トルコのトピックス

トルコの新しい話題をご紹介しています

空爆殺人に対し、クルド人テロリストが報復暴動の呼びかけ

2011年12月31日 | 国内
12月30日 28日夜、イラク国境近くでのトルコ軍の空爆で“村人”35人が殺された事件で、テロリスト集団PKK(クルド労働者党)がここぞとばかり“暴動”を呼びかけています。

 Hurriyet
   空爆の犠牲者の遺体がシルナク県ウルデーレ町の病院の遺体置場に運ばれてくると、地元の人々
   が集まってきた。
   

空爆のあったウルデーレ町では、地元民たちがデモを行い、「地獄に落ちろ、エルドアン。いつか、お前もわれわれの痛みを知るだろう」と叫びました。

PKKの幹部バホス・エルダルは「クルディスタンの人々よ。この虐殺に応え、暴動で決着をつけよう」と呼びかける声明を発しました。「この虐殺は偶発ではない。計画されたものだ」

トルコ軍の司令官は、テロリストが出没するエリアで、12月28日夜、暗闇の中をイラクからトルコ国境へ向かって移動する集団を無人機が発見したため、軍はPKKのテロリストと思われるその集団に対し空爆を行ったと語りました。

「最初の情報では、その集団は密輸人であって、テロリストではないということだった」と政権政党AKP(公正発展党)のヒュセイン・チェリキ副党首。「だが、彼らがテロリストなら、これは軍による“作戦上の事件”だ」

一方、クルド系政党BDPのセラハッティン・デミルタシュ共同党首は「これは明らかに虐殺だ」と言い、クルド系の人々は「民主的な方法で、これに応じよう」と呼びかけています。
BDPが呼びかけた29日のタクシム広場の抗議デモには、2000人が集まりました。

殺された集団は最年長者が20歳とか。それにしても、そもそもフツーの市民が、夜陰にまぎれ、不法に国境を越えたりするでしょうか。


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PKKをねらった空爆で密輸業者(?)が殺された

2011年12月30日 | 国内
12月29日 東南部シュルナク県で35人の市民が軍の空爆で殺されたと、ちょっとした騒ぎになっています。トルコ軍参謀はとにかく、詳しく調査中とウエブサイトで発表しました。

 Hurriyet
遺体を運んできたトラックの前で呆然とする村人たち


空爆を受けたのはふだんからPKKのメンバーが出没している地域。PKKはそこから武器や弾薬をトルコ国内に運び込んでいます。

軍の無人機がイラクからトルコ国内へ移動する人々の集団を捉え、軍は集団への空爆を決断したと、参謀は言っています。

彼らはどうやら、密輸業者だったようです。PKKに武器を渡していた密輸屋らしいが、PKKのメンバーではないかもしれない。だったら、市民の大虐殺ではないかと、クルド系政党BDP(平和民主党)のセラハッティン・デミルタシュ共同党首は言っています。

デミルタシュによると、「50人の密輸人が国境を越えてトルコ国内に入り、村に着くまえに、近くの歩哨所の兵士に見つかり、追い返された」ということです。

BDPは3日間の喪に服すと言っていますが、それより密輸に励む地元民を取り締まったほうがいいんじゃないかと思いますけど。
死にたくなかったら、お金のためでも、不法な仕事に手を出すなと、私は言いたいです。

このケースを一般市民が軍に殺されたとするのは、ちょっとヘンだと思いますけど。



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グランド・バザール550周年を記念して大コンサート

2011年12月27日 | 文化
12月27日 去る25日、トルコの有名なピアニストのトゥルイハン・ウーウルルさんが、イスタンブールのグランド・バザール550周年記念の一環としてコンサートを開催しました。
コンサートではキリスト教、ユダヤ教の賛美歌の合唱とイエにチェリ軍楽隊の演奏も行われました。

 hurriyet
ピアニストのトゥルイハン・ウーウルルさん


コンサートは「大バザール職人協会」の後援。会場はバザール内最大のカルパクチュラル通りで、2500人の人が集まりました。
コンサートの最後で、ウーウルルさんは自作の「イスタンブールよ、永遠に」を演奏しました。

グランド・バザール内には60本の通りと5000店のショップがあって、毎日25万~40万人の人々が訪れるそうです。
最初のバザールは、イスタンブール征服直後の1455~1461年、征服王メフメット2世の命によって建設されました。それ以来、バザールは都の重要な商業センターとして機能してきました。
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サルコジ大統領は約束を破った」ババジャン副首相

2011年12月26日 | 国際
12月25日 フランスのサルコジ大統領は、“大量虐殺”に関するアルメニアの主張を否定することを犯罪とするという法案は議会を通過させないという約束を破ったと、トルコのアリ・ババジャン副首相(写真)が非難しています。(昨日の記事をご参照ください)

