あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: 地元の銭湯は、現代の『石風呂』だ!

2008年05月25日 | Weblog
2008年5月25日(日) 午前中に家の様々な用事を済ませた日曜日の午後。
窓を開け放った部屋にゴロリと横になり、久し振りに開いたのは『日本沈没(小松左京、光文社)』

昭和48年3月20日初版発行だが、私が持っているのは昭和48年9月10日発行の240版。 何版まで出たのか知らないが、これを見るだけで当時大ヒットであったことが分かる。
今でも覚えているが、TVドラマにも、そして映画にもなった。
***
この本は、これまで10回ほどは読み返しただろうか?
それでも、何回読んでも、読むたびに引き込まれてしまう。 専門的な知識が散りばめられながら、生まれ育った国や美しい日本の自然、そしてそこに住む人々への愛が、独特のスピード感を持って描かれている。
小松左京の他の本は知らないのだが、まさに脂が乗り切った時代の作品と言う感じを受けるのである。
***
また、小松左京氏の自然や海に対する感覚も、シーカヤッカーとして共感できる。
以下、抜粋。

『大丈夫だ。 君はいっしょにあれだけ潜水艇に乗っていてわからんのか? 彼は、”自然”を知っとる。 海を知っとるし、彼の心は大いなる”自然”にむかっている。 そういう男は、秘密だの陰謀だの出世だのごますりだの、そういった人間界のごたごたは、わかっていても、興味を持たんものだ』

『あたかも、川で卵からかえり、海へ下って、広い海洋を泳ぎ回る事によってたくましい『成体』になる鮭鱒類が、地形の変動などによって陸封されてしまった場合は、琵琶湖の小アユや、東北地方のヒメマスのように小型化してしまい、そのまま大きくなることなく一生を終えてしまうように、あるいは渡り鳥が『渡り』によって、一人前になるように、人間社会にあっても、とくに体型的精神的に特殊化のすすんだ『雄』は、『荒々しい”外部”』の冷たい風にあたらないと、一人前の成人になれないのではないか?』

本当に、何度読み返しても面白い!
***
あっと言う間に上巻を読み終わり、本を閉じて目を閉じると、疲れが残っていたのか、いつの間にやら眠っていた。

久し振りの昼寝。 2時間ほどして目が覚めた。
『ちょっと、風呂に行ってくる』 眠気覚ましに、そして夕食のビールをよりおいしく飲むために、いつもの銭湯へ。

番台で回数券を出し、脱衣所へ。
着替えていると、常連さんの中でも親分格の方が浴室から出て来られた。
笑顔で会釈し、『こんにちは』と挨拶すると、『おお。 今日は珍しく人が少ないで。 今、3人くらいじゃ』と返って来た。

10数年前に通うようになった時から常連さんの中でも顔役のようであり、ちょっと強面なので失礼のないように気をつけていた。 ようやく最近会釈は交わさせていただくようになっていたのだが、この方から声を掛けていただいたのは初めてである。 これはうれしい。
『そうですか! そりゃあ、天気が良くなったから、みんな遊びにいっちゃんたんですかねえ?』 『ほうかもしれんのう』
『じゃあ、入ってきます』
ようやく、本物の常連さんの末席に入れていただけたような気持ちである。
***
浴室に居られたのは、これまたいつもお会いする常連さんばかり。 挨拶を交わし、体を流して湯船へ。
その後、ザッと水風呂に浸かり、お気に入りのミストサウナへ。
このミストサウナが気持ち良い。 それほど大きくなく、4、5人で満員になるほどなのだが、この銭湯ではここが人気の場所。
常連さんが入れ替わり立ち替わり、備え付けられた砂時計をひっくり返したり、サウナに出たり入ったりしながら、会話を交わす。
バイクが趣味で、25年近く乗っている乗っているハーレーを自分で修理している方の話。 競馬の話。 相撲の話。
同じ呉市内の他の銭湯の話。
私は、『そこはどんなんですか?』 すると隣の方が、『あんたあ、行ったことがないんかいの』 『ええ、ほうなんですよ。 話には聞いとるんですが』 『そりゃあ、話の種に一回行った方がええで』
そして、今日行かれたという方が、『露天風呂もあるし、いろんな風呂があるよ。 それに、朝風呂なら700円じゃ。 でも、やっぱりここが落ち着くのお』 『やっぱり、ここがええですよねえ』
***
この銭湯の小さなミストサウナに入っていると、瀬戸内海地方で多く見られたという『石風呂』を思う。
地元の人々が共同で、そして持ち回りで蒸し風呂の準備をし、農作業や漁業の疲れを癒したという『石風呂』

