あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: この夏最後のシーカヤック教室、呉ビール&忠海の石風呂

2015年08月30日 | 旅するシーカヤック
2015年8月29日(土) 今日の午後は、この夏最後のシーカヤック教室。
11時半に施設に到着し、子供達と一緒にお昼ご飯をいただくと、カヤックを運んでシーカヤック教室の準備を開始。
するとちょうどその頃、雨が落ち始めた。
『雨、降り出しちゃいましたけど、どうしますか?』と俺。 『こちらとしては、できればやりたいんですが』と職員さん。
『今日初めて漕ぐ子が二人居るんですよ。 それと、受験勉強で精神的にイライラしている子も居て、その子にもできればちょっとだけでも漕がせて気分転換させてやれないかと。。。』 『ええ、もちろん! 風もないし、これくらいの雨ならなんの問題もないですよ』

***

挨拶を交わし、準備運動をすると、船割りを決めて漕ぎだす。

今日は嬉しい事に、Yさんもサポートしていただけるとの事。
『みんな、今日が最後の練習だから、ツーリングに向けてしっかり漕ごうな!』

まずは、細長い港内をグルリと一周。
出発地点に戻ると、受験勉強中で体験参加する子がやってきていた。
『じゃあ、船を乗り換えようか』
先ほどの一周漕ぎをしているときに疲れた様子の子はタンデム艇に乗り換えたり、休憩したいという子は職員さんと一緒に岸に残ってもらう事にして、新たな組み合わせで漕ぎだす。
受験勉強で大変だという子は、タンデム艇で俺の前に。
『今まで漕いだ事は?』 『一度あります』 まだ表情は硬い。
『じゃあ、大丈夫だね。 短い時間だけど、楽しもう!』

漕ぎだすと、確かに漕いだ事があるようで、しっかりとパドリングできているが、緊張しているのか動きも堅い。
『おー、しっかり漕げるなあ。 大丈夫大丈夫』

俺もしっかりパドリングしてみる。 『どう? 結構スピードも出るやろう。 やっぱり海の上は楽しいなあ』
すると彼が、『ええ、楽しいですねえ』と嬉しい反応。

港の一番奥まで行き、『じゃあUターンして、出発地点に戻りましょうか』

『しっかり漕げるじゃん。 じゃあ、ゴールまでは任せるよ。 頼んだぞ』 『はい』
彼は一生懸命漕ぐ。 でも若干右に曲がり気味。
でもちゃーんと左にブレーキを入れ、方向修正して再び漕ぐ。 『おー、いいじゃないか。 ちゃんとブレーキで修正できてるよ』
横に職員さんの乗ったタンデム艇がやってきた。
『あまり手元を見ないで、行きたい方向をしっかり見て行こう』
『人生と同じや! 実際には難しいけれど、足下ばかり見てるんじゃなくて、しっかりと前を向いて漕いでいくんだー!』
職員さんは苦笑い。

ゴールに到着し、みんなで一旦休憩。
前に乗っていた彼は、これから再び試験勉強だとの事。 『えー、今から勉強かあ。 大変だけど頑張れよ! シーカヤックは楽しかったかい?』
今日最初にであった時は硬い表情であったが、今は人が変わったような満面の笑みで『はい!』

ボランティアのシーカヤック教室をやっていて、これほど嬉しい事はない。
時に厳しいが素晴らしい『海』には、そしてその海を自分の力で自由に漕ぎ進む事ができる『シーカヤック』には、人を変える素晴らしいポテンシャルがある事が良く分かる。

そう、俺自身、『人生で大切な事は全て海で学んだ』のである。

***

しばし休憩すると、『じゃあ、今年最後の漕ぎに行こうか』
『先生は、俺のシングル艇に乗って』
『え、良いんですか?』 『もちろん。 この夏ずっと、タンデム艇の後ろでシーカヤック部のために頑張ってきてくれたんだから、最後くらいシングル艇で自分の好きなように漕ぎたまえ』

