわりに何だか解らないでしょうが
雰囲気は感じられるだろう処を
撮ってみました

そんなこんなで。明後日初日。
日本・セルビア演劇交流プロジェクト
『バルカンのスパイ』
いよいよ本邦初演のベールを脱ぐ!




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東経44.83北緯20.50と演劇(5)

2014年11月17日 | 制作公演関連
同じ釜の飯を食う。


日本・セルビア演劇交流プロジェクトも
ブレヒトの芝居小屋で文字通り、
同じ炊飯器で炊いたご飯を食べて
本番に向かっております。


まかないをこしらえる
出演者の服部&東ケ崎。
それを食べる照明チーム。


いわゆる「劇場」ではなく、
創立60年の節目の年を迎えている
東京演劇アンサンブルの拠点、
ならではの「贅沢」です。

『バルカンのスパイ』上演の為に
立ち上げた「日本・セルビア~」は、
黒テントのプロデューサー
宗重博之と演劇集団「ア・ラ・プラス」を
中心にしたプロダクションである。

本作の演出に当たる杉山剛志と、
出演のチェ・ヘミが共同主宰の
「ア・ラ・プラス」に縁の役者で
固めた演技陣はよく知った仲だが、
スタッフは「初めまして」が多い。

そんな座組をまとめるための
炊き出しの力は大きい。

※※※

昨日の続き。
チュボロビッチ家に下宿する
ペータル役の清藤昌幸。


そして、イリアの双子の弟
ジューラの服部晃大。


たった五人による舞台は
コメディの要素も高い作品です。

『バルカンのスパイ』
11/21金19:00
22土14:00、19:00
23日14:00【全4回】
前売一般3500円、学生2500円
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東経44.83北緯20.50と演劇(4)

2014年11月16日 | 制作公演関連

こないだまでハロウィン飾りだった
世の中はクリスマスの風景に染まる。

でも、まだ十一月半ばだ。
15日土曜日に『バルカンのスパイ』は
劇場入りしました。


今年創立六十周年記念イヤーの
東京演劇アンサンブルの拠点
「ブレヒトの芝居小屋」の、
劇団名の看板越しに、道具を積んだ
「王様美術」の車両をパチリ。

今日(16日)までで道具と
客席をおおかたやっつけたので、
明日から照明に渡す。

さて。
そんなこんなで以下、役者紹介。


主人公・イリヤ役の田中徹。
とおるじゃなく「てつ」さん。
この芝居のために大阪から
単身赴任中(?)だ。

その妻・ダニツァ役のチェ・ヘミ。
演出の杉山剛志とともに
演劇集団「ア・ラ・プラス」の
共同主宰を務める。


二人の娘・ソーニャ役の
東ケ崎恵美(舞夢プロ)。


以上三人がチェボロビッチ家。
1980年代前半のベオグラード
(ユーゴスラビアの首都)郊外で
暮らし小市民である。

《5に続きます》


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出演者「も」誕生日

2014年11月14日 | 鑑賞
昨日、関わる二作品の演出家の
誕生日が偶然一日違い、
と書いた
ついでにメンバーの変わった
ラヴィニアもある意味誕生日と。

11月13日20時スタートの
高田馬場にある「四谷天窓」での
LIVINIA LIVE『SHOUT!!』
ゲストの「SHOW!WA! JUMP」の
アッキーこと秋山秀樹も、
な、な、なんとバースデー
吃驚



「ミスター」こと長嶋茂雄が
現役を引退したのが1974年。
常勝巨人のV10が途切れた年だ。

翌シーズンいきなり監督として
采配を振るも球団史上初の
最下位に沈んだ。
「塀際の魔術師」と呼ばれた
名手・高田繁をレフトから
サードにコンバートするなどして
76年は見事リーグ優勝を果たす。

突然何だろうとお思いでしょう。
何が言いたいかといえば、
チーム力はピークを迎えたあと
一度どん底に落ち、新たな戦力を整え
常勝に転ずるタイミングがある、
という一例です。

あるいはまた。
最上級生が抜けた新チームで
下級生ながらレギュラーだった
メンバーが「自分が頑張らねば」
と気負うあまりチームプレーを忘れ、
結果、勝てる試合を落とすことがある。

まさに昨夜のラヴィニアは、
AYAJIが卒業し、HIKOとKAZUを
新たに迎えての最初の一歩。

CHAKOの気合が空回りする
ステージになった。

とにかく。ここから始まるのだ。


一枚目の写真は、ライブハウス
オリジナルビール越しのステージ。
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演出家の誕生日

2014年11月13日 | 制作公演関連
今日は、只今制作でついている
J-Theater『風に立つライオン』の
演出・宇井孝司の誕生日である。

残念ながら稽古はない。

で、同じく制作を務める
『バルカンのスパイ』の演出
杉山剛志は昨日が誕生日。


なんとも偶然だが。

そーいえば青年劇場の制作で
同期だか一年違いだかで入団した
菅沢真紀、川田結子も一日違いの
バースデーだったな、確か。

さて。本日はラヴィニアが、
毎度おなじみ四谷天窓でライブ
(でも場所は高田馬場です)

長年メンバーだった「あやじ」が脱退し、
「ひこ」が加盟しての最初のステージで
ある意味「誕生日」と言える。
過去にも入れ替わりガあったから
何度目かの……になるのだけれど。

20時開演。
毎度、早々に完売するけれど、
珍しく当日券があるらしい。
興味のある方は、早稲田口を降り、
早稲田通りから延びる細い商店街
「さかえ通り」を直進し、
神田川の手前で左に折れてすぐの
3階にGO

話はかわるが。
今日、生まれた著名人の中に
演劇界の巨人・滝沢修がいる。
日本を代表する俳優であり、
演出家としても高い評価を得る、
劇団民藝の創立者の一人。

ま、「新劇の神様」とまで
言われた滝沢と双肩する、
と思ったとしても、小心者ゆえ
口には出せないが・・・
今回ともに「お初」の二人なのだが、
宇井、杉山両氏の演出手腕は
かなりのハイレベル!
ということは断言できる。

具体的にあーだこーだは
個別に稿を改めて書く予定。

勿論。
ラヴィニアの阿呆なライブも
後程レポートする予定だ。
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