tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

玉兎は月、耕月老師は・・・

2012-09-29 18:09:36 | 茶の湯
遠く南の方に居る台風の影響でしょうか、湿った重い風が吹いております。

今日は珍しい知人が訪れ、楽しいひと時を過ごすことができしました。来宅する旨が分っておりましたので、床の間を整えて花を飾り待っておりました。



信楽の花入に、ミズヒキ・サクラタデ・キキョウの3種。

そして、軸ですが、明日が中秋でもありますので「玉兎清波遊」を掛けました。

この軸は、岐阜正眼寺の谷耕月老師にお願いして揮毫していただいた思い出の軸で、お願いしました時は、「玉兎青波遊」とお願いしましましたが、3ヶ月くらい経ってこの軸が届きました。

直ぐに、電話をいたしますと、「ブルーでは駄目。清い波でなければならない」こんなご返事でありまして、老師の思い入れの強いものがあったのだと思って大切に使っております。



「玉兎清波遊」耕月老師筆

玉兎は月。
清く澄んだ水面がかすかな波となってポチャポチャ揺れております。どの波にも当然のように月が写っております。そんな情景を玉兎が波の上を飛ぶように遊んでいると言い表した5文字だそうです。




床飾り

耕月老師は数年前に癌のために亡くなってしまいましたが、たくさんの軸を残してくださいました。今でも折にふれ掛けてはその時々の事を思い出しております。

床の間の軸は、「揮毫されたお方がいらっしゃるつもりで挨拶しなさい。」と先生に良く言われましたが、正にその通りで、揮毫された老師方にお会いするような気持ちで掛けております。

今日お出でくださった方は、堅苦しかったかも知れませんが、笑い声が絶える事無かったのでまずは安心しております。
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