あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: ひとときの休息_尾道『あかとら』

2010年12月30日 | 旅するロードスター/アテンザ
2010年12月28日(火) 最近は、土日や平日の夜も家に籠って書き物をまとめる日々。
これから先も当分海に出られる見込みがない中、この日だけはと、以前から一度泊まって居酒屋で飲むのが念願だった尾道で、ひとときの休息。

仕事を終えると、ロードスターで尾道へ直行した。

『あかとら』 決して広くはないが、きれいで雰囲気の良い居酒屋さん。

常連さんらしいお客さんで、カウンターも座敷も一杯である。
***

『蛤の酒蒸し』 プリップリの蛤も、それから出た汁も絶妙の味。
身はもちろん、汁もすべて飲み干してしまった。 『いやあ、これは最高に旨いなあ』

キスのフライ。 サクサクのフライに橙を絞り、塩を付けて食す。 『たまらん!』 ビールをグビリ。
海鮮サラダには、尾道らしく蝦蛄が入っている。

穴子の白焼き。
わさびをチョコッと載せ、タレを少し付けて口の中に放り込む。 『うーん、美味い』 これは日本酒が欲しくなるなあ。 『純米酒、お願いします』

わさびだけでも充分おいしいし、気分を変えて、キスのフライ用に出されていた塩を少し付けて食してみたが、これまた素材の良さが活きて格別だ。

〆は、『きょうの味噌汁』 中には、プリプリの身がたっぷりついた河豚。
いやあ旨い。 文句なし!!!
***

仕事納めの日。
ほんのわずかな休息ではあったが、偶然見つけたストライクゾーンど真ん中の居酒屋さんで、おいしい料理とビール、日本酒を堪能し、リフレッシュすることができた。

翌朝。 ゆっくりと朝食を摂ると、ワッチキャップと手袋を着用し、ホテルの駐車場へ。
ラッチを外し、ロードスターの幌を降ろしてエンジンを掛ける。 これから家まで、約2時間のオープンドライブだ。

さあ、また今日から頑張るぞ!

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瀬戸内シーカヤック日記: あるくみるきく_トルコ料理でホームパーティー

2010年12月12日 | Weblog
2010年12月11日(土) 今日は、最近友人となった同じ職場の若いトルコ人からホームパーティーへの招きを受けている。 先日、そのトルコ人夫妻を『とびしま海道』ドライブ&呉の焼き鳥屋日帰りツアーにお誘いし、とても楽しい一日を過ごしたのだが、その時に次回は是非、ということでお招きいただいたのだ。

夕方、少し早めに到着したので、時間まで近くのショッピングセンターで本屋でも覗いてみようと立ち寄り、本屋を出て少し歩いていると、どこかで見たような後ろ姿が。

『おー、こんにちは! ここで買い物してたの?』 『ああ、こんにちは。 買い物して、今から帰ろうと思ってタクシーを呼んでいたところ。 でもぜんぜんタクシーが来ない』 『ちょうど良いじゃん。 クルマで一緒に帰ろう』

そう、たまたま立ち寄ったショッピングセンターで、今日お招きをいただいたご夫妻に会ったのだ。 広島に来てまだ数ヶ月の彼らは、まだクルマを持っていないので、多くの買い物をすると大変なのである。 それにしても、グッドタイミングであった。
***
クルマで彼らが住んでいる社宅に戻り、食事の準備を開始。
 
社宅の狭い台所だが、そこに4人が集い、食材を並べてワイワイガヤガヤ、楽しく調理を進めていく。 妻は奥さんから調理方法を教えてもらいながら手伝っている。
トルコ料理は、世界三大料理の一つと言われている。 彼に言わせると、そんな三大料理のお店(トルコ料理店)が広島に無いのは不思議だと言う。
うーん、言われてみると確かにそうだよな。 いくら地方都市の広島と言えど、フランス料理や中華料理の店はいくつもあるが、トルコ料理の店は、ネットで探しても見つからないのだ。

彼と俺は調理の様子を眺めながら、トルコ料理について教えてもらい、また時折別の部屋に行っては、インターネットを使ってトルコの文化や生活、観光地について教えてもらう。
トルコの西と東での文化や生活の違い。 カッパドキアやイスタンブール、海辺のリゾートやスパなど、主要な観光地の話。 トルコの産業の話。 ベリーダンスは、決してトルコの伝統的な踊りではないという驚きの事実などなど。