まさに、このミストサウナは、日頃の労働による体の疲れを癒し、常連さんと会話を交わして心を癒す『現代の石風呂』そのものではないか!
***
サウナに入って汗を流し、昔は酒造りに使われたというおいしい井戸水を飲み、その水風呂で体を冷やす。
体の中の細胞から、昼寝で淀んだ水分をサウナで絞り出し、おいしく新鮮な水を細胞に再び補給する。 ミストサウナと水風呂の往復で、細胞内の水交換を繰り返す。
昼根でボケた頭が次第にスッキリとし始め、寝起きには『もっさり、どんより』していた顔の皮膚が、風呂上がりには『ツルツル、ピシリ』と締まってくる。
やっぱりここの水はええのう。 最高じゃ。
***
久し振りに、家族と共にゆっくりと家で過ごし、お気に入りの銭湯で細胞を活性化した週末であった。 充電完了!

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瀬戸内シーカヤック日記: 夕日が美しい大三島・大山祇神社参拝キャンプツーリング(2)

2008年05月18日 | 旅するシーカヤック
2008年5月16日(金) 竹原を出発して大三島までシーカヤックを漕いで行き、日本総鎮守であり、海の神様でもある『大山祇神社』に参拝して、新たに相棒となった新艇での海上安全を祈願。

↑ さわやかな初夏を思わせる天候の中、歴史ある大楠は、瑞々しい新緑が陽の光に映えて、それはそれは鮮やかであった!
***
夕刻。 浜に戻る。
午後4時過ぎだというのに、まだまだ太陽は高い位置にある。
冬のツーリングなら、もうそろそろ焚き火に火を入れて夕食の準備を始める頃だ。 だいぶ日が長くなって来たなあ。

サーマレストのマットに空気を入れ、日陰に腰を下ろし、ビールを取り出す。 うん、良く冷えている。
『プシュッ』 『グビリ』 『ゴクリ』 そして本のページを『パラリ』
一人でのツーリングでのキャンプは、それは静かなものだ。
ビールを『ゴクリ』 本を『パラリ』 そして時々、夕凪の瀬戸内の海を『チラリ』
なんという贅沢な時間であろうか。
***
日が傾いて来た。 じゃあそろそろ、とっておきのお酒を出すとしようか。

今日のメインは、『赤色微発泡純米酒、微紅』 初めて飲んだのは、先月の結婚20周年記念日に妻と食事に行ったお店。
呉の酒屋さんが造っているお酒であり、私の最近のお気に入りの一つとなった。

色づき始めた夕日を眺めつつ、さわやかな『微紅(Biko)』をグビリ。 iPodから聴こえてくるのは、Def Tech『いのり』
夕日を眺め、独り静かに酒を飲み、これまでの様々な海旅を、そしてその旅を通じて出会った人々、お世話になった人々、伺った興味深いお話の数々を想う。

浜で独り過ごすこの一時は、私にとって、とても大切な時間の一つである。

*** 大三島の夕日 ***

今日の夕日は、特別に印象深かった。

次第に日が傾いてくる。

こうして見ると、色の変化がよくわかる。 美しい黄金色の光の道が瀬戸内の海に架けられる。

いったん雲に隠れた夕日が、再び現れた。 なんと妖しくも美しい夕日であろうか。

言葉も出ない。 ただ静かに夕日を眺めるだけである。
***
翌朝、テントから出て海を見ると、靄がかかっている。 静かな瀬戸内の朝。
私のキャンプツーリングの朝食の定番である『うどん』を食べ、コーヒーを飲む。
今朝はゆっくり時間がある。 音楽を聴きながら海を眺め、チャイを楽しむ。

