角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

東北人の心。

2016年04月18日 | 実演日記







今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き[五阡二百円]
黒地に金をまぶしたような桜プリントですから、組み合わせも金色にしてみました。豪華絢爛、百花繚乱、厳かに美しい金のさくら草履です。こちらも一点限りとなりますので、オーダー対応できません。現在展示してある在庫の減り具合を見ながら、何日に展示するかは決めていません。どなたの手に渡りますか、まさに「ご縁」の世界ですね。

角館の桜たちは、今か今かと咲く日を待ち構えているように見えます。最も早い武家屋敷通り樺細工伝承館の枝垂れ桜が四分から五分咲き、ほかの枝垂れ桜で咲き初めといっていいでしょう。檜木内川堤のソメイヨシノで開花目前です。あと一日10℃台後半になれば一気に開きそうですよ。やはり次の週末、23日・24日は双方見ごろと思って良さそうです。

熊本県と大分県を中心とした大地震の報道に、日本中が胸を痛めています。一昨日の朝開店前にお訪ねのご夫婦は、昨秋もお訪ねくださった岩手県一関市のご夫婦でした。「お久しぶりです~」の笑顔のあとおっしゃるのは、「確か使っているイ草は熊本でしたよね。ご心配でしょう」。
半年前の私との会話をそこまで憶えていてくださったことに、少しばかり驚きました。

五年前の東日本大震災は今なお記憶に薄れることはありません。九州全域で旅行キャンセルが相次いでいるとのこと。無理のない話しながら、五年前の秋田県を思い出さずにはいられません。
一刻も早く揺れが収まり、少しでも早く生活が再建されることを心から願います。

少なくとも東北人で、九州人を心配していない者などいないはずです。
コメント (2)
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