あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: 夏のシーカヤック教室_この夏最後の島渡りツーリング

2011年08月26日 | 旅するシーカヤック
2011年8月25日(木) 夏の恒例となった地元の島でのシーカヤック教室。 今日は、今年の最終回となる5回目であり、子供達を連れての島渡りを計画している。
前日から当日朝の予報では、午後から雨ということで心配していたが、なんとか行けそうな感じ。 今日は午後からの出発と言う事で、お昼に施設に到着した。

駐車場にクルマを停め、いつものように海を下見に行くと、既にカヤックは運ばれていた。 その中に、施設のものではないシーカヤックが。
近くに行って見ると、知っているショップのステッカーが張られている。 『うーん、これは誰だろう?』

今日は午後1時からの出発と言う事で、食堂でお昼ご飯をいただく。 その中に、先ほどのシーカヤックの持ち主の方と思われる人が居られた。
『こんにちは。 以前、どこかでお会いしていますよね』 『ええ、岡村島や蒲刈のイベントで』 『あー、なるほど。 今日はよろしくお願いします』

お話を伺ってみると、寮長さんと古くからのお知り合いで、今日の島渡りの事を聞いて来られたのだとか。 サポートが増えて、これは心強いなあ。

***

今日は、中学生1人と高校生2人。 シーカヤッカーのYさん、先生が4人と寮長さん。 寮長さんと先生の一人は、ボートでサポートである。
道具を運び、準備運動。 船割りを決め、『さあ、出発しようか!』
 
曇り空だが、風もなく海も穏やか。 絶好のツーリング日和である。
 
目指す島は目の前。 昨年、先生方と下見に来た島である。
4年前に、島で知り合った方にいただいたご縁で、ここでのシーカヤック教室を始めた時から、寮長さんとは、『いつか、あの島に子供達を連れて渡って、ご飯を食べたり、釣りをしたり、泳いだりと、たっぷりと遊ばせてやりたいですねえ』と話していたのだ。
 
シーカヤッカーのYさんに先導をお願いし、私は安全確保のため、しんがりをつとめる。
 
『ようし、あの岩のある浜に揚げようか』 全員無事に、島に到着。

***

ここからはフリータイム。
 
子供達はボートで船釣りを楽しみ、先生方は貝拾い。

拾ったツブガイは、その場で茹でてパクリ。 『これはビールが欲しくなるねえ』

釣って、泳いで、石投げ。 子供達はたっぷりと楽しんでいるようだ。

おやつには、お湯を沸かしてカップラーメン。 『島に渡って食べるラーメンって、美味いよなあ』 『うん、おいしいね』
食後のデザートは、ブドウにゴールデンキウイ。 好い夏休みじゃあないか。

***

『ようし、じゃあ帰るぞ!』
 
来た時同様の穏やかな海を、みんなで一緒に漕ぎ戻る。
 
途中、潮の流れやそれに伴う潮波もあったが、子供達はそれも楽しみながら漕いでいた。
 

***

港に入る前にシーカヤックでラフトを組み、記念撮影をして、出発地点に戻ってきた。 雨や雷を心配していたが、なんとか空は保ってくれた、良かったなあ。
 
シーカヤックと道具を潮抜きして片付け、シャワーを浴びて、先生方としばし歓談。
春に自分達で採集したテングサを使った、食堂担当の方の手作りだと言うおいしい『トコロテン』をいただきながらの楽しい一時。

『今年は天気に恵まれて、予定通り2回の島渡りもできて良かったですね』 『来年も、またぜひステップアップしながらやっていきましょう』

今年24漕ぎ目となった夏のシーカヤック教室の終りは、私にとって夏の終り。 すなわち、『旅するシーカヤックのシーズンオフ』の終りである。

今年も子供達の笑顔に沢山パワーをもらうことができた。 『ああ、今年もええ夏やったなあ』
これから本格的なシーカヤックの季節がやってくる。 さあ、次はどこ行こう?

