一昨日から三夜連続で、NHKで白洲次郎さんのドラマを放送していて、ずっと視ていました。
最初は軽い気持ちで視ていたのですが、どんどん引き込まれていきました。
二話の途中からは息もつかせぬ展開です。
戦後の白洲さんは、新憲法を立ち上げるに当たって、GHQとの軋轢はあっても、国内問題に関しては存分にその手腕を奮ったと思っていましたが、そうではなく、
手酷い批判や攻撃を受けたのだという事をはじめて知りました。
また“エリートの傲慢”と非難されもしますが、
自分は選ばれたものであると認めつつ、
生き残ってしまった以上、日本という国の土壌を整えるために自分は金稼ぎ(=外貨を得て産業復興の土台とする)をするのだ!と胸を張ります。
晩年、西行法師に心魅かれた妻の正子さんが、次郎の生きざまを西行法師のそれになぞらえていたのも、
とても新鮮でした。
タイトルは、次郎さんが正子さんに向けた言葉。
その他にも次郎さんは「君は素敵なライバルだ」と正子さんに言って、この辺りは英語で会話していて、素敵な=charming なのね。
フェミニストだわ
ダンディー過ぎる~
しかも1945年にです。
ドラマの中の架空の言葉かもしれませんが、実際の白洲次郎氏もそういう事をさらっと女性におっしゃった方なのでしょうね。
~~~~~~~~~~
ダンディーな美男子で、政治の中枢にも深く関わり、アメリカ留学帰りの伯爵家の令嬢を妻にしているというシチュエーション。
宝塚の演出家の創作意欲を掻き立てるに足る人物だと納得
そこで話は当然「黎明の風」になりますね
わたしは「黎明の風」を観て泣きました。二回観て二回とも。
轟悠さんの白洲次郎はハマり役だったし、周りの芝居も良かったし、ストーリーも纏まっていて見応えもありました。
その時は、陽月華ちゃんの休演を乗りきって、(ショーも含めて)見応えのある舞台を仕上げてくれた専科さん、宙組さんに大きな拍手を贈って帰ってきたのですけれど…
NHKのドラマを視て、
宝塚が白洲次郎を取り上げるなら、政治劇としてではなく、
白洲夫妻の愛情を軸に、学友たちや政治家たちとの絡みを描いたら、
また違った面白さがあるのではないか?と思いました。
和音美桜ちゃんも代役を感じさせない立派さでしたけれど、陽月華ちゃんの白洲正子さんを観たかったです…
先日『マルグリット』と『ミー・アンド・マイガール』について書きます宣言はしたものの、ビッグマウスに後悔しています
ただ一言、「思いがけずいい舞台を観れて幸せ」
結局、これしか書けることがないみたいです…