敏腕Pの日々のつぶやき

テアトルシアター代表。担当舞台作品について他、演劇やスポーツ等々の雑感を気の向くままに。

朝耳らじお

2019年06月28日 | 俳優座
1953年開局のRSKラジオは、
山陽放送のAMラジオ局である。
ちなみにコールサインは「JOYR」。
現在はJRN(TBSラジオ)とNRN
(ニッポン放送・文化放送)の
クロスネットだが、以前はJRN単独。

と、唐突に岡山県域をフォローする
ラジオの話から始まった四日ぶりの
少々久しぶりの投稿です

そんな老舗ラジオ局の
朝の帯番組『朝耳演劇情報便』に、
劇団俳優座『七人の墓友』で
吉野家の家長・義男を演じる
小笠原良知が登場した!
実は25日(火)と、三日前になる。


(初演GPより/以下も同じ)

いよいよ7月3日に出立する座は、
稽古大詰め。そんなこんなで
書くのが遅くなりました


(左から斉藤淳、小笠原、田中美央)

初演は紀伊國屋ホールで2015年。
17年の巡演参戦組は、ある意味
良いタイミングでの三演目だが、
今回、初演以来の復帰となる三人は
四年のブランク・・・しかし、
短い稽古期間の中で、全体としての
「新しい関係性」が生まれている。
……写真の田中もその一人。

新しい・・・といえば。
「RSKホールディングス株式会社」は
今年四月に設立したばかりだ。
山陽放送分割準備株式会社としての
「RSK山陽放送株式会社」を経ての
HD化は、筆頭株主に岡山県、他に
岡山市、山陽新聞社、クラレ、天満屋
などオールオカヤマな陣容。



『七人の墓友』
(作/鈴木聡、演出/佐藤徹也)は
東京を舞台としつつ、小笠原演じる
義男が岡山出身で、劇中方言も披露。
つまり、ゆかりの強い作品である。

そんな作品が岡山県下を巡ります。
(中国地方五県すべてを巡演)



あ、書き忘れました。
テレビは岡山と香川を対象とし、
ラジオは岡山のみが放送対象。
そんな「RSK」の由来は、
53年から61年に使用した
「ラジオ山陽」の頭文字だそう。
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西大寺の旅(クールダウン)

2019年06月24日 | 俳優座
二両編成の赤穂線に揺られて約20分。
西大寺に到着
駅前ロータリーに「はだか踊り」の銅像。



おっと
昨日のブログの続きです。
(西大寺に交流集会に行った
6月22日のおはなし)

駅からはマイクロバスで会場へ。
「体験学習施設・百花プラザ」。
・・・ここの住所が、
岡山県東区西大寺南・・・なのです。
東西南北のうち三つを網羅。
ってことは、北島さんとか北川さんは
ビンゴ

備後(びんご)といえば…
かつての日本の行政区分だった
令制国の一つで現在でいえば、
広島県府中市や福山市の大部分等、
広島中心に、岡山県笠岡市の一部、
島根県出雲町の一部にあたる。

そして岡山市の大部分は備前。
閑話休題。

「百花プラザ」は、都市緑化、
自然保護、、環境学習、食育に関して
「見て、触って体験する」施設だそう。
一階に多目的ホール、研修会議室等、
二階には図書室などもありました。
…23日はボーイスカウトの活動も。
ちなみに市立ではなく公財の、
「岡山市公園協会」が運営。

まさに緑豊かな心地良い場所でした。

そうそう、昨日「就実」について書いた。
大学短大は、岡山市中区に、
中高は北区にあるのだけれども、
東区には「環太平洋大学」がある。

中日の投手・又吉や柔道の谷本和などが
卒業生の、2007年にできた大学だ。
「どこにもない大学」 を目指し開学。

運営は「創志学園」なので、
今年のドラフトの目玉の一人、
西純矢を擁する「創志学園高校」や
「平成の三四郎」こと古賀稔彦が
校長を務める「日本健康医療専門学校」と
同じグループである。
前者は岡山市の北区、後者は東京・浅草橋。

「どこにもない」・・・演劇鑑賞会も
世界中で日本にしかない組織である。
その中でも、九州とともに、現在、
運動を牽引する中国ブロック・・・
前述の言い方をすれば備後、備中のほか
美作、伯耆、安芸、周防などからなる
15団体との充実の二日間でした。

