麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

お腹い~っぱい

2009年03月29日 | 東演
 前回のブログで書いたように、昨日は「東演・春の交流会」でした。
 はい、いわゆる花見っす。

 三分咲き。生憎の花冷え。
 それでも、ぱら~たの会の会員さん、鑑賞会の方々が、友人知人も誘いあわせて劇団近くの遊歩道に参集してくださいました。
 50名ほどの大きな輪が出来ました。

 ちょうど乾杯の頃から陽も照って、手作りのおでんやサンドイッチに乾きものをツマミに、楽しいひとときとなりました。
 
 ひとときというか。。。曇りはじめた2時半には、場所を劇団の3階に移動して、本格的な料理の登場にボルテージが上がり・・・さらには稽古を終えた『臨時病室』のキャストも合流して、気付けば夕方の5時を回る、盛り上がりようでした。

 お腹いっぱい、心もい~っぱい!!

 楽しいひとときは金曜日にも。
 『臨時病室』の稽古がオフで、天井の高い1階が空いたから『翔べ!イカロスの翼』はパフォーマンス指導の先生を招いて、実技をみっちり稽古しました。
 レッスンの前に、まずは一輪車デュオとジャグリングの芸に驚嘆!

 お腹いっぱい楽しみました。

 そして今日は新入団試験。
 今年度のテスト初回のことはブログに書いたけれど、今日で最終回。
 さて、何人が「東演準劇団員」として採用されるかしらん。

 *****

 「お腹いっぱい」といえば、劇団PCも満腹なのか、それとももっと深刻な問題なのか、絶不調です。

 何度も何度も落ちては消える中、写真や絵文字は諦めてのアップです。

 修理の間、しばし休載します。
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アミキ~イカロス雑感その1

2009年03月27日 | 東演
 阪神の金本選手。
 それはアニキ。
 

 映らないテレビや音の出ないラジカセなどを回収する軽トラがゆっくりと、昔でいえば「竿竹売り」のようなスピードで町をよく巡ってますが。

 その収集候補(?)の中に「ミシン、アミキ」ってのがあって。
 若い人は知ってるのかな? と思う。

 そりゃ、ミシンを知らない人はいないだろう。
 ただ「最近は触ってないナ。つか、そもそも持ってないし…。実家帰れば、お婆ちゃんが使ってた足踏みのがあるけど、今は色んなものが乗っかてて、台って認識だな」なんて人が多いのではないかしらん?

 となると、編み機なんて尚更知らないだろうな・・・。

 かく言うアラフォー世代の僕でさえ、幼い頃母が購入して、やたらスペースを取るヘンテコな形の、ヘンテコだけどフォルムとしては未来を思わせる銀色の・・・子供にはそんな風にみえた程度の。あ!あと、シャーシャーって独特の音ネ。覚えてるのは。
 ま、その程度の知識なんスけど。
 
 ・・・へたに触ると怒られたし

 まあ、編み機というくらいだから「何かを編む機械」なんだろううが。
 
 そんなアレを、今使っている人はどのくらいいるのだろう?
 廃品回収の「使わなくなったミシン、アミキ」というアナウンスで聞く以外、耳にしないものナ。

 そこで。このブログを書くにあたり、ちょいと検索してみた。
 ブラザーが5年前に編み機の生産販売を終了していた。需要は確実に減っていることが窺われたりする。
 
 今、おそらく縄文式土器を使ってる人がいないように、白黒テレビを見ている人が少ないように・・・。

 あ、誤解のないように言えば、家庭用編み機は廃れたけど工業用編み機の需要はある。家庭用ビデオでベータはVHSに敗れはしたが、業務用で生き残ったように「居場所」はあるのダ。

 かくいう「新劇」もピーク時の観客動員を大きく下回っている。
 他人の心配をしている場合ではない。活路を見出さねばならない。しかも、業務用的に、一部の愛好家に観てもらう、という選択肢は避けたいゾ、うん。
そんな意味で、小さなお子様からお爺さんお婆さんまで、幅広く楽しんでいただけるお芝居として『翔べ!イカロスの翼』を製作中なのである。

  

 けれども明日は稽古をお休みして、お客様をお招きしてのお花見です。
 (本番間近の『臨時病室』はばっちり稽古して、終わってから合流!)
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侍の快挙! 桜の失速。 イカロスの加速。

2009年03月25日 | 東演
期待はしていたけれど、同時に難しいと思っていたWBC連覇!

