『ラブ・ネバー・ダイ』を観ました。
オーストラリアから持ってきたという舞台装置がものすごく豪華
舞台衣裳も向こうのものとか。
クリスティーヌの孔雀のドレスが圧巻
華やかだけれど、装置も衣裳もいい具合に年代感がでています。デザインや色彩感覚がいかにもあちらのものだなぁ、と
とっても綺麗~
何もかも綺麗~
以下、ネタバレしています。
『オペラ座の怪人』の10年後を描いたミュージカルです。
なんとファントムはアメリカに渡って、興行師になっているのですね。
彼を支えているのが、マダム・ジリーとメグ・ジリーの親子。
そこに、クリスティーヌと夫のラウル、息子のグスタフがやって来ます‥‥‥
ファントムの鹿賀丈史さん。
公演中に体調をくずされたと聞いていましたが、ちゃんと聴かせてくれました
感情の幅はそんなに大きくありませんが、クリスティーヌが忘れられないのだなぁ…とひしひしと
突然現れたときの、不気味さ驚愕 さすがです。
クリスティーヌは平原綾香さん。
とにかくDIVAでした
ミュージカルで育ってきた人たちとは歌いかたが違うのか、最初はちょっと異質な感じがありましたが、歌の上手さでそんなことは、すぐにどうでもよくなりました
メグは笹本玲奈ちゃん。
歌って踊って安定の実力と可愛らしさ
伯爵夫人という地位、グスタフという息子、歌姫として今も変わらない名声を手にしているばかりか、ファントムの絶大な信頼(愛)を得ているクリスティーヌへの嫉妬が、事件を引き起こしたのでしょうか?
ファントムに惹かれているのは、マダム・ジリー。
アメリカまで付いてきて、彼を成功に導いた貢献者。
香寿たつきさんです。
タータンのやわらかな歌声が好きです
しかしマダム・ジリーとしては、キャラクターが優しすぎて損をしているかもです
Wキャストの鳳蘭さんが、マダム・ジリーそのものの嵌まり役なので。
ラウルは田代万里生くん。
借金だらけで酒浸りの伯爵。
歌姫クリスティーヌへのコンプレックスがあり、妻を自分だけのものにしておきたいが、クリスティーヌが歌わないと借金が返せない…そんな役どころです。
髭を付けた万里生くんは初めてかも。
ラウルの大きなナンバーがなかったのが残念でした。
そしてなんといっても素晴らしかったのは、グスタフ役の松井月杜くん。
歌がものすごく上手いのに加えて、演技もちゃんとしている
グスタフが何度も歌うフレーズ、「とっても綺麗~何もかも綺麗~」は、メロディーだけでも何度か繰り返されます。メロディーだけなのに澄んだ歌声がちゃんと聴こえてきます。
最後の最後、自らの手でファントムの仮面を取り、醜く歪んだ顔をそっと撫でるグスタフ。
その場面のバックに流れるのも「とっても綺麗~」なのです
楽曲がどれもすてきだったので、オーストラリア版(演出が日本版と同じらしいです。)のDVDを買ってきました
や、安い
2,000円でお釣りがきました
それに、オーストリアはともかく、オーストラリアの劇場(メルボルン)というのも珍しいですね。
この『ラブ・ネバー・ダイ』はメインがすべてWキャスト。
だから観たい回が、ものすごく限定されます。
気軽に劇場に足を運べない田舎もんには辛いところでございます
(4月上旬にmy best cast の回が有りましたが、観に行けない日でした)
それでも、劇場に足を運べて、異空間に身をおけるだけで、幸せですよね