特に二日目(23日)の安佐南の話は、
劇団でも取り入れたい活動ばかり。



岡山駅の上りホーム13時過ぎ。
倉敷名物の「ふるいち」のうどんを
五分で流し込んで、稽古場へ……。

7月4日から8月4日、その中国を巡演する
『七人の墓友』の稽古場へ。
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西大寺の旅(ウォーミングアップ)

2019年06月23日 | 俳優座


鎌倉時代末期に建立された
西大寺観音院の門前町として発展し、
西大寺町と九つの村から西大寺市に。
しかし僅か16年後の1969年には
岡山市に編入。2009年、岡山市は
悲願の「政令指定都市」となったが、
その際に、西大寺エリアは東区に。

つまり「岡山県東区西大寺」……
若干ややこしくもなくはないが、
いずれにしろ
有名なのは、日本三大奇祭の一つ
「裸祭(西大寺会陽)」である。



そんな街で開催されたのが
「第30回記念中国ブロック
活動交流集会in西大寺」。

前回までの分散会方式を改め、
初めて全体会のみで構成し、
初日は例会の決まっている
六劇団と「未来」を考え、
二日目は来年の独立に向け、
力漲る「広島市民劇場安佐南」の
精力的な活動に耳を傾けた。

充実の二日間。
全国各地、厳しい戦いが多い中、
健闘光る「中国」の底力が、
ひしひしと感じられた。

以下、時間軸で・・・



22日、7時台の新幹線で岡山へ。
「千鳥」に出迎えられ(?)
赤穂線に乗り換えて西大寺へ。
と。
岡山から一駅目に、ちょっと驚く。

正式駅名「西川原」駅。
しかし駅舎やホームの駅名表示等は
「西川原・就実」である。
確かに「就実」の大きな校舎が
視界いっぱいに広がっている。

バレーボール部だった僕的には、
すぐ「女子バレー」の名門と。
日本代表・石井優希らを輩出している。
ちなみにマラソンの有森裕子、
ものまねの荒牧陽子らも卒業生。
完全に女子校イメージだが、
09年から共学(特別進学コースのみ)

と。さんざん中高のことを書いたが、
この駅から見えるのは大学と短大です。


つづく。
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クスコ帰国

2019年06月19日 | 俳優座


今回も、脇田康弘の写真転載です。

「ラドゥスタンカ劇場」の壁だそうです。

この劇場は・・・今度は東京芸術劇場の
ホームページを参考にまとめると・・・
ルーマニア国立劇場で、世界三大演劇祭の
ひとつと称される「シビウ国際演劇祭」の
共同主催を94年から務めている、
歴史ある劇場(な、なんと1788年)。
しかし「国立」となったのは04年。
(日本ではなかなかないことだが、
実績が認められ後に国立になっている)

昨年はこの劇場で「NODA・MAP」の
『One Green Bottle』も上演されたそう。

ちなみに、我が俳優座の『クスコ』は
「Teatrul GONG」にての公演でした。

そして「シビウ国際演劇祭2019」の
開幕を彩る、花火。
(こちらも脇田FBから拝借



さて。
『クスコ』組に五人いる『七人の墓友』
出演者(伊東達広、河内浩、斉藤淳、
佐藤あかり、増田あかね)。
加えて俳優座劇場プロデュース
『ハーヴェイ』客演の塩山誠司も旅を終え、
いよいよ明日から『墓友』は全キャスト集合!

今日は、本番に近い舞台を稽古場に組み、
ラストスパートに備える六本木であった。



数日前、報道番組で「友墓」を特集。
ネット検索しても「墓友」にヒットし、
「友墓」は出てこないけれど……

認定NPO法人エンディングセンターが
商標登録しているから、その番組では
あえて使わなかった(使えなかった)
のかもしれません。

いずれにしろ。「終活」とあいまって
広まりのある言葉となっている「墓友」。
俳優座では2014年創立70周年記念公演の
一作品として、紀伊國屋ホールで上演。
2017年全国各地を巡演し、この夏再々演!

