夢うつつ♪つれづれ草子

書いて残しておきたい事が、たくさん出来ました(*^^*)
自分自身のための備忘録なんだけれど…いろいろ書きたいな♪

『リタルダンド』 μ

2011-07-29 09:43:58 | 宝塚歌劇以外の観劇つれづれ
リタルダンド(ritardando,rit.) ‥‥ 音楽用語でだんだんゆっくりと。


7月15日(金)~初日 7月20日(水)ソワレ~アフタートーク有り
パルコ劇場にて観劇 暑くも寒くもなくほぼ快適でした 
渋谷は見事に若い人ばかりで、歩くだけでもおばさんには場違い感が~


初日の、クライマックスに突入したところで、かなり揺れました
ちょっとざわついたものの、誰ひとり席を立つことなく芝居は続き、5分後くらいに無事に終演しました
劇場スタッフさんも、落ち着いていたように思います。
でも、正直なところ、かなり怖かったです


以下、おもいっきりネタバレしています。

出演者は7人。
セットは潤治と洋子のマンション。
下手側がダイニング、その奥にキッチン。上手側はリビングでその奥は続きで潤治の仕事部屋らしい。一番上手はベランダ。
下手にアップライトピアノがあり、荻野清子さんの生演奏。


新婚6ヵ月めの、写真コーディネーターの洋子(一路真輝)の夫・潤治(吉田鋼太郎)は音楽雑誌の編集長だが、若年性アルツハイマーに冒されてしまう。
洋子は潤治の部下の編集者藤原(伊礼彼方)・吉野(高橋由美子)やライター(市川しんぺー)たちの助けを得て、病と戦っていく。
そこに、潤治の死別した先妻の息子・恵治(松下洸平)や、洋子の兄(山崎一)も絡んで‥‥
潤治のアルツハイマーは容赦なく進行し、新しい記憶から失われていき、洋子を先妻の“めぐみ”と呼ぶようになる‥‥
だが、潤治が書き続けているメモに「洋子」という文字があり、洋子を「好きなんです」「必要なひと」とたどたどしいながらも必死に主張し、さらにはどうしても思い出せなかった自作の曲の歌詞を思い出して歌いだすという奇跡が起きる‥‥

こうやってストーリーを書いているだけで、悲しくなってきます‥‥
『リタルダンド』には夢はありませんが、希望はたくさんあります


洋子@一路真輝

“役名が日本人”という一路さんの舞台を観るのは、退団後は初めてです。
衣装や髪型は、ポスターや制作発表の時とは違って、本当に等身大。
でも、一路さんは5年前とは違って、等身大の日本女性がとても似合う女優さんになりました
それをいちばん強く感じたのが、床の拭き掃除をしながらのお芝居です。
いろいろ小道具を使うのだけれど、セリフを言いつつの流れがものすごく自然
一路さんは家庭を持ったのだなぁ~と実感しました。

『リタルダンド』は「音楽劇」なので、台詞にならない心情は歌で表現されています。
いわゆるミュージカルナンバーではないので、歌い上げるわけではありません。
一路さんの、気持ちがメロディになって、思わず口をついて出たような歌が、さすがでした。
それでも初日は“歌っています”と感じたのが、2回目の観劇では、肩の力が抜けていたと思います。

共演者の皆さんは、歌がお上手な方ばかりでした

劇中で圧巻なのは、やはりクライマックスの潤治@吉田鋼太郎さんの歌です。
一騒動あった後、かなり病状の進んだ潤治が、ダイニングの床に座り込んで、、今までどうしても思い出せなかった歌をつぶやくように歌いだす‥‥(初日はここで地震に見舞われ気がそぞろになったのは残念なことでした)
抱きしめる洋子‥‥


わたしはこの最後の場面で、アルツハイマーである潤治に支えられている洋子を目の当たりにして、希望を感じたのです。

潤治の病状は、これからも確実に進行してゆくのだろう。

けれどもこの二人ならば、手を取り合って、最後のその日まで歩いてゆけると思ったのでした。
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『ビクタービクトリア』 μ

2011-07-27 09:36:16 | 宝塚歌劇以外の観劇つれづれ
7月19日(火)マチネ ルテアトル銀座(センターブロックやや後方)にて観劇。
客席は「節電?なんですか?それは?」という感じで寒かったですよ~


舞台はパリですが、古典的なブロードウエイのミュージカルの香りがしたので、観劇後に調べてみました。
まずは1982年にミュージカル映画として製作され、その後、1995年にブロードウエイで、ジュリー・アンドリュースの33年ぶりの舞台作品として上演されました。
60年代くらいのミュージカルかと思ったら、ぜんぜん古典ではありませんでしたね