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瀬戸内シーカヤック日記: この夏4回目のシーカヤック教室

2011年08月19日 | 旅するシーカヤック
2011年8月19日(金) 夏の11連休も今日が最終日。 今年の夏休みは、岡村島&小大下島ツーリング、夏のシーカヤック教室初の無人島ツーリング、徳島の日和佐/浅川湾ツーリングと、シーズンオフの真夏にしては、そこそこツーリングを楽しむ事ができた。

そして今日は、夏休みの〆となる今年4回目のシーカヤック教室。 さて、今日はだれが参加してくれるのだろうか。 楽しみだ。

駐車場にクルマを止めると、まずは海の状態をチェックする。
潮の高さは、カヤックが安全に出せる状態か? 風は? 潮は? 停泊している漁船は?
うん、少し風はあるが、今日も問題なく練習できそうだ。

***

施設に伺い、先生方に挨拶。 今日は、前回の無人島ツーリングの写真を焼いて持ってきたので、まずはそれを見ていただいた。
先生方と、前回のツーリングに参加してくれた中高生3人組。 写真を眺めていると、先日の楽しい思い出が蘇り、楽しい歓談の一時。

写真も良い感じで撮れていると好評で良かった!

 



 



 



中高生には、それぞれピックアップした写真をミニアルバムにして渡しておいた。 2011年の夏の想い出になってくれるといいな。

***

『じゃあ、そろそろ準備しましょうか』
手分けしてシーカヤックやパドル、道具を運ぶ。 準備ができたら体操だ。

今日の参加者は、小学生の女の子二人と、高校生の男女一人ずつ、研修生の先生一人、そして担当の先生二人である。
子供達は全員漕いだことがあるので、初めてなのは研修生の先生だけ。
一人の先生には陸上からの安全確保をお願いし、海に出る子供と先生方にはライフジャケットを装着してもらい、パドルを渡して出発!

少し雲が多いが、暑すぎず練習にはちょうど良い気温である。

カヤックは今日が初めての研修生の先生がいるので、港内で少し練習。 『じゃあ、ブレーキを掛けて止まってみようか』
『右に曲がる時はこうして、反対側を後ろから前に漕げば、その場で回れるよ』『バックの時はこう漕ぐんだよ』 『おー、上手いじゃん。 そうそう』

『じゃあ、ちょっとだけ港を出てみようか』 『港の出口では固まって。 そして周りを良く見て、音も聞いて』

港を出ると、少し波がある。 これも良い経験だ。 少しだけ漕ぎ、再び港へ戻る。 『ようし、じゃあ一番奥まで行ってみよう』

港の一番奥まで行き、船割りを変えて再び出発地点へ戻る。 上陸して水分を補給し、再び船割りを変えて海へ。

もう何度も漕いでいる子供達は手慣れたものである。 今日が初めてだという研修生も、しっかり漕げている。 『うん、みんな大したものだなあ。 感心感心』


***

上陸して休憩しているとき、『俺は年間50日くらい海で遊んでいるんだよ』と話すと、高校生の女の子が、『じゃあ、あとの三百何十日はなにしよるん?』

『そりゃあ仕事よ』 『えー、これが仕事なんじゃないん?』
『違うんよ。 普通のサラリーマン。 仕事して給料もらわんと、海で遊べんじゃろ』 すると女の先生が、『そうそう、デスクワークですもんねえ』

『サラリーマンにしちゃあ、顔がいかついね。 色も黒いし』 『え、ほうかねえ』と苦笑い。

『でもそうなんよ。 海で人と話しよったら、ところで仕事は何ですか? って、よう聞かれるんじゃ。 漁師や自衛隊じゃいうて冗談で言うても、だれも疑わんのよ』

***

しばし海で体を冷やした後は、『じゃあ、そろそろ戻ろうか!』
出発地点まで漕ぎ戻り、手分けしてシーカヤックと道具を運ぶ。 今年から、荷車でタンデム艇を運ぶようになったので、だいぶ楽である。

カヤックと道具を潮抜きし、片付け完了。 『お疲れさまでした。 じゃあ、また来週』

夏休み最後の日は、島の子供達との楽しいシーカヤック教室。 うん、なかなか良い〆じゃないか。
来週は、この夏最後のシーカヤック教室だ。 天気に恵まれますように。

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瀬戸内シーカヤック日記: 徳島のHORIZON_日和佐でのんびりツーリング