個人的には、俳優座「初旅」となり、
中国ブロックも個人的に「お初」である。

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広島の旅(あとがきにかえて)

2019年06月17日 | 身辺雑記


キリンが好きだと何度も書いてきた。

動物園の人気者、首の長いキリンも
伝説上の霊獣・麒麟も、ついでに
ビールも断固としてKIRINである

そんな私が広島に見つけたのは
「ジラフクレープ」というお店。
文頭の写真がそれである。

広島初上陸!と謳っていたので
調べてみたら、2010年に松山で生まれ、
現在、北は北海道から南は大分まで
12都道府県に店舗の人気店と解った。

キリン模様が売りで、時としてハートも。
それは幸せをもたらすという、
ストーリーが美味しさは勿論、
支持された理由のようだ……。

キリンにハート模様は実際にあり、
東京の羽村動物園で見たことがある。

なお動物園にいる○○を
「キリン」と呼ぶのは日本のみ。
「麒麟」を呼ぶと偽り国内に入って以来
本当は「ジラフ」が「キリン」に。
閑話休題。



ちなみに「ジラフクレープ」は
「お好み村」の近くにありました。

お好み焼きは安佐南でご馳走になり、
広島では、こいわしなどを堪能。



空き時間に一人で食べた「広島つけ麺」は
個人的にはヒットしなかったです。
それはともかく。

キリンの網目模様にハートを見つける
というのは、芝居を創る作業にもあり、
大道具に具体的にハートを隠す、
なんて勿論しないけれども……
観た人それぞれが幸せを・・・
ある者は一幕のラストに、
別の者は二幕のありふれた科白に、
はたまた静かに終わった舞台奥に
スーっと差した照明の美しさに
・・・見出だすのでしょう。

齢九十の令嬢が大学生だった頃、
授業をさぼって広島から岡山へ。
そこで俳優座の『桜の園』に感動!
楽屋に東山千栄子を訪ねたと、
話す表情はまさに十代。

今回も、沢山の「お土産」を頂き、
帰京したのでありました。


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広島の旅

2019年06月16日 | 俳優座


実は、五十有余年の人生で初めて
広島の地に降り立った 
昭和平成を超えた次元号の6月14日。

俳優座『七人の墓友』巡演
(中国ブロックを7月4日から
8月4日、28ステージ)の
広島市民劇場(7月24~25日)
同安佐南事務所(同月26~27日)
カッコは本番の日程で、今回は
安佐南が金曜、土曜に広島で
事前学習会を行った。

(安佐南)



(広島)

土地勘のない方のために書けば。
「アストラムライン」で9駅、
時間でいえば15分ほどの
近い場所にふたつの事務所。

「明日」と「トラム(路面電車)」
からなる愛称の新交通システムは、
実際は地下と高架を走り、
路面は走らないユニークな鉄道。



と、こちらは昔の市電。
地元では「広電」と呼ばれ、
たまたま乗った車内はカープ一色。
選手の肉声アナウンスも流れていた。



話が逸れた。
金土と、二ヶ所で女優清水直子が
作品について語り、質疑応答から
茶話会という流れであった。

私はマネージャーよろしく見守り、
多少、補足説明など……。

あいにくの天気のなか、二会場で
三回の「おたのしみ会」は
温かな雰囲気の中、進んだ。

そして。
安佐南が独立するとも聞いた。
演劇鑑賞会が閉会するという
ネガティブな話が多いなかの、
嬉しいニュースであった。

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広島の旅(まえがき)

2019年06月15日 | 身辺雑記
さて、今週末は広島へ。
向かう新幹線で今更に思ったこと。

北海道・東北・関東・中部・近畿・
中国・四国・九州と、地方区分を
幼い頃に覚えてしまったから、
違和感を感じていなかったのだが。
改めて、その文字ずらを見て、
北とか東とかは、まぁ都から見て
その方角にあると理解できるとして、
中部と中国ってどっちが「ミドル」と?

一昨日「ユーゴ・ザーパト」は
ロシア語で南西の意味だと書いた。

それを僕が知ったのはわりと最近で、
「ユーゴ・ザーパト劇場」は、
鬼才ベリャコーヴィッチが立ち上げた
モスクワの小劇場で、のちに、
誰もが知るカンパニーに成長!
・・・という認識が先だったから
方角に関しては気にも止めなかった。

でももし。
僕がロシア語を学んでいたら、
ユーゴ・ザーパト劇場のことを
首都モスクワの「南西」にある、
と認識しただろうし、同様に、
外国の方が日本語を勉強しつつ、
「日本の八地方区分」を知った際に、
〈真ん中が真ん中にない〉または
〈真ん中がふたつもある〉と
不思議に思うのではないか?と。

フットボールに馴染みがあれば・・・
中盤(ミッドフィルダー/MF)を
レフト(LMF)、センター(CMF)、
ライト(RMF)と並べるように、
古都のあった近畿(CMF)の
右に中部(RMF)、左に中国(LMF)
と理解してくれるのかな?

