旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

「厳しい良識」を突きつけたと都民 … 都議選自民党の歴史的大惨敗

2017-07-05 17:19:19 | 政治経済



 東京都議選において自民党が、57議席(定数127)から23議席へ激減した。過去最低の38議席をも大幅に割り込んだ。その背景は様々あって、選挙直前の各議員の失態(豊田議員の暴言、暴行、稲田防衛大臣の法違反発言、下村都連会長の加計献金疑惑などなど)などが挙げられているが、何よりも、安倍首相の体質を中心にした自民党の傲慢、非民主的な国会運営に向けられたものと思われる。
 即ち、「共謀罪」法案の参院委員会審理省略などによる強行採決、森友、加計学園設立に関する疑惑に対する説明不十分と尊大な態度、これらが一昨年来の「戦争法」審議に見られる非民主的な運営と相まって、国民は、「どうもおかしい」、「このような自民党に政治を任せておいていいのか?」と、根強く思い始めていたのである。たんなる稲田や豊田など個人的な問題ではないところに国民は目を向けていたのである。
 その先端を行く東京都民は、日本国民を代表して、その「厳しい良識」を安倍自民党に突き付けたのである。その厳しさが、過去最低議席の38をはるかにしのぐ23議席という数字だったのである。

 さて、その自民党批判の受け皿は都民ファーストの会に向かったのであるが、この都民ファーストの会は大丈夫なのだろうか? 党首の小池氏はそもそも自民党であったし、中心は元自民党員と、民進党では勝てないと踏んで選挙直前に民進党を離れた連中だ。そのほか多くは急造した小池チルドレンだ。都民の「厳しい良識」に背かぬ会に育ってほしいと願うや切である。
 もう一つ受け皿の役を果たした政党がある。それは共産党だろう。今回の選挙で、議席、得票数、投票率ともに伸びた唯一の既存政党だ。東京の第一党は「無党派層」であるが、出口調査によれば、その無党派層の20%は共産党に入れたようであるので、これは立派に受け皿の役割を果たしたのではないか? 一貫したぶれない主張は、都民にわかりやすく頼もしく映ったのではないか?
 いずれにせよ、都民の厳しい良識がどう生かされるのか…、それこそを注目しなければならない。

 


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