あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: ロードスターでリフレッシュドライブ旅_出雲蕎麦堪能&ドローン

2018年07月22日 | 旅するシーカヤック
忘れることができない7月6日の夜〜7月7日の朝。
その豪雨の後、呉市民の、そして俺たち家族の生活は一変した。

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土曜日の朝に、これは大変なことになったとまずは食料を仕入れにコンビニに行くが、すでにパンや弁当はほぼ品切れの状態。

ガソリンスタンドは、その時点ではまだ通常通り営業していたので、念のためにとアテンザワゴンとロードスターを満タンにしておいたのは正解であった。
その日の夕方には、すでに緊急車両しか給油しないスタンドも出始め、翌日には営業を休止したスタンドまで現れたのである。

土曜日の夕方には、コンビニはおろか、スーパーや小さな商店からもペットボトルの水が消えた。
ガソリンを節約しようと、125ccのバイク、YB125Spで様々な店を巡ってみたが、『水、ありませんか?』 『うん、もう品切れ。 どこに行ってももうないって』
では、自動販売機の水を買って帰ろうと考えたのだが、見つける自販機のいずれも、すでに水だけ売り切れランプが点いているのである。 『。。。』

普段から、家族の人数分だけ非常用持ち出しセットを準備しており、非常食やペットボトルの水も、数日分は備蓄していたのであるが、今回の豪雨災害は酷く、呉市とその周りの地域を結ぶ交通インフラは、JR、国道、有料道路のいずれも遮断され、まさに報道された通りの陸の孤島になってしまったので、長期戦になる様相であった。

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自宅周辺こそ何の被害もなかったものの、報道をみると、呉市の他地域では大変な事になっている。 『。。。』
よく見る場所が、こんなになっているのか!
ただただ、言葉を失うばかり。

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そこからの1週間は、想定外に長期に亘った断水にひたすら対応する日々。
その日の午後には断水になるという情報を受け、風呂桶一杯に水を貯めたのだが、トイレに必要な水が想像以上に多く、日々減っていく水を、井戸水を分けていただける場所まで毎日通い、車から家の風呂まで何度も往復することの繰り返し。
また、呉市内からポリタンクは姿を消してしまい、こういう時に役立つMSRのドロメダリーバッグにも水を貯めたのだが、洗面所や台所にも小さめの水タンクがあると便利ということで、唯一生きていた交通インフラ、フェリーを使って広島市内にも買い出しに行き、アウトドアショップで6Lの水タンクを2個購入。
広島市内に行って感動したのは、まだコンビニにパンや水のペットボトルを売っていたこと。

すぐさま、ブックオフに行き、中古の安いキャリーバッグを購入して、それに入るだけの2Lのペットボトルの水と、レトルト食品などを買い込み、フェリーで呉まで戻った。
食料を詰め込んだザックを背負い、水たっぷりと詰め込んだ重いキャリーバッグを引っ張り、大汗をかきながら満員のフェリーに乗り込み、宇品港を後にする。

呉で待っている家族のために、できるだけの水や食料を持って帰りたい。
『戦後の闇市や田舎に、満員の列車で買い出しに行ったお父さんの気持ちは、まさにこんな感じだったのではないだろうか?』というのが俺の実感である。

***

1週間後、ようやく家にも水が通うようになり、徐々に普段の生活に戻っていった。
これからは、想像以上に大量に必要となる、生活用水の備蓄も考えていかなけらばならないなあ。

国道31号線や山陽自動車道も開通し、先週水曜日からは、会社指定の迂回路を使って通勤ができるようになった。
ただ、渋滞を避けるため早朝に家を出る生活が始まり、通勤に要する時間も特に帰路ではかなり長くなり、心身ともに疲労が蓄積していく日々が続いている。

***

そして、週末がやってきた。
『わるいけど、この週末は旅に行ってくる。 島根の温泉で、水運びで痛めた右肩を癒すのと、疲れた心をリフレッシュさせてもらうよ』

土曜日の朝6時に、久しぶりとなるロードスターで家を出る。

朝なので、幌を開け、快適なドライブのスタート。
のハズなのだが、東広島呉道路に入り、ICからすぐのトンネルを走っていると、なぜだが渋滞が始まった。
最初はノロノロになり、最後は止まってしまったのである。

『えー、土曜日の朝なのにもう渋滞なのか?』

再び徐々に動き出し、しばらくして前を見ると、高齢者が運転している車が、ハザードランプを点けて片側1車線のトンネル内の道の左端に停まっていた。
これでは渋滞するはずである。。。