  

 僕が言うまでもなく、どんな力のある選手やチームでも、連覇は難しいからダ。

 それも、あんなドラマチックな展開されちゃうと、我々の商売、ほんとあがったりですヨ。
 イチロー自ら「僕は持ってますね。神が降りてきたという感じ」と発言し、視聴率のことを考えたなど上機嫌に語ったが。。。


 実際、ドラマで最後にイチローが決勝打!なんてシナリオ書いたら「だからドラマはヤだよ。そんなわけないじゃん」と鼻で笑われるところだ。

 スポーツマンガは、主人公のチームが“ライバルチーム”と次々と当たって、苦戦しながらも勝利をおさめていくわけで・・・
 勝つと解っていながら手に汗握っているのに。

 侍ジャパンは、キューバを破り、アメリカを退け、宿命の対決で「延長の末、勝利」という、これ以上ないストーリーを現実に成しえたのだからな。
 まさに、事実は小説より奇なりだ

 そんな熱狂ぶりに、嫉妬するかのごとく、桜はさっぱりだ。

 28日にお花見を予定している東演では、先週の今頃「その日まで持つかな?」と思ってたくらいなのに、今日現在「寒くてそれどころじゃなく、何より桜がチョボチョボだぞ」という不安に変わっている。
 

 桜はさっぱりだが、東演の『臨時病室』『翔べ!イカロスの翼』とも稽古は順調ダ。
いよいよ4月1日に旅公演に出る『臨時』は八分咲き、一番の見頃に仕上がっている。
 さすがに『イカロス』はまだ蕾の状態ながら、じっくり腰を据えたテーブル稽古は、弾けんばかりまでの“熱量”を発生させているところ。
 
 ちなみに“熱量”は、演出の佐々木雄二氏のよく使う言葉だが、そのあたりのことはこれからのブログでおいおい具体的に語られていくことだろう・・・。

 王JAPANと原監督率いる“侍JAPAN”。。。異なるメンバーながら勝ち得た「日本」の優勝。
 東演の『イカロス』も、初演とはまったく違うストーリーとメンバーで挑むわけだが、目指すは同じ頂きである!
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イソガシサのササヤカサ

2009年03月24日 | 東演

 イソガシサのササヤカサ。

 なんか青巻紙赤巻紙黄巻紙みたいだが。。。

 といえば、『臨時病室』の演出助手を務めてくれているのは年座の須藤英さんだ。
 スドウキエ、女性です

 今年の6月に本多劇場での演出デビューを控えている新進鋭だ。
 ややダジャレ気味だが、本当に力のある演出家だ。

 だから昨夜も、てっぺん過ぎた零時半過ぎ、新宿駅に彼女はいた。
 うちの稽古は夕方4時くらいに終わったはずなのに……。

 飲んだくれてわけじゃなく、東演から青年座に移動して、6月の『その受話器はロバの耳』の打ち合わせがあったのだと言う。
 忙しいのである

 忙しいと言えば、昨日から本格的な稽古に入った『翔べ!イカロスの翼』に出演する何人かは、『臨時』の裏方を兼ねているので稽古を掛け持ちだ。
 忙しいのである。

  ただ、こんな不況の世の中で、そうしていられることは感謝すべきことなのかもしれません。
  働きたくとも働けない人が多い、今。

 実は『イカロス』にも派遣切りにあった青年が出てくる。
  それがテーマの芝居ではないが、彼が希望を見い出すプロセスが太い幹ではある作品である!

 小さくてささやかな希望かもしれないが、きっとリアルな希望に感じられるように、稽古を積み重ねて行こうと思っています。
 乞う、ご期待

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桜の蕾、日韓のつぼみ。

2009年03月22日 | 日韓演劇フェスティバル
WBCが想像以上に盛り上がってますネ。

 何より勝ち上がっていること。
 内容も永遠のライバル韓国と二勝二敗

 蛇足だけれど・・・初戦は侍ジャパンが、まさかのコールド勝ち。次は敗れて、韓国がアジアラウンドをトップ通過。
 逆にアメリカでは、韓国が先勝し、順位決定戦で日本が快勝! 堂々の一位で決勝トーナメントへ。
イチローは「三連敗はできない。これはプライドの問題」と試合後に語った。

