晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

「美女と野獣」(17・米)70点

2017-12-25 11:54:18 | 2016~(平成28~)


・ 実写版でディズニーが技術の粋を尽くしたファンタジー。




91年製作のディズニー・アニメを実写でリメイクしたドリーム・ファンタジー。監督は「ドリーム・ガールズ」のビル・コンドン。主演のベルには「ハリーポッター」シリーズのエマ・ワトソン。

本作で筆者がまず連想するのは、TVで島津亜矢と堂珍が歌った主題歌ぐらいのディズニー映画とは無縁で、さかのぼっても子供のころ観た「ピーターパン」か「わんわん物語」というほどのディズニー音痴。

それでも映画館で観た本作は退屈せずに楽しめたのは、美しい映像と音楽、それにディズニーが渾身のエネルギーを費やしたセット・美術に加え最新のVFX・CGを駆使したこと。

加えて脇を固めた豪華なキャストでストーリーも現代を意識して、ちょっぴり今風にした大人にも鑑賞に堪えうる作品に仕上げた成果といえる。

主演のE・ワトソンは「ラ・ラ・ランド」のオファーを断念してレッスンに専念し、歌も吹き替えなしで披露している。年齢より可愛らしい風貌がベル役にぴったり。

野獣役にはダン・スティーブンスで王子姿はほとんどないが、恐怖感を抑え知的で愛情を秘めた役柄。

脇を固めた父親にケビン・クライン、蝋燭に変えられたウェイターにユアン・マクレガー、時計に替えられた執事のイアン・マッケラン、ポットに替えられたエマ・ワトソンなど芸達者な俳優を配し、アニメの吹き替え版にはない厚みを魅せている。

敵役のガストンにはルーク・エバンスが扮し、手下・ルフウ(ジョシュ・ギャッド)とともに物語を盛り上げているが、ルフウのゲイ的役割という感じはあまりしなかった。

有名な主題歌をデュエットしたのはアリアナ・グランデと「ラ・ラ・ランド」にも出演していたジョン・レジェンド。ともにアメリカの人気歌手だが、筆者には島津亜矢やアニメ版で有名になった?セリーヌ・ディオンのほうが耳に残っている。

このトシになって、独りでディズニー作品を観るのも珍しい体験の130分だった。