Yさんと相談の結果、最後だから港の外まで出てみる事にした。

みんなでワイワイガヤガヤ。

防波堤に付いた貝やヒトデ、海の魚などを観察しながら、のんびりまったり漕ぎ進む。

『そうそう。 シーカヤックは漕ぐだけじゃなくて、こんな風に海の生き物を観察するのも楽しいんだよ』

橋の所に到着。 最初の頃は疲れた様子を見せていた女の子も、元気になってしっかり一人で漕いで来る事ができた。
今年初めて参加した高校生の女の子も、『楽しいです』と満足してくれた様子。

『ようし。 じゃあ最後の一漕ぎだ。 港まで戻るぞー!』


***

これにてこの夏のシーカヤック教室も終了。

あとは、毎年恒例の島渡りである。

今年の予定日は、天候に恵まれると良いなあ。 楽しみだ!

***

夜は、8年目となるシーカヤック教室が今年も無事に終了した打ち上げ、ではなく、就活で呉に戻って来ている次男と一緒に呉ビールへ。

店に入るとほぼ満席。 『いやあ、昨日予約しておいて良かったなあ』

今日は、ビール飲み放題込み、2時間で一人3,900円のコースを予約してある。

今日される料理を楽しみながら、様々なビールを一つずつ試してみる。

ビールの種類によって、色も味も違うのが楽しい。



様々飲み比べた結果、ここでの二人の好みは、ピルスナーとケルシュということで意見が一致。


***

帰りにちょっとだけ、呉名物『森田食堂へ』

これも二次会?

次男もこのお店の雰囲気が気に入った様子。

***

2015年8月30日(日) 今日の朝はゆっくりと過ごし、『じゃあちょっと石風呂に行ってくるよ』

ちょうど11時半に石風呂に到着。

まだご主人が準備をされており、しばらく待つ事に。

忙しく働いておられるご主人に、『大変ですねえ』と声を掛ける。

準備が終わった後に伺うと、
『この風呂は、昭和25年頃に俺の親父が始めたんよ。 だからここは戦後スタートやね』
『親父は船乗りじゃったんじゃが、そろそろ船を降りよう言う事で、ここを始めた。 でも始めたのが55歳じゃったから、大変じゃったと思うよ』
『その頃には、瀬戸内にこんな石風呂が70位はあったらしい』

『この場所は、戦時中に大久野島を守るための船を隠すために掘られた穴があった。 近所の人は、せっかくじゃけえ、この穴を付こうて石風呂をやったらええが、いうてずっと言いよったんじゃと』
『ここの下は、コンクリートを剥がしたら船が入れるような構造になっとるんじゃ』

『わしが高校を卒業する前には、これで息子が跡を継いでくれるけん、ようやく楽ができるいうて親父が言いよるいうて近所の人から聞きよった。 じゃけえ、職業選択の自由度なんてなかったよ』と笑う。 『でもそのおかげで、俺達がこの風呂に入れるんですから、感謝してますよ』と俺。

『昔は、周防大島の方にも石風呂があったいうて聞いてます』 『うん、あっちの方が最初じゃなかったかのう。 たぶん、周防大島の方の石風呂が、徐々にこっちに伝わってきたんじゃと思うよ』との事。
なかなか興味深いお話であった。

***

今日は少し遅めの12時スタート。

今日は人が少なく、最初は東京からの出張の帰りに寄られたという女性と二人だけ。
『人が少なくて、今日はのんびりできますねえ』

途中からは常連さん達もやってこられ、次第に賑やかに。

風呂でたっぷりと汗を流すと、床に敷いたドンゴロスにゴロリと横になる。

お茶を飲んで水分を補給し、音楽を聴くでもなく、本を読むでもなく、ただひたすら眼を閉じて体を休める。

約3時間。 たっぷりと汗を出し、疲れたからだと心をしっかりとリフレッシュする事ができた。

『あー、すっきりした! この週末もええ休みやったなあ』
シーカヤック教室も無事に終わったし、ようやく俺の秋が来た。 さて、来週はどこ行こう?

