あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

瀬戸内シーカヤック日記: しまなみ海道_生名島~佐島~弓削島~因島、カヤック&バイク周遊ツーリング

2012年12月30日 | 旅するシーカヤック
2012年12月29日(土) 仕事納めとなる年末最終日の役員レビューもなんとか無事に終え、今日から正月休み。
また、クリスマスの日に行なわれた、12時間に及んだ母の手術も一応無事に終え、これでどうやら年を越せそうである。

シーカヤックを始めて20年目となった2012年最後の海旅は、しまなみ海道にあるお気に入りの『生名島』をベースにカヤック&バイク・キャンプツーリングを楽しむつもり。

6時半に家を出発し、ウイルダネスシステムズのケープホーンと、十数年前に購入した年期モノのスペシャライズドのMTBを積んだアテンザワゴンを東に向けて走らせる。

今日は、海に霧が掛かってなんだか幻想的な瀬戸内海。

因島の長崎港からフェリーに乗り、生名島の立石港まで、通い慣れた数分間の船旅。

さあ、今回はどんな旅が待っているのだろうか?


***

キャンプ場に到着。 『サウンド波間田』 これまでいったい何度通ったことだろうか?

シーカヤック旅のベースとしてベストポジションにあり、景色もきれいで、私の一番お気に入りのキャンプ場なのである。


海側の駐車場に移動し、出艇準備。

最近購入した『い草』のマット。

ドライスーツに着替える時に、これがあると便利なのである。

『ようし、そろそろ出発しようか!』

冬の瀬戸内海は海も澄んで、今日は絶好のツーリング日和。
あちらこちらに点在する無数の島々、青い空、青い海、風もなく暖かな冬の日差しと透明感の高い空気。 これ以上何が要る?

今日の潮をチェックし、生名島~佐島~弓削島~因島~生名島という、カウンタークロックワイズでの周遊ツーリングに決定。

大潮なので、場所によっては結構海がザワついている。

岩城島と生名島との間の瀬戸は、あちらこちらの島々の間を流れていく潮が、押し合い圧し合いして、複雑な流れ。

ここでは南に流れているが、少し西側では北流になっていたり、ちょっと前に進むと急に逆潮になったり、エディーになって渦を巻いたり。。。

これぞ、瀬戸内シーカヤック旅の醍醐味の一つ。
ツーリング前に潮をチェックし、満潮と干潮の時刻、潮の大きさ、風の向きなどを勘案して、潮を最大限に利用できるルートを決めるのだ。
それでもローカルには複雑な潮流があるので、しっかりと海を観察しながら、細かくコース取りを工夫していく。

十数年前になるだろうか。 当時毎年通っていた沖縄のシーカヤックツアーで大城さんから、『海をしっかり観ることさー。 海には道があるよ』
まさに『海の道』である。 ただその道は、通る度に毎回違っているし、その道が見える人と見えない人が居ることも確か。

***


今日は本当に絶好のツーリング日和。 漕いでいても、本当に気持ち良い。

いつもの、『眉毛モジャモジャ中年オヤジ岩』が見えてきた。


『生名橋』

予定通り、追い潮状態で漕ぎ抜けることができそうだ。




***

『ダイヤモンドブリッジ』

絶景である。

***

漕ぎ進むと、佐島と弓削島を結ぶ橋が見えてきた。

橋の下にある岩と岩との間の水路を抜け、橋の下を漕いで弓削島に。

弓削商船高専の傍を漕ぎ抜け、

弓削港を北上し、

小さな浜に上陸。 生名島と因島との間の瀬戸を、潮止まり~追い潮で漕ぎ抜けるため、少し早いが時間調整を兼ねてお昼ご飯休憩である。


今日は、階段にキッチンをセット。

景色もなかなかじゃないか。

お昼ご飯はカップラーメン。 体が中から温まる。 『ごちそうさまでした』

***

浜の波打ち際をチェック。 『お、そろそろ良さそうだ』 満潮を過ぎ、潮が引き始めた。
航路を避けるルートで因島に寄り、造船所の傍を漕ぎ進む。

新造らしき自動車運搬船。

『北海道丸』だそうな。

船首下部の複雑な造形が美しい。

ここからは生名島側に。

朝乗ってきたフェリー。

『さあ、もう一漕ぎ』

この辺りから、空に雲が増え始めた。 絶好のツーリング日和も、どうやらピンポイントだったようだ。 ラッキー!

約3時間弱の、しまなみ周遊お散歩ツーリングを無事終了。 今年の漕ぎ納めである。

シーカヤックを潮抜きし、

荷物を整理/整頓。

***

ロープを張り、潮抜きした道具を干すと、セミスリックタイヤを履いたMTBをワゴンから降ろす。
今度は自転車で生名島を一周である。

シーカヤックではカウンタークロックワイズだったので、今度はクロックワイズで!

海沿いの景色を楽しみながらの楽しい漕ぎ。

島の南側からは、少し雲行きが怪しくなる。

早い時間にシーカヤックツーリングを楽しんでおいてよかったな。

箱庭の様な瀬戸内らしい風景を堪能。


***

夕方。

シーカヤックと自転車で疲れた体を、フェスパで癒す。

いつ来ても、良い眺め。

お風呂とサウナで潮を流し、汗を出し、スッキリさっぱり。

***

夜。

先日キャンプ用に購入した『バカラ』のグラスで、エビスビール。


メニューは、すき焼きセットと、差し入れで頂いたおむすび、そしてミニメンチカツ。

『ごちそうさまでした』

種田山頭火の本を読み、上島町の広報誌をめくる。 なるほど、それぞれの島の特徴が表れているなあ。

ラジオ番組を楽しみ、その後はiPodで音楽を聴く。

シュラフに潜り込み、『おやすみなさい』

***

2012年12月30日(日) 朝5時前に目が覚めると、『ポツリ。 ポツリ。 ボタボタボター』と雨の音が聞こえてきた。

『いやあ、昨日漕いでおいてよかったな』

朝食は、昨日いただいていた差し入れのおむすび4個のうち、食べきれなかった2個とインスタント味噌汁。 『ごちそうさまでした』

『今年もお世話になりました。 また来年もよろしくお願いします』

***

2012年の漕ぎ納めは、しまなみ海道にあるお気に入りの『生名島』をベースにカヤック&バイク・キャンプツーリングを楽しむことができた。

シーカヤックを始めて20年、ブログを始めて8年。
最近頓(とみ)に感じるのだが、ブログを始めたことで旅の楽しさが何倍にもなっている。

『さて、次はどこ行こう?』とプランしている時の楽しみ。
美しい景色に出会い、様々な人に出会う、旅そのものの楽しみ。

これに加えて旅から帰った後、写真を眺めながら、『さあ、どの写真をブログに載せようか』、『さて、どんな文章で旅の楽しさを記録し表現しようか』と考えながら旅を綴っていく楽しみ。

更には、何ヶ月か後、あるいは何年か後、休日の夜にビールを飲みながら昔のブログを開き、旅の想い出をつまみに飲む時の楽しみ。
これが、なんとも堪らない至福の一時なのである。

『さあ、2013年はどこ行こう?』
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 瀬戸内シーカヤック日記: ... | トップ | 瀬戸内シーカヤック日記: 2... »
最新の画像もっと見る

旅するシーカヤック」カテゴリの最新記事