麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

マーヴィンと、現在過去未来。それから東演。

2007年02月28日 | 東演
 タイトルは少々詩的に過ぎたろうか。

 ついさっき(16時半頃)千秋楽を終えた弊団『マーヴィンの部屋』(2/21~28)を、本作の翻訳を担当された松本永実子さん、前回公演『大地のカケラ』演出の河田園子さん、次回公演『恋でいっぱいの森』演出の福田善之さんが偶然同じ日に観劇された。昨夜のことだ。
 つまり、『マーヴィンの部屋』を基準にした東演の現在過去未来の公演関係者が顔を揃えた夜、とでも言うべきところを洒落てみた。
                               
 まあ、洒落ているかいないか、シャレになってるか否かは別にして、久し振りの本多劇場での公演(99年ってことは、おお!今世紀初ってことになるナ)、2年ぶりの下北沢演劇祭参加の作品となった『マーヴィン』は、おかげさまで2000人を超えるお客様にご覧いただき、成功裡に終わることができた。
 もちろん、現在進行中のバラシも怪我なく終わることが前提だが。。。

 その演劇の街・シモキタの恒例行事も、07年は今日で終幕。
 街にはためいたブルーのフラッグやキャッチコピーが書かれた横断幕もまもなく取り外されることだろう。
 来年、第18回も2月に開催です。

 話を東演に戻そう。集客のような外的要素以外にも、新人たちの果敢なキャスティング、創立メンバーが本編で顔を出さずに出演するなど、内的に、劇団の過去から未来を繋ぐ上でも貴重な舞台になった!

 そう。声のみで姿を見せない(その声も台詞というより「ああ」とか「うう」とかの呻き声だ)マーヴィン役を務めたのは笹山栄一でした。
 ベッシーとリー、二人の姉妹の父で、今は寝たきりのマーヴィン。彼の部屋は舞台中央の曇りガラスの向こうにあり、シルエットのみの出演。それを弊団創立メンバーの笹山が熱く演じ、カーテンコールでは特に大きな拍手を浴びました。

 とにもかくにも第127回公演は終了。
 少しのオフを経て『恋でいっぱいの森』に取り組みます。
 東演は、長い歴史=過去を背中のリュックにたくさん詰めて、未来への険しい山道を歩み続けます。
 これからも変わらぬご支援を・・・。
 あるいはまだ東演を知らない方は、是非6月、我々の本拠地=東演パラータへ足を向けてくだださいませ。

 さあ! あとは打ち上げだあ~ 
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微糖/微苦

2007年02月27日 | 東演
 朝、駅の売店で缶コーヒーを買うことがある。
 ①朝一の気合を入れる
 ②ちょっとした気分転換
 ③朝食がわり(?)
 と、様々な理由が潜むが(単一の場合もあれば複合もある)、飲むのはブラックだ。
 まぁ朝に限らず、缶に限らず、ブラックなんだけど…。



 さすがに公演中は疲れも出て、今朝は珍しく微糖を所望した。
 はて? この「微糖」って、いつ登場したのだろう? 初めて自販機で見た時はえらく感動したものだが、口にして「どこが?」と思ったのは事実だ。
 充分甘い
 けれど、たまに疲れるとつい買って、やはり失敗しちゃう。
 お馬鹿な俺だ

 その意味でいえば、『マーヴィンの部屋』は少しく苦い芝居とも言える。
 わかりやすいハッピーエンドじゃなく、不治の病の主人公や、彼女が介護を一手に抱える家族、その妹は女手一つで問題のある少年と対峙する、など、ひいきめにみても明るい話ではない。

 だけれど口当たりの良いお菓子が必ずしも良いわけはなく、虫歯や顎の弱体の要因になるように。逆の食べ物が顎を鍛え、ひいては脳を活性化し、または不足がちな栄養素を補うように。『マーヴィン』は観た者の心に何かを残す作品だ。

 そんなビターテイストの『マーヴィン』も残すは今日と明日の2ステージとなった。
 お見逃しのないように・・・。 

 余談だが、朝のコーヒーがブラックに決まっているように、買う場所は新宿駅の地上ホーム中央の売店と決めている。その店のオーナーが、弊団の支援組織「ぱら
~たの会」の会員だったりするからだ。

