西宮家米蔵の常連さんに、横手市金沢でかつて地主さんだった旧家のご夫婦がおります。街道に面していたお宅には、その昔遊山中の画家や書家、あるいは地位の高い侯爵などが宿を求めて立ち寄ったそうです。そうした人たちは宿賃を自らの「技術」で支払うんですね。画像は角館が誇る稀代の日本画家、平福穂庵の「牡丹画」。穂庵もまた複数回こちらのお宅で宿をとり、そのたびに何らかの画を残していきました。
現代ではおよそ考えられない話ながら、昔は結構どこの土地でもあったようです。落語にもそんな演目がありました。
いつかどこぞの宿へ泊ったとき、草履を編んで宿賃としてみましょうか。