あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: 広島交響楽団 名曲コンサート~冬_チャイコフスキー、悲愴

2014年01月26日 | 旅するシーカヤック
2014年1月26日(日) 昨日はシーカヤック&バイクの日帰りツーリングを楽しんだのだが、キャンプツーリングにしなかった理由が二つある。
一つ目の理由は、約2週間ほど中国&韓国出張に行っていた長男が土曜日の夕方に戻ってくること。
そして二つ目の理由は、26日(日)に広島交響楽団のコンサートに行くことになっているためである。

最近はまっている、クラシック音楽。
その中でも一番のお気に入りが、チャイコフスキーの交響曲 第6番 ロ短調 作品74 『悲愴』

年末にラジオを聞いていると、広島交響楽団のコンサートで、チャイコフスキーが特集され、悲愴が演奏されるのだとか。
『え、悲愴をやるの。 こりゃあ、いかんにゃあいけんじゃろう!』

この日曜日は妻が出勤日であるため、残念ながら一人でチケットを予約した。

***

昼前にバスで広島へと向かう。

広島呉道路の橋のところで、目の前に虹が!

こりゃあ、今日はええ日になりそうや。

広島市内を散策し、簡単な昼食を済ませて、広島国際会議場フェニックスホールへと向かう。

原爆ドームでは手を合わせて、ご冥福をお祈りするとともに平和を誓う。


***

フェニックスホール。

予約していたチケットを受け取り、会場に入る。

席に座ると、準備をしている音が聞こえてきて、コンサートの雰囲気がどんどん高まっていく。


***

15時。 コンサートが始まった。

今日のプログラムは、チャイコフスキー:

(1)歌劇 作品24より ポロネーズ

(2)ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35

(3)交響曲 第6番 ロ短調 作品74 悲愴

***

いやあ、広島交響楽団、最高である!
ヴァイオリンの堀米ゆず子さんも素晴らしい!!!

俺が一番好きな悲愴であるが、やっぱりCDとリアルなコンサートでは迫力と感動が全く違う。
秋山さんの指揮も最高。

やっぱり、時にはクラシックのコンサートも好いものだ。

***

一年中カヤックばかり漕いでいるよりも、
天気の良い日は島々の景色が美しい芸予諸島でシーカヤックを楽しみ、地方で機会は少ないが時々クラシックのコンサートも聴きにいく。
カヤック&バイクで自転車も、そして時には輪行でのキャンプツーリングも楽しむが、宝塚歌劇も好きである。

一人静かに浜でビールを堪能する島でのキャンプも大好きだし、高級旅館の別世界も知っている。
ロードスターでのオープンドライブはリフレッシュできるし、美術館で一流の作品を鑑賞するのも大好きだ。
YB125SPでのシングル/タンデムツーリングは楽しいし、宮本常一や森本孝さんの民俗学の本を読むのも興味深い。

そして、休日は『あるくみるきく』の旅を楽しみ、平日のちょっとクリエイティブな仕事も同じように楽しんで充実した毎日。
好奇心が俺の原動力。

それにしても、今日の『広島交響楽団』そして『悲愴』は感激ものであった。

またまた最高の週末であったなあ!!! さて、来週はどこ行こう?

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瀬戸内シーカヤック日記: イヤホン断線修理→日帰りカヤック&バイクin江田島

2014年01月25日 | 旅するシーカヤック
金曜日の夜。
家に戻り、晩ご飯を食べると、道具箱からハンダゴテ、ニッパー、ラジオペンチを取り出す。
ハンダゴテを使うなんて、何年振りだろうか?