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瀬戸内シーカヤック日記: 吾妻山ドライブ&たかの温泉・神之瀬の湯

2015年08月23日 | 旅するシーカヤック
2015年8月23日(日) 今日は朝から晴れの予報。 久し振りに景色の良い山に行って涼もうという事で、朝早く家を出発。
家から3時間ほどで、吾妻山に到着した。

ここは草地の丘陵があり、さわやかに吹き抜ける風を楽しみながら、抜けの良い景色を楽しめるお気に入りの場所の一つ。

今日は少し風があり、蒸し暑い下界とは別世界の快適な空間。

花を愛でながら、小高い丘へと登っていく。

登っていくと、赤い屋根の国民休暇村の建物や池が見えてくる。


***

陸の頂上でしばし眺めを楽しんだ後、『すこし歩いてみようか』と、森の方へと向かう。

途中には、様々な花が。

ここでは、少し早い秋の気配が感じられる。

林間の小径を抜け、キャンプ場へ。
ここの木陰となるベンチでしばし休憩。 持参した紅茶を飲み、サンドイッチを頬張る。
『なかなか涼しくていいねえ』 『こんどここにキャンプに来たいなあ』

***

キャンプ場の一角には、まるで森の主のような貫禄のある樹が。

おおきな瘤が、低い所にも高い所にも。

一旦クルマに戻り、シートを持って再び草原へ。
木陰にシートを広げ、ペリカンケースを枕にしばし寝転がる。

眼を閉じて静かにしていると、風のリズムがしっかりと感じられる。
『あー、この風。 本当に気持ちいいなあ』
このまま静かにしていると、眠ってしまいそうなほど快適な一時であった。
『吾妻山はやっぱりいいね』

***

帰りには、『たかの温泉、神之瀬の湯』へ。
今まで何度も前を通っているのだが、一度も入った事がなく気になっていたのである。

『じゃあ、45分後に』
お風呂に入ると、シンプルな設備でこじんまりとした浴槽だが、露天風呂もあり、静かで、人混みが苦手な俺にはとても良い雰囲気。
俺が入ったときには他には誰も居らず、女性用のお風呂も静かな様子。
露天風呂から『おーい。 こっちは貸し切りだけど、そっちはどう?』と聞くと、『こっちもよ』との事。
『じゃあ、出る前には声をかけてくれよ』
その後は、貸し切り状態の温泉で、のんびりまったり。
心地よい風を感じ、青空を眺めながら露天風呂に入っていると、日頃の疲れがまるでお湯に溶けていくようだ。

***

『じゃあ出るね』 『うん、わかった』
お風呂から出ると、二人で一回100円也のマッサージ機に寝転がる。 このマッサージ機が、ハイテクマシンでとても心地良かった!

家に戻る途中、『道の駅さんわ』で少し遅めのお昼ご飯。

ここも、前から気になっているメニューがあるのである。
今日は、一番人気だという『スタミナ豆腐ステーキ定食』と、ホルモン定食を注文。

二人でシェアしながらおいしくいただいた。
食後は無料のコーヒーもあり、『ここも気に入ったねえ』

***

この週末は、金曜日に『おでんの”かわすじ”』を久し振りに訪れ、土曜日はシーカヤック教室。
そして日曜日は吾妻山ドライブと、夏の終わりをたっぷりと楽しむ事ができた。
17万キロを越えたロードスターの車検も無事に終わったし、なかなか充実した週末であったなあ。

さて、来週はどこ行こう?