2011年08月16日 | 旅するシーカヤック
2011年8月15日(月) 今日は、ホライゾンのツアーに参加予定の日。
冬に向けてドライスーツを購入する事にし、シーカヤック仲間であるホライゾンの尾崎さんに相談したところ、『良い在庫があるのでどうですか?』との提案をいただいた。 また、『15日に洞窟ツアーが入りました』との連絡も。

せっかくなので、ドライスーツのサイズのチェックを兼ね、徳島へ出掛ける事にしたのである。

***

道の駅に集合し、『せっかくきたのだから、クルマの中でも話をしましょう』という言葉に甘え、私のクルマは道の駅に置いて尾崎さんのクルマの助手席に。 風光明媚な山道を、四方山話を楽しみながら高台へ上がる。

『うーん、今日も波が入っていますね』 今年は波がなかなか収まらず、洞窟ツアーの実行比率は20%程度なのだとか。

一度、出艇予定地の海岸まで降りてみたが、やはりうねりが入っていて、洞窟ツアーの実施は難しそう。
『今日は、もっと南まで下って、浅川湾でのツアーに変更しましょう。 網代崎に良い磯があるんですよ』

***

再びクルマに乗り込み、浅川湾に到着。

今日の参加者は9名。 ガイドの尾崎さんを含めて総勢10名の大所帯。 シーカヤックを降ろし、道具を準備し、ツーリングに出発だ。

湾内は穏やかで、水もそこそこきれいである。 タコクラゲもプカプカと浮かんでいる。。

湾を出ると、抜けの良い景色が眼の前に広がる。 海もきれいでなかなか良いロケーション。
今回、私が借りた艇は、『シーバードカヤック・XP480』 初めて乗ったカヤックであるが、その漕ぎ味の軽さにビックリ! 
カートップや日帰りツーリングにピッタリの絶妙のサイズ、軽い漕ぎ味、高いコストパフォーマンス。 『これ、なかなか良いフネですねえ』

しばらく漕ぎ進み、網代崎手前まで来ると、ウネリが大きくなってきた。 この波の波長とエネルギー。 うん、やはり外洋だ、瀬戸内とは違うなあ。
『ここを回るともっと波が高くなるので、引き返しましょう』

シーカヤックを浜に引き揚げ、昼休憩に。 各々、お昼ご飯を食べたり、景色を眺めたり、シュノーケリングを楽しんだりと、のんびりまったり。
海中では熱帯魚が見え、島根半島に似た雰囲気であった。

休憩を終えると、湾内をグルリと回って出発地点に戻ってきた。

シーカヤックと道具を引き揚げ、今日のツーリングはここまで。 『では、ここで解散です』と尾崎さん。 『お疲れさまでしたー!』

***

その後、先にツーリングを終えていた、浅川湾でHORIZONの体験ツーリングをしている臨時ガイドの人にも手伝っていただいて一緒に道具を片付け、シーカヤックをトレーラーに積み込み、お別れをした後は、往路と同様、尾崎さんのクルマの助手席で道の駅まで戻る。 近くの温泉で潮抜き。 『ああ、気持ちいいですねえ』

風呂から上がり、ドライスーツを試してみたのだが、サイズは少しきつめである。 『尾崎さん、これ、もうワンサイズ上にしたいんで、残念ですけど注文してもらえますか』 『ええ、いいですよ』
やはり今回は来て良かった。 試着してみないと、サイズって分からないものだなあ。 高価で長く使うドライスーツだから、しっかりと見極めないと。

***

『帰りに中華そば、食べて帰りますか?』 『ええ、ぜひ』

今回、尾崎さんに、『おすすめの徳島ラーメンの店ってありますか?』と、事前にメールで問い合わせていたのだ。 『じゃあ、ツーリングの時にでも話しましょう』と返ってきていた。

『私らは、特に徳島ラーメンって食べないんですよ。 というか、あんまり濃すぎるのも好きじゃないし』 『前に来た時は、三八に連れて行ってもらいましたよね。 今回も尾崎さんのお勧めでいいです』 

立ち寄ったお店は、『パイタン亭』

中華そばと餃子を注文。

ラーメンは、スープがとても良い香りでとてもおいしい。 『尾崎さん。 ここ、好いですね! 本当に旨い』

今日のツーリングの写真を眺めつつ、美味いラーメンを堪能。

尾崎さんはここの常連らしく、食後は、気さくなご主人と奥さんとの会話に私も混ぜていただき、しばし楽しい四方山話。

『尾崎さん。 ごちそうさまでした』 『じゃあ、気をつけて』
ドライスーツ買い出しを兼ねた徳島遠征。 洞窟ツアーは実現しなかったが、ドライスーツのサイズチェックができ、風が吹いていた事でツアーが変更になって初めて浅川湾を漕ぎ、また久し振りに話をし、おいしい中華そば屋さんも知る事ができて、なかなか良い旅になった。

さあ、次はどこ行こう?

