Musical
『HEADS UP!』
原案・作詞・演出: ラサール石井
作曲:玉麻尚一
脚本:倉持裕
主な出演者
哀川翔 相葉裕樹 橋本じゅん 青木さやか 入野自由 今拓哉 上原理生 大空祐飛 中川晃教
兵庫県立芸術文化センター・中ホールで観てきました。
“HEADS UP!”とは、“頭上注意”という意味と“顔を上げて進め”という意味があるそうです
ラサール石井さんが、10年来、構想を温めていたミュージカルだそうです。
とにかく色々なエピソードが詰め込まれ、それらは回収出来ないような複雑さはないのだけれど、頭のいい人が考えるとこうなるのだなぁ…と妙に納得したストーリーでした。
バックステージの物語です。しかも、オーディションやアンダースタディものではなく、裏方さんたちのお話。
ある地方の古い会館でミュージカルを上演することになり…トラックが到着して舞台を組み立て始めますが…大道具は全部到着せず…舞台監督は頼りない新人…人も資材も足りなくて次から次へと起こるトラブル
はたしてミュージカルは上演出来るのか
随所に有名なミュージカルのシーンや音楽をパクった場面が、一瞬ですが出てきまして、それも楽しかったです舞台の上から靴が落ちてくるという『CATS』のパクりの使い方が面白かったです
さて、ゆうひさんは裏方さんではなく、真昼野ひかるという主演女優さん。
チラシや制作発表の時の赤のドレスではなく、紫のロングドレスと、赤系のゴージャス風味のブラウスにロングスカート、という2着の衣装を綺麗に着こなしていました
髪はウェーブのかかったロングヘアー。お似合いでしたよ
舞台の仕込みやばらしを見学しながら裏方さんたちと会話したり、歌ったり
劇中劇のヒロイン役で歌ったり
元夫役の哀川翔さんと芝居して歌って
適度に出番がありまして、楽しめました
ゆうひさんがプログラムの中で、「シリアスなお芝居が続いていたので、楽しみたい!という気持ちが強くて。」と語っていられるとおりに、一幕はとにかく楽しかったです。
二幕は出演者それぞれの背景が明らかになってくるのでシリアスにもなりましたが…やっぱり楽しい舞台だったです
ゆうひさん以外で特筆したいのは、やはり、中川晃教さん。
会館の雑用係の熊川さん、という役です。
このミュージカルに観客を誘い込む、という役割の熊川さん。
あっきーの見事な歌声に酔わされて、『HEADS UP!』の世界に引き込まれていきましたよ
あっきーがメインでショー的な感じのプロローグがありまして、少人数ながらよく考えられた構成で、コミカルかつ華やかで面白かったです
これで、今年のゆうひさんの舞台は見納め
来年はどんな出逢いが待っているでしょうか