トルコのトピックス

トルコの新しい話題をご紹介しています

本家「スルタナメト・キョフテ店」はこの店と、裁判所が判決

2016年10月25日 | 国内
10月26日 イスタンブル裁判所は4年間の法的調査の末、どの店がほんとうの「スルタナメト・キョフテ(ミートボール)店」(Sultanahmet Koftecisi)か判決を下しました。

Hurriyet
この店が本家スルタナメト・キョフテ屋です。


これによって、食品会社「スルタナメト食品サナイ」は、スルタナメト・キョフテ店のオーナーである食品会社「エリト食品」に賠償金を払わなければならなくなりました。裁判所は、1920年にメフメト・セラジェッティン・テズチャクンの祖父が設立した「エリト食品」の「スルタナメト・キョフテ店」が本家スルタナメト・キョフテ店であると判決しました。

裁判所はまた、看板や宣伝やコマーシャルで、テズチャクン一族が所有する“Sultanahmet Koftecisi”というブランド名を他社が使うことを禁じると規定しました。被告の会社“sultanahmetkofteci.com.tr”のウエブサイトは消されます。また、スルタナメト・キョフテ店の設立者メフメト・セラジェッティン・エフェンディの孫たちには、賠償金62万6993リラが支払われると、裁判所は判決しました。

長年にわたってコピー店と闘争してきた「エリト食品」は、4年前、知的産業財産裁判所に同社のブランド権侵害を阻止するために告訴しました。告訴によると、同社は1920年に設立され、“Sultanahmet Meshur Halk Koftecisi”と名乗り、その後、“Sultanahmet Koftecisi”に変更しました。テズチャクン一族は2000年に“1920 Sultanahmet Meshur Halk Koftecisi”のブランドの特許を取っています。

2011年、テズチャンク家はブランド権を、ムスタファ・メルト・テズチャンクとイスマイル・ティムル・テズチャンクが所有する「エリト食品」に移行しました。レストランは多くの有名人を惹きつけ、旅行ガイドブックにも掲載されました。

これが本家のキョフテ。この写真は、この夏、私が撮りました。


「スルタナメト食品サナイ」社の弁護士は、2つのブランドは似ていないと言い、このケースを取り下げるよう要請しています。「原告はブランドに関して投資していません。私のクライアントはブランド権に違反していないし、不正な競合もしていない。“スルタナメト・キョフテ”はひろく使われていることばです」と弁護士は言っています。「私のクライアントは自身のブランドを使用し、それに投資してきました。このケースは否認されるべきです」

反対に、「エリト食品」の弁護士は、被告の会社は、原告のブランドの名声を利用していると言っています。「被告は悪意をもってブランド登録をし、原告のブランドの名声を利用してきました。私たちは100年来、原告のものであるブランドが侵害されるのを阻止しようとしているのです。私たちは裁判所に賠償命令を要請しています」

裁判所は「エリト食品」の要請を受け入れ、被告に賠償金を支払うよう命じました。

・・・原告の本家Sultanahmet Koftecisi は私のお気に入りのお店です。イスタンブルの私の定宿と近いこともあって、滞在中は、トルコ人や日本人の友人と、あるいは1人で、2,3回は食べに行きます。もちろん、おいしいからです。お肉がいいのか、スパイスの配合がいいのか、とにかくおいしい。看板にSelim Usta という文字があるのが本家ですから。


トプカプ宮殿の修復が始まった

7月、トプカプ宮殿の宝物室の壁に、深い亀裂が見つかったため、約1000万リラの予算で、トプカプ宮殿の大修復作業が始まりました。

 Hurriyet

裂け目の発見によって、いま、宮殿の一部は非公開になっています。文化観光省は亀裂の原因究明のための調査を行っていますが、この亀裂の原因は、宮殿の隣りのギュルハネ公園の塀の一部が崩壊した事件とも関係があるようです。公園の塀の崩壊では2人がなくなり、5人が負傷しました。

トプカプ宮殿博物館当局はイスタンブルの第4保護委員会に詳細な調査を要請し、委員会は問題が地表にあることを突きとめました。専門家の報告によると、1940~1960年に、宝物室の円屋根と天井の修復のために使われたコンクリートが、建物に過剰な重みをかけているということです。この重圧と、マルマラ海で周期的に起こる地震活動との相乗作用で、建物はまさに崩壊の危機にあるそうです。

「現状では、宝物室はマグニチュード5の地震にも耐えられない。早急な対策が必要」と、専門家は言っています。今回の調査で、宮殿の資料保管所と倉庫も、宝物室と同様な状態にあることがわかり、修復チームは土壌検査を行うために、地面に穴を掘って調査することにしました。地表の崩れが起こった原因を突き止め、地面を強化する方法を決めるそうです。

地面を強化するための土壌の観察・調査・査定には6か月はかかるでしょう。修復のための穴掘り調査は26か所で行われ、地面に振動が起こるでしょう。修復作業は2017年末までに終わる予定です。


「ときどきダイアリー」ヘ






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする