角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

奇跡の売上。

2013年02月24日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡六百円〕
春を想わせる、明るく楽しい配色です。一般に薄めの色は敬遠されがちですが、淡い色を好まれるお客様もいなくはありません。どちらかといえばお若い女性に選ばれそうな気もしますが、楽しみに待ちたいと思います。

「楽しみに待ちたい」といえば、まさに「春」でしょうか。二月に入ってそこはかとない春の兆しを感じていたものの、今朝未明から当地に襲来したのは今世紀最大級の寒波です。視界ゼロによる自動車の運転停止を、今冬初めて体験しました。

「ホワイトアウト」と呼ばれる現象で、周囲に積もった雪の「白」と吹雪の「白」が重なり、道路も信号も樹木も建物も視界から消滅します。すると目の前は白以外なにも見えなくなるんですね。こうなったら運転どころではありません。追突されたらこれもやむなし、その場に停車する以外の手立てがなくなります。

幸い事故に至らず朝の用足しを終えたものの、冬の運転は何年経験しても楽しくありませんね。
雛めぐりで西宮家を訪れた同期生の話では、大曲から角館へ至る国道で三箇所の事故を見たそうです。今日の天気で事故は必定、とにかく出歩かないことが肝要でしょう。

「出歩かない」で済まないのが、すでに当地を訪れている観光のお客様です。今日は台湾からのご一行様が西宮家で昼食でした。猛吹雪の中を笑顔で散策している姿を見ると、非日常がいかに楽しいか分かりますね。

角館草履本日の売上は、台湾のおばさまがお買い上げくださったミニ草履ひとつ。この天気で売上があったのは、奇跡に近いと思います。
コメント
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