正月休みに、珍しく次男が戻ってきた時、長男と一緒に買い物に行き、『イヤホンが壊れたから買ってきた』と言うのだ。
聞いてみると、前に持っていたのは2万円近くした高級イヤホンらしいのだが、断線して片方が聞こえなくなり、修理代が9,000円も掛かるというので修理するのは諦めたとの事。

『おい、どうせもう使わんのやったら、俺にくれや。 断線じゃったら、駄目モトで修理にチャレンジしてみるけえ』 『ええよ。 今度送るわ』

ということで、映画部に所属する彼の最新作DVDとともに、断線イヤホンが送られてきたのである。

試しに聞いてみると、確かに右側の音が聞こえない。
どこが断線しているのだろうと、ケーブルを触っていると、どうやらイヤホン本体に近い部分らしく、その辺りを捻ったり押し付けたりすると、音が聞こえてくる。
『へえ、確かに良い音じゃないか!』

ネットで調べてみると、ビクター:FX700
ウッドの本体がなんとも良い味を出しており、2万円クラスのイヤホンらしい好ましい音である。

***

治らなくても駄目モトなので、ラジオペンチを使って、右側のイヤホン本体を捻って開けてみた。
ユニットを引っ張り出すと、奥の方ではケーブルが結ばれているのが分かる。
これは、ケーブルが引っ張られた時に、ユニットとハンダ付けされている部分が外れないよう止めるために結び目が作られているようだ。

よく見ると、この結び目の所で断線している模様。
では、という訳で、結び目を解き、断線している部分を切り、再び結び目を作ってからケーブルの被覆を向いて剥き出しに。
ユニットのハンダ付け部分を温めたハンダゴテをあてて外す。

さて、ここからが本番だ。
剥き出しにした銅線に半田を載せ、ユニットの電極部分にハンダ付け。 この電極部分が小さくピンポイントなので、老眼が入り始めた中年オヤジには厳しい細かい作業。

なんとかハンダ付けを終え、ユニットを押し込んで、本体を元に戻す。

『さて、治っただろうか?』
macbook proにイヤホンを差し込み、カラヤン指揮の悲壮を再生。
一瞬、右側にノイズが載ったが、すぐ元に戻り、無事両側から音が聴こえてくる。 『やったあ! 直ったぞ!』
右側のケーブルが2-3センチほど短くはなったがご愛嬌。 持っただけで、右か左かが分かり易くて便利なくらいである。

と言う訳で、思わず2万円クラスのイヤホンが使える事になった。
実は最近クラシックに嵌まり、音楽を聴く機会が増えたので、良いイヤホンかヘッドホンが欲しいと思って探していたのである。
これで、買わなくて済みそうだ。 息子よ、ありがとう!

大切に使わせてもらうよ。

***

2014年1月25日(土) 今日は朝から曇りで、夕方には雨に変わる予報。
『今日は、近場で遊んでくるよ』

家から1時間も掛からない、日帰りツーリング専用のお気に入りエリアへ向かう。

晴れでないのは残念だが、それほど寒くもなく風もない、冬としては良いコンディションのツーリング日和である。

バーナーと水、カップ麺、ポットに詰めた暖かい紅茶、安全装備を積み込んで出発。

今日は風もないので、ミトンは撒くって漕げるほど。

穏やかな芸予諸島の海を、手に馴染んだアークティックウインドで静々/シズシズと漕ぎ進む。
『ああ、やっぱり海の上は気持ち良いなあ』

今日は、少し奥まで漕ぎ進み、久し振りに岬を左に回り込んでみる。

この奥の方にも、静かな湾と浜があるのだが、この辺りにくると海面にうっすらと油膜が浮いており、あまり気持ち良くないので、Uターン。

沖にある島でお昼ご飯にする事にして、そちらに目的地を変更。

この辺りは砕石が盛んであり、石を運ぶ船が係留してある。

砕石運搬船ならではの、独特の構造が興味深い。


お気に入りの浜にシーカヤックを引き揚げ、お昼ご飯の準備。

ここは干潮の時には砂州が伸び、晴れていれば最高の景色なのだが、残念ながら今日は曇り。


上陸すると、いつものように浜を散策。 良さげなクッションを見つけ、さっそくキッチンにセット。

今日のお昼ご飯は、カップラーメン『さっぽろ一番、塩ラーメン』


久し振りに引っ張り出してきた、イワタニのジュニアバーナーでお湯を沸かし、カップに注いで3分待つ。

『いただきまーす!』
芸予諸島の海を眼の前にしたこのロケーションで、しかも冬のツーリングで暖かいラーメンである。 不味い訳が無い!