テントに降りた露が乾くと片付けを開始。 荷物を防水バッグに詰め、着替えると出発準備完了だ。

そらは快晴。 風もなく、今日も絶好のパドリング日和である。
バウを北に向け、一人静かに漕ぎ出した。
今日は行き交う大型船も少なく、順調に漕ぎ進み、ゴールに近い阿波島へ。

美しい浜を見つけ、しばし上陸して休憩する。 ここは瀬戸内らしい好い景色だなあ!
さあ、ゴールは目の前だ。
***
海上安全祈願、大三島・大山祇神社に参拝するキャンプツーリング。
新しいカヤックと共に、幸先良い海旅を始める事ができた。 さて、これからどんな旅が、そして出会いが待っているのだろうか。

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瀬戸内シーカヤック日記: 海上安全祈願、大三島・大山祇神社参拝キャンプツーリング(1)

2008年05月17日 | 旅するシーカヤック
2008年5月16日(金) 今日は有給休暇を取って海へ。 週末にかけて天気も安定しているとの予報。 楽しみだ。
***
目指すは、久し振りとなる大三島。
実は、今日から新しいカヤック。 1996年に購入したソルスティスSSを、補修やメンテナンスをしながら大事に使い続けてきており、まだまだ使うつもりだったのだが、ひょんな事から新艇を手に入れないと気軽に旅が続けられない状況となった。

次に買うのなら、息子との共用を考え、彼でも安心して乗れ、私も旅に使えるシーカヤックと言う事で『ニヤック』を本命の候補にしていたのだが、思い掛けずその時がやって来たということになる。
輸入元にも聞いてみたのだが、在庫も中古もないとのこと。 せっかく漕ぐのに良い季節。 中古でもよいからすぐになんとかせねばというわけで、インターネットでいろいろと探し、和歌山の『Eddy』さんに新艇の在庫が一艇あるのを発見し、購入させていただく事となった。
問い合わせてから発送までほぼ一週間。 これで、途切れる事無くカヤックシーズンを楽しめる。 Eddyさん、お世話になりました!
***
せっかくの進水式。 それなら目的地も、日本総鎮守であり海の神様でもある『大山祇神社』のある大三島にして、海上安全祈願をしてこようというキャンプツーリングを企画。

新艇のバウとスターンに日本酒を注ぎ、手を合わせて航海の安全を祈る。
キャンプ道具を積み込み、ペダルの位置を調整して、さあ出発だ!
***
今日は、”油凪ぎ”というのがピッタリ来る海況。 海は穏やかで真夏ほど暑くはなく、最高のツーリング日和である。
ニヤックは、沖縄のキャンプツーリングで、相当荒れた状況も含めて何度も漕いだ事があり、全く違和感はない。
ソルスティスSSとは性格が異なるが、やっぱり良いフネだ。

阿波島に沿って南下し、唐島を越え、神殿島を経由して大三島へ。
行き交う船待ちの時間を入れて、約2時間で目的地の海水浴場へ到着した。
***
カヤックを揚げ、お昼ご飯を食べると、参拝へと向かう。
海岸を歩いて、まずは途中にある『伯方の塩、大三島工場』へ。 ここは前から気になっていた所。

駐車場には観光バスがズラリと並んでいる。 受付の回りにも、団体客がいっぱいだ。
『あのお、一人でも見学できますか?』 『ええ、大丈夫ですよ。 今日はちょっと人が多いですけど』
『じゃあ、お願いします』 『これに書いていただけますか。 今日は、おクルマですか?』
一瞬迷ったが、『今日はカヌーで来ました』
すると、受付のお姉さんは驚いたように顔を上げ、『カヌーですか!』 『はい、竹原から漕いで来て、そこの浜に揚げたんです。 今日はキャンプの予定なんですよ』 『そうですかー。 いいですね』
***
『じゃあ、これはお土産です。 ごゆっくり見て行ってくださいね』 『ありがとうございます』

来場者に配られる塩セットをいただき、見学コースを回る。
へえ、伯方の塩って、こんな風にして作っているんだ。 なるほど。
***
伯方の塩を出ると、隣にある『マーレグラッシア』へ。 参拝する前に体を清めようというということで、お湯に浸かる。
今日は2時間のパドリングなのでそれほど疲れてはいないが、やはり潮湯は気持ち良い。 日頃の仕事の疲れがゆっくりと抜けて行く。
***
お湯から出ると、しばらく歩き、宮浦港から大山祇神社まで続く昔の参道へ。
ここは、船が主要交通手段であったときのメインストリートだったようで、昔の名残を感じさせる町のたたずまいが好ましい。

いくつかのお店を覗き、懐かしい珍品をいくつか手に入れた。 うーん、いいねえ。

***
大山祇神社へ。

今日は金曜日なので、人も少なく、静かで厳かなこの神社の雰囲気がよりいっそう強く感じられる。

大楠の新緑も鮮やかだ。

本殿に参拝し、新しいカヤックでの安全を祈願。 大山祇神社のお守りも購入。
***
大三島まで漕いで来た目的も達成した事だし、そろそろ浜に帰るとするか。

帰りは地元のバスに乗る。 思いもかけない狭い生活道路を走るバス。 乗客は、私と学生さんが一人だけ。
最寄りのバス停で降り、海までの道を歩く。 温かい日差しとさわやかな海風が心地よい。

さあて、ゆったりまったり、ビールを飲みながら本でも読むか!

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瀬戸内シーカヤック日記: モンベル、カヤック&カヌーカタログ

2008年05月11日 | 旅するシーカヤック
2008年5月11日(日) 今日、モンベルから『2008 KAYAK & CANOE Products』のカタログが届いた。
実は、昨年の『瀬戸内カヤック横断隊』で私が撮影した写真を、カタログに掲載されている写真の一枚として使っていただいているのである。


↑ これはカタログの表紙です。 残念ながら私の撮った写真ではありません。

***

そういう訳で、今回のカタログは私にとって特別の一冊となった。
横断隊員の一人として撮影した写真が、モンベルのカタログに使っていただけるというのはうれしい限りである。
隊長、ありがとうございました!

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瀬戸内シーカヤック日記: 瀬戸内海洋文化の復興、創造、そして継承

2008年05月10日 | 旅するシーカヤック
2008年5月10日 『瀬戸内カヤック横断隊』のテーマの中に、私がとても気に入っている言葉がある。
それは、『瀬戸内海洋文化の復興、創造、そして継承』

これは、『復興』だけでは懐古趣味になるし、『創造』しただけでも広がりがない。
そう、『復興し、創造したものを、次世代に伝えて行くこと』までが繋がってこそ価値があるのだ。

この横断隊のテーマは、宮本常一氏が『あるくみるきく』を実践しながら、農村漁村の発展を支援する活動を精力的に行った『志(こころざし)』と相通じるものがあると思っている。

春の嵐の週末。 これまでの旅の記録を読み返してみた。

*** 海洋文化の復興 ***

あるくみるきく_家船の島、豊島
↑ こんな独自の文化を持つ島が、地元に残っているというのはすばらしい
かつて表日本であった日本海の小さな漁港にて
↑ 中国やロシアの発展で、日本海が再び、大陸との貿易の表玄関として見直されつつある
漕いでいるときだけでなく、移動も含めた全てが旅なのだ
↑ 偶然の出会い。 これぞ、旅の醍醐味
竹原で昔の海水浴場のお話を伺う
島根半島で出会った88歳のおばあちゃん
↑ この100年で日本は、そして日本人の生活は大きく変わった
あるくみるきく_沖縄の島にて
地元の小さな島での昔の暮らし
しまなみ海道、生名島&弓削島の人々
岡村島の弓祈祷
↑ 島に住む人たちとのふれ合いが旅の最大の楽しみだ
ホクレア号と沖家室島を繋ぐ旅

*** 海洋文化の創造 ***

瀬戸内カヤック横断隊
↑ これぞ、シーカヤックによる新たな海洋文化の創造である
瀬戸内シーカヤック日記
↑ テーマを持って漕ぎ続ける事で見えてくるものがあると信じている

*** そして海洋文化の継承 ***

伝える_瀬戸内カヤック横断隊
蒲刈シーカヤックマラソンにて
尺取り虫方式での瀬戸内横断の旅を伝える
↑ 初めてテーマを持って旅をしたのが、兵庫県家島~山口県下関までの『瀬戸内横断』 私の旅のスタイルを決めた原点
瀬戸内の海を漕ぐ楽しさを次世代に伝える
↑ 彼らは全身で瀬戸内の海を楽しんでいた
息子とともに
息子に伝える