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本多の上と下で。

2007年02月25日 | 東演
 まったくの偶然だが、本多劇場で大好評上演中の弊団『マーヴィンの部屋』と、その地下にオープンしたばかりの小劇場楽園で今日まで公演の『じゃあまた昨日!』に、ミッキーのカチューシャが登場する。こちらはアメリカ、あちらは日本のディズニーランドだが、着けているのはどちらも老女だ。
 ちなみに『昨日』は、一昨日のブログにも書いた通り、区民上演グループBの作品で、開演がうちより30分遅く、終演は30分早いので、本多を抜け出て金曜の夜になんとか観劇することができた。
 マンションの一室、つまり「部屋」を舞台にした「家族」をめぐる話…というのもたまさか合致(マーヴィンは多場面芝居だが)。
 一昨日みた『昨日』で今月の観劇は11本。4日に区民Aの公演を終え、19日から『マーヴィン』の小屋入りというスケジュールの中、我ながらよく観たなぁと思う。先月のたったの1本を取り返した。
 目指せ!今年も100本超え

 さて。開場間もない「楽園」だけに、多くの人が本多を訪ねてくる。建物上は同じだが、入口はちょいと離れている。「階段を降りて、左に曲がった、建物の角に」と説明もすっかり馴れた。

 その区民Bは、連日大入りと聞く。おかげさまで、東演もお客様に支えられて好調な客入りである。実は昨日は、補助椅子に加え座布団を出したが、それでも追いつかず、20~30人のお客様をお断りすることになってしまった。
本当に申し訳ないことをした。

 残り4ステージ。期待の大きさに応えるべく精進のみだ


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はや、仲日。

2007年02月24日 | 東演
                             【文中敬称略】
 あっというまに、公演も半ばを迎えた。

 サッカーU-22日本代表メンバーも決まり、『マーヴィンの部屋』千秋楽に香港戦が行われるわけだが、北京五輪の予選を兼ねたアジア男子サッカー2008(2次予選)では、なかなか点の取れない攻撃陣の出来に注目が集まるわけである

 さて一方、松本祐子率いる「チーム・マーヴィン」は“観客の心のゴールネット”を連日ゆさぶり続けている。

 
 やはり演出の「ゲームプラン」が明確で、かつ個々の俳優がその中で持ち味を出している結果だと思われる。
 フル代表の監督・オシムが、今回の林彰洋[流通経大/GK19才]や、過去にも梅崎司[大分/MF当時19才、昨日が誕生日で20才]らを“飛び級”で召集したように、『マーヴィン』には初舞台の小野雅史、古賀浩、2年目の姶良勇一らが大抜擢されているわけだが、今回司令塔=ベッシーを務める吉野佳子[文学座]の華麗なパスに、アグレッシブに動いて、果敢にアタックする姿はアンケートなどからも評価が高い。

 勿論、3人が自由にピッチを駆け回れるように、腰越夏水、岸並万里子らの中堅が下がり目のポジションで的確なボールさばきをしていることは大きい。岸並は後半(2幕)の冒頭、トリッキーなオーバーラップも見せる。
 また能登剛は、右サイドのかなり上がり目の位置でプレスをかける。ゲーム序盤の吉野とのパス交換は、その日の芝居の行方を占う大事なシーンでもある。
 縦横無尽という意味では、ベテラン・溝口順子が圧巻だ。脊髄を痛めて機械を体に付けている伯母=ルースを、楽しく演じながら、攻守の切り替えの要を担う。

 最後にベッシーと二十年ぶりの再会を果たす妹・リー役=和泉れい子については、寄せられたアンケートの一編を紹介しておこう。

「リー役・和泉さん、吉野さんとのハーモニー良く、細身のタイツスタイルの母親像、リアルに感じた。ガラス窓の後方のマーヴィン氏、終幕まで気になる存在」[75才・グラフィクデザイナー]

 おっと、マーヴィンについてまで引用してしまったが、ちょうどピッチの奥の真ん中にゴールポストが位置するように、舞台中央奥にある“マーヴィンの部屋”で、マーヴィンを演じる俳優Xが、まさにGKのごとく、試合を最後方から見つめながら仁王立ちの存在感でチームを引き締めていることを最後に添えて置こう。
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区民Bも開幕だ。

2007年02月23日 | 鑑賞
 『マーヴィンの部屋』は本日3ステージ目
 昨日は昼公演、今日は19時からなので、キャストスタッフとも、少し体を休めることができます。稽古終盤から稽古場バラシ、そして荷積み。劇場入りから本番まで、かなりハードな時間が続きました。明日からは昼3連チャンとリズムも変わるので、今日はその点でもしっかりシフトダウンして、コーナーを的確に抜ける・・・ってところだ。勿論、直線に出たらフルスロットルだ

 さて『マーヴィン』も参加している「下北沢演劇祭」の目玉企画(?)のひとつ、区民公募の「世田谷区民上演グループ」の、毎年弊団が指導及び製作に当たっている「グループA」に今年初めて参加した今井恒允くんが、その本番から僅か二週間後に別の芝居に出た!
                              