麺をズルズルズルリ。 『あー、うまい』 スープをゴクゴクゴクリ。 『温まるなあ』
『ごちそうさまでした』

食事を終えると、カヤックに乗り込み出艇した浜に戻る。

『いやあ、なかなか楽しいツーリングであったなあ』

***

シーカヤックをカートップし、カヤックと道具、ドライスーツを潮抜きすると、着替えて温泉へ。

ここからは、先日サドルを入れ替えて整備もしたMTBに。


シート周りがスッキリとして良い感じ。

ヘルメットを冠り、グローブを嵌めて、海沿いの道をエッチラオッチラ漕ぎ進む。
今日は、ペダリングも快調で好い感じ。

結局1時間ほど自転車で汗を流し、楽しんだ。
『ああ、楽しかった。 ほんま、ええ運動になったなあ』

その後は温泉にゆっくりと浸かり、サウナでタップリ汗を流し、ダイエットもほぼ目標値達成が目前に。

1時間ほど温泉施設でのんびりまったり過ごし、クルマに戻ると雨が落ち始めた。
『おお、ちょうどええ時間にカヤック&バイクを楽しんだなあ』

風が強いこの次期は、海に出られるチャンスをしっかりと楽しむ事がポイントであり、この1月はなかなか良い感じ。
『さあ、明日は何して楽しもうか?』

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瀬戸内シーカヤック日記: 芸備線で行く三次堪能二人旅_奥田元宋・小由女美術館、辻村寿三郎人形館

2014年01月19日 | 旅するシーカヤック
『この週末は風が強い予報になっとるわ。 寒そうじゃし、久し振りにどっか行こうか?』 ここ2週間ほど、週末は一人でのキャンプ旅が続いていたので、久し振りに妻との日帰り旅を楽しもうという訳。

『ちょうど、前にバイクのタンデムツーリングで三次に行った時、今度は辻村寿三郎人形館ができるけえ、それを観に行こうや、言うとったじゃないか』
『土曜日は、北部は雪マークが付いとるよ』

『ほうか。 じゃあ、ちょうどええけえ、JRかバスで行ってみようや。 そうしたら、三次ワイナリーで昼ご飯にして、焼肉食べながらビールも飲めるし、ワインの試飲も楽しめるじゃないか!』

***

2014年1月18日(土) 最寄りの駅まで、ウオーキングを兼ねて歩いて行き、JRで広島駅へ。
10時ちょうど発の三次行き快速まで少し時間があるので、スターバックスでコーヒーを飲む。

発車10分前にホームへ。 既に、2両編成の列車が待っていた。
妻は、芸備線に乗るのは初めてらしい。

コーヒーを持ち込んで、1時間半近い長旅へ。

さすがに休日とあって、三次行きの車内は人も少なめ。

対して、途中の駅ですれ違う広島行きの芸備線は、結構込み合っている。

今日の旅のお供は、ペリカンケース。

懐かしい『ホクレア号』の想い出が、たっぷりと詰まった大切な品である。

ディーゼルカーは、ガタゴトガタゴト。

田園地帯をゆっくりと駆け抜ける。


11時半前に、三次駅に到着した。

***

ここからは、バスで三次ワイナリーへ。

今日のお昼ご飯は、ここのバーベキュー。 二人前で5,500円也のサービスセットに決定。

まずはビールで乾杯し、焼肉を楽しむ。 『うん、美味しいね』

外は雪が舞っている。 ベストシーズンには、このバーベキューのお店も込み合うという事だが、さすがに1月の雪の土曜日という事で、想定通り人は少なめ。

ビールのあとは、グラスワインを注文。

『ごちそうさまでした』

食後は、ワイナリーへ移動し、ワインの試飲。

様々なワインが無料で試飲できるのである。 いつもはクルマなので、ブドウジュースのみであるが、今日は様々なワインをゆっくりと堪能。
ふと横を見ると、有料の試飲もあるようだ。

『すみません。 これ、試飲したいんですけど』 『はい、300円です』
”TOMOEシャルドネ樽熟成” 飲んでみると、これが美味しい。 説明に書いてあるように、土の香りを感じ、無料で試飲できるワインとは一線を画している。

次回は、1,000円の試飲ワインを試してみたいなあ。 やはりワイナリーは、公共交通機関で訪れるのが良い!