そしてなにより印象的だったのは、隆盛を誇ったオスマントルコが、現在のトルコやその周辺の国々の文化に大きく影響を及ぼしているという事。 オスマントルコは、もちろん大昔に歴史の授業で習った事は覚えているが、詳細はほとんど記憶にない事が残念だ。

『あるくみるきく_旅するシーカヤック』を始めてから、瀬戸内の島々や沖縄、山陰海岸などなどで、様々な貴重で興味深いお話を聞かせていただく機会が増え、また今回のように海外出身の友人から話を伺う機会に恵まれる毎に、日本や世界の歴史や地理をもっとしっかり勉強しておけば良かったと心底思う。
 
調理が進んでいくと、いろいろな驚きや発見が! トルコでは、あまり俎板を使わないということらしく、掌の上にタマネギを載せ、包丁を使って器用にみじん切りにしていく様子や、ヨーグルトにニンニクを擦りおろして入れたり、おなじくヨーグルトに卵黄を入れたりなどなど、これまで見た事がない調理方法に興味津々。
『へえー。 スゴいなあ』 『なるほど、そんなやり方があるんだねえ。 びっくり』

また、コンロで茄子を焼くのだが、トルコではやはり焼き網をあまり使わないとの事で、コンロの火の上に茄子を数個並べて焼く様子にも驚いた。 そして焼かれた茄子は皮を剥き、ちょうど良い大きさに切って、ヨーグルトの中に!
『すごいね。 日本だと、焼き茄子は鰹節と醤油だよ! ほんと、面白いなあ』
 
挽き肉と野菜のみじん切りを炒めた具材も、やはりたっぷりのヨーグルトの上に。 最後はご主人自ら、スペシャルスープを調理。 沸かしたお湯にお米を入れ、卵黄を落したたっぷりのヨーグルトを投入し、仕上げはトルコから持って帰ったと言う貴重な香辛料。 『準備完了!』
***
午後6時半。 彼と私はビールで乾杯し、ホームパーティーの始まりだ。
 
奥さんが料理を取り分けて下さり、ワンプレートのトルコ料理セットができあがる。 『これはおいしそう。 いただきまーす』
熱々のトルコ風春巻きがビールに合う。 『うーん、おいしいね』 

食べ、飲み、話す。 広島での生活や、東京時代の生活、職場の様子、トルコの文化風習などなど、興味深い話題、楽しい話題で盛り上がり、笑いもたっぷりで楽しい一時。

トルコでおこなったと言う、二人の結婚式の動画も見せてもらった。 500人もの親戚が集まったという盛大な結婚式。
結婚式に要した時間を聞くと、なんと7時間! 驚いていると、『昔は3日間続いてたそうです』と言う。 金製品やお金を花嫁や花婿にプレゼントし、ブレスレットなら手に嵌めてあげ、お金や装飾品なら着ている服に付けてあげ、最後には体中に金製品やお札を身に纏っている状態に!

また昔は、お母さんが子供を6人とか10人とか産むというのはそれほど珍しい事ではなかったけれど、最近では産む子供の数も減り、さらには結婚する年齢も高くなって、人口増加は頭打ちになっているのだとか。 30代後半やあるいは40歳くらいで結婚する人も少なくないとかで、日本と似た状況のようである。

*** トルコは日本の沖縄だ! ***

そして音楽と踊り。 ことあるごとにトルコの音楽が演奏され、歌われ、それに合わせて参加者が踊っているのである。 『うーん、このリズム、この体の動きは』
『ちょっとパソコン借りていい?』 『どうぞ』

Googleに検索キーワードを入力していると、『カチャーシーって何ですか?』と彼。 私は黙ってyouTubeの再生ボタンを押す。
すると、沖縄の結婚式の動画が流れ始めた。 三線に合わせて参加者が踊るカチャーシー。 これを見た彼は手を叩いて笑い出し、『似てますねえ!』 そして、奥さんを呼んで一緒に動画を見た。 『似てる似てる。 いやあ、リズムも体の動きも似ているねえ! これは面白い』

それまでの会話の中で、コバルトブルーの海辺のリゾートの雰囲気や、そのゆるいライフスタイルや志向が『テーゲー的』で、なんとなく沖縄に似ているね、という話をしていたのだが、トルコの結婚式の踊りと、沖縄の結婚式でのカチャーシーから、もう私の中では『トルコは日本の沖縄だ』というイメージが出来上がってしまった。
***
食事が終り、『ラク』の時間。 彼も『ラク、家に有りますよ』とは言っていたのだが、せっかくなので、通販で購入したラクを持参してきた。
 
