2月19日はニ十四節気の「雨水」でした。
家のあたりは、雪やら霙の予報が外れて、しとしと冷たい雨が降り続き、本当に「雨水」でした。
鬱陶しい空色でしたが、春は確実に近づいてきています。
そんな午後に、思い立って雪組のライブビューイングに行きました。
❄️Musical
『BONNIE & CLYDE』
2011年にブロードウェイで上演されたミュージカルで、日本では2012年に青山劇場で初演されました。
音楽担当はおなじみ、フランク・ワイルドホーン氏。
今回の潤色&演出は、大野拓史せんせい。
名古屋・御園座からの中継です。
世界恐慌真っ只中の1930年代前半のアメリカはテキサスが物語の舞台です。
恐慌下の不安で不穏な社会情勢のなか、強盗を繰り返し、ついには英雄視されるに至った、ボニーとクライドの享楽的で刹那的な人生。
もう、登場人物の誰にも感情移入できないのですよ。
クライドは最初から破綻しまくっているし、ボニーはどうやったってクライドから離れられない。(愛しているから。)
一回は更正するかにみえたクライドの兄のバックはクライドに加担し、バックの妻のブランチまでが引きずり込まれていってしまう。(愛しているから。)
彼らに救いがあるとすれば、ボニーもクライドも、家族をとても大事に思っているということ。
警察に追われる身でありながら、時々、故郷の親に会いにいって、お金を渡している。
この舞台ではボニーとクライドの最期までは描かれてはいませんが………ボニーが母親に会いにいくのが命とりになるのですよね………
❇️クライド・バロウ(彩風咲奈さん)
どうせなら面白いことをやって人生を楽しんでやるぜ、という余裕が感じられるクライドでした。
どうしようもない悪党なのに、英雄視されるのに納得してしまえるクライド。
❇️ボニー・パーカー(夢白あやさん)
クライドのことは愛しているけれど自立している女性の感じがよく出ていた気がします。
「クライド&ボニーではなく、ボニー&クライドよ!」と言ってのける気概がありました。
このボニーのメイクとヘアスタイルは役に合っていてすごく好きです。
❇️バック・バロウ(和希そらさん)
クライドの兄。咲ちゃんよりも下級生ながら、ちゃんと兄に見えましたし、彼が何をいちばん大事にしているのかもはっきり見えていたバックだったと思います。
❇️ブランチ・バロウ(野々花ひまりさん)
バックの妻。バックをなんとか踏み留まらせようとするも叶わず、ではバックと別れるのか?と思いきや、バックに(つまりはクライドとボニーに)ついていく。心の拠り所がバックしかなく、つまりはそういう閉塞した社会なのでしょう。
そのせいかメイクも衣装もわりと地味でしたが、熱演でした。
❇️テッド・ヒントン(咲城けいさん)
警察官。ボニーの恋人(だったことがある)。この物語の中での正論はテッドが語るという位置付け。とても爽やかな顔立ちですね。最初は世間知らずの警察官だったのが、だんだん本気度をあげていく表情が頼もしかったです。後半、警察が必死にクライドたちを追う中で、警察には金がないから車も銃器もクライドたちに劣っていて……という状況が印象的でした。
❇️牧師(久城あすさん)
時々、群衆が集まる場面に登場して「神は見守っていてくださる」的な歌を聴かせてくれます。ミサの言葉を歌にしているのでしょうか?とはいえ、大恐慌下の社会には牧師の言葉は虚しく響くだけ……久城あすさんのソロを何度もたっぷりと聴けたのは良かったです。澄んだ真っ直ぐな歌声でした。
主な役はこれくらいでしょうか?
あとは、ボニーの少女時代を演じた愛陽みちさんが愛らしかったです。
出演者は40人近くいるのですが、下級生は群衆の場面くらいしか出番がなかったのではないかな?
大野先生も苦心して役を増やしたのかもしれませんが、版権の関係で勝手なことは出来ない部分もあるでしょうし。
フィナーレが付きました。
和希そらくんのソロから始まり、娘役さんたちの群舞、男役さんたちの群舞、トップコンビのデュエットダンスといった流れだったかな?