***

宮本常一の著書と出会い、瀬戸内カヤック横断隊と出会うことで、『あるくみるきく_旅するシーカヤック』がライフワークとなった。
これからも、『海洋文化の復興、創造、そして継承』をテーマに、漕ぎ続けたいと思っている。

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瀬戸内シーカヤック日記: 宮島散策、もみじ饅頭&あなご丼

2008年05月04日 | Weblog
2008年5月2日(金) 今日は、妻と二人で宮島散策。
JRで宮島口駅に行き、そこから船で宮島へ。

私は、昨年秋にパドルパークさんの宮島一周シーカヤックキャンプツーリングで来たのだが、妻と来るのは何年ぶりだろうか?

↑ 昨秋のシーカヤックツアーでの一枚
***
今日のテーマの一つは、もみじ饅頭巡り。
まずは、最近話題になっている『揚げもみじ』のお店へ。

衣を付けたもみじ饅頭が串に刺されて揚げられている。 揚げたて、あつあつを頬張ると、これがおいしい。 冷めて時間が経つと味が落ちるそうなので、お土産には向かないとのこと。
呉名物の一つである『フライケーキ』の食感を軽くした感じでイケる。
***
厳島神社に参拝。 明日から本格的な連休だが、今日も修学旅行生や外国からの旅行者などで賑わっている。 

ここでは、『海上安全』のお札を購入。
『これ、お願いします』 すると、『海上安全ですが、いいんですか?』 『はい、海上安全でお願いします』
さすがに、海上安全のお札を購入していく人は少ないようである。
***
久し振りに『大聖院』へ。
鮮やかな新緑と、木造建築とのコントラストが美しい。

今日は、この敷地内をゆっくりと散策した。 ゆったりと時間が流れる良い場所だ。
***
宝物殿を見学した後は、昔からのお気に入り『つぶあんもみじ』のお店へ。
約20年前にこのお店を見つけた時はうれしかった。 当時、もみじ饅頭には今のようなバリエーションはなく、つぶあんですら珍しかったのである。
今日も、家族へのお土産と、バラ売りの焼きたてつぶあんもみじを購入し、店の前に置かれたベンチでいただく。
ホカホカ、つぶつぶの『つぶあんもみじ』 やっぱりおいしいな。
***
昼食は、地元の方に勧めていただいたお店で『あなご丼』

***
食後は、これまで歩いた事の無い裏道を選んで散策。 様々な小さな発見があり、こういう旅も面白い。

『桜あん』、『さらしあん』のもみじ饅頭を見つけ、これも購入。

『アイスもみじ』もあるんだね。
***
『もみじ饅頭』と『あなご丼』を堪能した、久し振りの宮島散策。 広島県民なら何度も遊びにくる場所だが、裏通りを歩いてみると奥は深く、まだまだ楽しめそうである。
今度は、弥山に登ってみたいな!

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瀬戸内シーカヤック日記: 日本海、島根半島タンデムツーリング(2)

2008年05月03日 | 旅するシーカヤック
2008年4月30日(水) コテージで目を覚ます。 まだ外は暗い。
日の出の時間が近付くとベッドから起き出し、カメラを持って外に出る。
今日も、西寄りの風が吹いている。

しばらくすると、海から太陽が昇って来た。

昨日は海に沈む夕日を眺め、今朝は海から登る朝日。 好い旅だ。

部屋に戻り、コーヒーを飲んでいると、長男が起きて来た。
『朝飯、食べるか?』 『うん』
今朝のメニューは、ホットサンドとベーコンエッグ、そしてスープ。

ベーコンエッグの焼き具合を確認しつつ、ホットサンドを作る。 『どう?』 『うん。 このホットサンド、美味いね』
食後、私がコーヒーを飲んでいる間に、彼が片付けを担当。
***
今日も西寄りの風が吹いているが、これなら今回日本海に漕ぎに来た目的地へは行けそうだ。
出発地を変更し、出艇の準備。

