敏腕Pの日々のつぶやき

テアトルシアター代表、と言ってもたった一人。敏腕演劇プロデューサー目指し、観劇評や日々の生活で気になったことを綴ります。

月光、帰還す。

2007年09月28日 | 東演
 「月光班」が、今年の最後ツアー~鹿児島・鳴門・徳島・高松~を終えて、昨日無事帰京しました。
 07年夏秋の全38公演を積みあげて『朗読劇/月光の夏』の上演回数はお陰様で123回となりました。

 さて、この時期「月光」ばかりでなく、テレビも改編期でドラマ等番組が最終回を迎えます。

 一昨夜『ココリコ ミラクルタイプ』のお尻だけ、ちょいと見た。
 “劇団の解散”を扱ったショートドラマの以下のようなシーンだった。
 ・・・「13年もやって来て、全然目が出ないじゃないか。夢、夢、って言うばかりで何も変わってない。結婚して田舎に帰る」と八嶋智人演じる古株が言う。
 現在も劇団(劇団カムカムミニキーナ/ただしマスコミ活動はシス・カンパニー所属)で活躍している彼が、この役を演じているのが何とも面白い…。

 と、若手有望の女優役らしい(?何しろ途中から見たので…)山口紗弥加が、他の劇団から声が掛かっているので移りますと、それに乗っかってくる。。。
 旗揚げメンバーなのだろう坂井真紀、松下由樹は二人を止める。

 シーンは別室に移り、坂井、松下に加え、遠藤章造、田中直樹の4人が顔を寄せ合う。遠藤は劇団の統制が乱れるので「簡単に許すな!」と強く出るが、ずっと無言だった作・演出(?これも推測)の田中は「これを機に一度解散しよう」と重い決断を下す。

 嗚呼、本当に、そういう場面を何度か実際見てきているので、胸の痛いものがあった。&、最近のゴールデン枠のドラマより、よほどしっかりした「作品」になっていた・・・。
 たまに見せてもらった『ココリコ/ミラクル~』は、田中の長台詞も大きな売りだったが、アンサンブルの効いたドラマ自体が大概ハイレベルだった!

 素敵な番組の終焉であった。
 あれ、思ったより、余談が長くなったなあ…
                            【文中敬称略】
 話を「月光」に戻しましょう。

 今期の公演はおしまいですが、来年は。。。 
 例えば今年お邪魔できなかった近畿・中国あたりに・・・その一方で、このエリアはアマチュアの劇団さんが、自分たちで『月光の夏』を朗読されるケースが大変多いのだが・・・是非、来年以降は、と考えています。

 05年、兵庫県丹波市の中学校の公演は、最初のアプローチから2年を費やして実現したのだが、実際、問い合わせは近畿や中国に限らず、各地から多くあって「宿題」になっているところは沢山ある!

 東北は、日本海側ばかりだったから、太平洋側にも広げて行きたいし、と。
 《夢》は、無限である。

 そうそう《演劇の夢》ってことでバラエティの話を挿入したのであった。。。
 

 本日『恋でいっぱいの森』稽古場には擬闘の菊地竜志さんが登場!
 大きな舞台用のアクションを付けてもらいます。
 
 
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召命

2007年09月27日 | 鑑賞
【文中敬称略】

 最近「劇団昴」との仕事が濃密な「劇団渡辺源四郎商店」店主・畑澤聖悟。この公演の後には来年2月に早くも『親の顔が見たい』(劇団昴ザ・サード・ステージ第28回公演/THEATER TOPS)が控えている・・・。

 とゆーわけで、昨日劇場に辿り着くところで終わってしまった『召命』(作/畑澤聖悟、演出/河田園子 9/22~30 蒲田演劇工場)の感想です。

 劇団昴ザ・サード・ステージLABO公演vol.1となってまして…、こないだ新生昴の第1回公演に続き「嗚呼、何から何まで一区切りで公演ナンバーは“1”からなのネ」と思ったら、冒頭紹介したザ・サード・ステージだけは公演数が継承されるらしい・・・
「へえ…」

