あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: 岡村キャンプツーリング&ブルガリア国立歌劇場『トゥーランドット』

2015年10月18日 | 旅するシーカヤック
2015年10月17日(土) 今日は朝から『とびしま海道』へ。
大崎下島の北側にある浜で、シーカヤックを下ろす。

少し東風があるものの、空は晴れて芸予ブルーが美しい。

お散歩ツーリングなので、安全装備とスポーツドリンク、行動食のみの簡単装備。

まずは、大崎下島と岡村島との間にある、久し振りに漕ぐお気に入りのエリアを楽しむ事にした。

***

最初の水路へ。

この辺りは、限られた島の土地で畑を作るため、石積みの段々畑が作られてきたところである。

小さな石を、ひとつひとつ、気が遠くなるような地道な努力の積み重ね。

水路を南下。 ここでは逆潮になるので、岸沿いをしっかりとパドリングして漕ぎ進む。

橋の下をくぐり抜け、

東へとバウを向ける。

ここからは、二つ目の橋をくぐり抜ける。


***

岡村島の正月鼻に向けて漕ぎ進む。

正月鼻辺りに差し掛かると、東風が強くなってきた。
『うん、このあたりでUターンするか』

大崎上島に向けて漕ぎ登り、少し沖に出て、追い波を楽しみながら三角島へ。

三角島で再びUターンして、出発した浜へと戻って来た。

今日は、1時間半ほどのお散歩ツーリング。
風はあるものの、清々しい芸予ブルーの中のツーリングをたっぷりと堪能する事ができた。

***

シーカヤックと道具の潮抜きをし、蒲刈の温泉施設へ。

今日は、俺が一番乗りの客のようである。
貸し切り状態の温泉にゆっくりと浸かり、何度もサウナに入ってたっぷりと汗を流す。
『あー、すっきりしたなあ』

***

大崎下島に戻り、いつもの商店でお酒を購入。

静かな港の風情が好もしい。

岡村島に移動し、いつものキャンプ地へ。

テントを張り、コットとチェアー、簡易テーブルをセットし、準備完了。

ガタバウトチェアに座り、少し遅めのお昼ご飯。
まずはビールをプシュッ。 『グビ、グビ、グビリ』

きれいな海を漕いで、温泉で潮抜きした後のビールの、なんとも旨い事よ! 『これぞ、至福の一時』

本を開き、瀬戸内の景色を眺め、ビールをグビリ。

ラジオを聴き、芸予ブルーの空を眺め、ビールをグビリ。

***

そうこうしているうちに、晩ご飯の時間。

今日は、カレーうどんと鳥皮煮込み缶の簡単メニュー。

快適なガタバウトチェアに座り、徐々に沈んでいく夕日を眺める。

キャンプツーリングで、俺が一番好きな時間の一つである。

日が沈むと、少し涼しくなり、長袖のウエアに着替えてビールをグビリ。

そうこうしているうちに、月も見えてきた。
今日も、一人静かに過ごす事ができる、楽しい夜になりそうだ。

***

夜中に、竹薮をバリバリと音を立てながら歩く音がし、その後には、いかにも獣っぽい息づかいが聞こえてきた。
さすがにテントから出る勇気はなかったが、あれはイノシシではないだろうか?
襲われはしなかったが、ここも注意が必要かも。

日曜日は、とても楽しみにしている予定があるので、朝食を食べるとさっさと撤収。

やっぱキャンプは楽しいな。

***

午後からは、ロードスターで妻とお出かけ。 今日の目的地は、三原である。
三原のポポロに到着すると、駐車場にクルマを止め、しばし三原市内をウオーキングし、少し早めの晩ご飯を食べて開演を待つ。

今日は、待ちに待った歌劇、ブルガリア国立歌劇場の『トゥーランドット』が演じられるのである。

午後6時開演で、25分の休憩を2回挟んで、計3幕。
カラフ役のコスタディン・アンドレーエフの低く良く通る歌声、トゥーランドット姫役のヨルダンカ・デリロヴァの高く澄んだ歌声が、本当に素晴らしかった!
特に3幕目の最初は、俺の大好きな『誰も寝てはならぬ』 これを、カラフが素晴らしい歌声で、滔々と歌い上げるのである。 感動の瞬間。

楽しみに待っていたこの歌劇。
終演後も、しばらくスタンディングオベーションが止むことはなく、感動の一時を、会場の皆さんそして演者の方々とも共有する事ができた。
広島ではこんな機会はなかなかないが、今回は運良く観ることが、そして聴く事ができて良かったなあ。

海を漕いで、キャンプして、歌劇を楽しんで。 またまた、とても充実した週末であった。
さて、来週はどこ行こう?

