晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

『バーバー吉野』 80点

2007-09-12 12:02:31 | 日本映画 2000~09(平成12~21)

バーバー吉野

2003年/日本

里山風景での「スタンド・バイ・ミー」

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shinakamさん

男性

総合★★★★☆ 80

ストーリー ★★★★☆75点

キャスト ★★★★☆75点

演出 ★★★★☆80点

ビジュアル ★★★★☆80点

音楽 ★★★★☆80点

「かもめ食堂」「めがね」の荻上直子監督・脚本による長編デビュー作品。
100年以上続く伝統である少年の髪型・通称「吉野刈り」。町に一軒しかないバーバー吉野のおばちゃん(もたいまさこ)が頑なに守る伝統を、東京から来た坂上君の髪型がキッカケで、息子慶太(米田良)達が疑問を持ち始める。
大人達が理想とする里山でのライフ・スタイルが、徐々に壊れようとする地方都市に暮らす少年達の大人への第一歩が微笑ましく、「スタンド・マイ・ミー」を想わせる。
秘密基地でエロ本を見る彼らは、大人の世界を垣間見るが実感がなく、同級生(岡本奈月)が皆な好きだったりする。
男なら誰でも経験する、少年の背伸び振りが微笑ましい。少し物足りなかったのは、父親(浅野和之)や先生(三浦誠己)など大人の描き方で、実感が乏しくメルヘンの域を超えられなかったことか。