大劇場で花組公演を観てきました。
今回のお席は下手ですが前方席。
銀橋の上手は見えづらかったですが、オペラグラス無しで大丈夫だったので、舞台全体を見渡すことができました (^O^)
前モノが日本物レビュー『 雪華抄 』。
まず、上手下手の花道の屏風と舞台の額縁が、落ちついた金の地にいろいろな花が描かれていて、琳派の屏風のようで、良いなぁと思いました。しかも左右対称の絵柄ではないので、なおさら、好みでした。
チョンパ!で始まるのはやはりいいですね。
幕が上がると、舞台奥から舞台上まで流水模様が続いていて、これは2階席から観るときれいだろうと思いました。
紅梅白梅の景の総踊りから始まって、季節が一巡りして、桜の景で幕となる、王道とも言えるとてもわかりやすい日本物レビューでした。
以下、ネタバレしています。
『雪華抄』に関しては、すでに観劇された方々のブログを読みまして、松本理事の踊りが長い〜ときいていたので、踊りの所作がまるでわからないワタクシは、ひたすらカゲソロを聴いておりました。歌詞は明瞭だし、歌声もまろやかで、「こうなってこうなったのね〜」と思いながら松本先生を拝見していますと、そんなに長くはなかったですよー(苦笑)。カゲソロは、音くり寿ちゃん。
鷹と鷲の場面では、最初は鷲しか出てこないので、カレーくんがなかなかの風格でしたが、みりおくんが出てくるとみりおくんが王者の風格。
七夕幻想で、桜咲彩花ちゃんと銀橋を渡るちなつちゃんの、切れ長の目の色気がすてきです (≧∇≦)
織姫の仙名彩世ちゃんはやっぱり歌が上手くて、この場面の真ん中を立派にこなしていました。キキちゃんの彦星はさわやかです。
海に因んだ民謡メドレー。ここでは、青天のあきらくんが抜群にカッコよかったです。(あきらくんの主演で、遠山の金さんが観たいです。)手拍子が入るのですが、これがなんと民謡なのに裏打ちなのだわ。演奏しているのはオーケストラだし、アレンジも今風に華やかですから、これは身体が自然と裏打ちになりますね。
安珍清姫は、実はこのエピソードを曖昧にしか覚えていないワタクシは、観たあとで、wiki 先生のお世話になったのでした(苦笑)。で、清姫は蛇に成ってしまったのね、と納得。宝塚的な終わり方でしたね。そして全てが終わったあとに雪が舞い、和海しょうくんがソロを歌っていたのが嬉しかったです (^∇^)
そうして、フィナーレは春に戻りまして、華やかな桜の景の総踊りで幕となりました。松本先生もいらっしゃいましたが、みりおくんがトップスターの華と風格があって、今までよりひとまわり大きく感じました。
男役さんはそこそこ活躍の場がありましたが、娘役さんは、花乃さん、桜咲さん、仙名さん以外はほぼモブで、短くても娘役さんだけの場面を作ってあげたらよかったのに、などとも考えました。
衣装については、着物の柄ゆきとかまるで無知なのですが、ボケーッと観ながら、歌劇団の衣装部の着物の在庫はすごいなぁなどと感心していました。もちろん、真ん中とその付近は新調なのでしょうけれど。色は氾濫していますが、煩さを感じない舞台でした。
あとからプログラムを買って、見たら、衣装デザインに丸山敬太氏のお名前がありました。
お化粧については、初日近くに観た友人によれば、きれいになっているとのことです (^_^)
出演者も衣装も背景も、目にも耳にも幸せな『雪華抄』。
宝塚ならではの、というか、宝塚にしかできない日本物レビューでした。
作・演出は原田諒センセ。『白夜の誓い』のとんでもない脚本がまだ記憶に新しいのですが、『ロバート・キャパ 魂の記録』の作者でもあるのですよね。『ロバート・キャパ』は好きでしたので、今回は、当たり!でした(^∇^)
ところで、「四季の移ろい」や「花鳥風月」をテーマにしたそうですが、なぜタイトルが『雪華抄』なのかな?花組が上演しているのだから、「花」という文字を使ってあげればいいのに、とぼんやり考えたりしたのでした。