晴れ、ときどき映画三昧

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『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』 80点

2010-01-23 15:40:15 | (欧州・アジア他) 2000~09

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女

2009年/スウェーデン

ミステリー・ファン待望の映画化

総合★★★★☆ 80

ストーリー ★★★★☆85点

キャスト ★★★★☆80点

演出 ★★★★☆80点

ビジュアル ★★★★☆85点

音楽 ★★★★☆80点

世界で2100万部を売り上げたスウェーデンのベストセラーを映画化。ミステリー・ファン待望の第一作で原作のスティーグ・ラーソンはジャーナリスト出身の社会派。’04年に50歳の若さで急逝してしまった。
雑誌「ミレニアム」発行責任者ミカエル(マイケル・ニクヴィスト)は、大物実業家に名誉毀損で訴えられ有罪となり雑誌から離れることに。そこへヴァンケル・グループの前会長ヘンリック(スヴェン=ベルティル・タウベ)から、40年前失踪した姪のハリエットの調査依頼を受ける。
一族30人の会議があった日に本土から遮断された孤島で起きた密室ミステリーを紐解く、興味深々のプロローグ。ミカエルを追っていた謎の女性調査員リスベット(ノオミ・ラパス)の協力を得て、謎の解明へ進んで行く。
原題は「女を憎む男たち」で男達の性暴力を告発することがテーマとなっていて、ヒロインのリスベットも陵辱されてしまう悲惨なシーンが序盤にある。一見不必要と思われるが、彼女のキャラクターを納得させるシーンであり、のちの行動にもつながっていて欠かせない。小柄で細身な身体に黒ズクメの衣装を身に纏い、鼻ピアスに全身タトゥー。天才ハッカーでしかも映像記憶能力がずば抜けているという型破りのヒロインに圧倒させられる。
一族の過去にさかのぼり旧約聖書が引用されるなど壮大な展開へ。あの「ダヴィンチ・コード」と比較すると強引さはなく、ハナシも解りやすい。
153分はあっという間で長さは感じないが、ミカエルとリスベットの出会いが本題で、ハリエット失踪の要因である一族のプロフィールを掘り下げる余裕がない。時間をこれ以上取れなかったのは止むを得ないが、肝心のミステリー部分を急いでなぞった感は否めず勿体無かった。
終了後、第二作「火と戯れる女」の予告編を見たが、人物紹介を簡素化できるはず。期待したい。



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