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瀬戸内シーカヤック日記: おでんの『かわすじ』&シーカヤック教室

2015年08月22日 | 旅するシーカヤック
2015年8月21日(金) 今日はロードスターの車検を出すのに広に来た。
『久し振りに広から帰るから、今日は晩ご飯いらんけえ。 せっかくじゃけえ、ちょっと飲んで帰るわ』

という訳で、ディーラーにロードスターを預けると、歩いて広の交差点へ。
忙しくて足が遠のいていた『おでんの”あわもり”』の後継となった『おでんの”かわすじ”』に、何年か振りに立ち寄ってみようと言う訳である。

***

ネット情報で、今年の頭に場所を移転したと聞いていた。

以前あった泡盛からほど近い、小さな飲屋街にその店を見つける事ができた。

ガラリと扉を開けると、

懐かしい、年季の入ったおでん鍋が!
カウンターの端っこに静かに腰掛け、『生ビール、お願いします』
『久し振りに来たんですが、場所が変わったんですね』 『そう、今年の始めに移転したんよ』との事。

***

『皮、もらえますか』 『ちょっと待ってね』

出てきたのは、懐かしい”皮”
ゆるく溶かれたカラシに醤油を垂らし、一味をかけてパクリ。
『ああー、懐かしいのう』

昔の店にはメニューが壁に貼ってあったが、ここにはメニュー表があるようだ。
『メニュー、見せてもらえますか』
『ええよ。 でも昔とほとんど一緒よ。 ただ値段はちょっとだけ上げさしてもろうとる』
それはそうだろう。 前はおでん一本が90円であった。 これでは営業を続けるのは難しい事は十分理解できる。
とはいえ、今でも一本110円だから、十分リーズナブル。

『玉子、もらえますか。 あ、それとつくねもお願いします』
『ビールください。 キリンで』

『タマネギ、入れてもらって良いですか』 『どれくらい煮込む?』
『おすすめは?』 『半煮えくらいがええよ』 『じゃあそれで』

静かにテレビを見ながら、美味しいおでんを食べ、ビールを飲む。
『あわもりください』 『梅は?』 『ええ、入れてください』

『ごちそうさまでした。 久し振りやったけど、美味しかったです。 また来ますよ』
たっぷり楽しんで、2,000円でおつりが来た。 やっぱ、ええ店屋なあ!

***

2015年8月22日(土) お盆休み中のシーカヤック教室は残念ながら雨で中止となったので、今日は久し振りのシーカヤック教室。

今日も朝から雨が降っていたが、施設に到着した頃には小降りになった。
『もし本降りになったら中止にするという事で、今日はやりますか』

シーカヤックを運び、準備体操をし、PFDのチェックをしてスタート。

今日は、先生一人と子供5人である。
風も治まり、穏やかになったので、港を出て漕いでみる。

『やっぱりこちら側に出ると、外に出たって感じがしますね』と先生。
防波堤を越えて橋の下まで行き、船を乗り換える。
帰りには、ミニレースをしたり、カラス貝を採集したり、魚を観察したり、遠くに見える建物や橋の位置を教えたりしながらのスクーリング。
『せっかく海に出ているんだから、景色や生き物を観察するのが楽しいよ。 春なんか、ワカメが採れたら豆乳しゃぶしゃぶなんかで食べると最高なんだ』

漁港の中に戻り、

シーカヤックを引き揚げて、今日の練習は終了。
『お疲れさまでした! また来週一緒に漕ごうな』

夏の終わりも近づいてきた。
『ああ、9月のツーリングが楽しみだなあ!』

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瀬戸内シーカヤック日記: 播州赤穂・大石神社&日生の『牡蠣オコ』『エビオコ』堪能ドライブ旅行

2015年08月16日 | 旅するシーカヤック
酷暑の柱島キャンプツーリングで幕を開けた2015年の盆連休。

柱島から戻った翌日は、暑さにやられた体を休めつつクルーソー460_旅するシーカヤックスペシャルの片付け。
その後も暑い日や雨の日が続く中、妻と一緒に『ミッションインポシブル』を観に行ったり、久し振りにYB125SPを引っ張りだして涼しい野呂山に遊びにいったりと、比較的ゆっくりと過ごした。

