角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

健康草履。

2007年07月04日 | 実演日記

<生地詳細・素材感>

今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ23cm〔3000円〕
黒地に御殿鞠と桜花が散りばめられた綿生地をベースに、緒は定番のエンジです。黒ベースにエンジ、この配色だけは間違いなくピッタンコと思います。

足の裏に数々の「ツボ」があるのは周知のことですが、親指の付根が「首のツボ」ということまではなかなか知られていないと思います。私自身、足裏のツボを勉強し出したのは比較的最近のことでした。
鼻緒の先ツボが当たる親指の付根が「首のツボ」ですから、下駄や草履は「肩こり・首こり」に効果があるというのが容易に推測できます。これは「予防的」効果ですね。
では、首になんらかの病気や障害を持った方が、鼻緒のある下駄や草履を履いたらどうでしょう。これに「治療的」効果はあるんでしょうか。

昨日お越しのひとりのおばさま、『私もこういう草履を履いてみたいんだけど、どうしても痛くて履けないのよねぇ』。
試しに、『もしかして首になにか不都合はありませんか?』と尋ねてみました。すると、『そう、若い頃から首の骨が歪んでて、お医者さんから治療を勧められてるの』。
今日お越しのおばさまも、『どうしてかこういう履物がダメなのよねぇ』。また試しに同様のことを尋ねてみました。するとやはり、『そうなの、頚椎が悪いんだって』。

私は医者じゃありませんからその先のことは言いませんが、人体の正直さに驚かされました。

私の草履をご愛用の方々から、ときに嬉しい「効果」を聞かされることがあります。『外反母趾が楽になりましたぁ』、『冬も足が冷たくなくなりましたっ』、『足の疲れが少しとれた気がしますぅ』といった内容です。
先日、横浜市にお住まいの女性からメールをいただきました。『足のむくみがとれた気がするんですけど‥』とあります。これまで聞かなかった「効果」を知らされ、またひとつ嬉しくなったもんです。

首になんらかの不都合をもった方が案外多いと分かりましたが、『鼻緒の履物を利用すると首が治りますよ』とは言えませんしねぇ。
やはり医学的分野はおしゃべりのタネにしないようにします。

コメント
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