あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: 海

2011年04月17日 | 旅するシーカヤック
2011年4月17日(日) アテンザワゴンにウィルダネスシステムズのケープホーンをカートップし、海へ。 ああ、何ヶ月振りだろうか!

日帰りツーリングではあるが、久々の海。 当分漕いでいないので、今日の天候に適したウエアリングの感触も分からないなか、日帰りセットを積み込んで、お気に入りの海にやって来た。

今日のお供は、先日中古で購入したケープホーン。 テストを兼ねての日帰りツーリングである。
 
初めて乗るシーカヤックを、手に馴染んだアークティックウインドで漕ぐ。 もちろん、ラダーは上げたまま。
うん、クセがなく、素直で乗り易い良い舟だ。 これなら、家族やシーカヤック教室の子供達を乗せても大丈夫。

途中で一度浜に上げてチェックしてみると、スターンハッチ内に水が入っている。 覗き込んでみると、どうやらラダーケーブルの穴から入ってきているらしい。
ようし、家に帰ったらここを対策してみるか。 こういう作業も、カヤックが自分に馴染んでくるような気がして、楽しいものだ。
 
今日は潮が良く、懐かしい洞窟も潜り抜けることができた。
***
薄曇りで少し風があり、少し寒いくらい。 スカノラックとネックウオーマーでちょうど良いくらいの気温である。
 
青い海と空。 誰もいない静かな海の散歩を堪能する。
***
ここが今日のプライベートビーチ。
 
ケープホーンを引き上げ、ハッチから荷物を取り出す。

まずはお湯を沸かして、お弁当とワンタンスープ。 きれいな浜で、独り占めの浜の特等席で、瀬戸内海を眺めながらの贅沢ランチ。
 
食事の後は再びお湯を沸かし、チャイをゆっくりと楽しむ。

日帰りではあるが、久々のツーリング。 ああ、やっぱり海は最高だ。 生き返るなあ!
ようし、明日からまた頑張るぞ。

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瀬戸内シーカヤック日記: 久し振りの桂浜温泉&さしみ屋こと『北吉鮮魚店』

2011年04月16日 | 旅するシーカヤック
2011年4月16日(土) 午前中でやるべきことのけりが付き、午後からは久し振りに自分の時間が取れそうだ。
『どうや。 今日の夕方は温泉に行って、晩ご飯を”さしみ屋”さんで食べて帰らんか?』 『うん、ええよ』

『よっしゃ。 じゃあ、ちょっとウオーキングしてくるけん、帰ったら出掛けようや』

これまた久し振りとなる、1時間弱のウオーキングの後、アテンザワゴンで家を出た。 今日は、久し振りに倉橋島の温泉とグルメを堪能する日帰りドライブである。
***

何ヶ月振りだろうか、桂浜の温泉へ。 露天風呂やサウナに入り、日頃の疲れをゆっくりと癒す。 露天風呂に入っていると、おじさんに話し掛けられ、イノシシの話題で盛り上がる。
『ここのタケノコは大きゅう伸びよるが、山にある分はイノシシが食べるけえ、そがあに採れんよ』 『そうなんですか。 そがあにイノシシが増えよりますか』
『多いいうもんじゃないよ。 そりゃあまあ、みんな困っとる』 『でもイノシシの肉、たまにもろうて食べよりますが、美味しいですよねえ』 『うん。 ありゃあ、獲った人がちゃんと血抜きをすりゃあ旨いし、血が肉に回ってしもうたら癖があって食べられん。 ほんま、獲った人、調理する人の腕次第よね』

半年近く続いている引き蘢り生活。 久し振りに心にも余裕ができ、温泉に来たのだが、そこで見ず知らずのおじさんに話し掛けていただき、四方山話を楽しんだ。
温泉で体が癒され、なんとはない世間話で心が癒される。 『うん、まだまだ私自身にも、初対面の方に話し掛けていただけるような、”あるくみるきく”の空気感は残っているんだなあ』 嬉しい限り。
***
 
温泉の後は、まず醤油の買い出し。 倉橋島に、おいしいさしみ醤油があり、うちの家族はこの醤油が大のお気に入り。 京都に行った次男も、ここの醤油を送って欲しいとのことで、買い出しにきたのである。

その後は、これまた久し振りに『里らむね』さんへ。 去年の夏から家の残っていた、貴重なラムネの瓶をケースごと返却に。
島ならではの狭い路地を抜け、里ラムネさんへ。 クルマを止め、玄関の引き戸を開けようとしたが、鍵がかかっていた。 残念!

仕方なく、ラムネの瓶を返してそのまま『北吉鮮魚店』へ。
***
 
懐かしい『さしみ屋さん』 ここへは何度も通っているが、なんと言っても想い出深いのは、Goさん達と来た時の『バースデイ豆腐』
 
まずは、ここの定番である『ゆぶき』と『刺し盛り』
いやあ、ほんとうにここの『ゆぶき』は絶品である。 スーパーマーケットで売っているものとは全くの別物!
 