時代は1930年頃のパリ。
売れないソプラノ歌手・ビクトリア(貴城けい)が、ゲイのプロデューサー・トディ(下村尊則)と組んで、“女装した男性歌手”として売り出してスターになる。
そこにマフィアのボス・キング(葛山信吾)やセクシーな愛人・ノーマ(彩吹真央)が絡んで~


かしげちゃんの黒燕尾姿は、現役時代そのままにとても綺麗でした。
でもスカート姿での演技もいたって自然で、いい時期に合った作品で主演出来て、よかったねと思いました。
かしげちゃんに限らず、宝塚のOGさんたちは、どんなお衣装でも、立ち姿が本当に綺麗ですよね
Webサイトを見ると、「貴城けい 芸能生活20周年記念主演作品」と銘打たれておりました。

下村さんはゲイの役がとても似合います。←当然誉めてます
歌もお上手だし、華やかだし、ブロードウエイミュージカルが似合う俳優さんだと思います。
この役はWキャストで、もうひとりは岡幸二郎さんですが、岡さんもはまり役だと思うので、いつかこのおふたりで「ラ・カージュ・オ・フォール」の主演をしてくれたらいいな
華やかな楽しい舞台になるでしょうね

いつも真面目で誠実な役にキャスティングされる葛山信吾さんのギャングのボス。
ビクトリアに恋してしまうのですが、ビクトリアは“ポーランドの男爵のビクター”と正体を偽っているので、男に恋する自分はゲイなのかと大いに悩みます
あまり暑苦しくない葛山さんらしいボスでした。
とはいえ、力は入っていました。(よい意味でも&逆の意味でもちょっとだけ←すみません)
インタビューで「劇団四季と宝塚歌劇の出身者に囲まれて、僕は畑違いでどうしようかと思った」とおっしゃっていましたが、逆にミュージカルから入らなかったせいか、舞台での居方がとても自然だと思います。(同じようなことを、石川禅さんにも感じます。)

退団後の彩吹真央さんの舞台は、初めて観ました。
見事に性転換していて、綺麗でした。
違和感なくカンパニーの中に溶け込んでいました。
ノーマは、ブロードウエイのミュージカルによく登場する、華やかでセクシーで天然なキャラクターの女性。
こういうタイプの役は、セクシーさを全面に出し過ぎると、ただのお間抜けなおねーさんになってしまうのですが、ゆみこさんはその辺りはちょうど良かったと思います。

ビクターである黒燕尾のかしげちゃんと、ドレス姿のゆみこさんがタンゴを踊るシーンがあるのですが、超レア物だわ


終演後にトークショーがありました。
かしげちゃんを真ん中に、下手側にゆみこさん、上手側に下村さん。
かしちゃんの司会だったのですが、かしちゃんがとてもしっかりしている印象を持ちました。

なんとトークショーに樹里咲穂さんが乱入したのですよ
予定されていたわけではなく、たまたま観劇に来たら、せっかくだからトークショーに出ておくれと頼まれたと、樹里ぴょんのブログにありました。
ロビーで秋の『サイド・ショウ』のチケットを先行販売していたので、その販促ですね
かしちゃんも下村さんも『サイド・ショウ』のカンパニー
ゆみこさんがちょっと浮いた感じになって、申し訳なかったのですがm(__)m昨年の秋以来に樹里ぴょんに会えて、とっても嬉しかったです~
『ウェディング・シンガー』は震災で観にいけなかったし6月の『サイド・ショウ』のコンサートは宙組の大劇場行きと日程が被ってしまって行けなかったので。
10月の『サイド・ショウ』は観にいきますとも


インタビュー記事や演目の紹介記事を読むと、「『ビクタービクトリア』は生きる意味を問いかける作品」とあります。
そうなのかな?とも思いますが、1回の観劇では、そういった人間の深さを感じとるまでには至りませんでした

ブロードウエイのミュージカルらしい、明るくて分かりやすくて、後味のよい作品だったと思います
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観劇後のひとりごと

2011-07-20 23:21:19 | 大震災
大型の台風が来ましたね
どうぞ、これ以上の被害が出ませんように


そんな中、東京に来ています
行きは、強風で新幹線が40分ほど遅れましたが‥‥
無事に着いてよかったです。
明日の朝、帰りますが、どうなるかな


2日間で4公演の観劇予定を詰め込みましたので、この夏、いちばん濃い日々になったかもです。

1回しか観ない公演、初見の公演、新しい視点で観る公演、プラスαな公演etc.