 現代っ子恐るべし!!(ちなみに彼は大学四年生。コドモではなく、そもそも現代っ子が死語か?!) 結果的に、少なくともこちらに大きな迷惑はなかったが、これから芝居を志す、翻れば何も知らないが上の悪気のない行動だろうが、正直キケンな振る舞いだ。
 それはさておき。

 その「青木企画」第一回公演『Gelb Tochter/キムスメ』(作・演出/青木萌絵 於/高田馬場アートボックスホール 2.16~18)は、着想が大変面白く、よく勉強もしていたが、作演出が同一による失敗の典型で、作家として書きたいのは解るが三次元に立ち上げる際に無駄になる部分を処理する演出の顔を出せず、結果ユルユルが多い舞台になっていた。
 勿論、今風に“狙ったユルユル”もあったわけだが、やはり明らかに変化を表現する場面では、エッジが効いてないと見る方はツラい。僅か1時間40分の芝居で、時計を気にする観客が多かったのはそのへんもあったろう…。

 と。急にスコシ昔の話を持ちだしたのはマエフリでもある。
 いよいよ今日から、区民Aの永遠のライバル(?)「区民上演グループB」が、いよいよ本番を迎えるのだ
 『じゃあまた昨日!』(作/大岩真理 演出/大岩正弘)
 この2月オープンした本多劇場グループ6番目(シモキタで)の劇場=楽園での公演。タイトルは「昨日」ですが、今日から日曜日まで。
 こちらもお楽しみくださいませ。
 料金は無料です。
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超満員の幕開きです!

2007年02月22日 | 東演
 ついに『マーヴィンの部屋』が開幕しました。
 初日の昨日は、おかげさまで満員
 二日目の今日も、大入りとなりました。
                                
 下北沢演劇祭の期間中ということもあり、本多劇場のスケジュールもキツキツという状況の中、仕込み日を2日しかとれず・・・勿論、2日でOKな時もあるのですが・・・今回、凝ったセットを生かす技術的な時間がそれほど取れないままの開幕は、実は少々不安ではありました。
 直前に舞台部の人員を1名増やし、なんとか気合で乗り切って、俳優たちは重ねた稽古の成果を存分に発揮!!! 内容的にも、大変良い公演の始まりだと、手前味噌ながら思いました。

 中でも初舞台の小野雅史、古賀浩が、演劇の殿堂=本多劇場で、しかも座内の先輩たちに加え、客演の吉野佳子さんとの共演という中、堂々とした演技で無事初日を迎えたのは、二人はもとより劇団にとっても大きな財産になった。

 まだまだ足りないところは沢山あるが、とにかく二人の「良いところ」が随所に見受けられたのは、演出の松本祐子さんの力がまず大きいのは言うまでもないが、二人の努力にも素直に拍手を送りたい。


 さて、舞台からロビーに目を転じれば。。。
(材)日本骨髄移植推進財団の「ドナー登録呼びかけ」の幟や関連のパネルの展示があり、また皆様にお配りするリーフレットにも資料が挟み込んであるのが、いつもの東演の公演とは違うところ・・・。ストーリーとの絡みから、今回、微力ながら“骨髄バンク”の活動にも参加させていただいております。

 初日には、財団の方も駆けつけてくださいました。
 芝居そのものでの感動には心血を注いでおりますが“骨髄移植”への関心も高められれば嬉しいのですが・・・。
ちょっとしたトラブルも“初日”につき、ありはしましたが、間もなく二日目の幕が下りるので、僕はチャリンコで劇場に戻ります。
                  そのへんは、日を改めて。

 
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マーヴィンとM&Mとバレンタイン

2007年02月20日 | 東演
 本多劇場での仕込み2日目
 いよいよ明日初日の『マーヴィンの部屋』の、とあるシーンに、M&Mが登場します。粒状の、色鮮やかなチョコレートキャンディです。(正確にはM&M'sなんだろうが…まぁ発音的に)

 僕的には、その手のチョコといえば明治製菓の「マーブルチョコレート」なわけですが、1961年に開発・発売された「日本初のコーティング・チョコレート」に対し、前者は1940年生まれらしいので、随分先輩になる・・・まあ、その頃、日本ではそんなものを作ってる場合ではなかったわけですが…。
           
