夢うつつ♪つれづれ草子

書いて残しておきたい事が、たくさん出来ました(*^^*)
自分自身のための備忘録なんだけれど…いろいろ書きたいな♪

『ラブ・ネバー・ダイ』

2014-04-28 12:37:43 | 宝塚歌劇以外の観劇つれづれ

『ラブ・ネバー・ダイ』を観ました。

オーストラリアから持ってきたという舞台装置がものすごく豪華
舞台衣裳も向こうのものとか。
クリスティーヌの孔雀のドレスが圧巻
華やかだけれど、装置も衣裳もいい具合に年代感がでています。デザインや色彩感覚がいかにもあちらのものだなぁ、と
とっても綺麗~
何もかも綺麗~

以下、ネタバレしています。


『オペラ座の怪人』の10年後を描いたミュージカルです。
なんとファントムはアメリカに渡って、興行師になっているのですね。
彼を支えているのが、マダム・ジリーとメグ・ジリーの親子。
そこに、クリスティーヌと夫のラウル、息子のグスタフがやって来ます‥‥‥

ファントムの鹿賀丈史さん。
公演中に体調をくずされたと聞いていましたが、ちゃんと聴かせてくれました
感情の幅はそんなに大きくありませんが、クリスティーヌが忘れられないのだなぁ…とひしひしと
突然現れたときの、不気味さ驚愕 さすがです。

クリスティーヌは平原綾香さん。
とにかくDIVAでした
ミュージカルで育ってきた人たちとは歌いかたが違うのか、最初はちょっと異質な感じがありましたが、歌の上手さでそんなことは、すぐにどうでもよくなりました

メグは笹本玲奈ちゃん。
歌って踊って安定の実力と可愛らしさ
伯爵夫人という地位、グスタフという息子、歌姫として今も変わらない名声を手にしているばかりか、ファントムの絶大な信頼(愛)を得ているクリスティーヌへの嫉妬が、事件を引き起こしたのでしょうか?

ファントムに惹かれているのは、マダム・ジリー。
アメリカまで付いてきて、彼を成功に導いた貢献者。
香寿たつきさんです。
タータンのやわらかな歌声が好きです
しかしマダム・ジリーとしては、キャラクターが優しすぎて損をしているかもです
Wキャストの鳳蘭さんが、マダム・ジリーそのものの嵌まり役なので。

ラウルは田代万里生くん。
借金だらけで酒浸りの伯爵。
歌姫クリスティーヌへのコンプレックスがあり、妻を自分だけのものにしておきたいが、クリスティーヌが歌わないと借金が返せない…そんな役どころです。
髭を付けた万里生くんは初めてかも。
ラウルの大きなナンバーがなかったのが残念でした。

そしてなんといっても素晴らしかったのは、グスタフ役の松井月杜くん。
歌がものすごく上手いのに加えて、演技もちゃんとしている
グスタフが何度も歌うフレーズ、「とっても綺麗~何もかも綺麗~」は、メロディーだけでも何度か繰り返されます。メロディーだけなのに澄んだ歌声がちゃんと聴こえてきます。
最後の最後、自らの手でファントムの仮面を取り、醜く歪んだ顔をそっと撫でるグスタフ。
その場面のバックに流れるのも「とっても綺麗~」なのです


楽曲がどれもすてきだったので、オーストラリア版(演出が日本版と同じらしいです。)のDVDを買ってきました
や、安い
2,000円でお釣りがきました
それに、オーストリアはともかく、オーストラリアの劇場(メルボルン)というのも珍しいですね。


この『ラブ・ネバー・ダイ』はメインがすべてWキャスト。
だから観たい回が、ものすごく限定されます。
気軽に劇場に足を運べない田舎もんには辛いところでございます
(4月上旬にmy best cast の回が有りましたが、観に行けない日でした)
それでも、劇場に足を運べて、異空間に身をおけるだけで、幸せですよね
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『心中・恋の大和路』

2014-04-20 23:27:42 | 宝塚観劇つれづれ

日本青年館で観てきました
いい舞台でした

10年以上前に、OG公演で観たことはありますが、宝塚の舞台は初めて。
また、(おそらく)'04年のTCAの月組コーナーで、みっちゃんが朗々とソロを歌った映像(あれはすごかったですかなり長いのに聴いていて引き込まれるばかりでした。)を見たことがあり、「今回はまっつが歌うのね」とかなり楽しみにしていたのでした

『心中・恋の大和路』は、再演が繰り返される有名な作品です。
忠兵衛、梅川、八右衛門のほかにもソロで歌う役も多く、歌える人が揃っていることや、核になるメンバーが日本モノの所作に通じていることが必要で、今回の雪組メンバーはその条件をきちんとクリアしていて、満を持しての再演でした

亀屋忠兵衛@えりたん。
憎めない“人たらし”でした
物語は、忠兵衛がすでに梅川に惚れぬいている状況から始まります。
梅川に出逢う前は勿論、廓通いにせいを出す今でも、店の奉公人や仕事仲間や友人たち、周りのすべての人に慕われ、愛されているのだろうな~と思わせる忠兵衛さんでした。
一歩間違うと、金にも女にもだらしない若旦那になってしまうのですが、えりたんの忠兵衛さんは、どのみちこうなるしかなかった…という説得力がありました。
青天の鬘もよく似合い、商人(あきんど)らしい身のこなしも板について、何の違和感もなかったです

梅川@あゆっち。
物語が進むにつれ、どんどんいじらしくなっていく梅川。
特に忠兵衛の父・孫右衛門(汝鳥伶さん)とふたりでの芝居が切なかったです。

八右衛門@まっつ。
芝居の名場面はいろいろあれど、幕切れのあのソロをしっかり聴けたことで満足です
しかも、前方とはいえかなりの下手席だったので、下手袖で歌うまっつの息づかいまで感じることができた気がしました

かもん太夫の大湖せしるさん。
廓の頂点である花魁の衣装に負けることなく華やか対して、廓の大門を出るときの簡素な着物とそれにふさわしくすっきりとした表情に幸福が満ちていて、このまま幸せになってねと願わずにはいられませんでした

飛脚宿衆の香稜しずるくんの演技は骨太でリーダーシップが見てとれました。

透水さらさちゃんの歌声はやはりさすがでしたが、下級生のなかにも、男役・娘役を問わず、歌が上手い生徒さんがたくさんいて、頼もしかったです

そして、今回もワタクシ的注目株は、月城かなとくん今回は亀屋の手代の与平という役でしたが、ずっと通し役でソロもありました。歌い終わった時の拍手がとても大きかったです


二幕に入って、忠兵衛と梅川が道行を続けていくようになってからの、舞台装置が斬新でしたし、冬に向かう山里の様子が感じられました。

音楽はロックテイストを盛り込んでいるのですよね
今でこそ、時代劇×Rockは珍しくないのですが、初演が1979年であることを考えると、新しいことに挑戦した先人たちはすごかったと、改めて感じ入ります。


えりたん、そして共演者のみなさま、見応えのある舞台をありがとう


出来れば、青年館ではなく、芸術劇場のプレイハウスとかActシアターとかで上演してくれたら、もっと嬉しかったなぁ100周年なんだしと思いました‥‥
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