『ミー&マイガール』
帝劇にて、2009年6月3日~28日まで上演。
7月は名古屋・中日劇場にて上演。
突然ですが、問題です
次のA~Cのキャッチコピーは(1)~(3)のどの公演のものか、結んでください。
A.君がいなけりゃ、はじまらない!
B.つないだ手は、とけない魔法
C.ひとりのラッキーよりふたりのハッピー!
(1)2008年宝塚月組大劇場公演
(2)2009年宝塚花組梅田芸術劇場公演
(3)2009年帝劇公演(主演:井上芳雄)
簡単過ぎますよねm(__)m
一応、答えは、いちばん最後に書きます
各公演のチラシを参考にしました。
ここでは、ビル@井上芳雄くん&サリー@笹本玲奈ちゃん主演の帝劇版『ミーマイ』について書こうと思います。
芳雄くん&玲奈ちゃんは2006年にも帝劇でミーマイを上演していて、3年振りの再演です。
この(宝塚版を含めて)何度も観たハッピーミュージカルで、まさかうるっとくるとは、思いもよりませんでした。
これは芳雄くんの成長に因るところが、とても大きいです。
芳雄くんは、ストーリーが進むにつれ、台詞も歌も発声を変えていました。
わざとダミ声で台詞を言い、ぞんざいに聴こえるように歌う幕開きなのですが、「街灯に寄りかかって♪」辺りは口跡もよく、歌声も澄んだ声で、というように徐々に変化を持たせていたのです。
だから、ビルがマリア公爵夫人(涼風真世さん)から伯爵教育を受けているプロセスが、しっかり伝わってきます。
またサリーと階級が離れていく現実もよくわかり、サリーがビルと別れなくては…と思いつめる気持ちに共感できるのです。
ところが、3年前の芳雄くんは、“ミュージカル界の貴公子”がビルの扮装をしてみました~感がありありで、最初の登場シーンは赤面モノでした(あ~あ、言っちゃった)
芳雄くんにミーマイはやっぱり合わないなぁと劇場をあとにした記憶があります。
そんな訳で、今回は最後のビルとサリーの再会の場面で、「サリー、ようやくビルの前に出れる日が来て良かったね」「ビル、サリーとやっと会えたね、よかったね」となり、涙腺が~となったのでした。
宝塚版も含めて、ミーマイでいちばん好きなシーンは、ビルとジョン卿(草刈正雄さん)の「愛が世界を廻らせる♪」です
ジョン卿は、とてもダンディーでした。
二幕の最初のタップのシーンも好きです。
賑やかな踊りと歌が終わって、トランクを持ったサリーがやって来てジャスパー卿に話しかける、という流れも切ないです。
ジャッキーは貴城けいさんだったのですが、なかなか女優業も板についてきた感じで、チャーミングでした
『ミー&マイガール』は取り立ててドラマチックという訳でもないのですが、「ミュージカルを観にきたよ~」というワクワク感を幕開けから味わえるのが好きです。
ヘアフォード家に行こう~と始まるコーラスや、ヘアフォード家の厨房での使用人たちのコーラスは、聴くとホッとするというか…自然と頬が緩むというか…
『ミーマイ』は、私にとっては癒しのミュージカルなのだなぁと気づいた2009年の6月の観劇でした
『ミーマイ』の対極にあるのが『エリザベート』でしょうか?
「だ・れ・も・し・ら・な・い・し・ん・じ・つ、えりーざべーっ!」と力強いコーラスに全身が包まれると「お~っエリザベートの世界に戻ってきたよ~」という高揚感で、血が騒ぎはじめます。(←大袈裟)
まぁ、それだけ『エリザベート』が好きなわけですが、わたしが生で観ているのだけでも、宝塚版、東宝版にさまざまなヴァージョンが出来てしまい…
宝塚版はDVDが残るからいいのですが、東宝版はCDが二度出ただけで、臨場感の記憶が年を追う毎に薄れていくのが悲しいです
特にカンパニーとしての完成度が(自分の中では、)いちばん高かったと思われる2005年9月の公演、
一路シシィの伸びやかな歌声に最高に酔いしれた2006年6月の公演の記録がわずかな舞台写真しか残っていないのは、悲しい事です
当時の公式HPのコンテンツとか保存しておけばよかった
ミーマイを語るはずが、いつの間にかエリザ語りになってしまいましたm(__)m
これを書いていたら、当然の成りゆきとして2005年月組のエリザのDVDが観たくなりました~
ゆひルド~
問題の答え
A.~(3)
B.~(2)
C.~(1) です
帝劇版のチラシには、
「今、最もキュンなカップルがお贈りする、最強のハッピーミュージカル」とも大きく書いてあり、分かりやすいけど、それって昭和なノリですよね…