もちろん『さしみ』はコリコリと最高である。 『えご』の甘口刺身醤油との相性が抜群だ。
魚のフライもサクサク。 突き合わせのトマトも味が濃厚で、これまたビールのつまみに合うのだなあ。
***

そして、究極のお勧めが、北吉鮮魚店名物、『魚の内蔵煮込み』。 通称、『もつ煮込み』である。

様々な種類の内蔵が甘辛く炊かれており、ある部位はあっさりシコシコ。 またある部位はネットリ濃厚。 魚のモツ煮込みをパクリ、熱燗をグビリ。
『うーん、ほんまにこの煮込みは最高や!』
***
刺身を食べ、もつ煮込みをつつきながら酒を飲んでいると、同じテーブルの常連さん達と自然に話しが盛り上がってきた。

地元で大工さんや植木屋さんをしておられる方々。 漁師さんだという気さくなおじさん。 バカ話や地元の話題が酒のつまみになり、おいしく楽しい一時。
呉の飲み屋さんの話題。 島にある飲み屋さんの話。 今年で廃業するという地元の銭湯の事。 ラムネ屋さんの事。

『さっきは、桂浜温泉に入ってからここに来たんですよ』 『ほうや。 わしもさっき行っとったんで』
『そうでしょう。 サウナで横に座っとられましたよ。 怖そうな人が居るのう、思いよったんですよ』 『ほうかいの。 そう言われりゃああ、あんたの顔を見た様な気もするのう。 でもさっきから、こっちこそ、坊主頭の怖いやつが居る、思いよったんよ』

いやあ、やっぱりそうだったか。 さっき見た顔だよなあ! そしてこのような会話を横で聞きながら、妻は苦笑い。

***

おいしい島の味噌。 かつては畑仕事で使われていたという、バタンコの話題。

若い頃は、呉で飲み、そのまま広島に出て飲み、朝方島に帰ってきてそのまま仕事に言っていたという話、などなど。

『それにしても、ここで初めて”穴子の刺身”を食べた時はびっくりしました』 『ほうじゃろう。 穴子の刺身なんか、他じゃああまり食べられん』 『いやあ、ほんまにあんなコリコリの食感で、しかもきれいな色の刺身いうて、こりゃあなんじゃろうかと思うとりましたよ。 それが”アナゴ”じゃいうて聞いて、びっくりして』
『わしが行きよる広島の飲み屋のママも、ここにアナゴの刺身を食べに来るいうけえのお』 『いやあ、ほうでしょう。 ほんま他じゃあ食べれませんけん』 
***
年寄りの植木屋さんは、『植木ものう、こがあな小さな芽を見て、これが今年はどう伸びるかを考えて切るか切らんか決めるんじゃ』
『それだけじゃない。 1年目はこう伸びても、3年先、4年先には、木全体がどうなるかを想像して、その芽を摘むか、延ばすか考える。 木を見りゃあ、どうして欲しいかだいたい見えるんよ』

『ほうですか! そりゃあすごい。 じゃあ、人を見ても、こいつが将来どがあになるか、だいたい分かるんじゃないですか』 『うん、まあそうじゃのう』

大工さんに言わせると、この植木屋さんは腕がいいから専属として雇われ、重宝されているとか。 雄弁なタイプでも、酒を飲んで絡むタイプでもなく、静かに酒を飲みながら朴訥と話す植木屋さんのその話の内容は、とても興味深いものであった。

漁師さんには、しらす漁の事をいろいろと教えていただき、今日は久し振りに『あるくみるきく』を堪能することができた。 大工さんも、『おお、今日は話が盛り上がって楽しいけえ、もう一杯のもうかのお』
***
持ち帰りに、息子への土産用の刺身と、俺のつまみ用の『アナゴの刺身』を頼んだら、ご主人が網に入れた生きたアナゴを持ってきて、『今からこれを捌きます』
『ここは、生きた魚しか刺身にせんけんね』と漁師さん。 いやあ、嬉しい限り!

『呉のあそこの飲み屋や、この地元の飲み屋へ行って、わしの名前をだしゃあ、半額にしてくれるけん』 『ほうですか。 じゃあぜひ今度行ってみますよ』
『また、ここで一緒に飲めりゃあええのお』 『ほんまですね。 わしも楽しみにしとります。 また来ますけん』

『ごちそうさまでした』 地元の方々に愛され続ける北吉鮮魚店で、久し振りの『あるくみるきく』

『うん。 まさにこれだ、これ。 当分忘れていたこの間隔、このバカ話、地元ならではの貴重な話題と会話』 俺はやっぱりこの空気感がぴったりだ。 約半年間の引き蘢り生活で忘れかけていた、大切な何かを思い出したような気がする。 これは良い週末になったなあ。

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瀬戸内シーカヤック日記: ウィルダネスシステムズ_ケープホーン