 ま、そんなこたぁどーでもいいことだ。

 近未来。荒廃する教育現場では「校長」を教職員の互選で選ぶ制度を導入している…という大胆な設定の中、とある公立中学校では自殺した校長の後任を決めるべく、クジで選ばれちゃった8人が校長室に集まってくる・・・。

 そう、なんだかテーマは深刻ながら「選ばれちゃった」とクダけて書きたくなるよーな、おふざけ感も満載な世界でした。

 なんつっても「クジ」なので、学年主任・安宅忍(星野亘)や勤続25年のベテラン教師・草野ハナ(寺内よりえ)はありとして、その草野に毎日指導を受けている新任の諏訪春子(池谷香)もいれば、養護教諭・小峰尚子(市川奈央子)、技能主事・舘島流(舘田裕之)もいる。ちなみに技能主事は用務員さんのこと。
 で、さらには一般企業から無試験で“レンタル”されて来た、某一流企業で若くして営業部長になった正岡岳史(宮島岳史)なんてぇのもいる。まぁ一言でいえばバラエティ豊か過ぎる・・・8人は、当然「校長」の職を押しつけ合うのダ。
 設定は二重丸

 さて。政治評論家原作の、はたまた元プロ野球選手の、さらには現役教師の……つまりはその世界に精通した方が、原案だったり、原作だったり、シナリオだったりする作品が、なるほど内側からしかわからない深い作品の場合もあれば、むしろ逆の場合もある。
 『召命』の作者が現職の公立高校の先生ってことは周知のこと。
 で、残念ながら本作は逆の方、とゆーか、豪華スタメンを揃えて、色んなバリエーションで攻めるんだけど、ゴール前で空振ったり、思いっきりふかしてポストの遥か高く蹴り上げたり・・・おい、またサッカーに例えるンすか?
                   以下、ネタばれあります

 いや、でも本当に、あとは決定打さえ・・・って舞台でした。

 諏訪が授業で取り上げた地味な小説の作者が、実は同じくクジで選ばれた社会教諭・長崎誠(平本未來)で、そのペンネームがアナグラムで作られている、とか、駄洒落ばかり言っている教頭・藤沢豊(やなせさとる)と、未だ独身の草野の過去に何かあったらしい…とか、興味をそそるくすぐりもいっぱいあったのだが、「ええ、そこでパス出さないのぉ!」「うわ、右サイドがら空きじゃん! そこはサイドチェンジでしょ」と、その先の展開がないので欲求不満が募りながら時計は刻一刻とタイムアップへ・・・。

 弊団『温室の庭』の美術を務めた長田佳代子の舞台美術が、師匠の島次郎を思わせるタッチではあったが、なかなか良かった
 無機質で堂々巡りの芝居をうまく表現していたと思う。

 なんか、この感想も隔靴掻痒ぎみだが、いよいよ公演は日曜まで。
 ある意味驚愕の(?)“ラストシーン”を、あなたは目にしますか?
 京急「梅屋敷」が最寄り駅。蒲田からは少々距離があります。
 駅から劇場まで約2㎞?
 ・・・畑澤作品には名作の誉れ高い『背中から四十分』ってのがあったな。

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未来都市・蒲田

2007年09月26日 | 身辺雑記
 昨夜は『大地のカケラ』の演出をお願いした河田園子嬢の最新演出作『召命』を観に蒲田へ降り立った。

 その感想の前に・・・

 蒲田は懐かしい場所である。
 僕は、十数年前、N火災海上保険株式会社の代理店研修生として、自由が丘支社で資格を取得したのだが、N社のリストラの一環で、近隣の支社を統合した際、我が愛する「自由が丘」は「城南支社」となり、そのオフィスがあったのが蒲田だ。

 とはいえ、もう代理店として一本立ちしていて、主たる生業はフリーの演劇制作になっていたので(当然収入は微々たるもので、他に警備のバイトなぞもしていたっけ)、毎日通ったわけではなく、たまの研修だの会議だのの集まりに顔を出していたのだが、それでも月に1、2度は、蒲田の東口を訪れていた。

