あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

瀬戸内シーカヤック日記: 旅する折り畳み自転車、Dahon SpeedTRで一泊二日の輪行ツーリング

2012年10月08日 | 旅するシーカヤック
2012年10月7日(日) 3連休の初日に、シーカヤック教室の島渡りを無事に終え、今日からはダホン/Dahon Speed TRで三原まで一泊二日の自転車キャンプツーリング。

今回は、竹原~忠海~三原と、海沿いを走る国道185号線を辿る約70kmのコース。
行きは漕ぎだが帰りはJRなので、充分一日でいける距離ではあるが、やはりそこはシーカヤックと一緒。 せっかくなら一泊二日でたっぷりと、そしてのんびりまったりと、旅を楽しみたいではないか。

***

朝4時過ぎに目を覚まし、天気をチェックし、ウインナーと目玉焼き、そして味噌汁で朝ご飯を済ませると、ツーリングの準備。
自転車に、キャンプ道具や着替え、簡単な工具などを詰め込んだ、オルトリーブの防水パニアバッグを装着。

6時。 『明るくなってきたし、じゃあ行ってくるよ』 『気をつけて』

日が昇っていないので、アンダーウエアは着ているが、半袖半パンではまだ少し肌寒いのでネックウオーマーを着けて漕ぎ進む。
まだ人もクルマも少なく、快適なペダリング。

しばらく漕いでいると、日が昇ってきた。

好い一日になりますように!


快調に、東へと漕ぎ進む。

前回の『尾道~今治、キャンプツーリング』では、ペダルはそのままであったが、今回はクリップを装着している。
私の場合はスピード命ではなく、のんびりまったりと普段着での旅を楽しみたいので、ビンディングペダルは選択肢に入らない。 そのため、所有しているスペシャライズドのMTBと同様、この『旅する折り畳み自転車』にも、クリップを装着してみた。

これがなんとも良い感じ。
足の位置が決まるため漕ぎの効率が上がり、登り坂でも平地の巡航でも、前回よりかなり快適に漕ぎ進める事が出来ている。 『うん、これは正解だったなあ!』


また、先日訪れた尾道で、『尾道帆布』に立ち寄ったとき見つけた自転車用のiphone&小物入れも持参してみた。
これが、スマホや財布、カメラなどを入れることができ、紐を付けると散策の時には肩からかけることもでき、見た目も好みなことに加え、とても便利で気に入った。


***

快晴の秋の休日。 海沿いの道を走るのは気持ち良い。

フロントの赤い防水バッグの中身は、折り畳んだ輪行バッグ。 リアの防水パニアバッグ左側には、テント、シュラフ、マット、シート、エア注入式の枕。 右側には、着替え一式と、簡易工具、本やipod、iphone用予備充電バッテリ、ヘッドランプなどなど。 そしてリアキャリアの上には、キャリアに簡単に取り付けられるようバックルベルトを後付けした、特別待遇すべき冷え冷えビール様運搬のためのコールマンのソフトクーラーバッグ。


安浦。

収穫の秋。


安芸津では、しばし休憩。

開店したばかりのお店で、安芸津名物のジャガイモを使ったコロッケを購入。 一個100円也。

自転車を漕いで疲れた体に、熱々ホクホクのジャガイモコロッケを補給。 『お、これはおいしいな!』
コンビニで売っているコロッケとは、一味も二味も違う。


9時前、竹原市に入る。 ここまで約3時間。

竹原では、お気に入りの『太華園』さんでお昼ご飯にする予定だったのだが、開店は11時。

まだ9時半前なので、竹原観光を楽しむ事にした。 まずは、道の駅へ。



『酒クリーム(しゅくりーむ)』 酒粕の入ったシュークリーム。
前にも妻とのドライブで竹原に来た時に食べたことがあるのだが、これは俺のストライクゾーンど真ん中。

三原の八天堂の『酒種あんぱん』


***

竹原の美観地区をしばし散策。




11時になったので、太華園へ。

店に入ると、受付のおばちゃんが、『今日は自転車ですか』
『ええ、呉から自転車を漕いできました』 『えー、呉から!』 『はい、3時間ちょっとでしたね』 すると厨房のマスターに、『今日は自転車で呉から漕いできたんだって』