いろいろバラエティーに富んで、楽しかったです


でも‥‥
心に引っかかる思いがあって、それは観劇のための遠征を繰り返しても、無くならないどころか、大きくなっていく気がするのです。



ここから先は、ちょっと重苦しいですm(__)m
ひとりごとなら公開しなければいいのでしょうが‥‥今の気持ちを残しておきたくて。
すみませんm(__)m


あの日から4ヵ月経ちましたが、出かけてくることには‥‥かなり‥‥後ろめたさがあります。

東北地方の観光地や温泉に出かけるならともかく、ただ観劇のために遠出を繰り返している事は、とても周りの人たちには言えません。
この状況下でのそれは、“one for one”なわけですから。


まだまだ足りない救援物質。自宅待機。ホットスポット。仙台市や米沢市での賃貸住宅不足。人手不足の自治体を支援するための長期出張。

3月や4月の話ではありません。
今月に入ってから、私の友人・知人たちが経験した(している)ことです。

「いろいろ元に戻ったみたいに言われていますが、実は何も始まっていない、全てこれからなんですよ」
宮城県の被災地を回ってきた方の、最近の言葉です。
これが、現実なのだと思います。



“被災地の現実”と“自分が楽しむこと”の折り合いがなかなかつきません‥‥

それがわかっているのに、ふらふらと劇場まで出かけてしまう‥‥

かといって、この楽しみを封印する勇気もぜったい持てない‥‥


そんな2011年の夏です。

‥‥‥‥‥‥‥‥
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暑中お見舞い申し上げます。 @《Diary》

2011-07-15 23:42:24 | 日々のつれづれ
さささぁ~っと梅雨が去っていき、真夏がやってきました


宙組は東京公演中ですね

この節電の夏に、どうぞ皆さん体調をくずされませんように



暑さに負けてはいけない~と、お酢を飲んだり、保冷ベルトを首に巻いてみたり‥‥生活時間を少し早起きにシフトしてみたり‥‥
どれくらいの効果があるのかはわかりませんが

この夏は、しばしば上京するので体調をくずしたくはないですものね。



5月に“タカラヅカ・レビューシネマ”と銘打たれた『THE SCARLET PIMPERNEL』を見に行って以来、しばしば映画館に行くようになりました。

昨日は『阪急電車』を見てきました。
ところどころで目頭が熱くなる佳作でした。
阪急今津線には3回くらい乗りました。
先だっても、宝塚から梅田に行くのに、西宮北口経由にしてみました
いつも利用している人たちにとっては、日常的風景がスクリーンいっぱいに広がって、とても身近な映画なのでしょうね


     


震災以来、2回目の上京をしました。


パルコ劇場で観劇中に、地震が~
劇場は9階にあるせいか、けっこう揺れるのです

天井の吊りものが、ゆらゆら

舞台はつつがなく進行しましたが、ものすごくドキドキしていました。
いちばん気になったのは、震源地はどこかということ。
その場で携帯を開いて調べる訳にもいかず‥‥
終演まであと5分くらいの時に地震が来たので、ずっとドキドキしていました
終演後、すぐに調べて、家の辺りは震度2とわかって安心。
渋谷は震度3だったようです。
電車は通常運転していたので良かったです。


今日、怖いめにあったからあとは大丈夫

そう信じて上京するしかないですよね
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《ゲキ×シネ》版『薔薇とサムライ』 μ

2011-07-07 16:43:13 | 小説や漫画や映画やテレビや音楽のこと。

映画館で、劇団新感線の『薔薇とサムライ』のシネマ版を見てきました。

実際の舞台と同じく、幕間休憩が入って、正味約3時間の大作でしたが…

おもしろい~

まったく飽きないっ

あり得ない設定でも、脚本に破綻がない(ので、ストレスにならない)


実際に舞台でもCGをたくさん使ったのでしょうが、それをただ映すのではなく映画ならではの撮り方をしていて、迫力満点効果倍増

迫力と言えば、出演者の迫力もハンパないです


古田新太さんが五衛門で、天海祐希さんと森奈みはるさんが客演、天海さんの金髪男装がオスカルさま状態ですごくかっこいい、くらいの知識しかもたないで観に行ったのですが~

スクリーンにアップになった男優さんが
なんと浦井健治くんでした。
その、弾けっぷりが凄すぎる←当然、褒めてます
(あとでいろいろ検索したら、浦井くんは異常にテンションが上がりっぱなしだったらしいです)

背中に揺れるウェーブのかかった黄金の髪には、やっぱり心の臓をまっすぐに射ぬかれてしまいます
しかも、あのテイストのコスチュームだし‥‥天海さんだし‥‥眼福眼福
もちろん、歌もお芝居も上手かったですよ

みはるさんはいつまでも可愛らしいのね


新感線は、5年前に『メタルマクベス』を観に行ったとき、わたしにシェークスピアの知識が著しく欠損していたせいであまり楽しめなかったので、敬遠してしまっていたのですが‥‥
《ゲキ×シネ》でしたが、今回観て、熱狂的なファンがたくさんいることに大いに納得したのでした
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