 その駅ビルの地下には、見たこともない異国のスパイスが並ぶ店があり、駅前の飲み屋の多くは立ち飲み屋だった・・・。
最近、レトロなポスターを貼り、木樽のテーブルで呑ませるような“若者向け”の立ち飲み屋が流行っているが、蒲田のはそんな軟弱(?)なものとは一線を画した、筋金入りの立ち飲みだった(笑)。。。
 また、前述のスパイスも、成城石井やカルディコーヒーファームで見掛けるような品々の、より現地チックな・・・こじゃれた袋に入ってなどなく、剥き出しでザルに盛られた・・・売り方であった。当時早くもアジア圏の方々が多く暮らしていたせいだろう。

 で、とどのつまり、ある意味で時代の先端を行ってたのだなぁ…と、久しぶりの蒲田で、懐かしい映像を頭の中で再放送させつつ、思ったのだった・・・。
 その画の中には、まだ20代でスーツ姿の自分もいた。

 そんな蒲田も、随分チェーンの居酒屋や飲食店が増えていた。
 また、昨夜歩いたあたりは、その支社とは方向が違い、新鮮でもあったのだが、あっという間にそんな駅前の繁華街から離れた、ちょうど蒲田と梅屋敷の中間あたりは、それでも土地柄か海苔屋さんとか、ほかにも畳屋だのハンコ屋だの材木屋だの古き良き時代の店が頑張っていた。

 そんなこんなで、およそ20分弱歩いて
会場である「蒲田演劇工場」に到着。
 ・・・あ。長くなりすぎたので芝居の感想は明日にします

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オグシオと注目と東演と

2007年09月25日 | 東演
 世の中は3連休だったようですが…、訪中公演が近い弊団は、カワリバンコに一日お休みをいただて、僕は昨日がゆっくりの日でした。
 近くのスーパーがポイント5倍だったので、2回も買い物に行ったり、洗濯物を畳んだりしながら、高校野球の訪米遠征やオグシオの特別番組を観たりしました。
 
                        
                               【文中敬称略】
 オグシオ・・・バドミントン界に久しぶりに登場した人気選手だ。
 (すみません、絵文字はテニスです↑)
 写真集も売れているらしい

 ビューティーペアやクラッシュギャルズの例を出すまでもなく、二人とも女性、でありながら、タカラヅカの男役娘役のように、カッコよさと可愛らしさのコンビネーションが“人気の出る二人組”には必須で。。。

 三洋電機所属の小椋久美子と潮田玲子も、その例に漏れない。

 さて、バドミントンには詳しくないので、素人目線でTV東京の特番『北京へ!オグシオの挑戦!』を眺めていて「へえ…」と思ったのは、二人の出身クラブの名前だ。
 小椋は三重県の「川越少年スポーツ団」で、潮田は福岡県の「京都クラブ」で、ともに小学生の頃バドミントンを始めた、と番組は伝えた。

 前者は、三重県に川越町ってのがあって、その名を冠しただけだし、後者は「キョウト」じゃなく「ミヤコ」と読むらしい…。
 でも、なんか二人揃って、そーゆーのってサ……。ねえ?
 俺だけか? 「へえ…」って思うのは。。。

 まあ、バドミントンに疎いから、三洋が、80年代の女王・北田スミ子(全日本総合5連覇を含む8度の優勝ほかタイトル多数)や90年代後半の女王・井田貴子、そして現女王・廣瀬栄理子を擁する名門って程度の知識しかない。
 だから、変な所にしか目がいかないのだろう

 それでも、陣内貴美子以来のスターってことくらいは知っているゾ。
でも、それでネタ切れ。

 だから、やはり“注目”は人を磨くなあ…って一般論に転じます。

 例えば、ビーチバレーの浅尾美和
 (ちなみに小椋と同じ三重県出身。東演の長老・笹山栄一もっす)
 佐伯美香や男子でいえば朝日健太郎や西村晃一らが、インドアバレー(?)とゆーか、普通のバレーボール(?)の、日本代表から転じたのに対して、高校を卒業して即ビーチバレー入りした浅尾は、やっぱ最初オーラなかったけど…(まあ目立って可愛くはあったが)今ではインタビュー対応なども堂にいっている。

