・ ニキ・カーロ監督の優しい眼差し。
ウィティ・イヒマエラ原作「ザ・ホエール・ライダー」をニキ・カーロによる監督・脚本で映画化。クジラに乗ってきたニュージーランド、マリオ族の勇者伝説がテーマとなっている。
02トロントを始め、国際映画祭で観客賞を受賞し、主演のケイシャ・キャッスル=ヒューズが13歳で史上最年少オスカー主演女優賞候補になり話題となった。
マリオ族の長・コロ(ラウリ・パラティーン)は後継者がいないことが悩み。長男のポロランギ(クリフ・カーティス)は娘・パイケアを残しドイツへ。パイケアが12歳のときクジラが浜へ打ち上げられる。みんなで海へ戻そうとするが・・・。
マイノリティ賛歌の映画は数多くあるが、少女の視点で捉えたところが異質だ。美しい海に囲まれた別世界のメルヘンを、N・カーロは優しい眼差しで描き、伝統文化の大切さを訴えていて好感が持てる。
ただ、少女がナレーションまですることで、ストーリーは分かり易くなった半面、想像の膨らみを持てなくなってしまったのは残念。
この映画とは無関係ながらクジラを御馳走として幼少期を過ごした筆者には、いまひとつ付いて行けないストーリーでもあった。
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