2011年04月03日 | 旅するシーカヤック
4ヶ月以上続いている引き蘢り生活。 とはいえ、これではさすがに心身共に持たない。
まだまだこれからが本番ではあるが、そろそろ普段の生活に向けたリハビリの助走も必要だ。
***
『あるくみるきく_旅するシーカヤック』に『旅する櫂伝馬』などなど、まるで夢のように充実していた2010年とは打って変わって、ここ数年は年間50日以上海に出ていた生活からは想像すらしていなかった引き蘢り生活が続き、私を取り巻く外部環境は大きく変わってしまった。

これまでタンデム艇としてシースケープポイント5を愛用していたが、様々な事情により、ぽーんとポイント5をカートップして気軽に海に漕ぎ出すという感じではなくなっていた。 そのため、家族とのツーリングや、今年4年目を迎える夏のシーカヤック教室などでの仕様を想定し、短いシングル艇の中古を探していたのである。
 
久し振りに訪れたパドルパーク。 久保田さんと再会し、四方山話。
いろいろと話していると、なかなかよさげな中古のポリ艇があり、久し振りに新たなシーカヤックが、所持艇の仲間入りをすることになった。
 
ウイルダネスシステムズのケープホーン。 アテンザワゴンにもピッタリの全長で、家族とのツーリングや夏のシーカヤック教室で活躍してくれそうだ。
それに、ニヤックとケープホーンのシングル艇2艇で漕ぎ出せるようになれば、友人も誘い易くなるなあ。 楽しみだ。

機会があれば、俺も試乗してみよう。
ポリ艇は、重くて積載量も少ないのだが、上陸時の引き摺りも、島根半島や浦富海岸などロックガーデンでの上陸でも、FRP艇より気にしなくていいから使うのも気楽である。 もしかしたら、ニヤックよりもこれがメイン艇になったりして。

『あー、でも早く生名島か生野島、あるいは大三島、それとも周防大島の浜、いやいや島根半島、もうどこでもいいや、で、一人夕日を眺めながら、冷えたビールをグビリ、グビグビと飲りてえなあ!!!』


↑ スポーツ刈りにしていた頃の俺の似顔絵。 おそらく幼稚園か小学校低学年の頃の息子作。
それにしても、いつの時代でも風呂上がりにランニング姿で缶ビールを飲み、『グビリ。 プハーっ』て、俺って全く成長していないんだなあ。

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瀬戸内シーカヤック日記: 『賀茂川荘』日帰りプランでのんびりまったり

2011年04月02日 | 旅するシーカヤック
2011年4月2日(土) 今日は久し振りにポッカリとスケジュールが空いたので、竹原にある『賀茂川荘』へ。
昨年秋の誕生日に、長男から賀茂川荘の日帰りプランのチケットをプレゼントしてもらっていたのだが、思いもかけず11月末から引き蘢り生活に入る事になってしまった。 そのチケットは、4月末が期限なので、なんとか行きたいと思っていたのだが、この土曜日がちょうど予定が空いたと言う訳である。
***
久し振りにJRに乗り、車窓から見える瀬戸内の景色を楽しみながら、約1時間で竹原駅へ。

駅では、送迎のマイクロバスが待ってくれていた。 『よろしくお願いします』

賀茂川荘へと向かう道すがら、気さくな運転手さんとの会話を楽しむ。 うん、やっぱり旅はいいな。 この感じって久し振りだ。
***
 
宿に着くと、まずは日帰りプランの部屋に案内される。 せっかくなので、奥田元宋の画を見させていただき、その後は日本庭園を散策。
 
広島でも昨日から昼間は暖かくなり、ここの庭園でも桜がほころび始めている。 あー、春が来たなあ!
 
***
静かな庭園の散策を楽しんだあとは、温泉へ。
露天の五右衛門風呂、サウナに桧風呂。 思ったより人が少なく、のんびりまったりと温泉で日頃の疲れを癒す事が出来た。

部屋に戻り、少し休憩していると、お昼ご飯の時間。
 
この日帰りプランには、一人一本の飲み物も付いていると言う事で、ビールをお願いした。
『乾杯』 春を感じるお昼の一時。 ビールを飲みながら、おいしい食事を楽しんだ。
 
『ごちそうさまでした』 温泉に入った後、ビールを飲み、おいしい料理でお腹が一杯になったら、睡魔が襲ってきた。
『すこし寝るけん』 畳の上に横になり、座布団を枕に、しばしお昼寝。

1時間後。 『あー、寝た寝た』 『よう寝とったよ』 『うん。 日頃の疲れがでたんじゃろう。 よっしゃ、じゃあ一風呂浴びるか』
再び浴場へ行き、寝ぼけた体を温泉に浸して、のんびりまったり。 『うん。 気持ちええのお』

3時になるとチェックアウト。 再びマイクロバスで竹原駅まで送ってもらい、家路へとついた。

息子よ。 久し振りに引き蘢り生活から解放され、温泉でのんびりできて良い休みになったよ。
だいぶ遅くなってしまったけれど、嬉しい誕生日プレゼント、本当にありがとう。

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