 マイナーな演劇界が言えた義理ではないが、冒頭の番組に協会理事として出演した銭谷欣治は、全日本総合の男子シングルス76~79年の4連覇を含む優勝7回、全日本実業団は75~77年、79~81年と2度の3連覇を果たしたスーパースターなのだが、インタビューでオグシオについて語る姿に、まるでオーラがなかった。
(銭谷氏は、カワサキラケットで活躍後、三洋にコーチ兼任で迎えられ、最後の全日本タイトルは三洋で獲っている。後に三洋監督も務めている)

 まあ、ゼニキン(どこぞのバラエティみたいだが銭谷さんが先だ!)個人やバドミントンプレーヤーってくくりでなく、露出の少ないスポーツの選手は、概ね地味である。
 卓球の福原愛だって、小さい頃にあのような扱われ方をされていなければ、きっと……。

 その点で、逆に“注目途上(?)”のオグシオには、まだ慣れのない初々しさがあって、それがまたファンを増やしている要因なのだろう。

 あれれ? またまたオグシオ?
 いや、目が人を磨くって話です。
 劇団も、入って間もない俳優が、主役やそれに準ずる大役をこなすと一皮剥けるという話である。・・・
 ホッ

 で、この秋の中国では、それこそ凄まじい数の目に触れるから、劇団丸ごと、老いも若いも一皮剥けて帰ってこようって、まあ、そーゆーことです。
 無理苦理なまとめですが・・・。

 本日は、渡辺美津子先生のダンス特訓
       『月光』班は、徳島公演である。。。
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三兎を追うものは九都を巡る

2007年09月22日 | 東演
 ふと気付けば、劇評や劇団ゆかりの方の訃報などで、
 ダイレクトな劇団の話題をしばらく書いていなかった

 今日『朗読劇/月光の夏』が今年最後のツアーに出た。
 本日の鹿児島県鹿児島市から四国の2県3都市を廻る。
     詳細は「役者のブログ」で・・・    

 鹿児島は仲道祐子さん、四国を植田伸子さんと、途中でピアニストが入れ替わる旅公演である。キャストは岸並、江上、能登、南保・・・今年の後半のツアーを担ったメンバーでお届けします。
                                
 さて、拠点の下北沢のパラータでは、1階で『恋でいっぱいの森』、3階で『臨時病室』の稽古・・・旅公演も含めて、3つの作品が同時に展開しています!

 『恋森』は、20日21日の二日間で、パラータという小空間から、中国5都市の大劇場で魅せられる動きへの変更を行いました。

 業界でいうところの「デハケ」、登場と退場の整理であります。
 つまりは、パラータでは劇場奧の2本の階段と、お客様が出入りするドアを使っていた動きから、中国の劇場機構に合わせた構成に組み直したわけである。

 もちろん6月には未消化だったシーンや、出来てたのに久しぶりに当たったら「あれ?」という場面、勿論新しいアイデアから生まれるやりとりなど、これから細かな部分を“進化”させて行くわけである。

 で。この創造的な産みの苦しみとは別に…

 芝居というのは、言うまでもなく、役者だけでは出来ない。
 多くの裏方さん達の力が必要だ。照明や音響などの技術スタッフは勿論、こまごました、けれども重要な仕事は劇団内で回す。……通常は、その公演に出演しない役者が担当する。

 けれども中国では、『恋森』の役者が『臨時』の裏、『臨時』に出ていた者が『恋森』では支える側に、と持ちつ持たれつな体制で臨まざるを得ない。
 が、前述した通り、今は同時に稽古(及び旅公演)を行っていて、けれど体は一つだから・・・いや、本当に大変です。
劇団の若手がそのあたりの繋ぎ目となって、非常に頑張ってくれています。

