・映画の醍醐味を味わせてくれる、スタイリッシュで小気味良い傑作。
「明日に向かって撃て!」のジョージ・ロイ・ヒル監督、ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード主演の黄金トリオによるスタイリッシュで小気味良い傑作。オスカー作品・脚本賞など7部門を受賞している。
シカゴ郊外の詐欺師フッカー(R・レッドフォード)が路上で金を騙し取ったのはNYギャング、ロネガン(ロバート・ショウ)の手下だった。相棒で尊敬するルーサーが殺され、ベテラン詐欺師ゴンドルフ(P・ニューマン)を頼って復讐を誓う。
映画の醍醐味というのは、こういう作品を言うのだろう。何より脚本(デヴィッド・ウォード)が緻密で素晴らしい!登場人物に無駄がなく語り口に味があり、それぞれ達者なのも感心させられる。
これを最後にP・ニューマン、R・レッドフォードのコンビが見られなくなってしまったのも郷愁を誘う。
最後までどんでん返しがあるが、何よりお洒落なのは騙された人間が欲深い悪で気付かないまま終わること。こんな素敵なコメディはもうできそうもない。
スコット・ジョブリンのピアノによる「エンターティナー」の曲が耳に残って離れない。