***

次は、奥田元宋・小由女美術館へ。

正直、俺はあまり興味が無かったのだけれど、妻が知人達から『行ってみると良いよ』と聞いていたとの事。
ワイナリーから近いこともあり、今回のコースに組み入れたのだ。

でも行ってみると、これが素晴らしかった。
奥田元宋の、赤/朱をベースにした風景画は、なんとも言えぬ迫力と重厚さを感じたし、名前すら知らなかった小由女さんは、風を感じさせる白の造形に心を惹かれ、女性像はその美しいラインに魅せられた。
『いやあ、ここは来て良かったねえ』 最近、美術館を訪れるのがなぜかマイブームの一つであるが、やはり素晴らしい作品を見る事は、島々を巡る海旅とはまた一味違う素晴らしい経験になる。

***

バスで三次駅まで戻り、ここからは徒歩で辻村寿三郎人形館へ。

雪の舞う中、適度なお散歩。

住吉神社にお参りし、旅の安全を祈願する。

卯建つの似合う町。

この通りも、今日は閑散としている。 俺好みの静かな町並み。

辻村寿三郎人形館に到着。

ここも、今日はさすがに人が少なくゆっくりと鑑賞することができる。
館内は撮影禁止なのが残念だが、いずれも素晴らしい人形や衣装の数々。

奥田元宋・小由女美術館、辻村寿三郎の人形館。 今日は三次で一流のものをたっぷりと鑑賞することができたなあ。 素晴らしい!

***

お気に入りのパン屋さん、ムギムギさんで、これまたお気に入りの食パン、『銀連山』を見つけて購入。

再び徒歩で三次バスステーションへ。

ここからは、高速バスで広島まで戻る。

『いやあ、今日は楽しかったねえ。 たまには列車やバスの旅も良いもんだ。 ビールは飲めるし、ワインの試飲も楽しんだ』
『なにより、美術館と人形館が良かったね。 三次もなかなかやるじゃないか』


バスで高速道路を走っていると、途中から本格的な雪に。

車窓からは、流れる雪がまるで吹雪のよう。

重い雪が、フワリフワリ、ボタリボタリと落ちてくる。

自分で運転しないので、暖かい呉ではほとんど見ることが出来ない雪景色を楽しみながらのバス旅。

『いやあ、今日もまたまた最高の休日であったなあ』 また、二人で旅しよう。

***

日曜日。 朝起きると、これまた寒い休日の朝。
朝ご飯を食べると、暖かい上着に着替えて、今日は自転車のメンテナンス。

その前に体重計に載る。
年末に、久し振りに体重計に載ったら、結構リバウンドしていたのに驚いた。
昨年大幅ダイエットに成功し、油断していたらこの有様。

という訳で年末に一念発起し、ここ3週間ほどダイエット中なのである。
昨日の昼は、三次ワイナリーで久し振りに焼肉を食べたので心配していたのだが、
体重計の表示は、年末から約4.5kgほど減っている!