 最近は「下積み」という言葉が、言葉どころか、そのような行為そのものが絶滅危惧種に指定されるよーな流れです。
 まあ、僕もグズグズな世代なので、絶対的な支持者ではないし・・・「勉強になるから」と強制させるのは違うとも思うのだけれど、一方で、確かに「先輩の芸を盗む」ことができるのも確かなのだ・・・。

 9月も終わりだというのに、まだまだ暑いから、若手に限らず中堅からベテランまで、皆シンドイとは思うが、二兎を追う者は一兎を得ず、どころか2作品持って5都市を・・・この九州・四国を足したら、3兎を追って2国9都市を・・・巡るってんだから、ここはグッと歯を食いしばるところなのだ、きっと。

 でも、人は弱いものでもある・・・
 是非、東演に励ましの声を(笑)

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歌わない傑作~アインシュタイン・ショック

2007年09月21日 | 鑑賞
 昨夜、早速『アインシュタイン・ショック』東京公演初日を観劇。
観ずに「必見」と昨日書きましたが、観て、その考えはむしろ強く強くなりました!

 劇団ジャブジャブサーキット第46回公演
     『アインシュタイン・ショック』
     草案/北村想  作・演出/はせひろいち
     ザ・スズナリ 9/20~24

 とにかく構成が巧みです。上演時間が2時間チョイなのですが、あっと言う間です。かと言って、速射砲のような台詞とアクションで一気に駆け抜ける、そーゆースピード感じゃなく。でも、テンポ良く、飽きさせることなく最後まで僕らを運んでくれます
 タイトルにアインシュタイを冠するだけに、当然相対性理論は出てまいります。絶対的な時間を短く感じさせることは、内容ではなく「演劇」そのものとしても天才の論を証明している作品とも言えるでしょう。

 蛇足ながら、E=mcの2乗など、ひたすらコムズカシイ論理が展開するわけではありません。
 さらには平和についても
 いわゆる《声高に叫ぶ》ような・・・言われることはもっともだけどサ、と少々腰が引けてしまう大上段からの押しつけではなく・・・芝居の中に自然と描かれています。

 「演劇」と少々大きく出たついでに書けば、「劇団」としてもワンサカ新戦力を舞台に上げ、実際、少々ハラハラはするものの皆楽しみな役者衆であった
 集団としての今後も大いに楽しみだ

 テクニシャンの多いジャブジャブ。その意味で正統な熊野てつこ。ジャブの殿馬(?)こと荘加真美とWという点にも、その期待感が滲みます。
 鈴木愛子は堂々とした中に、何ともいえない可笑しみがあって、ジャブ得意の“微笑ましい妖怪キャラ(擬人化されたタヌキやキツネ含む)”を見てみたいと思わせた。
 なかさこあきこは入団間もないが、この東京でいきなり板を踏む。お嬢様キャラを演じたのだが、あののほほ~ん感は計算か?天然か?

 ・・・長くなるので役者評は新人にとどめますが、中堅ベテランは十把一絡げで素晴らしかった!
(普通、十把一絡げって褒める時使わないナ

 そんなジャブジャブは結成20年を越えた。
 この世代の小劇場演劇の主宰(はせさんは「僕は主宰してないので、まあ代表くらいか…」と言うが便宜上)の多くは作演出を兼ねるが、長年の創作活動により「作家」としての筆力を落とす人が多い。で、古典作品や他の作家のものを「演出」しつつ、満を持して(?)、なお、劇作を続ける…。
 これはある意味で仕方がないことだ。ベテラン投手が登板間隔をあけて登板するのと同様だ。
 そんな中、はせひろいちはコンスタントにジャブの作品を作演出するばかりか、外部への書き下ろしを増やしている。例えば、今年の11/28~12/9、スパイラルムーン『夜のジオラマ』など。
 楽天・山崎武司ばりの活躍だ

 最後に弊ブログタイトルの解説。
 アインシュタイン来日に関わった実在の日本人が作品には多く登場する。
 歌人・原安佐緒との恋に溺れた石原純、初めてアインシュタインと会った日本人で、神戸で彼を出迎え、離日を門司から見送っている桑木或雄らである。
 後者は「歌わない学者」と評されたことから・・・上品な舞台作品を「歌わない」と。
 とにかく観て、笑って、泣いてしまってください 
 絶対、損はさせません!