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瀬戸内シーカヤック日記: 空也もなか&呉の四川飯店

2015年10月11日 | 旅するシーカヤック
空也もなか。

先週は久し振りに数日間連泊での東京出張があり、前から気になっていた『空也』の『もなか』を手に入れる事ができた。
昔から、東京手土産の定番として知られているが、私は手にするのは初めて。
出張前に、妻には『今回は、今まで買ってきた事がない珍しい土産にしてみるよ。 手に入るかどうかは分からないけどね』と言っておいた。

***

妻と一緒に朝のお散歩から帰ってくると、休憩の時間。
箱を開けると、小振りなモナカが2段重ねで計10個入り。

妻にお茶を入れてもらい、小さいがズッシリと重量感もあるモナカをいただく。

『うん、これは美味しいね』 『あんこがなんとも好い味。 また買ってきてよ』

世の中には、まだまだ知らない美味しいものがあるのだなあ。

***

土曜日の昼前から買い物に出掛け、外でお昼ご飯。
今日は、前から気になっていた、呉の四川飯店へ。

開店直後で、俺達が最初の客。
ランチメニューの中から、『マーボ豆腐定食』と『担々麺セット』を注文。

こちらがマーボ豆腐定食。 妻も食べるので、辛さは普通でお願いした。

こちらが担々麺セット。

担々麺セットには、写真には写っていないが、チャーハンも付いてきた。

ビールも注文し、妻とシェアしていただく。

『マーボ豆腐、横浜の店とは味が違うけど、これも美味しいね。 次回、俺が注文するなら辛い方にしてみたいなあ』
『担々麺も美味しいよ。 スープが好いねえ』

デザートの杏仁豆腐も、これまで食べた中で一番のお気に入り。

『ごちそうさまでした』

どの料理も美味しくて、かつボリュームもタップリ。 お腹も心も満たされたランチであった。

ちょっと食べ過ぎたから、もう少し歩こうか。

呉にも、まだまだ知らない美味しいお店があるんだなあ。

***

銀座の空也と、呉の四川飯店を、新たに知る事ができた一週間であった。
さて、次はどんなお店を訪問してみようかな?

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瀬戸内シーカヤック日記: 妻と堪能_秋の周防大島キャンプツーリング

2015年10月04日 | 旅するシーカヤック
土曜日に予定していたイベントを急遽延期したいとの連絡を受け、妻と二人でキャンプツーリングに出掛ける事にした。
金曜日の夕方に、ウイルダネスシステムズのケープホーンをタンデム艇に積み替え、二人用のキャンプ道具を積み込んで準備完了。

2015年10月3日(土) 朝、6時過ぎに家を出発。
下道を走って、久し振りの周防大島へ。 今日は、お気に入りの浜にキャンプする予定。

少し雲はあるものの、晴れて秋の青空が美しい。 雲は、もう完全に秋模様。

まずは、東屋のそばにテントを張り、防水シート/マット/シュラフをセットして、キャンプの準備は完了。

じゃあ、少し漕ごうか!