目標体重まで、あとほんの僅か。 もう一踏ん張りである。

俺は一旦目標を決めると、それを達成するために全力投球。
目標に向けた戦略を練り、そこに向けたロードマップを描き、日々のPDCAを回しながら必要に応じて戦術を見直し、再びチャレンジ。
そう言う意味では、仕事もプライベートも全く一緒である。

***

さて、
と言う訳で、朝から自転車のメンテナンス。

タイヤのエアを充填し、ウエスでフレームを掃除。
ワイヤブラシで各部を磨き、チェーンをディグリースしてから注油。
もう15年近く使ってきたMTBだから、完璧にピカピカにはならないが、それでも綺麗になった。

メンテナンス作業中に、フロントサスをシールするパッキンが外れかかっているのを発見して、取り付け直す。
『うん、やっぱり時々しっかり見ないといけないなあ』

ここからが、今日のメインイベント。
十数年使ってきたサドルが、あちこち破れてそろそろ交換時期なのだ。

先週末に周防大島で漕いだ時も、サドルに染み込んだ雨水でオシリ部分がビチョビチョに。
これまで何度か、シーラーで破れた部分の目止めを行ってきたが、そろそろ限界のようである。

先日、このMTBを購入した自転車屋さんに行って、新しいサドルを購入してきた。

工具でサドルを外し、汚れたパーツをCRC-556とワイヤブラシで磨く。

新たなサドルは、BONTRAGER。


取り付けると、早速六画レンチを持って試乗しながら、前後方向の位置や、角度を調整。

『ようし、これでいい』 薄いシートで、ちょっとスポーティーになった印象。

もう一台の旅する折り畳み自転車、DAHON SpeedTRとは使い分けが明確であり、このスペシャライズドはカヤック&バイクのお伴。
約15年使ってきたが、これならまだまだ使えそう。 次の島旅が楽しみだ!

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瀬戸内シーカヤック日記: 厳寒の周防大島、カヤック&バイクでキャンプツーリング

2014年01月12日 | 旅するシーカヤック
2014年1月11日(土) 朝起きると、いつものようにPCで最新の天気予報をチェック。 『うん、今日は周防大島に行ってくるよ。 しまなみやとびしまなどの、こっちの方よりは、風が弱いみたい』

この冬は風が強い日が多く、今シーズンはあまりキャンプツーリング向きではないが、それでも多くの島に恵まれている芸予諸島なら、風向きや海況によってエリアを選べば海旅を楽しむことができる。
それに最近は、クルマにシーカヤックと自転車を積んでいるので、いざとなれば自転車で遊ぶ事も可能なため、快適なキャンプ地さえ確保できれば、遊びのプランはなんとでもなるのである。

それに、俺の楽しみはなんといっても海辺でのキャンプそのもの。 どうしても天気が悪くて、カヤックも自転車も漕げないようなら、音楽を聴いたり、本を読んだりしながら、海を眺めながら/夕日を眺めながらビールを飲むだけでも充分なのだから。

朝6時に家を出て、下道で周防大島へ。

***

下道で、約3時間半ほどで浜に到着。 近いものだ。

少し風はあるが、コースタルツーリングなら楽しめそうな海況。

まずはテントを張る。
冬のキャンプという事で、テントの中には毛布を敷き、その上にマット、冬用のシュラフ、イザという時に掛けるブランケット。 これで、防寒対策はばっちり。
この作業が済むと、自分の居場所が出来たようで精神的に落ち着いて遊ぶことができるのである。 『ようし、この週末もタップリ楽しむぞ!』

ドライスーツを着用し、出艇準備。

少し南西の風が吹く冬の海に漕ぎ出した。

たとえ長距離でなくとも、やはり自分のお気に入りのパドルとカヤックで海を漕ぐのは楽しいものだ。

今日は、ドライスーツにミトンの組み合わせ。
昔はグローブ派であったが、写真を撮る時に便利なので、ここ数年冬のツーリングにはミトンを愛用している。

岸沿いに、湾内をお散歩ツーリング。
帰りは向い風が結構吹いたが、こんな時にこそ頼れる相棒、手に馴染んだアークティックウインドが本領を発揮して快調に漕ぎ進む。
なかなか良い肩ならし。