 Hurriyet

フランスの国会が木曜、1915年の事件が大量虐殺であることを否定する者は犯罪者とするという法案を票決したため、トルコ政府は政治的・軍事的にフランスと協力する気を失っています。

アリ・ババジャン副首相によると、サルコジ大統領はトルコのギュル大統領とエルドアン首相に、法案は通過させないと明言したそうです。
「私は出席した会合で、はっきり聞いています。なのに、先週の議決はなんなのですか? 約束はどうしたんですか?」とババジャン副首相。「大統領の約束は国家の約束ではないですか」

木曜、フランス国会は、大量虐殺という主張を否定する者は、禁固および4万5000ユーロの科料を課すという法律の成立へ動き出しました。
この法案はいまフランス上院にまわされ、来年にはほんとに法律になるかも。信じられない法律ですね。


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トルコ=フランス関係、緊張高まる。駐仏トルコ大使召還。

2011年12月24日 | 国際
12月23日 トルコによるアルメニア人“大量虐殺”を否定することを犯罪とするという法案が、ついにフランス議会を通過。怒ったトルコ政府はついに駐仏トルコ大使を召還しました。

 Hurriyet
帰国のため、パリ近郊シャルル・ドゴール空港に着いたブルジュオール大使


第1次世界大戦中、150万人のアルメニア人がオスマン軍によって大量虐殺されたとアルメニアが100年間、主張しつづけているのは、皆さん、ご存知のとおり。トルコは大量虐殺を否定し、アナトリアに侵攻してきたロシア軍に味方したアルメニア人約50万人が戦いの中で死んだのだと主張しています。

これはトルコとアルメニアの問題なのに、フランス議会はなんと、アルメニア人が主張する大量虐殺を否定することを犯罪とするという奇妙な法案を票決したのです。

え~、なんでえ? フランス関係ないじゃん、と言いたいところですが、フランスには約50万人のアルメニア系市民がいて、それがフランスの政治に強い影響力を持っているんですね。彼ら、有力なサルコジ支持者です。
トルコ=フランス関係は一挙に緊迫。ブルジュオール駐仏トルコ大使は今日、夫人とともに7時40分の飛行機でパリを発ちました。


「フランスは中東の独裁者と同じだ」ダヴトオール外相

 Hurriyet

「1915年の事件を大量虐殺ではないとすることを禁じる法案を議決したフランスの政治家たちは、言論の自由を認めない中東の独裁者たち、アルアサドやカダフィーと同じではないか」と、トルコのダヴトオール外相は、トルコの大使たちが出席した今朝の総会で話しました。

「ヨーロッパの知識人たちに真義のために立ち上がるよう訴える。ヨーロッパ人が立ち上がらなければ、われわれが立ち上がる」とダヴトオール外相。


「互いに相手の意見を尊重するべきだ」サルコジ大統領

 Hurriyet


「われわれはトルコの友人たちの意見を尊重する。トルコは立派な国、立派な文明の国だ。だが、トルコもわれわれの意見を尊重しなければならない」と、チェコの前大統領の葬儀に出席のためプラハに来ているサルコジ大統領は語りました。なんかすっきりしない言い分けみたいですね。

エルドアン首相はフランスのアルジェリア大量虐殺を告発

 Hurriyet


「フランスは1945年から、アルジェリアの人口の推定15%の人々を虐殺した。これは大量虐殺ではないか」とエルドアン首相は記者会見で語りました。

「サルコジ大統領は来年の選挙を考えて、ムスリムとトルコ人への憎しみを煽っている」とエルドアン首相。

「サルコジ氏が1945年の大量虐殺についてご存じないなら、父君パル・サルコジ氏に聞いて見るがいい。父君は1940年代、軍務でアルジェリアにおいでだったから、大量虐殺について、よ~くご存知のはずと確信する」

大ゲンカになってきましたが、2国間の論争に関する意見を第3国が法律で規制するというのは、どう考えてもヘンですよねえ。


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トルコ軍がPKKメンバー13人殺害。冬の休戦はないと断言

2011年12月20日 | 国内
12月20日 トルコ軍は東南部に大作戦を展開、PKK(クルド労働者党)のテロリスト13人を殺害、5人を負傷させたと、昨日、軍の上級将校が語りました。

 Hurriyet
雪山で戦う兵隊さんも大変です


4万人以上の人々が死んだ27年におよぶ紛争を終わらせるために、PKKとの秘密交渉が行われているというメディアの発表を、ベシル・アタライ副首相は否定しました。
「冬の作戦は休みなくつづくだろう。しかし、政府は民主的改革によってPKKを分断する努力はつづける」とアタライ副首相はテレビ・インタビューで語りました。

航空機とヘリに支援された3000人の軍が作戦を開始したのは、東南部のエラズー県とディヤルバクル県の県境のギョレシ山に約30人のPKKメンバーがいることが確認されたためだそうです。

