ブログ 「ごまめの歯軋り」

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中国はこの厄介な隣人 北朝鮮を説得できるのか

2010年02月23日 | 時事問題
朝日新聞 2010年2月23日3時1分
世襲反対・核放棄…核実験後、中国が北朝鮮に圧力
 【北京=峯村健司】北朝鮮が昨年5月に核実験を強行した直後、中国共産党が北朝鮮側に対し「改革開放の推進、世襲反対、核放棄」を要請していたことがわかった。複数の共産党関係者が明らかにした。友好関係にある北朝鮮に対し、内政干渉につながる要求をするのは異例で、北朝鮮の核保有や、悪化する経済への中国側の強い危機感を示したものとみられる。
 北朝鮮は昨年6月に金正日(キム・ジョンイル)総書記の三男ジョンウン氏を極秘訪中させ、北朝鮮の核問題をめぐる6者協議への復帰を示唆し、外資誘致に積極姿勢をみせるなど、態度を軟化させていった。これらの動きのきっかけが、最大の貿易相手国、援助国である中国の圧力だった可能性がある。

北朝鮮殺すに刃物は要らぬ、石油パイプバルブを閉めればいい

読書ノート 矢野絢也著 「黒い手帳ー裁判全記録」 講談社

2010年02月23日 | 書評
創価学会と公明党による、元公明党委員長矢野絢也氏の日記奪取事件 第10回

3)なぜ矢野氏は創価学会より排撃されたのか (1)

 この手帖奪取事件の前後から矢野氏の身辺で異常な動きが出ていた。何者かによる矢野氏と家族への尾行と監視である。そして聖教新聞・公明党新聞の紙上を使った矢野氏への誹謗中傷は目に余る程度になっていた。盗聴の気配があり、脅迫電話や嫌がらせ電話が多くなったので、矢野氏が創価学会幹部に抗議すると、「耐えることが信心だ」という逆に寄付を要求してきた。矢野氏は調査機関に尾行や監視の逆調査を依頼し、証拠ビデオや調査報告書を添えて2006年12月牛込警察署に被害届を出した。被害届を出した直後は多少は嫌がらせは減ったようだが、ふたたび尾行と監視が行われているようなので、2007年7月ふたたび牛込警察署に被害届を出した。創価学会では監視尾行を担当するのは「広宣部」である。このような監視尾行は、脱会者や日蓮宗の他宗派に対して常時行われ、また竹入前委員長、山崎正友元顧問弁護士にも執拗な監視がついた。創価学会の会員が矢野氏宅を訪れ集団で抗議するなど右翼街宣車なみである。「矢野の家は悪魔の家だ」、「裏切り者」、「地獄へ行け」と罵声が浴びせられた。パッシングによって矢野氏の社会的信用を失わせる。家族親戚に嫌がらせをして、矢野氏の孤立化を諮る、評論活動を妨害し、資料や手帖を取り上げる。最後には家を売らせて財産を奪う。こういった一連の作業は学会組織の高名な連係プレーによる矢野潰し「完全無力化」であった。学会が「狂乱財務」(強請寄付活動)に踏み出したのは、1980年ごろの宗門戦争の頃からである。当時は会員一人年間百万円が相場であったが、1991年に日蓮正宗から破門された頃には年間1000万円の寄付を目標にしたそうだ。戸田城聖第二代創価学会会長の時は「お金がないのが創価学会の自慢だ」と言っていたのが嘘みたいに、池田名誉会長は金集めに狂奔するようになった。
(つづく)

読書ノート 五十嵐敬喜・小川昭雄著 「道路をどうするか」 岩波新書

2010年02月23日 | 書評
道路利権集団による日本国食いつぶしを阻止する 第12回

5)小泉改革の無残な失敗 (2)

 小泉首相が道路公団の民営化論をぶち上げた時、これで第二の国鉄化は避けられ、採算の取れない無駄な道路作りはなくなると期待した人は多かった。ところが、これも全くの空手形どころか偽装改革だったことが明らかになった。自民党の「改革」の実像はこの程度のものかいまさら納得させられる。小泉首相のパフォーマンスに惑わされ期待を持ったほうが甘かったのだ。2001年小泉首相は「特殊法人等整理合理化計画」を閣議決定した。2002年6月「道路関係四公団民営化推進委員会設置法案」が成立した。7名の委員会は今井経団連名誉会長(新日鉄会長)を委員長とし、猪瀬直樹氏の異色のメンバーも入っていた。2002年12月の委員会で意見書採択で省寄りの委員長が辞任するハプニングがあったが、保有返済機構を設置し、40年で借金を返済するという「改革案」であった。しかし道路建設にはブレーキはかからなかった。「新直轄方式」で赤字路線を国と地方の費用負担で行うという旧態依然の内容であった。2003年11月「民営化法案」の骨子は①民営会社と返済機構という上下分離にして、45年で債務を返済する。債務返済が終了したら道路は無料開放される。聞こえはいいが45年間は有料であるということだ。②道路公団を3分割し、首都高速と阪神高速を民営化する。合計五つの民営会社に分割 ③民営会社が自前で調達した資金で道路を建設することが出来、借金には政府が保証をつける。④国土交通大臣と民営会社は協議して道路計画をおこなう。という内容である。借金返済には独立行政法人ができ、公団時代と同じように道路を作り続けることが出来るシステムである。民営化後も「新直轄方式」や借入金政府保証などの隠し玉をもって、国の財源を使えば道路建設はいくらでも可能なのである。
(つづく)

月次 自作漢詩 「雨霽春回」

2010年02月23日 | 漢詩・自由詩
絶勝雨霽小渓隈     絶勝雨霽れる 小渓の隈

朶朶雪融春色回     朶朶雪融け 春色回る

寒去和風吹面過     寒去り和風 面を吹いて過ぎ
  
陽来香骨背人開     陽来り香骨 人に背いて開く

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(韻:十灰 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)

CD 今日の一枚 シューベルト 「ピアノと弦楽のための室内音楽全集-2」

2010年02月23日 | 音楽
シューベルト 「ピアノと弦楽のための室内音楽全集-2」
アリオントリオ+クラウディオ・ヴェレス(ヴィオラ)、アンドラーシュ・シンシア(ダブルバス)
①「ピアノ三重奏曲 嬰ロ長調」 D.898
②「ヴァイオリンとピアノのための幻想曲」D.934
DDD 1989 BIS

「ヴァイオリンとピアノのための幻想曲」はこれは傑作であろうか。自由な曲想が流れだしている。