衣装は茶色系でシックです。
ボニー&クライドだったら、宝塚には『凍てついた明日』という作品もあって、なんでこの作品をプレお披露目に選んだのかはわかりませんが……
彩風咲奈さんと夢白あやさんのコンビはこれから楽しみなコンビになりそうです。
家のあたりは、雪やら霙の予報が外れて、しとしと冷たい雨が降り続き、本当に「雨水」でした。
鬱陶しい空色でしたが、春は確実に近づいてきています。
そんな午後に、思い立って雪組のライブビューイングに行きました。
❄️Musical
『BONNIE & CLYDE』
2011年にブロードウェイで上演されたミュージカルで、日本では2012年に青山劇場で初演されました。
音楽担当はおなじみ、フランク・ワイルドホーン氏。
今回の潤色&演出は、大野拓史せんせい。
名古屋・御園座からの中継です。
世界恐慌真っ只中の1930年代前半のアメリカはテキサスが物語の舞台です。
恐慌下の不安で不穏な社会情勢のなか、強盗を繰り返し、ついには英雄視されるに至った、ボニーとクライドの享楽的で刹那的な人生。
もう、登場人物の誰にも感情移入できないのですよ。
クライドは最初から破綻しまくっているし、ボニーはどうやったってクライドから離れられない。(愛しているから。)
一回は更正するかにみえたクライドの兄のバックはクライドに加担し、バックの妻のブランチまでが引きずり込まれていってしまう。(愛しているから。)
彼らに救いがあるとすれば、ボニーもクライドも、家族をとても大事に思っているということ。
警察に追われる身でありながら、時々、故郷の親に会いにいって、お金を渡している。
この舞台ではボニーとクライドの最期までは描かれてはいませんが………ボニーが母親に会いにいくのが命とりになるのですよね………
❇️クライド・バロウ(彩風咲奈さん)
どうせなら面白いことをやって人生を楽しんでやるぜ、という余裕が感じられるクライドでした。
どうしようもない悪党なのに、英雄視されるのに納得してしまえるクライド。
❇️ボニー・パーカー(夢白あやさん)
クライドのことは愛しているけれど自立している女性の感じがよく出ていた気がします。
「クライド&ボニーではなく、ボニー&クライドよ!」と言ってのける気概がありました。
このボニーのメイクとヘアスタイルは役に合っていてすごく好きです。
❇️バック・バロウ(和希そらさん)
クライドの兄。咲ちゃんよりも下級生ながら、ちゃんと兄に見えましたし、彼が何をいちばん大事にしているのかもはっきり見えていたバックだったと思います。
❇️ブランチ・バロウ(野々花ひまりさん)
バックの妻。バックをなんとか踏み留まらせようとするも叶わず、ではバックと別れるのか?と思いきや、バックに(つまりはクライドとボニーに)ついていく。心の拠り所がバックしかなく、つまりはそういう閉塞した社会なのでしょう。
そのせいかメイクも衣装もわりと地味でしたが、熱演でした。
❇️テッド・ヒントン(咲城けいさん)
警察官。ボニーの恋人(だったことがある)。この物語の中での正論はテッドが語るという位置付け。とても爽やかな顔立ちですね。最初は世間知らずの警察官だったのが、だんだん本気度をあげていく表情が頼もしかったです。後半、警察が必死にクライドたちを追う中で、警察には金がないから車も銃器もクライドたちに劣っていて……という状況が印象的でした。
❇️牧師(久城あすさん)
時々、群衆が集まる場面に登場して「神は見守っていてくださる」的な歌を聴かせてくれます。ミサの言葉を歌にしているのでしょうか?とはいえ、大恐慌下の社会には牧師の言葉は虚しく響くだけ……久城あすさんのソロを何度もたっぷりと聴けたのは良かったです。澄んだ真っ直ぐな歌声でした。
主な役はこれくらいでしょうか?
あとは、ボニーの少女時代を演じた愛陽みちさんが愛らしかったです。
出演者は40人近くいるのですが、下級生は群衆の場面くらいしか出番がなかったのではないかな?
大野先生も苦心して役を増やしたのかもしれませんが、版権の関係で勝手なことは出来ない部分もあるでしょうし。
フィナーレが付きました。
和希そらくんのソロから始まり、娘役さんたちの群舞、男役さんたちの群舞、トップコンビのデュエットダンスといった流れだったかな?
衣装は茶色系でシックです。
ボニー&クライドだったら、宝塚には『凍てついた明日』という作品もあって、なんでこの作品をプレお披露目に選んだのかはわかりませんが……
彩風咲奈さんと夢白あやさんのコンビはこれから楽しみなコンビになりそうです。