【文中敬称略】
 
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アインシュタイン・ショッックと召命/そのお知らせ

2007年09月20日 | 東演
 今日は宣伝です
 しかも余所様の・・・

 本日から、ザ・スズナリで劇団ジャブジャブサーキット第46回公演『アインシュタイン・ショック』(原案/北村想、作・演出/はせひろいち)が開幕です。

 9/20(木)~24(祝)で全7ステージ。しかも、な、な、なんと全ステージ、キャストが異なります! そりゃ、勿論特定の3つの役ですけど…Wとトリプルが様々に組み合わさって…全て異なるパターンとなるようです。

 と、いきなり重箱のスミ的なところから入ってしまったナ

 タイトルからも察しはつくと思いますが、かの天才・アインシュタインがらみのお話し。
 1922年に11月~12月にかけて、彼は日本に滞在しているのだが、その事実から着想された舞台・・・らしい。

 何しろ、今日初日で僕も未見なのですが、それでも“おすすめ”しちゃいます。
拙製作作品『大地のカケラ』を書き下ろしてくれた、はせさん渾身の・・・まぁ、あまりはせさんに「渾身」とか「全力投球」とかは似つかわしくないのですが、一応、勢いないとネ・・・新作です!
 必見です

 既に名古屋-大阪で上演を終えていて、その劇評や舞台写真を垣間見ると、何やら“教室”が舞台になっているのである。

 はせさん・・・教室・・・アレ?
 そう、『大地のカケラ』は、取り壊しの決まった高校の教室に、卒業生が集まる話でしたネ。
そのへんの見比べも『大地~』をご覧になられている方には面白いかも…。

 で、その『大地のカケラ』を演出していただいた河田園子嬢の最新作が、驚くなかれ、高校の校長室を舞台にした芝居だという。
ギャー。
 劇団昴ザ・サード・ステージLABO公演1『召命』(作/畑澤聖悟、演出/河田園子) 9/22(土)~30(日)、蒲田演劇工場にて。

 チラシによれば、自殺した校長の後任を決めるべく集まった8人の教師達の話・・・らしい。

 こちらも、勿論、必見だ

 まあ、詳しくは、どちらも公式HPでもご覧くださいまし

 そもそも一年365日もあるのに、よりによって公演日を重ねなくても良いと思うし、ナオカツ、教室と校長室って、打ち合わせなくそーなるって、どーゆーこと?
 ジャングルとか大海原とか月面とか空港の待合室とか…思いつきで書いたって、本当に様々な設定考えつくのにサ



  
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シャッター通り商店街

2007年09月19日 | 鑑賞
 青年劇場第95回公演『シャッター通り商店街』(作/高橋正圀、演出/松波喬介)が公演中です。
紀伊國屋サザンシアターにて9/14~21。(他にも23日埼玉会館大ホール、25日府中の森芸術劇場ふるさとホール、26日かめありリリオホールと巡演)

 シャッター通り・・・随分前から話題になっていて、実際、東演の回りでも、お寿司屋さん、そば屋さん、ラーメン屋さんなどが店を畳んでいる。
 
 芝居は、大型店舗進出によって弱体化するパターンだが、東演のご近所は主に高齢化によるシャッター。かわりに若者が、バーを開き、昼はカレーをランチで出したりしている。
(勿論、この問題も重要だし、芝居の中の商店街にも、この問題は色濃く反映されているのだが、話がやややこしくなるので乱暴に進ませていただく)

 で。奇しくも舞台に登場する主人公・辰次(中川為久朗)もカレー屋を開こうと故郷に帰ってくる。こちらは本場インド仕込みのカレーだ

 次々にシャッターが閉まっていく「すずらん通り商店街」の気骨のコンビ…豆腐屋の緑さん(藤木久美子)と総菜屋の茜さん(高安美子)が…彼の帰還を手ぐすね引いて待っていて、東京から越してきた主婦の由紀絵さん(寺本佳世)や地元の小学校の雅子先生(浦吉ゆか)らと作っているタウン誌の、巻頭で“商店街再興のエース”と辰次を取り上げ、起爆剤にしようと企てる。
 かたや商店会会長(葛西和雄)は、目には目を、毒は毒を持って制すの体で、新たな大型店舗を誘致し、そこに商店街の店を移転する構想を打ち上げる!

