あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: 今年3回目となるパックラフトで錦川を錦帯橋まで川下り&キャンプ堪能ツーリング

2021年05月04日 | 旅するシーカヤック
春も深まり、初めての畑づくりも収穫の時期がやってきた。
種から育てた、スナップエンドウ。

これが、毎日いくつか収穫できるので、茹でて一味&マヨネーズで食べたり、味噌汁に入れたりして楽しんでいる。
玉ねぎも、区画の一部は収穫完了。

新タマネギだから、スライスしてサラダでも美味しいし、味噌汁の具としても最高である。

コロナ禍での初めての畑づくりも、実際に成長する野菜に接することで様々な学びを得ながら、なんとか収穫の楽しみを感じさせていただいている。
思うように動けない状況の中、もし畑づくりの楽しみがなかったら、どんなに寂しい日々であったろうか?

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天候が不順だった今回の五月連休も、ようやく安定した晴れの予報となり、パックラフトでの川下りを楽しむため錦川へと向かうことにした。
お気に入りのココペリ・ローグを持って、今回は新岩国駅の駐車場にクルマを停める。

これまでは、南桑から行波までの定番コースを下っていたが、今回は行波から錦帯橋まで下る予定。

かつて、フォールディングカヤックで川下りしていた頃には、新岩国駅に隣接しているかつての御庄駅、現在の清流新岩国駅から南桑までファルトボートを背負って歩いていたことを、懐かしく想い出す。

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懐かしい景色。

今日は晴れて風もなく、絶好の川下り日和である。

五月連休ということを勘案し、少しでも密を避けるため、今日は始発列車に乗る計画でやってきた。

乗り込んでみると、想定通り乗客はまばらで静かな車内。

列車内では、パックラフトの荷物と少し恥ずかしい足元はこんな感じ。


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途中、かつては倒れた竹がストレーナーとなってイヤらしい瀬であった場所が下見出来てラッキーであった。

そして、行波に到着。

今日は、ここが出発地点となる。
背負ってきた荷物を草むらに広げ、パックラフトの準備を開始。

3回目なので、もう慣れたものだ。

前回のシート廻りの改善が完璧だったので、今回も安心して漕ぎ出すことができる。

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誰もいない、春の朝の錦川に、独り静かに漕ぎ出す。

『ああ、気持ち良いなあ!』

列車からも下見出来た、かつてのイヤらしい瀬。

今回は、倒れた竹が流されたのか、想定よりも安心して漕ぎ抜けることができた。

それにしても、いつもながら透明度の高い清流である。

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以前カヤックで下っていた、20年ほど前のことを想い出しながら、懐かしい景色の中を、パックラフトで下っていく。

基本的な景色や流れは以前と変わっていないが、各瀬の危険度と、そこにおける安全ルートが変わっているので、一つ一つ頭に刻み込みながらの川下り。

これまた懐かしい沈下橋。

橋桁は、危ないスポットの一つなので、気をぬくことなくしっかりとコースを見極めて漕ぎ抜ける。

川下りは、基本的に瀬と瀞場の繰り返し。

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今回久しぶりにこのコースを下ってみて感じたのは、波の高い瀬が、中流域よりも多いのではないか、という事。
おそらく、流れ下るに従って水量が増し、それが集中するので波が高くなっているのであろう。
ここの瀬は、流れが壁にぶつかって向きがほぼ90度変わるので、気が抜けないスポット。

カヤックで下っていた時も、気が抜けなかった覚えがある。

直進性はないが安定したパックラフトで無事に漕ぎ抜け、ゴールに向けて漕ぎ進む。

ここからは、複数の橋が連続する、これまた気が抜けないエリア。

かつての記憶も薄らいでいるが、一つ一つ、しっかりと流れを見極めながら、安全ルートを漕ぎ下り、次回に向けてそのコースを頭に刻み込む。


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ゴールとなる錦帯橋にだいぶ近づいてきた。

このあたりからは、流れも緩やかになり、しっかり漕がなければいけないエリアに。
朝食は、小さなパン一つで済ませているので、この辺りでお腹も減ってきて休憩時間。

いくつものテントが張られているエリアを避け、少し下流にパックラフトで上陸する。

クレージークリークのチェアに座り、持参したコーヒーとパンでおやつの時間。

清流を眺めながら、独り静かに楽しむ川下りの休憩時間は、まさに至福のひと時。

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『さあ、出発するか! ゴールまでもう少しだ』

大きく右に流れが変わる場所あたりから、徐々に向かい風が強くなってくる。
朝の天気予報では、昼から少し風が上がる予報であったが、どうやらそれが少し前倒しで吹き始めたようだ。

風に弱いパックラフトなので、この結構強い向かい風でどこまで漕げるか心配ではあったが、その一方で前回改善したシート廻りへのクレージークリークインストールで腰が安定し、漕ぎやすくなったこともあって、強風下でのパックラフトの実力を試すのには良い機会だと思いながら、しっかりとパドリング。

すると、この強風下でも思ったより進んでくれ、さすがに対向い風性能はシーカヤックとは比べものにはならないが、これなら大丈夫だと漕ぎ続けることができた。

ようやく、岩国城が見えてきた。

ここまで来れば、もうゴールの錦帯橋は目の前である。

連休で、少し人が多い錦帯橋だが、俺は静かな隅っこに静かに上陸。

しばしパックラフトを乾かして、コンパクトにパッキングしていく。

人が居る錦帯橋には近寄ることもなく、ここから新岩国駅までバスで移動。

しばし待って到着したバスには、そこそこの人が乗っていたが、このバス停で全員が降りてここからの乗客は2名のみの、これまた密にならない公共交通機関での移動。

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パーキングからクルマを出し、いつもお世話になっている地元のスーパーマーケットで買い出しして、キャンプする河原へ。

テントを張り、テーブルをセットすると、少し遅めのお昼ご飯。


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朝の予報より風が強く、テントも飛ばされそうなほどだったので、今日は愛用のカセットコンロは諦めて、ストームクッカーで晩ご飯の準備。

また夜には風が落ちる予報なので、小さな焚き火も楽しむ準備を。

緑が綺麗な清流の景色を眺めながら、ビールを飲み、ラジオを楽しむ。

ビールを飲みながら川を眺めていると、2艇のパックラフトが下っていった。
その後、こんどはカップルらしいSUPが下っていったのも見たが、カヤックやカヌーは見なかった。
そう、川下りも、時代はカヤックやカヌーから、パックラフトやSUPに移り変わっているのである!

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夕食は、カレーと、

炭火焼のウインナー、

そして、鳥肝串。

独りだけの、静かで贅沢な時間を、しみじみと堪能。

まさに至福のひと時。

『人生、これ以上何が要る?』

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朝はいつもよりだいぶゆっくりとテントの中で過ごす。

日が射して徐々に暖かくなっていくテントの中で、kindleで読書。

朝食は、いつものうどんではなく天ぷら蕎麦にしてみた。

夜に食べ損なった『マルシンハンバーグ』もセットに。

『ごちそうさまでした!』

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いやあ、今年パックラフトを購入し、久しぶりの川下りの楽しみを得たことが、どれだけ俺の人生を充実させてくれていることであろうか。
コロナ禍だからこそ見つけた新たな楽しみに、本当に感謝しているし、これからも楽しみ続けたいと思っている。

『浮世の難しいしがらみは、あっしには関わりのねえことでござんす。 御免なすって』

風の吹くまま気の向くまま、フラリ風来坊・生涯不良の旅するサラリーマン・シーカヤッカー。
さて、来週はどこ行こう?

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