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瀬戸内シーカヤック日記: 夏のカヌー教室_4年目にして念願の初無人島ツーリング!

2011年08月12日 | 旅するシーカヤック
2011年8月12日(金) 今日は、地元の島の施設で行っている、夏のカヌー教室の3回目の日。 4年前にカヌー教室を始めた時から、寮長さんとは、いつか子供達を連れてシーカヤックで無人島に渡り、お昼ご飯を作って食べて、海でたっぷりと遊びたいですね、と話していた。

昨年の夏の終りには、そのロケハンとして先生方と目指す無人島へのツーリングを行い、下見も済ませていたのだが、今日はいよいよ子供達を連れて無人島に渡る予定になっているのである。

しかーし、朝早く家を出て島に渡り、クルマを降りて目的地に向かう海の状況を確認したところ。。。 『うーん、これは。 ちょっと風が強いなあ』 島と島との間を南の風が吹き抜け、海はザワザワと騒がしい。 『自然相手だからジタバタしたって仕方がない。 今日は中止かな』と覚悟を決めて、施設に伺った。

***

『おはようございます』とカヌー部担当の先生に挨拶。 その時にはシーカヤックを運び始め、ツーリングの準備が始まっていたが、『ここは風が弱いんですが、港からでると結構風が抜けているんですよ。 今日は中止にするかも』と一言。

その後、寮長さんが来られ、船外機付きのボートを組み立てられたので、『寮長さん。 ちょっとこれで下見にいきませんか』とお願いした。

港を出ると、南風が結構吹いている。 波もザワつき、経験の少ない中高生にはキツい海況。 『無理して事故をしても仕方ないですし、残念ですが今日はあの島に渡るのは諦めましょう』 『そうですね。 分かりました』と寮長さん。

『でも、下見に行って良かったですね。 正しい判断ができました。 でもせっかくなので、提案があるんです』 『港を出て、島沿いに反時計回りに漕いで、反対側にある浜まで行きませんか。 あそこまで漕ぐのも十分彼らにとっては冒険だし、食材も準備してあるんで、そこでご飯を作って食べましょう』

『今は引き潮なので潮に乗って行けるし、帰りは南西の追い風に乗って戻ってくる事ができると思いますよ』 『ええ、せっかくだからそうしましょう』

ということで、中断していた準備を再開し、準備運動。
 
今日の参加者は、高校生二人と中学生一人、そして寮長さん&先生三人、そして私と、全部で8人。 寮長さんと先生の一人は、ボートに乗っていただくので、メンバーを見てこれまでの練習経験も勘案して船割りを決める。 これも大事な判断の一つである。

そして今日の天気予報、潮汐の情報、漕いで行くルートでの注意点を説明する。 『じゃあ、シーカヤックを海に降ろして出発しようか!』

***

『じゃあ、港の出口だから固まって行こう。 よく周りを見て、音もよく聞いて注意して』
 
港を出ると高校生の一人が、『すっげえ、俺、初めてこの港の外に出たよ』

潮に乗って反時計回りに漕ぎ進み、目的地までもう少しのところまで来た時、右手を見ると、『うん? そういえばあそこに無人島があるなあ。 ここは意外と風が弱いし波も立っていない。 もしかしたら、あそこに行けるかも』

『寮長さん。 あそこの島、行ってみようと思うんですが良いですかね?』 『ええ、分かりました』
 
***
小さな無人島の小さな浜へ上陸。 『うん、これはなかなか良いかも!』
 
しばし、各自が船釣りや海遊び、磯遊びを楽しみ、食事班はカレーとご飯の支度。 カレーは『茄子たっぷりの夏野菜風カレー』 そしてご飯はもちろん、『ダッジオーブン炊飯』 これが旨いんだなあ!
 