 さて。辰次はインドで出逢った彼女の萌(大月ひろ美)を伴って来るのだが、東京に生まれ育った萌は、寂れた商店街より大型店舗での出店に未来を感じる……。

 かと思えば、同世代の榎(佐藤勇生)は、没個性のテナントではなく、通りに面した一戸建てで、個性豊かな世界に一つの帽子をこさえるのだ!と、すずらんでの出店に意欲を見せ、ベテランの帽子職人(西沢由郎)に弟子入りする。
 また、地元の農家の若者・信夫(奥原義之)は、無農薬野菜の生産に加え、今は作らなくなった地元の名産品種の復活に本腰を入れる……。
 と、あらすじの説明がてら登場人物を紹介すれば、こんな感じだ
 こんな人間模様の主たる舞台となるのが、辰次の実家の喫茶店「すずらん」だ。マスターであり父である猪四郎(青木力弥)の営む店に人が集い、騒動が起き、去っては来、来ては去る。

 さてさて。ある意味、話の本筋とは少々離れていながら、もっとも騒々しいのが辰次の兄で、市役所の役人の寅太(吉村直)である!
 芝居かぶれで、今稽古中の「ハムレット」にハマっていて、日常でもその語り口が消えないというマンガのような設定を“吉村節”全開で、会場を沸かせる。

 まあ、そういう意味で前述の登場人物達も皆、少々デフォルメされた、いわゆる“青年劇場テイストな人々”と言える。
 笑って、泣いて・・・という、同劇団の王道を行く舞台であった

 大変深い問題で、一本の芝居で解決なんざしないことを承知の上で創られており、だからカーテンコールでは「商店街の応援歌になれば…」と客席に向かって語られる。
その言葉通り、《一筋の希望》を感じさせて幕が降りる、とっても良心的な舞台であった。

 まあ、それを少々モノタリナイと思う人も多いかも、だけど…

 個人的には、スタイリッシュな帽子屋志望の榎を演じた佐藤勇生が、良かった。あと、ちゃんと農業やってそーに見えた素朴な奥原義之(信夫役)も。


【文中敬称略】
 
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海の向こうで踊るんだ。

2007年09月18日 | 東演
 社会的評価の目線から簡潔に語ったミー(現在は未唯)、最後の面会やメモリアルコンサートなど具体的な思い出を語ったケイ(現在は増田惠子)。
 不世出の振付師・土居甫先生の告別式で、彼女達の個性がそれぞれ出た弔辞でした。
 特にケイちゃんの言葉は涙を誘い、病室で手を握って話したくだりでは奇しくも黒い蝶が、我々弔問客の頭の上をヒラヒラと舞い過ぎて行きました。
 在りし日の土居さんの軽やかなステップやターンみたいに、大振りの蝶は貫禄充分に天に昇って行きました。

 九月十八日、三鷹の禅林寺で営まれた土居先生の告別式。
 宮司の送る言葉に土居さん本人が答えているみたいに、時折、社の(つまりは土居さんの写真の)方から、秋の風が強く吹いたりもしました。
 そのくせ夏の名残の蝉もまだ鳴いていて…、それすらも土居さんを偲ばせた…。四季を例えば「常識」と置き換えた時、そんなものに捕われない土居さんの発想、それが形となった振付みたいに感じられて……。

 今日、本当の、最期のお別れになりました。

        ※        ※        ※

 仕事なので仕方ないとは思うけれど、駆けつけた報道陣は厳かな雰囲気をものともしない。中には平服に白い靴の女までいた。
 撮影用の低い脚立をカタカタいわせながら、好ポジションを取りに行く。弔問客の方が気を利かせて場所を空ける始末だ。