今日も、ペアのアークティックウインドで漕ぐ。
***
この辺りはこれまで何度か漕ぎに来たのだが、海もきれいで海蝕洞窟が多く、お気に入りのエリアの一つ。
ここの海蝕洞窟は、シーカヤックで通り抜けるのにちょうど良い大きさのものが複数ある。

今日はちょうど風裏になり、穏やかな海。
『どう、ここはええやろ?』 『うん、スゴいね』

洞窟には一つ一つ漕ぎ入ってみる。 洞窟内は特に水の透明度が高く、神秘的な雰囲気を醸し出している。

大きな洞窟、カヤックでしか通り抜けられない洞窟。 明るい洞窟、ヘッドランプが必要な洞窟。
いやあ、ここはいつ来ても最高だ!

洞窟巡りを終えた後は、少し離れた小島まで漕ぎ、島を一周。 近くの湾で一休みして、出発地点の近くに戻り、岬付近をお散歩ツーリング。

この辺りの海は、本当にきれいである。
この二日間で、彼もアークティックウインドに大分慣れて来たようだ。 これから彼と漕ぐ時は、ペアのアークティックウインドでいくとしよう。

美しい海と、複雑な海岸線を堪能した、久し振りの日本海タンデムツーリング。 あるくみるきくを堪能したしまなみ連泊ツーリングに引き続き、瀬戸内と日本海での5日連続のパドリング。 最高の休日である。

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瀬戸内シーカヤック日記: 日本海、島根半島タンデムツーリング(1)

2008年05月02日 | 旅するシーカヤック
しまなみ連泊ツーリングから帰った夜。 翌日から、今度は長男と出掛けることにしている島根半島への旅の準備。
潮の付いた衣類を出しながら妻に、『服、明日持って行きたいんじゃが』
『じゃあ、今から洗濯するよ。 化繊じゃけ、すぐ乾くよねえ』と妻 『わるいのお。 ありがとう』
***
2008年4月29日(火) 朝、長男とともに日本海へ向けて出発した。
出発予定地に行ってみたが、南西~西寄りの風が強く、海がザワついている。 うーん、これは出せないなあ。
『ちょっと、場所を変えてみよう』 何年も前に漕いだ事のある浜の方へ向けて車を走らせ、風裏を探す。

とある浜の駐車場に車を停めた。 うん、ここなら出せそうだ。
目の前に広がるのは、エメラルドグリーンに近い美しい海。 『やっぱり日本海はきれいだなあ』
途中で買って来たお弁当を浜で食べ、フネを下ろし、安全装備を整え、出発準備完了。
今日のポイントは、『タンデムで使うペアのアークティックウインド』

しまなみツーリングから帰って来た昨夜、早速カメラからダウンロードしたツーリングの写真を家族で見ていると、『あの細いパドルってどうなん?』と長男。
『あれはいいぞー。 細いから向かい風にも強いし、キャッチも良いよ。 明日使ってみるか?』 『うん、そうしてみる』

というわけで、普段は大切にしまい込んでいた、新品で手に入れた”青いアークティックウインド”を引っ張り出して来た。
このアークティックウインドは、フェザークラフトK-1を使った瀬戸内横断にも使い、そして伊豆でのイベントで、John Dowd氏にサインを頂いた、私にとっての想い出のパドルである。
***
今日は風があるから、岸沿いを少し漕いでみよう。
普段は、ワイドブレードのパドルをフェザリングで漕いでいる長男。
『どう、漕いだ感じは?』 『うん、ぜんぜん大丈夫』 『そうじゃろ』
前から実現したいと思っていた、タンデム艇のペアでのアークティックウインド。 なかなか好いじゃないか!

