トルコのトピックス

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政府は“非常事態”をもう3か月延長する

2016年10月04日 | 国内
10月5日 10月3日、トルコ政府は、クーデター後に布告した非常事態をもう3か月延長すると、ヌマン・クルトゥルムシュ副首相が発表しました。

 Hurriyet

「非常事態の90日の延長と10月10日午前1時の更新を、閣議で決議した」と、クルトゥルムシュ副首相が、アンカラの週例閣議の後、記者団に語りました。トルコ憲法は、内閣の請求によって、非常事態を最大4か月まで継続する権利を議会に与えています。非常事態の延長は、国家治安委員会(MGK)がエルドアン大統領の下に召集され、その延長を推奨された4日後に実施されます。

政治家たちの多くはすでに、非常事態の延長に賛意を表明しています。エルドアン大統領は9月29日、「トルコのテロとの戦いは根が深く、3か月では足りない。もう少し時が必要だ」と言いました。愛国者運動党(MHP)も延長に支持の意を表明し、「7月15日のクーデターの背後にいた人々との戦いは、あらゆるレベルでつづいている。延長は当然かつ正当」と言っています。

しかし、最大野党・共和人民党(CHP)のケマル・クルチュダルオール党首は延長に反対し、非常事態宣言の結果、“無謀な対策”に対する不満が増大していることへの懸念を表明しています。

240人が死亡し、2200人が負傷した未遂クーデター後、7月21日、政府はギュレニストのネットワークとその配下のメンバーたちを調査するために、3か月の非常事態を宣言しました。トルコ憲法によると、非常事態は最大6か月間、宣言できます。

では、非常事態はどんなとき、宣言できるのか ー 憲法に保証された民主的環境、すなわち市民の基本的権利と自由を妨害されるかもしれないほど、暴力の拡大が深刻な兆候が見られたとき、政府は非常事態宣言を布告できるそうです。


警察が1万2801人の職員をギュレン関連で停職にした

10月4日、トルコ当局は1万2801人の警官を、在米説教師フェトフラー・ギュレンの組織に関わった容疑で停職にしたと、警察本部が発表しました。

 Hurriyet

トルコ政府が非常事態を3か月延長すると発表した翌日、内務省が警察隊の調査を開始し、その後、この動きが起こったと、CNNトルコは報じています。全国で停職になった警察職員のうち、2523人は警察署長だそうです。トルコの全警察隊数はおよそ25万人です。

軍、公職、警察、司法関係のおよそ10万人の人々が、すでにクーデター後の取り締まりで解雇または停職になり、3万2000人が未遂クーデターに加わったとして逮捕されています。


トルコ西部クニドスの古代遺跡で、新たな遺構が出土

西部ムーラ県ダッチャ地区の、2600年昔の古代都市クニドスの発掘で、新たに遺構が出土しました。

 Hurriyet

「今年の発掘で、劇場の壁、2つの遺構の他、かつて古代都市のメーンストリートにあったと思われる式場のVIPエリアが、新たに出土した」と、発掘隊長のセルチュク大学考古学部の研究者エルテキン・ドクサナルトゥ准教授が言いました。考古学者のバトゥカン・ボラ氏も、今年は多くの重要な美術品が出たと言っています。

「最初に、5000人収容できる劇場の壁が出土しました。長さ100メートル、高さ7~8メートルの壁は、壮麗な細工が残っています。壁のすぐ隣りで、2つのアーチ型の遺構が見つかりました。何千年も地中にあった2つの遺構の大きいほうは水源で、もう一つは倉庫だったかもしれません」とボラ氏は言っています。

「最もすばらしい出土品は、私が“VIPのエリア”と呼んでいるもので、古代ローマの護民官用のエリアだったと思われます。ここで式典が行われ、功労者が公衆の前で表彰されたのかもしれません」


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トプカプ宮殿の裂け目と脆弱性に対処すると、文化相が明言

2016年10月04日 | 観光
10月4日 重要な観光名所トプカプ宮殿の宝物室(メフメト2世のパビリオン)に危険な裂け目ができたというニュースが報じられ、10月3日、ナビ・アヴジュ文化相が宮殿を訪れました。