『せっかくの休みやから、最後の土日くらいどこかにドライブ旅行にでも行きたいねえ』
『どこか宿が空いとるん?』 『なんとか探してみるよ。 どこか一軒くらい空いとるやろ』

***

いろいろとネット検索で探した結果、日生の宿を発見。 という訳で、今回は日生で一泊のドライブ旅行に決定した。
『日生なら、お昼ご飯は牡蠣オコやなあ。 去年の秋に尺取り虫ツーリングで行ったときに見つけたええ店があるんよ』

2015年8月15日(土) 朝7時に家を出発。
午前中は時間があるので、妻が行った事がないという播州赤穂まで足を伸ばしてみる事にした。

大石神社に到着。

ここは、忠臣蔵の赤穂義士で有名な神社である。

さすがにお盆休み最後の週末らしく、家族連れで訪問する人々で賑わっていた。

***

お参りを済ませると、前回は見学しなかった資料館へ。

当時の甲冑や武具、手紙などが展示され、なかなか興味深いものであった。


資料館を出て庭を見学に行く途中、神社を一周してみると、

十二支の置物や、

初めて知った柱の相場などなど、思わぬ発見も。

そして庭を見学。

少し暑いが晴れて、なかなか良い日本庭園の眺め。

それほど広い訳ではないが、歩いて庭を散歩してみた。

神社の出口に、毎年選ばれた川柳が書かれた札が。

読んでみると、なかなか面白いものもある。

『ようし、じゃあ日生に移動しようか』

***

日生に到着すると、今日お世話になる宿にクルマを泊めさせていただき、歩いてお好み焼き屋さんへ。

お気に入りの、『浜屋』さん。

『牡蠣オコとエビオコをお願いします』

創業当時から使い続けているという、年季の入った鉄板。
『あ、焼けたら半分づつに分けてもらえますか』

『あ、ビール。 一本お願いします』

二人だとシェアして食べる事ができるので、昨年食べる事ができず気になっていたエビオコも、今年はようやく食べる事ができた。
『うん、牡蠣とエビじゃあ、ぜんぜん味が違うねえ』

シャカシャカ。 ハフハフ、フーフー。 パクリ。 そしてゴクリ、ゴクゴク。 プハーッ、旨い!

『あ、ビール。 もう一本お願いします』

今年の夏の客入りについて、牡蠣オコとエビオコについて、昔と今とのお客さんの違いについて、などなど。
今のお客は俺と妻との二人だけなので、おばちゃんと四方山話を楽しみながらの食事である。

『ごちそうさまでした。 美味しかったあ。 また来ます! 夏か秋に!!!』
人混みや行列が大嫌いなへそ曲りの俺にとって、牡蠣オコのシーズンと言えば、人の少ない夏か秋なのだ。
冷凍の牡蠣とは言え、漁協で急速冷凍された牡蠣は十分に美味いし、夏はエビオコのベストシーズンなのである。

暑い中、歩いて近くの資料館まで行き、日生の有名人や漁の事、打瀬船の事などなどを学ぶ事ができた。


***

今日お世話になる宿。

宿に入るとお風呂に入って、暑かった一日の疲れを癒す。
エアコンの効いた部屋にゴロリと転がり、本を開く。
夕食は、魚尽くし。

妻と二人、1時間半ほどかけて、ゆっくりと食事をいただいた。
『ごちそうさまでした』
『播州赤穂も行ったし、日生で牡蠣オコ/エビオコも食べたし、これでようやく連休らしくなったねえ。 よかったよかった』

***

長いようで短かった連休もこの旅で〆となった。
柱島へのキャンプツーリングも楽しんだし、ミッションインポシブルは最高に面白かったし、ドライブ旅行も楽しめて、まあまあええ休みやったなあ。
さあ、明日から仕事を頑張って楽しむぞ。
そして来週末はどこ行こう?

