旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

核廃絶の道はあるか?

2019-08-09 14:56:16 | 政治経済


 8月6日は広島へ、今日9日は長崎へ原爆が投下された日。毎年この時期になると同じことを思う。「人類が核を廃絶する日は来るのであろうか?」と。
 人類が初めて原爆の悲惨さを体験した74年前、日本人だけでなく世界の多くの人々は、「このような悲惨な武器を2度と使ってはいけない。すぐにでも核兵器の廃絶を!」と思ったのではなかろうか? ところがその後、核は廃絶されるどころか拡散されて、当時の何百倍の強さに強化された。核保有国は10国に及び、弾道弾など運搬技術を含め、その質は高められた。今や世界は、核に覆いつくされていると言っていいだろう。
 これまでの事実は、愚かな人類は強力な武器を手にしたら絶対に手放さない、ということを示している。それが凶器であればあるほど、ますますしがみついて手放さない、ということだ。人類は、その愚かさをもって、この凶器と共に滅亡の道へ向かうのだろうか?

 もちろん、叡智と良識と良心をもってこれに立ち向かおうとしている人々(国々)も存在する。120か国を超える国々が、国連決議をもって「核兵器廃絶」を決議した。最初の、そして唯一の被災国である日本はそれに当然加わるべきであるだろう。ところが、その流れに反対する核保有国の尻馬に乗って加わらない。しかもその理由が「あの条約は、核廃絶の道を分断するものだ」というのだ。分断しているのは、国連の大勢(加盟国の6割以上)の採択に反対する自分たちではないのか?
 世界を支配しているのは、残念ながら核を保有しそれにしがみついて放さない愚かな人たちが指導する大国である。そして、彼らをその愚かさから目覚めさせる道は、果てしなく遠い。
 


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