その点でいえば。
五畿七道はわかりやすい。

畿内・東海道・東山道・北陸道・
山陽道・山陰道・南海道・西海道で、
この区分の素晴らしいところは、
東西南北が網羅されている点だ。

蛇足ながら、畿内とは、
大和・山城・摂津・河内・和泉
・・・今の奈良、京都中南部、
大阪、兵庫南東部を指す。

そんなどーしょーもない事を
のぞみのリクライニングで考えつつ、
中国地方の中心の広島へ向かった。
東京は初夏の装いだったが、
畿内を過ぎたあたりから雨。
6月14日のこと。

さらなる蛇足

【七道】

東海道=現在の東海道とも重なるが、
茨城、千葉、埼玉も加わり、東京、
神奈川、山梨、静岡、愛知、三重。

東山道=東北六県に栃木、群馬、
長野、岐阜、滋賀の内陸部。

北陸道=現在の北陸三県と新潟。

山陽道=兵庫県南部、岡山、広島、
山口と、これもほぼ今の山陽道。

山陰道=上に同じく、京都北部、
兵庫県北部に鳥取、島根。

南海道=四国四県に三重県熊野地方、
和歌山、さらに淡路島。

西海道=九州七県。


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クスコ莫斯科へ

2019年06月13日 | 俳優座


劇団俳優座『クスコ』は
ただいま海外公演中である!

ロシアのオムスクでの公演を終え、
首都モスクワへ移動した。



一枚目がオムスク、
二枚目がモスクワの写真。
(ともにキャストの脇田康弘の
フェイスブックから借用)

タイトルの漢字は「モスクワ」。

帯同していないので公演の
詳しいことはわからない

ただ6月4日の弊ブログにも
ざっくり書いた「薬子の変」
(日本では著名な歴史事件)
をエンターテインメントに
創りあげた斎藤憐の戯曲が、
オムスクでどう受け止められたか、
とても気になっている。

脇田の写真一枚しか、僕と
「西シベリアの中心」との
繋がりはないのだが、
この写真のようなセンスならば、
森一の独創的な演出が
お気に召したことだろう……。

オンシアター自由劇場の
代表作でもある『クスコ』。
奇しくも斎藤は66年、
演出の串田和美は65年に
俳優座養成所を卒業し、
演劇の海に漕ぎ出した……。

そうそう。
2015年のシビウ国際演劇祭で
「ウォーク・オブ・フェイム」を
串田は受賞しているそうだ。
そして。
『クスコ』は、モスクワの次に
そのシビウ国際演劇祭参戦となる。



まずはモスクワ。
こちらは三度訪れたが、
やはり僕個人にとっては、
故ワレリー・ベリャコーヴィッチ。
モスクワの南西の小さな街から
世界へと飛躍した異才の演劇人。

彼の『どん底』『三文オペラ』を
東演(昔にいた劇団)が上演した際
稽古場の片隅から見つめていた……。

蛇足だが。
ベリャさんが劇団を興した
ユーゴ・ザーパト劇場・・・
ロシア語の「南西」のことである。


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平和交響曲

2019年06月12日 | 鑑賞
宇井さんが亡くなって、一週間。



昨日、アニメ・音楽・演劇等を、
横断し、融合した独自の世界観を
創りあげた稀有な存在「宇井孝司」を
知る者はもっともっと声をあげねば!
と書いたからには自ら発信する。
実際、綴り忘れたことも多かった。

まず、実写映画の監督。
『校歌の卒業式』(2013年)は、
志摩ムービークルーズの第一弾。

本当に廃校となる中学校を舞台に
セミドミュメントで創られた、
宇井さんらしい温かい映画だった。

音楽で招かれた佐田詠夢さんを
宇井流で出演させたり、
茶目っ7気もたっぷりの作品。

彼女のブログを引用すれば・・・

【宇井さんのためなら、なんでも!
 と言ったら、
 「じゃ、あと音楽の先生役ね☆」
 「・・・えっ?(゜Д゜)」
 こうして決まりました。】

という詠夢さん自身

【そして、兄の予定をふと見たら、
 撮影の翌日に三重でコンサート。
 三重に来るだと・・?
 そこでメール。
 「三重に来るなら前日入りして船越へ。
 ヴァイオリン持ってきて。よろしく。」
 返信
 「 (´Д`;) ?!」】