今日は、結局1時間半ほどツーリングを楽しんだ。

***

海から上がると、カヤックを引き揚げ、テントの横に。

東屋の下に、湯沸かしセットを準備してお湯を沸かし、味噌汁とおむすびのお昼ご飯。

『あー、味噌汁。 あったまるなあ! 漕いだあとのムスビも美味い』

簡単なお昼ご飯を終えると、今度は自転車をクルマから降ろす。

キャンプ地から今度は西に自転車を走らせ、海沿いの道をポタリング。

適度に汗をかき、良い運動になった。

***

自転車をカートップすると、着替えて買い出しへ。
いつもの魚屋さんで刺身を買い、コンビニでビールとおでん、スーパーでサラダとコロッケを購入。

竜崎温泉でたっぷり1時間半ほどお湯に浸かり、サウナで汗を流し、のんびりまったり。

『ようし、少し早いが、浜に戻ってビールの時間だ!』

日は傾きかけ、良い雰囲気。 俺が、キャンプツーリングで一番好きな時間である。

まずは、エビスビールで乾杯!

『プシュッ。 トクトクトク。 いただきまーす! ゴク、ゴク、ゴクリ。 プハーッ、美味いなあ』

まずは、刺身で一杯。

冬の夕暮れは短い。 あっという間に、日は西に沈んでいく。

ビールを飲みながら、独り静かに夕日を眺める。

最高の一時。 俺にはこんな時間が必要なんだ!

日が沈むと、ヘッドライトを点け、ラジオを聴きながら、おでんを食べ、ビールを飲む。
『ごちそうさまでした!』 そして、『オヤスミナサイ』

***

2014年1月12日(日) 朝、6時に目が覚める。 外はまだ暗い。
シュラフの中はポッカポカだが、シュラフから手を出し、iphoneを手に取ると氷のように冷たい。
テントの中でこれだから、外はかなり冷え込んでいるのだろう。

7時になると、テントから這い出し、まずはお湯を沸かす。
東屋の下に陣取り、毛布を羽織ってお湯が沸くのをしばし待つ。 待つ間も、指先が出ている手袋だと手がかじかんで痺れる様な寒さなので、防寒手袋を着用。

それにしても、こんな寒い日にキャンプしてカヤック漕いでいるなんて、ほんと物好きだなあと自分でも思う。

お湯が沸くと、スープで体を温める。 『あー、温まる。 こりゃあ、生き返るなあ』

そうこうしている内に朝日が昇ってきた。 少し寒いが、今日も良い朝だ。
再びお湯を沸かし、コーヒーとパンで朝食。

食事を済ませると、ドライスーツに着替えて出艇準備。

風もなく、海は穏やか。 朝のお散歩ツーリングには絶好のコンディション。

シーカヤックを浜に降ろし、朝日に向かって漕ぎ出した。

目指すは沖にある島。

穏やかな朝の瀬戸内を漕ぎ進み、島へ到着。
この辺りから、次第に南西の風が吹き始めた。 『ようし、じゃあ戻るとするか』

左斜め後ろから小さな風浪が押し寄せる中、浜に漕ぎ戻る。
浜に到着し、道具を片付ける頃には結構な南西風に。 『こりゃあ、一番良い時間に漕いだなあ』


***

この週末も、先週末に続いて芸予諸島でのキャンプツーリングを楽しむことができた。
はやり俺のスタイルは、日帰りではなくキャンプツーリングが基本。

単に海を漕ぐだけではなく、海を眺めたり、音楽を聴いたり、自転車を漕いだり、夕日を楽しんだり、そしてそれらとセットのビールが最高だ。
これぞ、海旅の醍醐味である。
今年もたっぷりとキャンプツーリングを楽しんでいきたいなあ!