 日本では「お腹が空いたらスニッカーズ♪」でお馴染みの、スナックバーと同じマスターフーズが発売元として取り扱う商品=M&M。同社の前身日本エッフェム株式会社は1976年設立だから、僕らが口にしたのは、やはりマーブルが先なんだろうけど…。

 とにもかくにも、今回の芝居には、M&Mだのポテトチップだの、いかにもアメリカなお菓子が出て参ります。・・・前回公演『大地のカケラ』のようにぬれせんべいではありません。
 また、決して豊かではないマーヴィン家ですが、車のガレージには電動のシャッターがついてもいます。同じく『大地~』に登場する小説家が深緑色のジャガーを、中古で買ったのとは違います。

 そうそう、終わったから堂々と書きますが『大地のカケラ』のタイトルロールは吉永大地。リーフレット等では「白服の男」と紹介されていた者が、実は…という設定でした。
 本作『マーヴィンの部屋』のタイトルロール、マーヴィンもチラシ等には存在しません。さて、老人ホーム長が実は「マーヴィン」なのか?…、はたまた飼っている犬の名か? 舞台上で放送されるテレビドラマの主人公か???
 既にチケットをご購入の皆様は、そのあたりもお楽しみに

 チョコといえば・・・バレンタインから一週間が経とうとしていますが、まだまだチョコ(含むキャンディ)を消費しきれない敏腕Pである(プチ自慢かよ
 明日からの本番、是非差し入れは、甘くないもので
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裕子と祐子とマーヴィンと

2007年02月19日 | 東演
 昨日栄えある第一回目が雨中に行われた「東京マラソン」で、有森裕子さん(リクルートAC)は競技ランナーを引退しましたが、あさってお蔭様で第127回公演の幕を開ける『マービィンの部屋』でタクトを振る松本祐子さん(文学座)は、益々気合が入ってます!
                                
 昨夜も、稽古場バラシの時間にパラータ(*)の楽屋で最後の詰めをする念の入りようで、まさに画竜点睛!

      *我々東演の拠点「パラータ」。劇場としても使える
       稽古場で楽屋も有しています。

 実は有森さんと松本さんは「ゆうこ」という名前だけでなく、学年も同じだったりする。
 芸能界でいえば[以下敬称略で]、花の82年組の中心を構成する早見優、堀ちえみ、石川秀美ほか、或いはおニャン子クラブの初期メンバー国生さゆり、高井麻巳子、福永恵規らと同学年。男子(?)ではスガシカオ、野村萬斎。漫画界では(何故に漫画?)『スラムダンク』『バカボンド』の井上雄彦、『NANA-ナナ-』の矢沢あい。海外に目を転じると、女優のソフィー・マルソー、ピアニストのブーニン、大リーガーのマダックス。
 まあ、他にも勿論いっ~ぱいいるのですが、とにかく同学年の二人。

                 

 そんなこんなで、今日から小屋入りした東演『マーヴィンの部屋』(公演は21~28/タイムスケジュール等はHPをご覧下さい)なのである。

 実は大半のスタッフは劇場入りしたが、制作は担当・田中が詰めているので、僕は事務所でお留守番。折込のラストスパート(※)をしながら、注文等問い合わせ対応や発券作業を担っています。

      ※詳細は昨日のブログを参照してください。

 僕も実行委員の末席に名を連ねる「第17回下北沢演劇祭」も残すところ7演目。(弊団社長の横川は企画委員として少しく偉い所に位置)東演は本多劇場でのクロージングアクトを担ってもいます!
 
 道路封鎖の影響等、初回だけに様々な問題点もあったのでしょうが概ね成功裡に終わったような報道を目に耳にする「東京マラソン」に負けないように頑張ります。


 
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その数は20000枚

2007年02月18日 | 東演
 今日は『マーヴィンの部屋』の制作の話をしよう。
    様々な業務の合間を縫って続いている折込の話を。。。

 小屋に入って、各パートが仕込みから順に進んでいく中、「制作」はロビー回りの設営とともに、アンケートや次回予告、よそに客演する役者のチラシなどをあらかじめ折り込んで、他劇団がやって来るのを待つのが普通だ。

 ところが今回は、参加している「下北沢演劇祭」の共通チラシやお得なクーポン付きの協賛店のチラシ、さらには祐子さんが文学座で演出する『ぬけがら』等々、友好劇団とバーターを組んだモノで、その数は10を超える。×2000枚だから、2万枚以上になるので、小屋入り前からシコシコやることにした