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瀬戸内シーカヤック日記: 酷暑の柱島キャンプツーリング with バタフライカヤックス・クルーソー460

2015年08月10日 | 旅するシーカヤック
2015年8月8日(土) 今日から盆連休。
今日から柱島へキャンプツーリングに出掛ける事にした。

夏になると周りの人から、『おー、カヤックのシーズンが来ましたねえ』と声をかけられ、
『いやあ、これからシーズンオフなんですよ』 『え? そうなんですか?』
『だって、夏なんて暑すぎるでしょう。 とてもじゃないけど、あの暑い中、長時間漕いでいられませんからねえ。 それに、夏のキャンプなんて蚊や虻など虫も多いし、暑いばかりで楽しくないですよ』

『なるほど』
『だからシーズンは秋から冬、春までで、シーズンオフの夏は、ボランティアでシーカヤック教室をやっているんです』

というのが、俺の基本スタンスだったのだが、待ちに待った長期連休が来たという事もあり、夏の暑さで思考能力が低下していたとしか思えない。。。

***

今回は、クルマで岩国港まで行って、そこから定期船で柱島まで渡るプラン。
という訳で、お供は公共交通機関を使った旅にはこれしかないという折りたたみ式カヤック。 久し振りに、クルーソー460_旅するシーカヤックスペシャルの出番である。


朝7時に岩国港に到着。

柱島まで大人一人の料金と、手荷物券250円也を購入し、『すいせい』に乗り込む。

7時40分に出発し、途中、黒島と端島を経て1時間ほどで柱島に到着した。


***

港の端っこへ移動し、カヤックを組み立てる。 この時点で、既にものすごい暑さである。
汗を流しながらカヤックを組み立てるが、あまりの暑さに体も重く、普段の倍くらいの時間を要してしまった。
『うー、これはキツいなあ』 既に後悔モード。

港に船が到着してから1時間後、パッキングも終了し、出発準備完了!

『うん、今日は軽く漕ぐだけにしておこう』
港を出ると、バウを南に向ける。

新宮鼻を回り込むと、白い砂浜が見えてくる。

カヤックが近づくと、鳥達は驚いて集団で飛び立つ。

なかなか良い雰囲気だ。

この浜には、近くで爆沈した戦艦陸奥の慰霊碑がある美しい浜。 以前、倉橋島から漕いできてキャンプした事がある懐かしい浜である。

ここからは、ちょっとだけ南下し、続島を反時計回りで一周する。

それにしてもものすごい暑さである。 日陰もないさっきの浜では、今回はキャンプする気にもならない。
という訳で、日陰を探してしばし散策。

『あー、ここや!』 新宮鼻を回り込んだ所に、日陰を発見。

***

じゃあ、ちょっと買い出しに行ってこようか。
先ほど到着した港のある集落まで、歩いていける道もあるのだが、カヤックで行く方が楽だし早い。
キャンプ道具一式を下ろした空舟で買い出しへ。

集落の手間への浜に付け、海沿いの狭い道を歩く。

港の目の前の商店で氷を購入。 ソフトクーラーバッグ半分ほどで、200円也。 離島なのに、良心的な料金である。

『ここ、酎ハイは売っていませんか?』 『ええ、ここには置いてないんですよ』
じゃあ、という訳で酎ハイを探しに別の商店へ。

『酎ハイはありますか?』 『いいえ、置いてないんですよ。 この島は年寄りばかりだから、酎ハイを飲む人が居ないんですよ』
なるほど! じゃあ、という訳で、置いてあったアサヒ・スーパードライを購入し、浜へ戻る。

日陰に陣取ると、まずはビールをプシュリ。

最初の一杯は、岩国で購入してきたエビスビール。 俺の大好物である。
ビール好きの俺は、たとえキャンプであっても缶から直接飲むのではなく、カップに注いでから飲む事にしている。