その韓国との四度目の闘いの日。つまり一昨日。
 僕は、日本演出者協会の会議室にいた。
 いよいよ約80日後に迫った「第1回日韓演劇フェステフィバル」の打ち合わせ。在日の方も交えた、このお祭りを成功させようという願いで集まった“演劇人”の、野球に負けない友好のためのバトル。。。

 まだまだ乗り越えなければいけない壁はあるのだけれど、少しずつ光は見えてきた。
 東京の桜は一つ二つ花をつけて・・・多くはまだ蕾。
 このフェスも、まだまだそんな状態か。



 今日、韓国が一足先に決勝に勝ち上がって待ち受ける。
 アメリカ戦は、明日だ!
 撃破して、2連覇にさらに一歩近づくか。。。

 

 明日、東演は『翔べ!イカロスの翼』稽古初日だ
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95kgと97kgのあいだ

2009年03月19日 | 鑑賞
 「F/T09春」のプログラムのひとつ『95kgと97kgのあいだ』を観劇した。

 昨夜、にしすがも創造舎にて。
 総勢、80名超の芝居。
 作/清水邦夫、演出/蜷川幸雄。

“彩の国さいたま芸術劇場・芸術監督の蜷川幸雄率いる55歳以上の団員による演劇集団「さいたまゴールド・シアター」。
 結成から3年、初めて本拠地を飛び出しての遠征公演。
 横田栄司、奥村佳恵ら客演俳優に加え、NINAGAWA STUDIOメンバーとの競演も見どころ”

 以上はHPなどを参考にまとめてみた、この公演のアウトラインだ。

「さいたまゴールド・シアター」は確かに結成時、大きな注目を浴びた!
 この公演の当日リーフによれば、そのオーディションに集まったのは、なんと1200名。選ばれたのは48名で、現在籍は42名。平均年齢は70歳なのだとか……。

 さて。そのメンバーの中に、04年の「下北沢演劇祭・世田谷区民上演グループA」に出演していた方がいる。

 実は、彼の芝居を久しぶりに見る、というのも足を運んだ大きな理由のひとつだった。

 そうして彼は、見事に彼のままだった。

 大集団で織りなすシーンの中に、日々異なる流れを紡ぐという約束に基づく場面が幾つかあった。
 例えば、目が合った同士が手を携えて動く、とか、倒れた者が視界に入ったら抱き起こし、助けられた側はリアクションをとる・・・的な。

 彼は全編に渡って孤高を貫いていた。

 大変な個性を持った方で、とにかく人と絡むことがないので苦労した人なのだが、それは益々強烈になっていたナ~。

         

 観劇後、知人と近くの居酒屋に入ったら、出演していた若い役者たちが次々とやって来た。
 総勢30人くらいいたのではないだろうか?
 彼等若人は、大いに関わりあっていて、座の雰囲気が良いことが感じられた。

 前述した客演の横田、奥村。。。この2人、蜷川版『ガラスの仮面』で「紫のバラの人」と姫川亜弓を、それぞれ演じてもいたのだが。。。のうち、この日の舞台で女0を演じた奥村も酒宴にいて、誰よりも盛り上がっていた!

 姫川、女0ともにクールな役どころだったが、まるで違う表情が見られたのは、この日最大の収穫か?

【文中敬称略】

 劇評になってないけど、今日はこのへんで。
 今日もこれから「F/T09春」の作品を観る。
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チャンプ来団

2009年03月17日 | 東演
 本日劇団にサーカス芸の指導のため智春さんとDAIKIさんがやって来た!

 前者は、3/12付弊ブログでも紹介した通り「若手演出家コンクール2008」で最優秀賞を受賞した若き俊英であるとともに、自身パフォーマーでもあり、ショーの企画や振付などサーカス芸を軸に多彩な活躍をみせている。

 そして後者は、一輪車の世界チャンピオン
 さらに一輪車による縄跳び(1分間に跳ぶ回数)のギネス記録保持者でもあるのダ。
 

 そんな一流の先生のもと、これまで地道に努力してきた芸を見て貰った。



 上の写真は、左から・・・
 クラブを落として拾っている野。
 シュガーボックスの指導を受ける飯田。
 背中は、その指導をする智春先生。
 江上はフラッグを振りましております。
 最後はリングを黙々と練習する小池。