***

そこを抜けると、快調なドライブ。
途中からは暑くなったので幌を閉め、エアコンをON。
ガラガラの松江自動車道を走り、島根半島へ。

いつもなら、アテンザワゴンにシーカヤックを積んでくる場所である。
暑くはあるが、空は晴れ、海も穏やかで、美しい日本海の景色である。
今日は、ここで久々のドローン。


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いやあ、やっぱり島根半島の海の景色は良いなあ!
今日は、シーカヤックを漕ぐには暑すぎるけど、ドローンの鳥の視点から、お気に入りのエリアの風景をたっぷりと堪能することができた。
満足、満足。

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ロードスターで松江市内へ。
目指すは、お気に入りの蕎麦屋さん、『神代そば』

今日は、とろろせいろをいただいた。

『ごちそうさまでした』

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今日の宿である、奥出雲へ行く途中、かつては何度か通っていた海潮温泉の側を走る。
なんとなく気になり、昔通った温泉へ行ってみるが、すでに閉館していた。
しばらく走ると、その後に建てられたと思われる海潮温泉の施設を発見。

桂荘さんというのだそうだ。
ネットでチェックすると、入浴料は300円也と格安なので、入ってみることに。
チケットを買い、受付に出すと、『お客さんは、50万人と2人目なので、これをどうぞ』と渡された。

タオルと、入浴券5枚セットである。
『ありがとうございます』
これはラッキーだったなあ。

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ゆっくりとお湯に浸かって、水運びで痛めた肩を癒し、サウナに入って汗とストレスを体から絞り出す。
水風呂で体を冷やし、これの繰り返し。

一度風呂から出てしばし休憩。

休憩所には、木次乳業の自販機が。
せっかくなので、気になっていたコーヒーを購入し、三国志を読みながら冷えたコーヒー牛乳をグビリ。

休憩のあと、再びお風呂に入り、水風呂で体を冷やしてから温泉をあとにした。

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今日の宿泊地、佐白温泉に行く途中、ちょっとだけお気に入りのスポットへ立ち寄ってみる。

ロードスターのボンネットに、夏の雲が映り込み、妖しい雰囲気。
牛も、日陰でお休みである。

少し上には、別の種類の牛も。


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お気に入りの展望台へ。

少し雲も出てきて、少しは涼しい雰囲気。

しばし景色を楽しみ、

ロードスターを記念撮影。


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佐白温泉そばの宿に泊まり、再び温泉を楽しみ、ビールをグビリと飲り、地元の日本酒を楽しんだ。

翌朝も、快晴である。

今日は、奥出雲の蕎麦屋さんに行く予定だが、涼しいうちに再びドローンを楽しむことに。


やっぱりバードビューは楽しいな!

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せっかくなので、これまで行ったことがない場所も開拓することにした。

目指したのは、金屋子神話民俗館。


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その後は、すぐ近くにある金屋子神社へ。

暑くはあるが、深い緑が目にも鮮やかな夏の景色。










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蕎麦屋さんへ向う途中で見つけた神社。

砂の器の舞台になったところだとか。








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そして最後の目的地、奥出雲そばの一風庵さん。

以前訪問し、美味しい蕎麦をいただくことができた、お気に入りの店である。
今日は、『野の香』と『天ぷら』をお願いした。

『うーん、これは美味しいなあ』
この蕎麦と天ぷらでお酒が飲めれば最高なのだが、今度はこの近くの宿を探して、ゆっくり訪ねてみたいものである。
『ごちそうさまでした』

***

久しぶりに日本海を訪れ、心と体をリフレッシュすることができた、この週末。
生涯不良の旅するサラリーマン・シーカヤッカー。
さて、来週はどこ行こう?

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瀬戸内シーカヤック日記: ロードスターで一泊ドライブ_尾道『あかとら』&佐木島で『バイク&ドローン』

2018年07月01日 | 旅するシーカヤック
2018年6月30日(土) この週末は、楽しみにしていたイベントが待っている。
毎年夏になると、一泊で尾道の美味しい料理屋さん、『あかとら』に妻と一緒に出掛けて食事を楽しむのが恒例なのである。

雨のため、午前中のシーカヤック教室がキャンセルとなり、時間に余裕があるのでゆっくりと家を出る。
海沿いの道をロードスターで走り、三原へと向かう。

チェックインには時間があるが、宿の方にお願いして、車を止めさせていただいた。

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三原からは、JRで尾道へ。

改装中の尾道駅。
どのような駅に生まれ変わるのであろうか? 楽しみだ。

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今回は、少し視線を上に向けながらの散策。

ゴム履物専門店。

かつては、ゴムでできた履物の専門店が成り立つほど、雨靴やサンダルなどがスタンダードだった良い時代があったのだなあ。

どの町にも欠かせなかったタバコ屋さん。


事務機器を扱うお店。

電子コピスター複写機って、どんなマシンだったのだろうか?
ここ尾道は、造船で栄えた向島などが目の前にあったため、ドラフターや計算機、複写機などの需要があったのであろうと推測する。