それにしても水は透明で、海の色が美しい。 やっぱり来て良かった。
時折風が吹く中、岸沿いに湾内のお散歩ツーリングを楽しむ。
***
しばらく漕いでいると、風が強くなり、海がざわついて来た。 風向きが、西よりから北西寄りに変わって来ているようだ。
うーん、これは。。。 ようし、今日はこれくらいにしようか。 『浜に戻るぞ』

自分のタンデム艇で同じパドルを使うのは、今回が初めてだったのだが、これが漕ぎやすい。
これまで、バウは短めのワイドブレード、スターンは私が長いアークティックウインドという組み合わせが多かったのだが、パドリングのピッチが合わないので、気を使うのだ。
これが今回は自然にピッチが同じになり、とても漕ぎやすい。 なるほど、そういう事か。
***
防波堤内に戻ると、パドリングについてアドバイス。
『横断隊のように、一日に何時間も、そして何日も漕ごうと思ったら、ここをこうした方がいいよ』 『そうそう、そんな感じ』 『お、だいぶ良くなったじゃない』
***
天気予報を確認すると、今日は波が1m。 明日は1mのち1.5m、明後日は1.5m。
連泊の予定だったが、これなら一泊にしよう。 コテージに電話を入れ、今日の宿泊を予約した。
フネを揚げ、明日も西風が強い場合を考えて、出艇地の探索に。
車で走ると、好い感じの集落がいくつもある。 島根半島は、良い雰囲気がまだまだ残っているなあ。

***
コテージは良い雰囲気。

↑ 海を眺めながら、まずはビールをグビリ!

↑ 夕方が近付いて、傾いた太陽が良い感じ。 ビールが旨い。

↑ 長男も私も部屋で本を開く。 彼は大好きな時代小説。 私は、『生物と無生物のあいだ』

↑ 夕食は、途中で仕入れて来た肉厚の椎茸や島根和牛などなど。 うん、これはおいしいねえ。

夕日を眺めながら、きれいなコテージでビールを飲み、夕食を楽しむ。

明日は、風が落ちてくれるといいな。

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瀬戸内シーカヤック日記: しまなみ連泊ツーリング(3)

2008年05月01日 | 旅するシーカヤック
一足先に帰る妻を生名島の港で見送り、キャンプ場に帰って昼ご飯を食べる。
今日も、好い天気だ。

夕方、フェリーに乗って車で因島に渡り、Sさんを迎えに行く。
Sさんとはブログを通じて知り合った。
今回、広島に来られる機会があると言うので、しまなみでのキャンプ&日帰りツーリングをご一緒する事とした。
***
無事合流し、生名島に戻る。

『たらの芽のオリーブオイル炒め』と『豆乳鍋』の夕食を食べ、酒を飲みつつ四方山話。
Sさんとは初対面だが、お互い『旅志向のシーカヤッカー』 このキャンプ場も気に入っていただいたようで、話が弾み、楽しい宴
***
翌朝。 昨日まで吹いていた南西寄りの風も治まり、すこし靄がかかっているものの、絶好のツーリング日和。
朝食を食べ、着替えて出艇の準備。
『じゃあ、行きますか!』

今日のルートは、生名島の西岸に沿って南下し、赤穂根島と佐島との間を抜けて、無人島の津波島へ。
津波島をグルリと回って、そこからは北上。 『青いレモンの島』、岩城島でお昼ご飯を食べ、岩城島の西岸を漕ぎ上がり、生名島へ戻るという、しまなみ堪能コースである。

↑ 浜を出てすぐ、『箱崎の家船』に出会った。 漁をしておられたおばさんと挨拶を交わし、聞いてみると蛸を釣っておられるとの事。

↑ 津波島まで来ると、静かなしまなみの雰囲気。 しばし休憩。
***
岩城島ではいつもの食堂でお昼ご飯。 これが、安くてボリュームもあり、しかも美味しいのだ。
特に観光する場所もないのだが、ゴールデンウイークとは思えない静かな島の道を歩き、スーパーを覗き、港を散策。
これぞまさに、『島時間』

再び漕ぎ出し、岩城島の西側を北上すると、北端には造船所。今日は、完成した船を離岸させる作業をしているようだ。

ここまで来れば、もうゴールは目の前。
せっかくなので、平内島の七つ穴(勝手に命名)にご案内。

干潮でできた、ごくごく小さな浜にフネを揚げ、しばし休憩。

その後、Sさんのリクエストで平内島を一周し、出発した浜に戻って来た。

ブログを通じてできた縁。 また、機会があればご一緒しましょう!

『あるくみるきく_旅するシーカヤック』を堪能した、しまなみ連泊ツーリング。
さあ、明日からは・・・! これまた、楽しみだなあ。

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