 下は、左から・・・
 ディアボロを指導するDAIKI先生。
 指導を受ける能登。
 そして、クラブを落として拾っている野。



 偶然だが、うまく「落ち」がついたところで。。。
 最後は、見事な一輪車の写真で終わりましょう。

 ボケてますが・・・中央が智春さんで、光藤、野、能登です。



 宿題をもらって、さらに苛酷な修行は続きます。

 『翔べ!イカロスの翼』
 こんなサーカスシーン盛り沢山の作品です。
 5/11~17。紀伊國屋サザンシアターにて。
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新たなる・・・

2009年03月16日 | 東演
 昨日は、東演の2009年度入団試験の初回でした。
 (次回は3月29日)

 桜の開花宣言やセンバツの組み合わせ発表も「ああ、○○だな…」と思うけれど。
 我々演劇人は、この入団試験に最も「春」を感じます!

“輝かしい未来”だけを握ってやってくる「俳優の卵たち」の顔を見る、この機会に!
 勿論、彼等彼女等の行く道は、楽しいことより辛いことの方が多いのだけれど。。。
 そんな険しい道をともに歩む仲間の増えることを、何より頼もしく思います。



 さて。唐突にはさんだ写真は、東演への目印の一つ「エネオス下北沢店」。
 下北沢からの長い道程の、いよいよ最終局面、このガソリンスタンドで左折するのダ。

 昨年12月、石油元売り最大手・新日本石油と同6位・新日鉱ホールディングスが持ち株会社方式での経営統合を発表した。

 実はエネオスの前を走る梅ヶ丘通りの、信号一つ渋谷寄りにJOMOがある。
 そちらは茶沢通りという下北沢と三軒茶屋を結ぶ交通量の多い道との十字路にあるから、比べれば、こっちの店を畳むんだろうナ、と予測はしていた。
 案の定、工事が始まった。
 とはいえ、ガソリンスタンドがなくなるのではなく、24時間のセルフGSとして生まれ変わるようだ。



 ENEOSは日本石油と三菱石油が、JOMOは日鉱と共石の、それぞれ合併したもの。
 
 損害保険業界でも、三井住友海上、あいおい、ニッセイ同和の経営統合が実現すれば“損保ガリバー・東京海上”を抜いて業界トップに、というニュースで揺れたのに続き、損保ジャパンと日本興亜損保が、来年四月をめどに共同持ち株会社にぶら下がる形に、という報道が流れ、いよいよ“3大メガ損保時代”への突入となる!

 不況の波は、想像以上に高い

 不況とは別次元の「演劇界」だが。。。思えば東演だって「演出劇場」と「新演」の合併した「東京演劇ゼミナール」が前身だ。

 1959年。あれから半世紀。
 伝統にあぐらをかくことなく、これからも東演は「新たな地平」に向けて歩んで行きます。

 集え
 芝居が大好きな若人たち
 東演には、チャンスがいっぱいです。
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凶家/役者論

2009年03月14日 | 鑑賞
 オーディションで選ばれた様々な出自の役者による『凶家』
 (作/イ・ヘジェ、訳/木村典子、演出/篠本賢一)
 「韓国現代戯曲ドラマリーディングvol.4」
 於:シアタートラム

 その役者一人ひとりの魅力が見事に融合した舞台でした。

【文中敬称略】

 物語は、南長者と、その家の下男・パブクスンの賭けから始まる。
 前者の中山一朗(フリー)が舞台中央の高い所に、いかにも長者という貫禄で鎮座している。
 後者は唯一フラットなエリアに立つ、この芝居で唯一の「人間」だ。
 演じるは松熊つる松(青年座)。
 名前からは解りにくいが、男役を演じる“女優”である。
 念のため

 このピッチャーとキャッチャー。。。
 座っているし、色々指示はするが思うようにいかないという点で長者が捕手で、舞台のド真ん中に立ち、一挙手一投足がドラマを動かすからパブクスンが投手か。

 この安定したバッテリーのバックの個性豊かな野手たち(昨日も書いたが上手と下手の雛壇に四人ずつ)。
 皆、元は南長者の家にいた人間だが、今は鬼神になっている・・・
 この鬼神達が、文字通り魑魅魍魎な動き(語り)を見せる。 