・・・こうして、ヴァイオリニストの
佐田大陸さんも参加することに……。
さだまさし氏の長男長女の揃い踏みだ。

でも、宇井さんはこーゆーことが
日常茶飯事だ。こちらから進んで、
混ぜてもらいたくなる人なのだ。

この実写映画のモチーフは「校歌」。
多才な宇井さんは、
校歌の作詞も近年多く手掛けた。

と。
他人様の作品ばかり紹介しても……。
ここでタイトルにも挙げた
『平和交響曲』について書く。

フリーの制作時代に作品数でいえば
もっとも多く関わったJ-Theaterでも
複数回上演させていただいた作品。

世界中の子供達の~夢、明日、友達
などテーマに沿って描かれた~絵を
アニメーション化し、音楽に乗せた
プロジェクトは、ピースボートとの
共同作業として2011年に生まれ、
J-Theater公演時には・・・

『ダヤンのアベコベアの月』
(原作・絵/池田あきこ *1)
『名護の未来(ミク)の物語』
(絵/名護の子供達)
『フォックスという名の白鳥の物語』
(作/狐鼻若菜、作曲/佐田詠夢)

・・・などとともに上演した。
三作とも音楽劇と題しつつ、
朗読と音楽とアニメーションから成る
「宇井ワールド」であった。



そして。
鬼才・森達也の小説『東京スタンピード』。
これには影像はなかったが、打楽器を用い
「群集事故」の狂気を描いた。

紙枚が尽きた。
続きは改めて・・・。



*1=ファンはすぐわかるでしょう。
『わちふぃーるど』の作者池田氏との
コラボレーション作品。


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宇井さん、さようなら

2019年06月10日 | Weblog
「あれ、Tシャツじゃないの?」
宇井さんを、からかったのは
新婦の父・さだまさし氏。

宇井さんは「会う人会う人に
言われちゃったよ~」と
いつものニコニコ顔で言った。

ゴスペラーズの北山陽一氏、
ピアニストの佐田詠夢氏の
結婚披露宴でのエピソード。
だから四年と少し前の話だ。

そうそう。
宇井さんはいつもラフな服装。
若い役者にもラフに付き合い、
けれど、とても厳しくもあった。



J-Theater主宰の小林拓生氏から、
『風に立つライオン』を
舞台化したいと聞き、まず
「著作権取れるの?」と答えた。

敬愛するまっさんの、しかも
名作『~ライオン』である。
やりたいのは言うまでもない…。

そして「宇井孝司」と出会った。
冒頭の逸話からさらに一年以上
時計の針を戻さねばならない。

さだ家と親交のあった宇井さんが
あっけなく上演許可を得てくれ、
自らが構成・演出を務めた公演は、
上品かつ熱量の高い朗読劇に仕上がり、
とても高い評価を得た。
2014年12月、下北沢の「楽園」。



その後も『東京スタンピード』や
音楽朗読劇集『希望』などで
制作としてご一緒させて戴いた。

劇場以外でも、打ち合わせを兼ね、
拓生さんと三人で酒を酌み交わせば、
必ずや「次はあれをやろう!」と
盛り上がったのは決まって安い居酒屋。

その小林氏からのメールは、
宇井さんが前日に倒れ、
予断を許さない、と6月1日に。
我々には祈るほか手がなかった。

【人気アニメ『タッチ』の演出や
『ジャングル大帝』監督・脚本を
手掛けたアニメーション映画監督の
宇井孝司(うい・たかし)さんが、
5日午後3時2分に死去した。57歳。
家族が宇井さんのSNSを通じて発表】
(スポニチアネックスより)

常に紳士的でありながら、
平和について等、譲れないものには
断固引かなかった宇井さんだから、
志半ばで天に召されることに
抗った120時間超だった。

「(前略)兄の言葉を借りると、
人の希望(のぞみ)の美しさを
信じ抜いた、人生だったのではないか
と思います」と、前述のSNSに
遺族が綴った通りの一生・・・。



手塚治虫氏の右腕として活躍し、
前述のほか『葉っぱのフレディ』等、
代表作にアニメ作品が多い宇井さん。
けれども。
実写映画の監督、オペラや音楽劇の演出、
さらには我々演劇人ともタッグを組み、
そして、それらを横断融合した
独自の世界観を創りあげた
稀有な存在だったことを、
私たち知るものは声をあげたい。
もっと、もっと。

8日通夜、9日告別式。
仕事で東京を離れていて、
両日とも不義理をした。

そして今日の東京は涙雨。

式の前の6日に川口の斎場で
お別れ。その日は快晴で、
夕暮れも美しかった・・・。

さようなら、宇井さん。


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