***

『お、いい匂い』 『カレー、美味そう!』 『ご飯、ピッカピカじゃん。 すげえ』
 
なんで、無人島で食べるカレーってこんなに旨いんだろう。 いつも食事の量はそれほど多くないのだが、あまりのおいしさに、つい、おかわりをしてしまったほど。

夏のシーカヤック教室を始めた頃からの念願であった、シーカヤックを漕いで無人島に渡り、みんなでご飯を作って食べる。 今、それが現実に。 美しい瀬戸内の海を眺めながらおいしいカレーを食べるこの瞬間。 感無量である。

『おかわりあるよ』 『うん、食べる食べる』 おいしいカレーはすぐに売り切れ。 嬉しいな。

***



『だいぶ潮も引いてきたんで、隣の島まで歩いて渡ってみましょうか』
 
美しいエメラルドグリーンに近い、南の島を思わせる絶景。
 





朝には無人島行きを諦めていたのだが、その後の様々な状況変化が幸いして、このパラダイス状態である。
 





***

『天気予報通り、少し南西の風が強くなってきたからそろそろ戻りましょうか』 荷物を片付け、再び船割りを変えて出発準備。
帰路は、中高生と先生達に漕いでもらうため、私は寮長さんとボートへ。
 
出発前のミーティングでは、帰りのルートの注意点と予測される潮と風の状況を話す。 『ようし、じゃあ出発だ!』

途中、酒の肴になる様な想い出深いプチトラブルもあったものの、追い風に乗って順調に漕ぎ戻る。
 
途中で何度か休憩しつつ、順調に出発した港へと戻ってきた。
 
『お疲れさまでした』 全員で、シーカヤックを引き揚げ、道具を運び、潮抜きをして片付け完了。

***

朝の時点では無人島に渡る事を諦めていたのだが、別ルートを提案し、そこを漕ぎながら状況に応じたルート変更をしたことで、思ってもいなかったパラダイスに辿り着くことができた。

中高生達も、『俺、初めて無人島に渡ったよ』、『うん、良い夏の想い出ができたなあ』、『あー、海もきれいだし、本当に楽しかった』、なんて言ってくれたし、職員の方達も『私たち自身も楽しみましたよ』と言ってくださった。 『そうなんです。 まずは自分達が楽しくなければ、子供達が楽しいはずがない』

さらには寮長さんとは、『これから毎年ステップアップしながら続けていけると良いですね』という話になり、シーカヤック教室を始めてから4年越しの念願がようやくかなった嬉しさを、じっくりと噛みしめる事ができた。

『みんな、本当にありがとう。 俺の方こそ、最高の夏の想い出ができたよ。 また一緒に漕ごうな!』

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瀬戸内シーカヤック日記: 『とびしま海道』堪能、岡村島&小大下島_快適一泊ツーリング

2011年08月11日 | 旅するシーカヤック
2011年8月10日(水) 『せっかくの夏休みじゃけえ、まずはちょっくら出掛けてくるわ』 『どこに行くかって? うーん、そうやのう。 日本海は風が強いみたいやし、生名は最近何度も行っとるし、近場で安う一泊できて快適な所いうたら。。。 うん、岡村島にしよう』

