救援本部ニュース410号 2013.1.14
「ちむぐりさ」 痛みをわが身のこととし深く寄り添う
福島と沖縄、つなぐ心は「ちむぐりさ」
東京新聞で1月3日から1月10日まで、沖縄と福島を結ぶ記事が8回にわたって連載されました。
その記事のうち、初回と最後の記事を紹介します。
* * *
「大地を汚し、人々の暮らしを奪い、作業員の被ばくが続く。それでも収束がおぼつかない福島事故。これだけの犠牲を強いられてなお、ニッポンの原発ゼロへの道筋は見えない。私たちは「豊かさ」を求め原発を制御するつもりで、逆に原発に支配され、贄をささげる僕と化してはいないか…
米軍が上陸し、住民のほぼ4人に1人、12万人が犠牲になった沖縄。戦後も米軍基地を押しつけられ、頻発する米兵の犯罪や、新型輸送機オスプレイの配備に悩まされる。心の傷をいやす暇がない…。原発がある限り、福島の人たちも苦しみ続けるんじゃないか…
自然豊かな東北の大地を汚した福島事故。最大6百平方㎞もの国土が『警戒区域』として区切られ、7万7千人の住民が避難を余儀なくされた。多くは古里に戻れぬまま2度目の元旦を迎えた。
不思議でならない。新首相の安倍晋三は『美しい国』を欲し、尖閣諸島や竹島問題では『国土を守る』と勇ましい。その首相がなぜ原発ゼロには口をつぐむのか。原発は美しい日本の自然や風土をけがしたではないか。『安全神話』の欺瞞が明らかになりながら、経済的な『豊かさ』を求め原発を捨てきれない。カネこそすべてという拝金主義に支配され、原発をコントロールできると信じ込もうとしている。…あの戦争で日本は『不敗神話』を信じ込んで引き際を誤り、犠牲を拡大していった。土地や人を犠牲にして成り立つ原発は偽りの豊かさしかもたらさない。だから今度こそ日本人は引き返すべきだ。
(この連載は次の言葉で結ばれています)
福島と沖縄、つなぐ心は「ちむぐりさ」。人の痛みに心寄せ、それを自分の痛みとできるなら、未来は変えられると。
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