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瀬戸内シーカヤック日記: 2014年初漕ぎ_カヤック&バイクで”しなまみキャンプツーリング”+α

2014年01月05日 | 旅するシーカヤック
2014年1月3日(金) 朝6時。 『じゃあ行ってくるけん』 『はい、気をつけて』
風の強かった年末年始とは打って変わって、今日は穏やかな予報。 今年の初漕ぎには絶好のコンディションである。

シーカヤックと自転車を積んだワゴンで、海沿いの快適な道路を東へ。

竹原では、朝日が昇ってくる前の雰囲気の良い景色を、

忠海から三原に掛けては、

ちょうど日の出の美しい景色を楽しむことができた。

初日の出ではないが、芸予諸島らしい景色に恵まれた2014年の旅立ち。

***

生名島のいつものキャンプ場に到着し、出艇準備。

風もなく、日が当たってポカポカと暖かい、絶好のツーリング日和である。

まずは、岩城造船方面へ。

建造中の船。

なかなかの”バックシャン”である。

造船所を通り越し、岩城島と生口島との間にある島へ向かう。

この辺りまで来ると、重い向い潮がザワザワと流れている。 パドルを漕ぐ手にも、ズシリとした感触が伝わってくる。

小さい島の横に行くと、まるで川の様な流れ。

今日は大潮から中潮に変わる頃だが、久々になかなか元気の良い潮に遭遇。 プチサーフィン状態をしばし楽しむ。

このエリアは潮流が複雑で、ここでは追い潮だが、ちょっと沖では向い潮になっていたり、潮止まりがあったり。
地図を見ると分かるように、多くの島々が点在し、それぞれの海峡を流れる潮がぶつかり合い、押し合い圧し合いしているので、ちょっとしたバランスや海底の地形、そして風の影響などなどで、日々流れのバランスが異なるのである。

⇒ (参考):芸予諸島


太平洋のように大きなうねりがなく、関東から来たシーカヤッカーにはまるで湖のようだと評される瀬戸内海であるが、実はこの海は大きな河/川とも言える。
それも、時々刻々と流れの方向や強さが変化し、海峡によっては、まるで激流の瀬のような状況にもなることがある。

この複雑な潮の流れを知り尽くした村上水軍は、その流れを利用して移動し、自分達の陣地を築き、そして守ったのである。
芸予諸島のシーカヤッカーは、自分達の遊ぶエリアの複雑な潮の流れを理解し、そして上手く利用していく知恵と経験が必要なのだ。

2014年は芸予諸島をベースとするシーカヤッカーの原点に戻り、地元の様々なエリアをじっくりと時間を掛けて漕いで、知り尽くしたいと想っている。

***


しばし潮の流れを楽しんだ後はUターンして、亀島経由で龍神様へ。

今年の海旅の安全を祈願。

差し入れでいただいたミカンで一休み。 『うーん、美味い』

平内島にシーカヤックを引き揚げ、コンビニ弁当でお昼ご飯。

今日は結局約2時間のツーリングを楽しんだ。 『いやあ、今日はお気に入りのエリアで最高のコンディションでの初漕ぎだったなあ』

カヤックと道具を潮抜きし、カートップ。

***

着替えて一休みすると、今度は自転車を降ろし、生名島一周のお散歩ツーリングへ。

時計回りで漕ぎ進む。

昼から少し風が吹き始めたようだ。 『うん、良い時に漕いだなあ』

自転車をクルマに積むと、いつものようにフェスパで潮抜き。
笠岡諸島が望める展望風呂でのんびりし、サウナで汗を流して、水風呂でサッパリ。 約1時間半ほどのんびりまったり楽しんだ。

***

キャンプ場に戻り、まずはビールで独り乾杯!

今日持参した本は、『瀬戸内海西部の漁と暮らし_進藤松司(神奈川大学日本常民文化叢書3)』

夕食の準備。

今日は、カレーとハンバーグ、そして豚汁。

風もなく、快適な島の夕方。 ビールを飲み、カレーを食べ、豚汁で温まる。
『ごちそうさまでした!』

夜は誰もいない静かなキャンプ場で音楽と本、そしてお酒。 良い初漕ぎじゃないか。

***

2014年1月4日(土) 今年の正月休みは、前半が風が強い日が続いたため、予定してたキャンプツーリングに出掛けることが出来なかった。
そのため、今回は2泊3日の予定なのだが、カヤックも自転車も楽しんだので、場所を移す事に。

