掲示は壁新聞を貼ったりする係、
慶事は入学式とかおめでたい事、
啓示は……言葉にしづらいけど
憎たらしかった隣の席の女子の
横顔が唐突に眩しくなって……
まぁなんてーか、そーゆーあれ
・・・と、完璧に説明できる。
なんたって国語は得意
だけれども。
ゲージとケージの区別がイマイチ。
英語は自慢できる程からっきし。
野球少年のはしくれだから、
「バッティングゲージ」の後ろで、
マドロスみたいにネットに足を掛け
仲間や後輩の打撃練習を見つめ、
「ヘ~イ、腰引けてんぞ~!」とか
「脇、脇~。脇甘~い!」なんて
打ち損じに声を出すのは爽快だ。
さて。
ある時から動物を飼う際の籠を
「ケージ」だと誰かが言い始めた。
(@ ̄□ ̄@;)! 誰かは知らない。
同じ檻のような代物だけれど、
野球のとサイズが違うから、
でかいとゲージ、ちっさいとケージ。
うむ
なんか濁音あると大きい感じは出る。
ところが鉄道模型のNゲージや
OHゲージはちいさいぞ……。
いや。
パパが有名デパートに勤めてた
お金持ちの早野くんは教室ほどの
広ーい部屋に、小田急も中央線も
さらには新幹線、デゴイチまで
ごちゃまぜに走らせて凄いんだ。
でも、あれは特別だよな。
そうゆうわけで、ケージとゲージの
区別が小六の僕にはわかりません。
ケージとゲージに違いはなく、
と言うか「ゲージ」が間違い
つまり、外国語を日本語に
置き換える際のミスだと知る。
昔は、物を入れる鞄のことを
「バック」と誰もが言っていた。
けど、いつしか「バッグ」に
あのパターンと同じ。
ただ。
模型の類はgageで、檻系はcage。
別の単語でした。
あの頃。
兎跳びと炎天下に水を飲まない練習、
それから拳骨も当たり前だった。
あれから幾星霜……
愛ある指導なら暴力に当たらない、
という幻想の季節もあったけれど、
インドを目指したコロンブスが
間違ってアメリカ大陸に辿り着き、
だけど本人は、地球を逆回りして
インドに到達!と信じた、
あのイニシエの大冒険同様、
やっぱり暴力は何がなんでも駄目
って「新大陸」に行き着いた。
それはもう紛れもない事実。
コロンブスの時代。
きっと、頭では理解しながらも、
「やっぱインドだったんじゃね」と
心のまんなかじゃ英雄の言を
信じた人もいたんだろう。
現代。頭では理解しながらも、
愛ある鉄拳制裁はありだと
心の奥底では、その幻想から
離れられない人は……案外多いと、
残念だが思わざるを得ない。
何より。
刑事と掲示と慶事と啓示みたいに
解りやすくはない問題なのかも……