晴れ、ときどき映画三昧

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「gifted / ギフテッド」(17・米) 75点

2018-06-07 17:29:39 | 2016~(平成28~)

・ 家族や子供の教育の在り方をハートフルに描いたドラマ。




題名のGiftedとは、アインシュタインのように先天的に高度な知的能力を持った人のこと。天才的な数学の才能がありながら普通の子供として育てたい幼い姪と暮らす独身男の物語。

フロリダのタンパ近郊でボート修理で生計を立てているフランク(クリス・エヴァンス)は7歳の姪メアリー(マッケナ・グレイス)と二人暮らし。

学校で天才的な数学の才能があることが判明。校長は天才児教育プログラムのある学校へ転向を進めるが、フランクは断ってしまう。それは亡くなった姉との約束でもあった。

ところが断絶状態のフランクの母イヴリン(リンゼイ・ダンカン)が突然現れ、孫の英才教育のため引き取りにくる。

脚本のトム・フリンは、コメディ脚本で売れたが半ば引退状態の人。実の姉と飼っている猫をヒントに書いたとのこと。大作「アメージング・スパイダーマン」シリーズから解放されたマーク・ウェヴが監督。

天才少女メアリーを演じたのはオーディションで選ばれたM・グレイス。06年生まれなので実年齢は3~4歳上だが、健気でちょっぴりオシャマな7歳児を演じ、役柄同様天才児ぶりを発揮。彼女の好演なしではドラマは成立しなかったことだろう。

ただお涙頂戴の感動ドラマのみの要素ではなく、家族の在り方や子供の教育を保護者はどうあるべきかを提示していて、ちょっぴり考えさせられる。

メアリーのような天才少女は特例だが、スポーツ・芸術・芸能など子供の長所をどう育てるべきか環境で左右されることは多い。

親権を巡り裁判を起こすドラマは収まるところへ収まったが、現実はなかなか難しいのでは?

祖母の<普通の子として育てることは人類の発展に大きなマイナス>という主張は極論だが、エリート大学で哲学を学び大学教授への道を断った独身男が育てるほうが良いのか?は絶妙なドラマ構成となっている。