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美味しそうなお菓子のお店を見つけ、お土産に購入。

尾道レモンのタルトだそうな。


そしていよいよ、『あかとら』さんのある通りへ。


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開店の5時半に予約していたので、数分ほど待つ。
灯りが点り、暖簾がかけられると店内へ。

もちろん、ここのキャラクターは『あかとら』である。


いつ来ても、綺麗に掃除され、手入れが行き届いた店内に感心する。

まずは、もちろん大好物の生ビール。

『へえ、このグラス良いですねえ。 去年来た時は、このグラスはなかったですよね』と、店長さんに聞いてみた。
『ええ、去年の秋に作ったんです』との事。

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というわけで、まずは妻と二人で乾杯!

出汁が美味しく、貝好きにはたまらない一品で、すでに心が奪われた。
『いやあ、幸せだなあ。 やっぱり、あかとらはいいね』

刺身はもちろん、絶品である。

穴子の白焼き。

最初はタレだけが出てきたが、店長さんが『よかったら、これでも試してみてください。 酢です』

これが、いただいてみると酢のさっぱりした美味しさが最高である。
『これ、美味しいです。 一度酢で食べたら、もうタレには戻れなくなりました』






『ご馳走様でした。 本当に、美味しかったです』
『寒くなったら、また美味しい食材がいろいろ出てきますから、またぜひどうぞ』
『ええ、またぜひ冬に来ます』

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美味しい食事は、本当に人を幸せにしてくれる。
最高の休日の夜。

夏の夜市の尾道は、多くの人出で最高の賑わいを見せていた。

美味しい食事で幸せ気分の俺たちは、祭りは尻目にJRで三原へと戻る。

宿にチェックインすると、尾道の古本屋さんで仕入れてきた本を開き、焼酎を飲りながら、楽しい余韻に浸る夜。


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翌朝は、買っておいたアンデルセンのパンで、部屋での朝食。
9時過ぎに宿を辞し、三原港へ。

船の時刻を確認し、レンタサイクルを借りる場所もチェックして、コンビニでお昼ご飯用のお弁当を購入。

フェリーのチケットを買い、自転車でフェリー乗り場へ。

サイクルフリーチケットで、自転車料金はタダである。


時間になると、フェリーに乗り込む。

三原港を出て、佐木島へ。

途中は、少し雲はあるものの、芸予諸島ブルーを楽しむ短い船旅を堪能。


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途中の楽しみは、なんと行っても『宿祢島』

映画、裸の島で有名な島である。

しばらくすると、佐木島港に到着。

ここからは、ママチャリで島を一周するサイクリング。

少し蒸し暑くはあるものの、晴天に恵まれて、海沿いの爽快な道路を中年夫婦がのんびりまったり自転車を漕ぐ休日。

景色の良い場所では写真を撮り、

夏を感じさせるヒマワリ畑を眺め、

離島ならではの、架橋の希望にしばし思いをはせる。


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海沿いの、狭い道にも入ってみる。

島の南側には、若干の登り坂も。

エッチラオッチラ、ペダリング。


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向田港で休憩し、日陰でお昼ご飯。
ここは、潮の干満で隠れてしまう石仏が有名なのだそうである。

今日は潮も引いており、しっかりとその姿を拝ませていただいた。


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佐木島には、かつてはこんな歴史もあったのだなあ。

爽快な下り坂を楽しみ、

美しい海岸線を眺め、

島一周のサイクリングを楽しむ、楽しい時間。

そして、綺麗な海岸線でドローンを取り出した。

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佐木島でのドローン動画は以下。









やっぱり、芸予諸島は素晴らしい景色が沢山あるなあ!

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ドローン撮影を終えると、再び自転車でゴールを目指す。

宿祢島の説明も。

芸予ブルーに恵まれた、今日1日のサイクリング。

最高の休日である。

時間になると、フェリーに乗って三原に戻る。


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ロードスターでのドライブを楽しみ、尾道の『あかとら』さんで最高の食事をいただいた。
翌日は、念願であった佐木島一周サイクリングを堪能し、またまた美しい景色を鳥の目線で記録することができた、最高の週末。

生涯不良の旅するサラリーマン・シーカヤッカー。
さて、来週はどこ行こう?

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