作戦は進行中だが、今日中に終わらせたいと将校は言っています。


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来年は「トルコにおける中国年」、両国の絆が強くなりそう

2011年12月19日 | 国際
12月18日 2012年は「トルコにおける中国年」、今月12日にはアンカラの近代アート博物館で開会式が行なわれました。2010年は「トルコにおける日本年」でしたね。

 Hurriyet

来年は年間を通じて、トルコで中国のさまざまなイベントが開催されるでしょう。

「中国はトルコ同様、21世紀の最も重要な国のひとつになるでしょう」と、エルトゥルル・ギュナイ文化観光相は言っています。「トルコと中国は政治・経済・芸術的発展において、世界におけるステータスを築くでしょう。発展するトルコと中国の関係が“平和の橋”をつくりだすでしょう」

駐トルコ中国大使は「トルコと中国は遠いが両国の友好関係は2000年に及んでいます。シルクロードは平和と友情と文明をはぐくんできました。われわれは今日、もう一度、シルクロードの時代の関係を築くでしょう」と語りました。

開会式の前に、胡錦濤・中国国家主席とトルコのアブデュラ・ギュル大統領からのメッセージが読まれました。


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ギュル大統領がアメリカに米軍撤退後のイラクのテロを警告

2011年12月18日 | 国際
12月17日 ギュル大統領はアンカラを訪れたレオン・パネッタ米国防長官と会談、アメリカは軍を撤退させたが、イラクが自国内のテロ組織を始末しない限り、イラクの安定は進まないだろうと警告しました。

 Hurriyet
パネッタ米国防長官(左)とギュル大統領


パネッタ長官は、シリア、イラン、イラクを主とする中東問題に関して、トルコが果たしている役割に“多大の敬意”を表明しました。

15日、バグダードからアンカラに到着したパネッタ長官は、トルコ政府トップおよび軍幹部と、PKKとの闘争、イラクの将来、アラブ諸国の最近の動向、アフガニスタンの状況などについて徹底的に話し合いました。

 トルコにとって最大の問題であるPKKのテロとの戦いについては、アメリカの情報機関が今後も協力していくということです。

パネッタ長官はまた、トルコとイスラエルの関係の修復は、イラク、アフガニスタン、アラブの春の問題とともに、きわめて重要だと語りました。
「わが国はイスラエルを信じられなくなったのです。イスラエルは何をなすべきか、わかっているはずです」とギュル大統領。

アメリカとトルコはシリアのアルアサド大統領に圧力をかけつづけることで合意。パネッタ長官はシリアに関してトルコが果たしている役割を賞賛しました。


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イスタンブール旧市街の保護計画がいよいよ始動

2011年12月17日 | 文化
12月16日 ローマ時代、ビザンティン時代、オスマン時代の建造物が数多く残るイスタンブールの歴史的半島(旧市街)はユネスコの世界文化遺産に登録されています。

この地区を保護するための計画は、1980年代から市議会で討論されてきましたが、なにしろ1000万余の市民が暮らす大都市だから大変です。

 Hurriyet

昨日、イスタンブール市議会で、歴史的半島を保護する計画が満場一致で承認されました。
「今後は旧市街の城壁内で、放置されたままの古い建造物がなくなるでしょう」と「公的事業・建設委員会」のセフェル・コジャバシュ会長。

歴史的建造物とされた建物の周辺では、駐車場建設は許可されません。イエレバタン地下貯水池近くの建設工事も制約されます。
世界遺産に指定されているのは、シュレイマニエ地区とスルタナメット地区、ゼイレッキ地区とその周辺です。

「保護計画は市の委員会を通過すのに長時間かかりましたが、これはイスタンブールのために非常に重要なプランです」と、エルゲン・トゥランAKP(政権与党)副党首。一方、最大野党CHPのメフメット・ユルドゥス市議は「わが党は1980年代からこの地区の保護を提案してきた。時間がかかり過ぎた」と言っています。

いずれにしろ、古い建造物の保護はよいことです。仲よく保護しましょうね。
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投降拒否したPKKメンバー8人、治安部隊が殺害

2011年12月16日 | 国内
12月15日 東南部ビンギョル県ヤイラデレ町近くで、15日、治安部隊がPKK(クルド労働者党)のアジトと見られる1軒の家を包囲、投降を呼びかけましたが、テロリストは銃撃で応じました。

 Hurriyet

銃撃戦が始まり、結局、テロリスト8人全員が死亡しました。

ビンギョル件のハカン・ギュヴェンジェル知事によると、8人のうち5人は女性だったそうです。

同日、南部のメルシン県のアイドゥンジュク町でも、PKKと連帯していると見られる28人が逮捕されました。
治安部隊は爆発物12キロ、爆発装置32個、手榴弾8個、ライフル5丁を押収しました。

テロリストの皆さん、むだに若い命を捨てないで投降してくださいと、切に願います。

PKKはトルコもアメリカもEUもテロ組織と認定しています。


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