普段は普通の『中華ソバ』、たまーに『元気ソバ』なのだが、今日は気になっていた『キムチソバ』

『いただきます』 おお、これはこれは!
キムチが入る事で、スープに独特のコクが。 なんとも旨い。 これは、疲れた体に効くねえ! 体が喜ぶ。
『ズズズズーッ。 ゴクリ』 いつものように、スープの一滴まで完食。

ご主人が見えたので、『ごちそうさまでした。 美味しかったです。 これで元気が出ましたよ』

店を出て、出発の準備をしていると、お客さんへのラーメン提供が一巡して落ち着いたご主人も出て来られた。
『これから、三原まで漕いで行こうと思ってるんです。 いつもはシーカヤックですけど、たまには自転車旅もいいかと思って』 『いろんな趣味があっていいですねえ』
『いえいえ、遊んでばかりで恐縮です』

『今日は忠海あたりでキャンプして、明日は三原からJRで戻ろうと思ってるんです』 『これ、積めるんですか?』 『はい、折り畳んでこの袋に入れれば、手荷物として持ち込めるんですよ。 重さも15kgくらいなんで、担げます。 まあ、15キロといっても、キャンプ道具は別ですけど』

『へえ、これで15キロ。 それで自転車の料金は?』 『昔は手荷物料金を取られていたらしいですけど、今はバッグに入れれば普通の料金だけですよ』

『ところで、バイクツーリングの方は如何ですか?』 『いやあ、最近忙しくてあまり乗れてないんですよ』 以前、シーカヤックツーリングの帰りに立ち寄ってラーメンを食べ、お話させて頂いたとき、バイクツーリングがご趣味と伺っていた。
『そうですよね。 お店が忙しいですもんね。 じゃあ、そろそろ出発します』 『じゃあ、お気を付けて』 『はい、ほんとうにごちそうさまでした。 また来ます』

***







竹原から約1時間で忠海へ。 今日は、岩風呂で有名な『岩乃屋』さんで汗を流すつもり。
何年か前には、年に何度か通っていたのだが、最近ご無沙汰していたのである。

自転車を停め、『お風呂、入れますか?』と聞くと『ええ、入れますよ。 初めてですか?』
『いいえ、何度か入ったことがあります』 『じゃあ、ごゆっくり』

自転車から、岩風呂に入るための海水パンツを出していると、旅館の若い方が『私も自転車やってるんですよ』と話し掛けて来られた。
『あ、あそこに自転車のパーツが置いてありましたよね』 『そうなんです。 しまなみを走るために、自転車をここにも置いてるんです』

しばし話をしていると、昔は長野の方でダウンヒルもやっておられたのだとか。 『それは本格的ですね。 恥ずかしながら私も横浜単身赴任時代に、富士見パノラマでの素人クロスカントリーレースに、職場の仲間とチームを作って出たことがあるんです。 自転車で草原を下るのは、本当に気持ち良かったですね』

『ところで、向こうに見える浜。 あそこでキャンプしても大丈夫でしょうか?』 『ええ、あそこはよくテントを張っておられますよ』
『そうですか。 ありがとうございます』 『せっかくなんで、ここにテントを張れるか聞いてあげましょうか』
『え、テント張ってもいいんですか?』 『私は決められないので、聞いてきてあげますよ』


『大丈夫。 テントあの上に張ってもいいそうです』 『いやあ、助かりました。 ほんと、ありがとうございます』

太華園のご主人といい、ここ岩乃屋の方といい、今回の自転車旅では様々な人との縁に恵まれている。 ありがたいことである。

***


今日の宿泊地が決まったので、久し振りの岩風呂へ。

思ったよりも人が少ない。 これは、ゆっくりと入れそうだ。

まずは水着に着替えて、ぬるい方へ。 『ああ、この感じ、この雰囲気。 懐かしいな』
モバと呼ばれる海藻が敷き詰めてある暗い空間へ。 しばらく座っていると、全身から汗が噴き出してくる。 『うん、これこれ。 やっぱ、普通のサウナとは違うなあ』







岩風呂に入って汗を出し、休憩所に戻って水分を補給し、しばし体を休める。 これの繰り返し。

休憩のときは、ドンゴロスを敷いて木の枕で横になり、半分寝入りながら火照った体を休める。 今日は音楽を聴きながら休憩するのだが、最近は初代のiPod-shuffleに回帰しているのだ。
歴代のiPodを使ってきたが、軽くてシンプルな初代の良さを再認識。 500MBしかないので、数十曲しか入らないのだが、お気に入りの音楽を入れ替え差し替え聞くには充分である。 旅には、初代iPod-shuffleで決まり!