***

美しい瀬戸内の景色を眺めながら橋をいくつも越え、岡村島へ。 誰もいない静かな浜は、夏にも関わらず海も澄んで、素晴らしい透明度。

この暑い時期、午前中に少しだけ、お散歩ツーリングを楽しむとしよう。
 
岡村島の北岸を進み、小大下島へ。
 
港近くの浜にシーカヤックを引き揚げ、しばし散策。
 
いつもながら、とても静かな島である。
 
***
再び漕ぎ出し、小大下島の北岸を進み、その後は南下。
 
遠くには、しまなみ海道の橋が見える。
 
岡村島の浜に漕ぎ戻り、約2時間のツーリングを終了。

***

いつものようにシーカヤックと道具の潮抜きをしてカートップ。 向かうは大崎下島の御手洗。
 
お気に入りの展望台へ。
 
今日も良い眺めだ!
***
山を下りて町営の駐車場にクルマを停め、お昼ご飯を食べるためにしばし散策。

数年前に豊島大橋が架橋したときの驚く様な賑わいが落ち着き、かつての静かさを取り戻した御手洗。 良い感じである。
 
お昼ご飯は、これまたお気に入りの『みはらし食堂』
 
冬ならここの『鍋焼きうどん』がおいしいのだが、今日は『中華そば』

いつもながらの懐かしい味。 体が塩分を欲しているのか、汁まで飲み干し、『ごちそうさまでした』

***

いったん蒲刈まで戻り、海を眺めながら温泉でのんびりまったり。 お湯に浸かって体を伸ばし、サウナで汗を出し、水風呂で体を冷やす。
水分を補給して再びサウナ、そして水風呂。 うーん、日頃の疲れが体の芯から抜けて行くようだ。 気持ち良い!

1時間ほどたっぷりと温泉を楽しんだ後は、大崎下島の大長に戻って買い出し。
 
蜜柑を運ぶ農船。 いつも買い出しでお世話になっているJAスーパー。

***

今日の宿泊施設は、これまで何度か利用してきたお馴染みの場所。 まるで自分の別荘のように気楽に過ごすことができる。
 
今日は、里山コンロを久し振りに持ち出してきた。 一人静かに夕暮れの瀬戸内を眺めながらビールをグビリ。 遠くに見えるは『斎島』
 
炭火で焼いたウインナーがビールにピッタリ。 油が滲み出したウインナーを頬張ると、プシュリと美味い肉汁が飛び出し、少し脂ぎった口をビールで流す。 キャベツと椎茸も炭火で焼くとこれまた旨い。
 
その後は、JAの鮮魚部で仕入れてきた、地元の『太刀魚』 これを今日は、熱したオリーブオイルで軽ーく火を通し、クレージソルトをパラリ。
熱々スキレットに載せたまま食べると、これまた絶品! 『うーん、ビールが美味いのお』

***

夜は思ったよりもかなり涼しく、エアコンを切っても快適な睡眠。

窓から眺める朝の瀬戸内も、少し風が強いが、夏らしい空と雲で清々しい。
ゆっくりと朝風呂を楽しみ、朝食はウインナーとヨーグルト、パンとコーヒー。 旅先での漕がない休日の朝を、一人静かにのんびりまったりと堪能した。

引き蘢り生活で、前半はほとんど海に出る事ができなかった今年のようやく20漕ぎ目は、お気に入りの岡村島&小大下島。

『とびしま海道』の景色と御手洗の散策、のんびりまったりした蒲刈の温泉、御手洗の食堂の中華そばと大崎下島の太刀魚、そしてなにより夕暮れの瀬戸内海を眺めながら独り静かに最高に美味いビールを楽しむことができた。 『うん、なかなか良い夏休みのスタートじゃあないか』

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瀬戸内シーカヤック日記: おでんの『あわもり』改め、おでんの『かわすじ』

2011年08月05日 | 旅するシーカヤック
昨日は、今年2回目となる地元の島でのシーカヤック教室の日。
今回も、先生二人と中学三年生二人というコンパクトなシーカヤック部の活動となった。 でも一人は小学生の頃から一緒に漕いでくれているし、もう一人もしっかりと体ができているので、今回は漕げそうなメンバー。

『先生。 今日はこのメンバーなので、ちょっと港の外に出てみますか!』

***

カヤックを漕ぐのは初めてだという中学三年生に、パドルを渡して漕ぎ方の基本を教え、『まあ、海に出てみればすぐに体で覚えるよ』と漕ぎ出した。
最初は港の中で右回り、左回り、ブレーキ、バックなどなど、一通りの練習をしたあと、『じゃあ、港を出てみようか!』

『港の出入りは危ないから、ここでは固まって漕ぐんだ』 港を出て、右へとバウを向ける。 快晴の瀬戸内海。 景色も美しい。
小学生の頃から参加してくれている彼はパドリングもしっかりしているし、今日が初めてだという彼も、一言アドバイスをするたびに体で覚え、どんどんと上達して行く。 『いやあ、上手くなったなあ! もう見た目はシーカヤッカーだよ』

せっかくだから、桟橋を越えて、橋の方まで行ってみよう。 『どう? あのあたりはザワザワしているね。 少し潮が流れているんだよ』
『え、波があるって。 いやいや、これくらいは波があるとは言えないよ。 こんなのなら、ぜんぜん大丈夫』