プルタブを『プシュッ』 プラスチックのカップに『トクトクトクトク』 『シュワワワワワー』
そう、この泡立ちが大切なのだ。
漕いで浜に上がり、冷えたビールの缶に口をつけて飲むのも悪くはないのだが、一度カップに注いだビールの美味さは格別の一杯となる。
『グビ、グビ、グビリ』 『プハーッ』 『おお、まさに至福の一時!』

***

しかし至福の一時は短かった。
そう、夏の天敵、虻(アブ)である。 次男がまだ小学生だった頃、夏休みにシースケープポイント5で柱島にキャンプに来た事がある。
その時もアブに襲われ、逃れるために何度も海に逃げ込んで大変だった想い出が。

今回も直前まで、『夏はアブが多いからなあ。 キャンプはねえ』と言っていたのだが、この真夏の企画は、連休がきた嬉しさで思考能力が低下して魔が差したとしか言いようがない。
蚊取り線香を取り出し、強力な虫除け剤を塗るも、アブの襲撃はやまず、常に戦いながらの過酷な晩ご飯となった。

満潮になるとテントの近くまで海面が上がってきたので、テントの位置を移動する。

石ころの床となったが、今回持参したマットのおかげもあり、意外に快適な寝心地。
フルメッシュのMSRテントの中で、アブにも襲撃されず、涼しく快適な夜を過ごす事ができた。 寝苦しくなかったのが、唯一の救い!

***

2015年8月9日(日) 朝目覚めると、テントの外は日の出前の明るさ。

『ああ、涼しくて良い夜だった』 これで、いつの間にやらテントに入り込み、時折足を這い回るハサミムシがいなければ、最高に快適な夜だったのだが。

それにしても、日の出を見るのは気持ちのよいものである。
と、朝の清々しい雰囲気を楽しんでいると、テントのメッシュにあいつがやってきた! アブである。
『ブン、ブン、ブーン』 2匹の大きなアブが、テントの周りを飛び回る。
『あー、もういやや』 今回は、せっかくのキャンプという事で連泊の予定で来たのだが、朝からのアブの攻撃で、連泊気分は萎えてしまった。

テントの中で、アンパンの朝食をサッと済ませ、片付けモードに入る。
パッキングを終えると、出発である。

連泊の予定を変更し、午前中は少し漕ぎを楽しんで、午後の船で家に戻る事にした。

***

目指すは、端島の北にある『中小島』 小さい島だが、良い雰囲気のお気に入りの場所なのである。
柱島を越え、さらに北へ。

ここには小さな浜もあり、海もきれいで、休憩するには良い場所なのだ。

カヤックを引き揚げ、しばし休憩。

エスビットとメスティンを取り出し、お湯を沸かして、アマノフーズのニュウメンをいただく。
疲れた体に、味噌汁がしみ込んでいくのが分かる。
ニュウメンを食べ終わると、残ったお湯でコーヒー。 『うーん、なんとも良い時間じゃあないか』

と思っていると、『ブーン』という聞き慣れた音が!
『またかよ』 結構大きなアブが、俺の周りを飛び回る。 仕方なく、タオルで応戦。
しばしのバトルの結果、俺が勝利! 足下には、タオルで撃ち落とされたアブがピクピク。

***

柱島に漕ぎ戻り、船を引き揚げて片付け。

あまりの暑さに、休憩しながらゆっくりと乾かし、バラしてパッキングしていく。
定期船の時間まで、まだ2時間ほどある。 自販機で冷たいコーラを購入し、グビリ。 『ああ、生き返るなあ』
その後は待合室に寝転がり、本を開く。