汗を流しながら、『今日は人が少ないですね』と聞いてみると、『3連休じゃけえ、みなどこかへ遊びに行っとるんじゃろう』とか、『今は農繁期じゃけ、少ないんじゃないかの』との答え。 なるほど。

***

約3時間程岩風呂で汗を流し、体を休めた。 今日、55kmほど漕いだ疲れは完全に回復。
ちょうど風呂を出る頃、雨が降り出した。 通り雨のようである。


そんななか、屋根の下にテントを張らせていただく。 いやあ、浜でキャンプじゃなくて本当に良かったなあ。 縁に感謝!


雨が降り止むのを待って、近くのコンビニに買い出しへ。 荷物なしでのDahon Speed TRの軽い事。
今日も、途中でロードバイクに軽々と抜かれていった。 タイヤの太さも、もちろんなにより体力の差もあるが、荷物満載での自転車ツーリングってやっぱスピードが出ないはずだ。 納得。

今日は、焼うどんとコロッケ、焼き鳥、そしてこれが主食のビール。 『いやあ、本当に良い一日だった。 乾杯!』





宿のご主人に、『夜、また岩風呂に入ればいいよ』と言ってもらっていたので、寝る前にもう一汗。 『あー、気持ち好い』

『じゃあ、オヤスミナサイ』

***

翌朝。

日の出前に目が覚める。 良い雰囲気の瀬戸内の朝。

夜明け前のこの時間、そしてこの雰囲気。 キャンプツーリングの楽しみの一つである。






そして日の出。 今日も、良い一日でありますように。

***

6時半、出発準備を終えて岩乃屋さんを後にする。 『本当にお世話になりました』







三原までは、1時間とちょっと。
『あー、お腹空いた。 今日の朝飯は、久し振りにガッツリと食べたい気分だなあ』 そう、二日間で約70km、キャンプ道具を満載しての自転車旅で、体がエネルギーを欲しているのが分かる。


食堂で、朝定食。 『いただきます』

『あー、いっぱい喰ったなあ。 ごちそうさまでした』

***

三原駅。

今日は快晴だが、風が強い。 この3連休の後半は風が強くなりそうだとの事で、シーカヤック旅をやめて自転車旅にしたのだが、どうやら正解だったようだ。

『じゃあ、そろそろ片付けるか』

Dahon Speed TRの場合、本当に組み立て、片付けが簡単である。 MTBでの輪行では、いかにクイックリリースとは言いながら、前輪を外し、後輪を外し、チェーンの処理などなど手間がかかるのだが、この自転車ではサドルを下げ、ハンドルを折り畳み、本体を二つ折りにすると、あっという間に袋に収まるのだ。

これで、輪行に行くハードルがかなり下がる。
ちなみに肩ひもには、自作のパッド。 見た目は悪いが、これで肩に担ぐ時の負担がかなり楽に。 こんな工夫も、これはこれで楽しいのである。


いつものように、邪魔にならない場所に荷物一式を置き、家路へ。


天気に恵まれた3連休。 初日はシーカヤック教室での島渡り、後半二日はダホンの旅する折り畳み自転車で海沿いを漕ぎ進むキャンプツーリング。
やっぱりカヤックはリジッドが好いが、自転車は折り畳みもいいなあ。
アラフィフの中年オヤジは、秋の3連休を自由自在にたっぷりと満喫することができた。

それにしても、やっぱ自転車旅はエネルギーを消費するようだ。 あれだけ喰って飲んだのに、帰ったら体重が1kg減っていた。
楽しくダイエット。 一石二鳥や!

『遊びをせんとや生まれけむ』 いやあ、本当に好い休みだったなあ! さあ、次はどこ行こう?
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