 Hurriyet

「宮殿の宝物室の1階の壁に裂け目ができて、安全のために美術品が運び出されたことを、新しい問題として報じているメディアの記事はまちがっている」と、アヴジュ文化相は言いました。「裂け目は最近発生した問題ではありません。文化相とトプカプ宮殿当局は、2015年10月10日から、このための作業をしています」と、文化相は言い、この仕事はイスタンブル工科大学とボアジチ大学が担当していると付言しました。

「地震探査用坑井を掘り、地震の頻度、継続、パワーなどを調査し、それに従って防御工事を行います」と文化相は言いました。「今日の裂け目の原因になっているのは、1940年代に造られたコンクリートの円屋根です。この屋根が壁に不適切な圧力とダメージを与えたのです。コンクリートの屋根は木製の屋根と取り替えます。壁は圧力から解放されるでしょう」

文化省の予想では、工事は3月初旬までに終了するそうです。アヴジュ文化相は、広く報道された、宮殿の庭の穴の問題にも触れました。「穴の深さが3メートルもあると報じているメディアもありますが、穴は直径3メートルですが、深さは1メートルくらいです。来訪者に危険を感じさせるような状況ではありません。専門家は、近くの貯水池につながるパイプが腐食したために、水が溢れて、穴ができたのだろうと言っています。来訪者が歩くエリアと建物が立っているエリアの地面は、つねに整備しています」


密輸業者がギュレニストたちを難民価格で20回もギリシャに運んだ

7月15日の未遂クーデターの首謀者とされる在米説教師フェトフラー・ギュレンの信奉者たちが、難民たちと同様に700~800リラを支払ってギリシャに逃げ込んでいました。

 Hurriyet

政府の手を逃れてギリシャに逃げ込んだ18人を取り調べた結果、この価格が明るみに出ました。クーデターの直後、軍のヘリで、トルコ国境に近いアレクサンドロポリスに着陸した8人の軍人たちは、この18人に含まれていません。

ギュレン関係の学校の教授2人、公務員1人の3人は、取り調べで、トルコ南東部ムーラ県マルマリスからギリシャ領ロードス島に渡るのに、密輸業者に1人15,000リラを支払ったと話しました。この3人のほか、男性2人、女性2人、子供6人の10人が、9月にロードス島に着き、島のセンターから28キロのアルハゲロ村で拘留されました。現在ギリシャに亡命を申請しています。

クーデターに参加した8人の軍人たちの1人の亡命請求は、テロに関与したという理由で拒否されました。ギリシャのカシメリーニ紙によると、亡命委員会は20頁の報告書を発表し、ゲンジャイ・ビュユク少佐の亡命請求を、クーデターに貢献したとして、拒否しました。クーデターはテロ行為とみなされます。

ギリシャの政治亡命委員会は9月21日、ヘリで逃げ込んだ8人の軍人の中の3人の亡命申請を拒否しました。軍人たちは上級委員会かギリシャ法廷に訴える権利があります。


「トルコにクルド問題はない。PKKのテロ問題があるだけだ」首相

ビナリ・ユルドゥルム首相が「トルコにクルド問題はない。東部・東南部の発展を妨げるPKKのテロ問題があるだけだ」と言いました。

 Hurriyet

アンカラで行われた「トルコ商人・職人連合」(TESK)の会合で、ユルドゥルム首相は、「とくに東部・東南部の市民の生活にとって、テロが開発と投資を遅らせている」と言いました。「われわれは長年、テロに悩まされてきた。実際の話、トルコにクルド問題はない。クルド人がPKKによって、テロ問題を起こしている。テロ問題で地方の開発が遅れている。東部・東南部では、仕事も、投資も停滞している。迷惑を受けているのは、そこに住んでいる人たちだ」

首相は最近、東南部の治安対策中にテロ攻撃で死亡した6人の兵士の話をし、南部のシュルナク県と東部のヴァン県の間に道路を建設中だったと言いました。「卑劣なテロ組織PKKは、東南部の発展を妨げることはなんでもする。子供たちが彼らの罠にかからないように」

首相はまた、TESKの人々に、「不公平な競争をなくすために、国家は“規制”をする責任がある。国家の務めは国民に治安と公正と教育と健康を提供することだ。そのためには、すべての国民に自身の仕事をしてもらわなければならない」と語りました。


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