角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

花見の伝統。

2016年04月09日 | 実演日記







今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き[五阡二百円]
鮮やかなピンクの桜をベースに、こちらも美しい伝統の和柄を組み合わせてみました。「桜」と「伝統」であれば、それはまさに角館の春そのものと云えます。文句なしに美しい草履に仕上がりました。「今日の草履」は現品限りの完全一点ものとなります。オーダー対応はできませんのでご了承ください。

四月も序盤が過ぎ、いよいよ角館の桜たちも開花までカウンドダウンといった状況です。地元民が伝えるfacebookやブログにも、桜の画像がとても多くなってきました。今日現在徐々に赤みを帯び、ふくらみが成長してきているといった感じです。日本気象協会が発表する最新の予測では、「開花が18日、見ごろが24日から」となっています。地元民の肌で感じる予測もおおむねそんなところでしょう。

角館の桜まつりは、例年「4月20日~5月5日」と決まっています。これは全国の旅行会社が早々に「桜ツアー」を企画するため、開花状況を見ながら毎年決めるには遅すぎるという事情があってのことなんですね。ですから角館における桜まつりのイベントは、桜が咲いていようがいまいがこの期間に行わざるをえません。ときに大きくズレることもあり、私たちのドキドキ感はそこにあるわけです。

今年の場合、桜まつり開幕の前に咲きだす予測となりました。そこで急きょ話し合いが持たれ、花見会場の出店は16日からと決まったそうです。桜が咲きだせば、国の名勝檜木内川堤のソメイヨシノに人も集まります。そこに小腹を満たす、あるいは冷たいビールを売る店はどうしたって必要ですからね。ときに純粋な桜愛好家が出店を「邪魔」と感じる話を聞きますが、角館のお花見にお店が並ぶのは昔からの定番です。これも角館の「伝統」と思っていただけたら幸いと存じます。

私も会期中一度は、夜桜を愛でながらの熱燗を楽しみにしているひとりです。昼は観光のお客様で賑わう花見会場も、夜は地元民が伝統を味わって良いのではないでしょうか。
コメント (2)
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