ネットで福山や広島の安宿を探すと、広島市内で夕食にはお好み焼き&ドリンクセット、朝食付きで手頃なホテルを発見。
妻に、『もう一泊は広島市内のホテルにしたよ』とメールを打つ。

広島市内まで戻るのなら、家に帰ったらいいんじゃないのか? というのが普通の人の感覚だろうと思う。
尾道にも年に何度か泊まりに行くが、呉からだというと、そんなに近いところからわざわざ泊まりに? と驚かれたこともある。
でも俺にしてみると、近場だからこそゆっくりのんびりと過ごせるし、普段昼間に遊びに行くのとは違う町の姿が見えてきて、それは日帰りで遊びに行くのとは全く違う体験なのだ。

***

しまなみ海道から尾道に出て、そこからは下道でのんびりと広島市内まで移動。

ホテルにチェックインし、街を歩いて向かうは『広島県立美術館』

今、『印象派を越えて_点描の画家たち / ゴッホ、スーラからモンドリアンまで』という展示会が行われているのである。

先日、『オランダ・ハーグ派展』を観に行って強い印象を受けたので、この展示会も是非観たいと思っていたのである。

しかし残念ながら、俺のツボには入らなかった。
全くの素人なので的を得ていないと思うけれど、個人的な感想としては、点描は、人物を描いた絵にはなかなかと思わせるものもあるのだが、俺の好きな風景画はなんとも軽い感じがして好きになれない。

俺は、やっぱバルビゾン派が好きだなあ。

***

晩ご飯は、ホテルでセットになっていたお好み焼き屋さんへ。

『ふみちゃん』は初めてだが、なかなか活気がある良い感じの店である。

ホテルのセットになっていた、スペシャル+ビール小ジョッキに、キリンビールの中瓶を追加。
『ごちそうさまでした』 うん、美味しかったなあ。


***

2014年1月5日(日) 今日は家に戻るだけなのだが、せっかくなので途中の”坂町”に立ち寄り、ウオーキングを楽しむ事にした。
8時前にホテルを出て、坂町へ。 ここ坂は、新婚時代から数年間住んでいた想い出の町である。

駐車場にクルマを止め、ウオーキングコースへ。

鯛尾一周コースで、5kmちょっとらしい。

少し風があり、気温も低いが、空は晴れて爽快なウオーキング日和。

早足で、少し汗ばむくらいのペースで歩いて行く。

ここ坂は、海が近い。 古い商店の脇に、昔使っていた櫓が掛けられていた。

俺たちが昔住んでいたのは、1階に牡蠣打ち場のあるアパートの2階。
冬になると、時折500円玉一枚握って階下の牡蠣打ち場に行き、夕食用に打ち立ての牡蠣を分けていただいていたものだ。
また、大家さんが優しい方で、年末にお歳暮と言って殻付き牡蠣をいただいたこともある。

そして海が近かったので、夏にはアパートから歩いて数分のところにある防波堤からの夜釣りでメバルを釣ったこともあったなあ。
そうそう、一度、履いて行ったサンダルを海に落して、妻に替わりの履物を取りに行ってもらったこともあったっけ。 懐かしい。

この坂町は、今では開発が進んで賑やかになっているが、俺たちが住んでいた四半世紀前となる25年前は、店も少なく静かで、漁師町の雰囲気漂う俺好みの町であった。

ウオーキングコースも終盤。

昔、長男が遊んでいた公園も残っていた。

約1時間早足で歩いて、ジンワリと汗をかき、良い感じ。
『ようし、家に戻るとするか』

***

2014年の初漕ぎは、しまなみ海道にあるお気に入りの生名島でカヤック&バイクを楽しみ、広島市内では美術館とお好み焼き、そして懐かしい坂町でのウオーキングと、様々な活動をたっぷりと堪能することができた。

うん、なかなか良い出だしじゃないか! 今年は時間を掛けてじっくりと芸予諸島を極めるぞ。

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