1時間ほど本を読んだ所で、近くのお店にアイスクリームを買いにいき、至福の一時を堪能。

『やっぱ夏はアイスやなあ』


離島の静かな昼下がり。


***

この暑さとアブにはコテンパンにやっつけられ、50過ぎの親父には過酷な修行のような真夏のキャンプツーリングとなった。

とはいえ、柱島は海も浜もきれいで、シーカヤックツーリングには絶好の場所。
秋になったら、またクルーソー460_旅するシーカヤックスペシャルを持ってまたキャンプツーリングに来よう! 楽しみだ。

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瀬戸内シーカヤック日記: 中年夫婦でプライベートビーチへカヤック&海水浴堪能

2015年08月02日 | 旅するシーカヤック
2015年8月1日(土) 今日も夏のシーカヤック教室の日。
今年は晴天に恵まれ、順調にシーカヤック教室を開く事ができている。 子供達も楽しみにしてくれているようで、嬉しいかぎり。

今日は午前中のシーカヤック部練習と、午後の体験教室の2部である。

午前中は、職員さん2名と子供5名。
いつも漕いでいるメンバーなので、安心して練習を進める事ができた。
先週は、Yさんがサポートしてくださったので港を出てちょっぴり遠出をしてみたため、今週はレスキューの練習も加えてみる。

***

まずは、いつものコースを漕いで肩ならしをした後、PFDを付けて浮いている状態から、タンデム艇に乗り込む練習。
カヤックに乗っている側も、バランスを取りながら引っ張り上げるサポートが必要となる。
初めての経験に、子供達も難しさを感じつつ、かつ楽しみながらのレスキュートレーニング。

続いては、カヤックの上に馬乗りになって、自分で再乗艇してみる。
体重が軽く背が低い子供達は、意外と簡単に再乗艇できるのだが、職員さん達は一苦労。
惜しい所まで行ってバランスを崩して沈。 すると子供達は大爆笑!!!

『微妙なバランスが難しいよね! 実際に海でこんな乗り方することはないし、水が入ったカヤックは不安定でなかなか一人では再乗艇できないけど、いろいろな経験をしておくと、イザというときにパニックになりにくいんだ』

今日は、どうやら島のお祭りのようである。

管絃祭の準備が進められていた。


11時半。

無事に午前の部が終了。
お昼ご飯をいただき、午後からは体験教室。
午後も子供は5名。 これまで何度か漕いだ事がある子供や、初めて経験する子供まで。
1時間ちょっとの体験教室も無事終了し、初めての子供にも楽しんでもらえた様子。


***

2015年8月2日(日) 今日は久し振りに、妻と海に出掛ける事に。
『せっかくの夏やから、たまには海水浴に行ってみようか』
とはいえ、人混みが嫌いな俺が出掛けるのは、地元にある『なんちゃってプライベートビーチ』

タンデムカヤックを積んで約1時間ほど走ると、出発地点に到着。

気温は約30℃。 少し風があって心地よい朝である。
今日は海水浴が目的なので、それほど距離は漕がない。
人が居らず、日陰があって、海にプカプカ浮かぶ事ができればそれでよい。

***

浜に到着すると、ビーチパラソルを引っ張りだし、セッティング。

『うん、なかなか良い雰囲気じゃあないか』 ちょっとしたリゾート気分。

残念ながら今日は運転があるので、ノンアルコールビールで『プシュッ』
『グビリ、グビグビ』 『へえ、これは意外と美味しいなあ』
炭酸系が大好きな俺は、海を眺めながらのノンアルコールビールで気分も爽快である。


***

妻と二人、PFDを付けて海をプカプカ。

俺は水中眼鏡でシュノーケリング。
妻は、箱メガネで水中観察。

『これで俺達にもようやく夏が来たねえ!』 『それにしても、いったい何歳までこうやって海水浴に来れるかねえ?』

約2時間ほど、プライベートビーチでの海水浴を楽しんだ。
『ああ、気持ちよかったね』 『うん、なんだかタップリ遊んだ気がする』

2015年。 中年夫婦の夏の想い出がまた一つ増えた。
『さて、来週はどこ行こう?』

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