入力電圧を上げて行くと、出力段のカソード電圧が有るところでアンバランスになる件。
位相反転段の出力電圧が高いので歪んでないか?そう考える。
前回、例えば初段の動作点を変えると二段目三段目も各電圧が変わることが分かった。
しかし、初段の歪も今回増えてしまった。
これについては真空管を替えてもあまり変わらず、P-G間の発振防止の5pコンデンサーを他の銘柄に替えてみた。少し減ったが、前のように低くはならなかった。何故かよく分からない。もしかしたらメーターのレンジ読み違え?なんて気がする。
赤い矢印が位相反転段のドロップ抵抗。
緑の矢印が出力段のドロップ抵抗。
青い矢印が初段の発振防止用コンデンサー。
ピンクの矢印が出力段カソード抵抗500Ω
出力が上がると歪みも増えるのだが、その出方が早めにシフトするようになった。
5%歪みで20W出てたのが、18Wに下がった、というように。
12AX7や12AU7は、データシートには、確かプレート電圧が下がると歪みが増えると記憶している。
よって今回初段12AX7のプレート電圧を下げているので当然の結果と考える。
しかもその歪が大きくなる点を入力電圧の0.7V付近とすると、TAPシリーズの歪-入力曲線を調べると、似ている。
まあ、あとでこのグラフも引いてみよう。
出力段のドロップ抵抗は手持ちに200Ωしか無かったのでそれを付けてみた。150Ω位かな?と思ってたが、結構良いところに行った。416Vが405V位になった。
正確には違う計算だと思うが、プレート電圧をプレート電流で割ると内部抵抗が出ると思う。これを5kΩに近づけたい・・・今思ったのだが、P-Pで5kなら片方2.5kΩかもしれない・・・あぁ。
まあ、上杉氏のアンプはほとんどOPTの一次側が6.6kΩだ。これらはプレート電圧が435V程と皆高い。
5kΩを使っているTAP-2はプレート電圧が401Vになっている。それでその値に近づけるのが正解と考える。
低め、良いじゃない?
そして出力段カソード抵抗のアース周りを整理し、二段目のドロップ抵抗を整理して音出しをしてみた。片チャンだけだが。
テスト用のNS-10MMだが、音が飛んでくるのに気が付いた。なんだ、良くね?
しかも重厚いうより軽めの、高域が伸びてる感じだ。
LchもRchと同じ部品に交換して早速測定。
何故かこいつもカソード電圧が有るところからアンバランスになる。
その場所がRchと近い場所:入力電圧0.7V付近 なので、このアンプの限界なのかな?と思う。
すこし安心した。
そして周波数特性も測ってみた。
青が今回のRch、紫がLch、ピンクがNFB無し(8Ω)。
なんと、聴感とは逆に高域がずいぶん下がっている。
こいつはNFBかかってない時と同じか?と思い重ねてみたが、若干違う。
今回の周波数特性は負荷抵抗6Ωで、電圧を測定した。
なので周波数特性が違うのかもしれない。
ネットに質問しても、6Ωと8Ωのタップの違いは出力の違いのみ、という返答が有ったが、そんなことは無いのかもしれない。
NFBの条件に負荷抵抗(スピーカーのΩ)というのが有った。
少し心配になったのでRchも周波数特性を測ったら、大体似たようなものになった。
取り敢えず発振の症状は出てないので安心。
そして思わぬことが。
周波数測定モードで入力電圧を上げて行ったら、カソード電圧のアンバランスが無かった!
こりゃうれしい。
思うに回路にテスターを噛ませてたからか、そんなところと思う。
嬉しくほっとして、微妙な気持ち。
NS-10MMでは、クリアな良い音が出てた。先日聴いた、日立の中古レコード屋を思い出したノスタルジックな音ではない。
DS-3000を鳴らすのが楽しみ。
どう出るか。
あ、そうそう、出力段のグリッドリーク抵抗のリードにガラスチューブを被せた。
画像ではちらっと見える銀色の縦のリード線。
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