たっぷりのフルーツをつまみに、トルコでのラクの飲み方を教えてもらう。 グラスについて、つまみについて、乾杯のしきたりについて。 そして、『シェフェレ!』
なにより最高のつまみだという『会話/おしゃべり』を楽しみながら、ラクを楽しむ。

〆は、トルココーヒー。
 
お土産に持参した『エーデルワイスのクッキー』を食べながら、トルココーヒーをいただき、飲み終えた後は、トルコではポピュラーだという『コーヒー占い』
奥さんが、コーヒーの澱でできた模様を見ながら、俺たちの事を占って下さった。 非常に興味深い内容だったが、当るかどうかは今後のお楽しみ。
***
社宅を辞したのは、夜の10時過ぎ。 楽しい時間は、本当にあっという間であった。 『ありがとう。料理もおいしかったし、とても楽しかったよ』 『また来て下さい』

トルコ料理を作り、食べ、飲みながらの楽しい異文化交流。 これもある意味、日本に居ながらにしての『トルコを”あるくみるきく”』だなあ。 
本当に楽しいホームパーティーであった。

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瀬戸内シーカヤック日記: 脳内の旅、そして散歩と『太華園』、『たつみ園』

2010年12月05日 | 旅するシーカヤック
先週末から、週末の土日とも、海に出ることができない日々が続いている。
仕事の関係で書き物をまとめる事となり、朝は5時から延々夜まで、日がな一日MacBookに向かい、これまでやってきたことを振り返り、今後取り組むべき事を整理してまとめている。
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でも実は、やっていることは普段の週末と全く同じなのだ。

土日で海旅を楽しみ、日曜日の夜には、その旅で起きた事、見た事、出会った人から聞いた事、楽しかった事、辛かった事、印象深かった事、そして学んだ事を頭の中で整理してブログに綴っていく。
更には、自分が目指すシーカヤッカーとしての姿を描き、瀬戸内海洋文化にどのように貢献していきたいか、そのために何が自分に出来るか、これまでやってきたことを振り返って反省し、学んだ事をどう次に活かしていくかを構想し、実践していく。

平日の仕事も、週末の海旅も、私にとってはフィールドが違うだけで、その志や取り組み方は変わらない。
ある意味、『すべては海から学んだ』と言っても間違いではないだろう。

尺取り虫方式での瀬戸内横断、古代人ツアー、あるくみるきく_旅するシーカヤック、かつては参加させていただいていた実践版シーカヤックアカデミーや内田隊長の言葉、ホクレア号、旅する櫂伝馬プロジェクト、夏のシーカヤック教室などなど、様々な体験/経験の一つ一つが私の血となり肉となっている事を実感している。
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普段の仕事や海旅はリアルワールドでの旅であるが、ブログを綴っているときや今回の書き物をしているときは、ある意味、リアルワールドでの旅の記憶/記録を一つづつ丹念に辿っていく脳内でのバーチャルな旅とも言える。
もちろん、リアルワールドでの旅が一番楽しいが、私自身はそれを反芻し、咀嚼して、自分のものとして吸収するためのプロセスとして、この脳内でのバーチャルな旅も楽しんでいる。
逆に言うと、それだからこそ、2004年に始めたブログ=旅の記録を、これまで続けてこれたのだろう。

ただし、リアルワールドでの旅を実践してこその脳内でのバーチャルな旅。 リアルな旅の経験なしでの脳内での旅は、ただの妄想である。
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そんな一日の息抜きは、散歩とB級グルメ。
ある程度文章を書いて煮詰まったら、iPod-nanoで音楽を聴きながら、30分程度の散歩を楽しむ。 歩いていると、残念ながら体の脂肪は落ちないが、考え方や文章の余分な肉が自然に落ちていくのである。

そしてB級グルメ。

先週末は、竹原の『太華園』へ。
 
ここのラーメンと餃子は美味い。 私の中では一番の、お気に入りの店である。
 
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昨夜は、阿賀の『たつみ園』へ。
 
この店に初めて来たのは、約30年前。
 
約27年振りの再訪である。 さすがに昔の味は覚えていなかったが、いやあ本当に肉が旨い。 ここもお気に入りのお店となった。
 
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この冬は、あまり海にでることができないかもしれないが、これも一つの経験だ。 楽しみながら取り組んでいきたいな。

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