ヨギーニのひとりごと

ヨガにありがとう。ヨガはふしぎ。ヨガは宇宙からの素敵な贈り物。

比べない。

2016-11-22 18:35:02 | こ・こ・ろ
フリーライターになって22年が経ちました。
ライターの仕事はいろいろですが、
私は住宅とインタビューの仕事を多くいただいてきました。

30代の頃、飲食の仕事を受けたこともあります。
でも「私には無理。。。」と思いました。

記事を書くために、食べなければなりません。
取材させていただけるのは、
ランチタイム終了からディナータイムの間。
14時から16時半位でしょうか。

その間に複数のお店を回り、
何食も食べるのは大変です。
でも目の前に店長さんがいるので、
残すのは悪いし。。。

食べ物系のライターさんはすごい!!と思います。


新潟へ移ってからも住宅やインタビューの仕事をさせていただいています。
「ハウジングこまち」さんの取材では、
北は村上から南は糸魚川まで、
多くのお家を訪問させていただきました。

一方、在京中もたくさんのお家を取材しました。
一戸建て、マンション、リフォーム。
都内で一戸建てを建てる人は相当のお金持ちです。

親から土地を譲ってもらった人は別として、
土地を購入してハウスメーカーの家を建てるには、
(大都市圏の家づくりはハウスメーカーが中心です)
敷地30坪程度としても1億円近くのお金が必要です。
年収1000万円のサラリーマンにも手が出せません。
なので、多くの人はマンションを購入します。

取材で訪れた家のお施主さんは、
会社経営者が多かったです。
あとは開業医、大学教授、ミュージシャンやアナウンサーもいらっしゃいました。
まだ景気が良かった頃、銀座のママのお家を取材したこともあります。
玄関ホールに豪華なサーキュラー階段(お城にあるような螺旋階段)があり、
家のあちこちにシャガールが。

住宅取材を通し、裕福な人たちの暮らしを垣間見ました。
時には想像をはるかに超えることも。

600坪の敷地に建てた博物館のような家。
本当に移動が大変でした。
庭に自家用飛行機が置いてある家。
ダイニングからフェラーリを眺めて暮らす家。
「費用はいくらかけてもいい」という、
大企業の御曹司が建てた家。
などなど、話のネタには困りません。

「東京はお金持ちが集まる場所なんだ」

と、新潟で暮らすようになってから気がつきました。

新潟は土地が安いので、
一般の人たちが当たり前のように家を建てます。
最近は安定志向のためか、
結婚間もない20代の夫婦が家を持つ傾向が高まっています。

在京中は「家を建てるのは一部の裕福な人」と思っていましたが、
誰もが家を建てる現状を目にすると、

「私も家を建ててみたいな」

と思ったりもします。
10軒位取材すると1回くらいの割合で。

先日もそんな思いが湧きました。
特に心が惹かれた家だった訳ではありませんが、
その時の心境のせいなのかな。

そしていつもは家に帰る頃には忘れてしまうのに、
その日はしばらく心の中にありました。

「家を持つ」
「家を建てて家族と暮らす」

うらやましいことのように思えました。

すると胸の辺りが硬くなり、
体が重くなるような感じがしました。

嫌だな〜この感じ。


なんだか甘いものが欲しくなり、
カステラを食べました。

おいしかったけど、
まだ嫌な感じが残っていました。

嫌だな〜


川沿いウォークへ出かけました。
夕暮れの川沿いは少し寒かったけど、
歩いているうちに自分が戻って来るような気がしました。


私はここにいる。

自分を思い出しました。


そして聞いてみました。

「本当にお家が欲しいのかな?」

答えはNOでした。
引っ越したばかりのマンションが気に入っています
風通しがよく、お月さまや鳥さんたちがよく見えるから。

それに、また気持ちが変わったら、
好きなところへ引っ越せます。

もし家を建ててしまったら、
家に縛られます。
ほぼ一生、そこで暮らさなければなりません。


どうして比べたのでしょう?
不思議ですね、心の性質。


人は無意識でいると、つい自分と何かを比べてしまいます。
友人や兄弟姉妹、私のようにたまたま出会った他人、
テレビの中の誰かと比べる人もいるかもしれません。

過去の自分と比べることもあります。
あの頃は若かった。
あの頃は痩せていた。
あの頃は仕事に張り合いがあった。
あの頃はもっと健康だった。
などなどなどなど…。

もし比較することで、
もっと頑張れるなら、
本当になりたい自分に近づけるなら、
意味があるかもしれません。

でも今回の私のように、
比べる必要がないことがほとんど。
にもかかわらず胸の辺りが硬くなって、体が重くなり…
なんて嫌ですよね。

会社に属さずフリーに生きている私でさえも、
ときたまこんな風に人と比べてしまうのだから、
会社の同僚とかご近所の奥さんとか、
似たように思える人たちの中で暮らしている場合は、
もしかしたら、常に何かと比べながら生きているかもしれません。

でも、本当は一人ひとり違います。
それぞれの生き方があり、
それぞれの幸せがあります。

「比べない」

「比べるのをやめる」

きっと心が軽くなって開放されますよ
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