 式場の中と、外にも特設のモニターが置かれて、ザ・ピーナッツからザ・タイガース、桜田淳子にピンクレディー・・・あるいは『今夜は最高!』『笑っていいとも』等の映像が次々に映し出され・・・そう、つまりはテレビ界の頂点に君臨した人だから、それもやむなし、とも思わなくもないが、だからこそ、敬意を払うという気持ちはないのかしら…。

 と、こういう愚痴を土居さんは大嫌いだったので、このへんでよします。

 本日、パラータは、土居先生に振付していただいた『恋でいっぱいの森』の訪中公演の稽古場を朝から総出で準備した。
 先生の遺志を大切に、海の向こうの中国5都市(北京-大連-長春-武漢-上海)で、素敵な振付を舞台で演じること。それが何よりの供養と、20日からの稽古に備える東演であった。

 なお、タイトルは土居先生の著作『山の向こうはなんだろう』になぞらえました。
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南アの芝居と助っ人と。

2007年09月17日 | 鑑賞
 例えば、まもなく稽古が始まる『恋でいっぱいの森』に、橘憲一郎さん(文化座)、宮沢磨由さん、飯島真弓さん(ともにフリー)の3人に客演していただいているように、俳優さんが外部出演することは多い。
 以前書いたが、うちの溝口順子も名取事務所に客演中で、現在稽古のまっただな中だ。
                        
 一方、スタッフ…とくに我々「制作」の場合、僕のように劇団に所属している者が外で仕事することは、普通、ない。
 様々な劇団やカンパニーの制作を請け負う法人、そこまでいかないがチームで動いている、あるいはフリーの個人など外注専門の「制作」と、完全な棲み分けが成立しているのだ。
さて、9/13から今日まで、下北沢のOFFOFFシアターで上演されている「PLUS M」の『ブースマン・アンド・レーナ』『ハロー・アンド・グッドバイ』(作/アソル・フガード、訳/堀内仁(BOESMAN AND LENA)・小田島恒志(HELLO AND GOODBYE)、訳監修/小田島恒志(HELLO AND GOODBYE)、演出=宮越洋子)の、受付だけを、ちょいと手伝った。
 勿論、勤務時間外の夜公演とか、休みの昼夜公演である。

 南アフリカの作家、アソル・フガードの2作品連続上演に挑んだ「PLUS M」は、劇団昴の新野美知さんが言い出しっぺのユニット。
 新生なった昴は、今週末の22日からサードステージ(東演でいえばP・I・Cにあたる本公演とは一線を画した公演)も控えている中での企画ということで、お鉢が廻ってきた。
 まあ『大地のカケラ』では昴の河田園子嬢(演出/ちなみに前述のdサードステージ『召命』も彼女の演出)と岡田志乃嬢(美術)に御世話になっているしな…。
 あと本作の演出に当たった宮越嬢は、以前とある劇団の制作部にいたこともあって、旧知である。

 とにかく小学校の机くらいのテーブル2個という受付である。リーフレットを渡す手がないので座席に置いて、2作品交互上演なのでもぎりは、出演していない組の役者…という、嗚呼、東演に入る前にやってた“THE 小劇場”な感じで、それはそれで楽しかったのであった。
 受付は楽しかったが、芝居の内容は、1960年代のアパルトヘイトを推し進める南アフリカを背景に人間の存在理由を厳しく問いかける、かなりハードな内容であった。

 そーいえば、最近P・I・Cとか自主公演とかやってないなぁ…。
                                     
 まあ、役者だけで3ケタの大劇団と、この秋中国へ渡ると国内残留組は数人だけになっちゃうコヂンマリな劇団とは較べようもないのだが、本公演とは違ったエネルギーを持つ、この種の公演・・・それこそ受付回り含めて困難は多いのだけれど、その苦労に代え難いとゆ~か、乗り越え時には、言葉にできない“何か”を手中にできる公演でもあるので、ボチボチうちでもやりたいものである。

 そんな勇気をもらうことのできた舞台であった
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