 例えば、福井裕子(演劇集団円)。
 元は南長者の妻で今は出産を司る鬼神・産神婆になっている。
 さすがベテラン。耳の遠い老婆ぶりは『ドカベン』の殿馬ばりの曲者ぶり。
 そして終盤。竈王夫人を蹴り殺すシーンは圧巻だ。
 竈王夫人は、元は彼女の息子ヒジュンの妾としてこの家に住んでいたファチュル(鈴木絢子/ピープルシアター)が鬼神になった姿。
 この女の腹が臨月を迎え、それが南長者の子と解った末の凶行。

 全編、このような業と欲に満ちた修羅場の連続するストーリー。

 こんな緊迫の連続に、ダイビングスーツに身を包んだ「福の神」が登場する。
 青色で同系色の足ひれを装備したひき蛙(岩崎正寛/演劇集団円)とビキニパンツも鮮やかに赤系統で覆われた「青大将」(川上直己/ピープルシアター)。

 とても「福の神」には見えない異形の二体は、南長者の両脇に現れる…。
 これは、とてつもない衝撃だ
 白を基調にした南長者の家ゆかりの者、黒いスーツの三人の語り手。モノトーンの世界に、突如の原色! しかも突拍子もないイデタチ。

 こういうメリハリが、リーディング『凶家』を面白くした要因の一つでもある。

 蛇ということで、最も高い舞台の下手にあぐらをかいて、首を左右に動かしている「青大将」の・・・恐らく見ている人はほとんどいないと思われる・・・健気な動きは、個人的に大好き

 個人的ついでに。。。
 パブクスンと南長者の間に位置する3人の語り手(内山厳/フリー、加藤慶太/東京演劇アンサンブル、ミョンジュ/ウィーズカンパニー)の中央の加藤。
 所属劇団では絶対見られないナチュラルな演技に驚いた(笑)

 全員素敵だったので、文中で紹介しきれなった出演者も列記。
 秦由香里(演劇集団円)
 清和竜一(朋友)
 手塚祐介(演劇集団円)
 中山昇(フリー)
 伏見嘉将(朋友)
 横尾香代子(演劇集団円)
 皆様、おつかれさまでした
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凶家/全体論

2009年03月13日 | 鑑賞
 最近は「カテゴリー」まで立ち上げて大きく扱っている「第1回日韓演劇フェスティバル」。
 僕自身、制作の末席にいることに加え、既報の通り、東演から、腰越夏水、能登剛、南保大樹……それから奥山浩も追加召集されたので、計4名の役者が出演。

 また、昨日書いたように『イカロス』でサーカス芸の指導に当たっていただく智春さんも参加など、非常に近しいイベントになったことが大きい。。。

 さて。そんな「演劇フェス」は降って湧いたものではない。
 1/23付弊ブログ『K緯②』に書いたように、数年にわたる「韓国現代戯曲ドラマリーディング」の成果のもとに立ち上がったのダ。

 そのドラマリーディングのvol.4が今日、開幕する。
 

 オープニングアクトは、詩劇『凶家』。
 イ・ヘジョの幻想的な作品。
 演出は篠本賢一さん。
 そう、劇団東演創立五〇周年第一弾『萩家の三姉妹』を牽引した、あの熱い男だ!

 シアタートラムにて夜の7時15分開演なのだが、昨年内に早々の完売となったため、GPを見せてもらった。

 リーディングとはいえ、舞台を大きく使い、15名の出演者のうち上手下手の雛壇に各4名、中央は1-3-1のフォーメーションで5名が照らし出される……。

 算数の得意な人は「おや?」と思ったことでしょう。 
 4×2+5=13。
 残りの2人は後から出てきます!
 しかもかなりのインパクトで
 
 以下、ネタバレあり。

 登場人物のほとんどが息絶える、悲惨な話だったりするのですが…。
 でも、最後は蘇生(?)するし、終幕、舞台後方からの刺すような光が、一条の希望にもなっている(ま、そんな単純な話でもないけど…)。

 乱暴にいえば、非常に「韓国テイスト」の強い作品。。。オンドルだのヤンバンだの「アイゴー」も多発されたりもして。。。だし、根底にある「人間の業」は普遍性を大いに感じさせてくれます。

 2時間20分の大作でもあります。
 今夜の1ステージで終わらせるのが、余りにもったいないと感じた舞台でした。
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