***

少し風はあるものの、コースタルツーリングには全く問題ないレベル。

タンデムカヤックを浜に下ろし、飲み物とレスキュー道具だけ積み込んで出発準備は完了である。

今日は巌門まで行ってみようかな。

妻はこの巌門を訪れるのは初めてである。
『この先まで行っても何もないし、風もあるから戻ろうか』

今度はキャンプ地の浜を少し越えた所にある立岩へ。

今日は、1時間のお散歩ツーリング。

秋晴れの中、周防大島ブルーをたっぷりと堪能させてもらった。

***

カヤックを潮抜きし、着替えると、少し早いがお昼ご飯へ。
『昼は、中華そばでいい?』 『うん、いいよ』
クルマで少し走ると、『たちばなや食堂』さん。

11時の開店直後だったので、店内はまだガラガラ。

中華そばを二つ注文し、しばらく待つ。 妻は、ここのお店も初めてである。
『あの岡持、かわいいねえ』

今でも出前をされているのだろうか。
『お待たせしました』

『いただきます』
『どう?』 『うん、出汁がいいね』
魚介系のさっぱり出汁の、おいしい中華そばをいただき、『ごちそうさまでした』

***

たちばなや食堂さんを辞すと、途中で見かけた地元のパン屋さんへ。

『国弘のパン』

明日の朝食用に、いくつかパンを購入した。

***

星野哲郎記念館。

ここで、映像付きの曲を聴くのが好きなのである。

今の企画展は、『通り過ぎた海』

最初に立ち寄った周防大島文化交流センターの展示は、宮本常一『海から見た瀬戸内の暮らし』

昭和三十年代前半に撮影された御手洗のおチョロ舟や、豊島の家舟など、宮本常一が撮影した貴重な写真を見る事ができた。

星野哲郎記念館に行き、星野劇場で1時間過ごす。
なみだ船、風説流れ旅(北島三郎) 昔の名前で出ています(小林旭) 男はつらいよ(渥美清) 黄色いサクランボ(スリー・キャッツ) などなど。
ここは、何度来ても飽きないなあ。

***

いつもの嶋津鮮魚店で刺身を購入し、竜崎温泉でゆっくりとお風呂を楽しんで、キャンプする浜へと戻る。

クルマの荷物を降ろし、車内を整理。 傾いた黄色いカヤックが、まるでサンダーバード4号の発進のようである。

片付けが終わると、待ちに待ったビールの時間!
冷え冷えのエビスビールを取り出し、バカラのグラスに注ぐ。

目の前に広がる青い空と、瀬戸内のきれいな海を眺めながら、乾杯!

『グビ、グビ、グビリ』 『プハーッ。 いやあ、美味い!』 至福の一時。

***

1本目のビールを飲み干すと、そろそろ刺身を取り出す。
まずはエビ。

1尾60円なりで、4尾買ってきた。

皮を剥き、醤油をつけて食べると、ネットリとろりと甘旨い。 『おー、なんじゃこりゃあ。 すげえ美味いなあ』
『こんなに美味しいなら、もっと買えばよかったなあ』 『何言うとるん。 美味しいものは、ちょっとじゃけえ、ええんよ』

続いては、金目鯛にイカにハマチ。

刺身はうまいし、景色は好いし、まさに至福の一時である。

***


徐々に日は傾き、色が変わっていく瀬戸内の景色を眺めながら、静かな時間を楽しむ。


『ちょっと散歩しようか』

まずは立岩へ。

祈願所を発見し、手を合わせる。

立岩を越え、小さな集落まで歩いてUターン。

暮れ泥む瀬戸内海の景色が美しい。


***

『じゃあ、暗くなったからそろそろ始めようか』 『うん』
取り出したのは、花火。 かなり前、妻と二人で島根にキャンプに行った時、花火を買ったのだが早くから寝てしまい、使わないまま仕舞っていたのである。
今回こそは、ということで持ってきたのだ。

まずは線香花火に火を着ける。

パシャ。 パシャ。 パシャパシャパシャパシャ。 パシャッ。 パシャッ。 パ。 パ。 パ。 シュッ。
線香花火は、まさにこんな感じ。 懐かしいなあ、子供の頃を思い出す。
他の花火にも点火。

こちらは元気がよいが、中年夫婦のキャンプには、やはり線香花火がお似合いだ。

『おやすみなさい』

***

2015年10月4日(日) それほど冷え込む事もなく、蚊もおらず、風も落ちて静かで快適なキャンプの夜であった。

朝焼けを楽しみ、シュラフから抜け出すとマクラーレンのガタバウトチェアに座り、お湯を沸かしてコーヒーを飲む。

そらにはまだ月が残っている。

朝食は、昨日の残りのおでんと、国弘のパン。

食後、コーヒーをゆっくりと飲みながら、目の前に広がる瀬戸内の眺めを楽しむ。
『やっぱりここは、なかなか好い浜だ。 それにしても今回は、カヌーを漕いで、たちばなやの中華そばを食べて、久し振りに星野哲郎と宮本常一に触れて、温泉に入って、美味しい刺身を食べて、本当に充実した休みだったね』

この週末も、またまた充実した休みを過ごす事ができた。
さて、来週はどこ行こう?

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