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英国3大テナーの一人であるDon Rendellと、後にニュークリアスを結成することになるトランペッターIan Carrによる64年の録音作品。オリジナルは廃盤市場にて常に高額で取引されているレア盤として知られていますね。僕みたいな小市民がこんな高額盤を買えるわけはないので、当然の如くCDでしか持っていませんが…。数年前に別の盤とスプリット形式で発売されていて、以前に当ブログでもそのもう一枚の盤の方であるDusk Fireを紹介しましたが、確かこちらの盤の紹介はまだだったはず。なんと言うか別に派手なアルバムではないので、今まで聞き流してしまっていたのですが、改めてしっかりと聴いてみると、やはり名盤と言われるだけあって非常にクォリティが高いアルバムだということに気付かされました。特に冒頭M-1のBlue Mosqueは「これぞヨーロピアン・ジャズ・ワルツ」と言った雰囲気の名演。テンポ自体は非常にゆるやかながら、全体的にピーンと張り詰めた空気が漂う大人のジャズです。各ソロもさることながらテーマ部分のメロディーが格好よすぎ。一転してボサノヴァ調のM-2、Latin Blueも秀逸なアレンジが効いた名曲。ボッサと言っても決して明るい曲調ではなく、ヨーロッパ特有のマイナーコードで展開されるあたり、やはりアメリカやブラジルの音楽とは一味違うなと思わされます。ちなみに他の曲も良いのですがこの2曲は別格。決してフロアー受けする楽曲ではないものの、この辺りのヨーロピアン・ジャズが好きな人には、きっとこの格好良さは伝わるはずです。僕と同世代の若い人にこそオススメの一枚ですね。
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