港を出て、桟橋の下をくぐり、橋が見える所まで漕いできた。 『やっぱり、港を出てみると新鮮な気分になれるねえ』 『ようし。 みんなで集まってみようか。 これはラフトを組むと言って、休憩の時に使うんだよ』

『ようし。 じゃあ一旦出発地点に戻って水分を補給して、また漕いでみよう』

***

麦茶を飲んで船割りを替え、今度は漁協の中のスロープを目指す。 『ようし、ここでレスキューの練習だ』

このシーカヤック教室の一つの目的は、私が居なくても先生方だけで運営できるようにしていくこと。 そのためには、先生方に様々な経験を積んでいただく事も重要な事である。

まずは、私がレスキューのサポート役、中学生に再乗艇役をやってもらい、『うん、こんな感じで。 レスキューする側は、しっかりとカヤックをホールドしておくことが重要なんだ』

その後は、先生と中学生に順番に役割を変えながら経験してもらい、レスキューの難しさを体感してもらった。 『この穏やかな海でこれだから、波がある状態なら、どんなに難しいか分かるよね』

時間になり、出発地点に戻ってシーカヤックと道具を片付け、シャワーを借りて今日のシーカヤック教室は終り。 『じゃあ、次回を楽しみにしているよ』

***

2011年8月5日(金) 今日は、夕方から私が唯一通う飲み屋さんへ。 そこは、『おでんの泡盛』改め、『おでんの”かわすじ”』


今年前半に、私が会社の関係で休日は家に引き蘢っている間に経営者が交代し、『かわすじ』に変わっていたのだ。 引き蘢りが終わって久し振りに飲みに行くと、常連さんの顔ぶれは変わっていなかったのだが、いつものおっちゃん&おばちゃんが居なかったので驚いた記憶がある。

その後、何回か通ったが、常連さん達はいつも通りだし、経営を引き継いだ方々も気さくなおばちゃんたちなので、私も相変わらず通っている。

 

経営者が変わり、変化した事の一つは『生ビール』がメニューに加わった事。 『すみません。 生一つと、皮ください』
相変わらず、良い雰囲気を醸し出している、この店の中心であるおでん鍋。

私が店に入ると同時に、ある常連さんが店を出て行ったのだ。 『おう。 久し振りじゃのお。 あんたが来たけえ帰るわ』と店を出て行かれたのだが、店の方に聞いてみると『この窓を開け閉めするチェーンが切れたんで、買いに行ってくれたんよ』との事。

しばらく飲んでいると、他の常連さんは来る、さっき出て行った人は戻ってくるで、だいぶ賑やかになってきた。 『お、これ領収書。 まず、生を一杯もらおうかの』

『ペンチあったら貸してくれや。 ラジオペンチみたいな細いやつがええの』 その方は、ビールをグビリと飲むと、台に上って窓を開け閉めするチェーンを交換。
さすがに仕事柄慣れたものである。 手際よく、修理は完了。

***

『じゃあ、キリンの大瓶を。 そして、玉子とレタス下さい』
 

『いやあ、実はレタスを頼むのは初めてなんですよ』 レタスの一塊を、短時間おでんの出汁に浸し、皿に盛りつけてくれる。

『どう?』 『ええ、まだレタスがシャキシャキして旨いです』 『味が足りんかったら、塩を振ってもええけど、そのままがおいしいよ』

 

『ごちそうさま。 なんぼですか?』 『おでん、何本?』 『はい、4本です。 それと、生一杯と大瓶1本』

たっぷりと楽しい時間とおいしいおでんを堪能し、これで1200円でおつりが来るのだ。 感涙!

経営者こそ変わったものの、おでんの出汁とねたは『あわもり』を踏襲し、生ビールやレタス、そして豚耳などの新メニューが増えて充実している。 お気に入りの飲み屋さんがこういう形で続いていくれるのは、なんとも嬉しいことである。

絶好の天気に恵まれ、中学生を連れて初めて港を出てしばし遠出を楽しんだシーカヤック部の活動に続き、今日はお気に入りのおでんの店を堪能した。 うん、今年もなかなか良い夏じゃないか!

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