 人海戦術でエイッヤアッ!とやっつければ早いのだが、膨大な小道具や衣裳に、役者たちはオンオフ&若手中堅総動員で関わっていて、とても声を掛けられない

 さて次に場所だ。
 3階の稽古場は所狭しとモロモロ並んでいて足の踏み場もないし、制作部の部屋も東京ドーム2個分くらいしかなく(嘘)手狭だ。

 そこで、骨折して長期離脱中の経理部を一時「折込部」にさせていただいた。
 で。単純作業といえばBGMである

 ところがその部屋には、カセット付きのラジオ(AM/FM)しかない。CDやらMDなら他の芝居の参考資料やら何やらが事務所に転がっているのだが、今時テープはなぁ……と、諦め半分に机の引き出しを探したら、出てきた。

「TOMOVSKY(トモフスキー )」の『LEISURE』

 おいらがこんな洒落たモノを持ってるわけはない。
 数年前の「区民上演グループ」の芝居の、BGMか何かにどうですか、と、メンバーの一人が持ってきて、それを借りっぱなしか結果的に貰ったものだ、たぶん。

 記憶が正しければ、河野美菜(かわのみな)。
 一見おとなしそうに見えるが、天声の声と感性に、高校時代のバトン部の経験からか体もキレるので、区民で終わらせるにはもったいないポテンシャルだな、と思っていたが、今では『げんこつ団』の準レギュラーとして舞台に立ち続けている。まぁそれはまた別の話だ。

 元「カステラ」のボーカリスト・大木知之のソロユニット「トモフスキー」を聴きながら、間もなく18,000枚をクリアするというところだ!

 お気に入りは「ムカシミタイニハアソベナイ」。区民Aのカーテンコールにも使った曲。スカな感じがいい。
 ラストの「コーキシン」も聞き込むと味が出てくる。
 HPの本人自らによる解説によれば「アドバイス」「イショライター」は、ある特定の人のこと書いてるらしいが、それは別にして、どちらも好き
 その他、名曲揃いのアルバムです!
 ので、なかなかのハイペースで進んでます

 肝腎の『マーヴィンの部屋』は最後の通しを終え、今ダメ出し中。
 そのあとバラして、いよいよ荷出しに入る。

 明日、本多劇場へ!!!
 皆様、お待たせしました、いよいよです。
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法螺貝は吹かれた!

2007年02月17日 | 東演
 チラシ等には書いていないが、『マーヴィンの部屋』は《秀作アメリカ現代演劇シリーズ》というカテゴリーで、企画当初のプレビューなどには記してあった。
 制作者の田中勝が手掛けた『ドライビング・ミス・デイジー』『八月の鯨』そして本作の3本を指して言う。
 どれも派手さはないが心に染みる、田中らしいセレクトの作品群だ。また『デイジー』の翻訳に松本永実子氏、『八月』の演出が松本祐子氏で、その二人が今回初めて相まみえるという連関性も「シリーズ」の所以である。
  作家が、S・マクファーソンで、
    前述二人が「松本」、制作が「まさるさん」
    そもそもタイトルが『マーヴィン』ってなくらいで
    ・・・何とも「マ」がいっぱいの芝居になった。
    恐らく「良い間の多い」仕上がりになるだろう。。。
    閑話休題
 
 さて。田中勝の、文化座から始まる制作キャリアは、俳優座、朋友を経て弊団に至るのだが(途中、日本劇団協議会職員もあるのだが…)、料理人の一面もあって、以前このブログでも紹介したことがある。

 本番が近づき、バタバタもピークという時に、大きな鍋で体の温まるものをこさえてのくれるのだ。

 それはさしずめ、戦国時代の城内の炊き出しのようだ。
 いくさの支度をする武士たちが甲冑をカチャカチャ言わせながら慌ただしく駆け回る中で、女房たちがまかないを作る。やがて、その湯気や香りをつんざいて、法螺貝が鳴って・・・いざ、出陣!!

 東演の『マーヴィンの部屋』の稽古も残すところ、今日と明日。月曜から劇場という名の「戦場」に入る。
 で昨夜 
 田中が伝家の宝刀を抜いて「すいとん」を作った。
 小麦粉が足りずにパン粉を混ぜるという荒業が、なんと功を奏して、もっちり感の強いすいとんが完成。

 キャスト・スタッフの疲れた体と心を満たしたのであった。。。
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