この曲(Gabriel Faure sicilienne Op.78)を初めて聴いたのは、多分、管弦楽版だった思う。
随分前のことで記憶があいまいだが、フルートと弦楽の音をかすかに覚えている。
その後、ナクソスから出ているフォーレのピアノ曲集のCDを買って、その中の組曲「ペレアスとメリザンド」Op.80のピアノ編曲版、第3曲目のシシリエンヌを聴いたのが今から20年近く前だったと思う。
このCDの演奏者はピエール・アラン・ヴォロンダというピアニスト。
このCDにはパバーヌOp.50のピアノ版も収録されていたが、私はこの曲が大好きで何度も繰り返し聴いた(以前の記事に感想を記載)。
このパバーヌもシシリンヌもピアノ独奏版があるが、果たしてピアノ独奏版がフォーレのオリジナルなのか、他者の編曲なのかはっきりわからない。
ドワイアンやユボー、コラール、ヴァランタンなどフランスの代表的なフォーレ弾きの残したピアノ曲全集にもこれらの曲は収録されていない。
しかし、フォーレの息子の著作「フォーレ・その人と芸術」(音楽之友社刊)の巻末の作品表に、次のように記載されているのを見て、かなりの確率でフォーレ自身のピアノ版ではないかと思うようになった。
以下に、この作品表の抜粋を記載する。
作品50 パヴァーヌ:ピアノ曲。A.バンフェルトにより四手用ピアノ曲に編曲。随意に管弦楽と合唱で演奏。 出版社:アメル
作品78 シチリアーナ:チェロまたはヴァイオリンとピアノ。ピアノ独奏用。管弦楽曲。ミシュリーヌ・カーンによりハープに編曲。 出版社:第1版メツラ→アメル
出版社に注目したい。アメル社とはフォーレが存命時に作品の多くを出版していた会社だ。
半年ほど前に東京御茶ノ水の古書店街のワゴンセールで、偶然、フォーレのパバーヌとシシリエンヌのピアノ独奏版が載っている古い楽譜(全音楽譜出版社)見つけ300円で買った。
この楽譜の中に、All rights are reserved Hamell & Cie の記載がある。
この全音楽譜出版社版の楽譜は間違いなくオリジナルのものであろう。
フォーレの シシリエンヌOp.78は恐らく多くの方が一度は耳にしているに違いない。
テレビのコマーシャルでも何度か聴いたことがある。
シシリエンヌとは、イタリアのシシリー島の舞踊曲が起源であるが、フォーレのシシリアンヌは非常に洗練されており、優雅で、特に和声の使い方が素晴らしい。
フォーレのピアノ曲はかなりの数があるが、全曲を聴いてみると驚くほど作曲時期により曲想が異なることに気付く。
いや同じ時期でもこうも違うのかと思うほど、性格の異なる曲がある(例えば夜想曲第13番と舟歌第13番)。
フォーレのピアノ曲はバラードや主題と変奏を除き殆どが短い曲であるが、これほど完成度の高く密度の高いピアノ曲は他の作曲家に見られない。
パバーヌの時もそうであったが、シシリアンヌも演奏を聴くと、一種独特の気分になる。
「崇高な」、日常の中では感じ取れない何か、ずっと遠くににあるもの、上手く表現できないが、生々しい感情的なものではなく何か幻想的な最も美しい世界に通じるものを感じる。
演奏は先のピエール・アラン・ヴォロンダのものがお勧めだ。
Youtubeではピアノ独奏だけでなく様々な合わせ物があったが、ピアノ独奏はいい演奏が見つからなかった。
中間部の神秘的な部分はあまり強く弾かない方がいい。
フルートとハープの重奏。
管弦楽版。
随分前のことで記憶があいまいだが、フルートと弦楽の音をかすかに覚えている。
その後、ナクソスから出ているフォーレのピアノ曲集のCDを買って、その中の組曲「ペレアスとメリザンド」Op.80のピアノ編曲版、第3曲目のシシリエンヌを聴いたのが今から20年近く前だったと思う。
このCDの演奏者はピエール・アラン・ヴォロンダというピアニスト。
このCDにはパバーヌOp.50のピアノ版も収録されていたが、私はこの曲が大好きで何度も繰り返し聴いた(以前の記事に感想を記載)。
このパバーヌもシシリンヌもピアノ独奏版があるが、果たしてピアノ独奏版がフォーレのオリジナルなのか、他者の編曲なのかはっきりわからない。
ドワイアンやユボー、コラール、ヴァランタンなどフランスの代表的なフォーレ弾きの残したピアノ曲全集にもこれらの曲は収録されていない。
しかし、フォーレの息子の著作「フォーレ・その人と芸術」(音楽之友社刊)の巻末の作品表に、次のように記載されているのを見て、かなりの確率でフォーレ自身のピアノ版ではないかと思うようになった。
以下に、この作品表の抜粋を記載する。
作品50 パヴァーヌ:ピアノ曲。A.バンフェルトにより四手用ピアノ曲に編曲。随意に管弦楽と合唱で演奏。 出版社:アメル
作品78 シチリアーナ:チェロまたはヴァイオリンとピアノ。ピアノ独奏用。管弦楽曲。ミシュリーヌ・カーンによりハープに編曲。 出版社:第1版メツラ→アメル
出版社に注目したい。アメル社とはフォーレが存命時に作品の多くを出版していた会社だ。
半年ほど前に東京御茶ノ水の古書店街のワゴンセールで、偶然、フォーレのパバーヌとシシリエンヌのピアノ独奏版が載っている古い楽譜(全音楽譜出版社)見つけ300円で買った。
この楽譜の中に、All rights are reserved Hamell & Cie の記載がある。
この全音楽譜出版社版の楽譜は間違いなくオリジナルのものであろう。
フォーレの シシリエンヌOp.78は恐らく多くの方が一度は耳にしているに違いない。
テレビのコマーシャルでも何度か聴いたことがある。
シシリエンヌとは、イタリアのシシリー島の舞踊曲が起源であるが、フォーレのシシリアンヌは非常に洗練されており、優雅で、特に和声の使い方が素晴らしい。
フォーレのピアノ曲はかなりの数があるが、全曲を聴いてみると驚くほど作曲時期により曲想が異なることに気付く。
いや同じ時期でもこうも違うのかと思うほど、性格の異なる曲がある(例えば夜想曲第13番と舟歌第13番)。
フォーレのピアノ曲はバラードや主題と変奏を除き殆どが短い曲であるが、これほど完成度の高く密度の高いピアノ曲は他の作曲家に見られない。
パバーヌの時もそうであったが、シシリアンヌも演奏を聴くと、一種独特の気分になる。
「崇高な」、日常の中では感じ取れない何か、ずっと遠くににあるもの、上手く表現できないが、生々しい感情的なものではなく何か幻想的な最も美しい世界に通じるものを感じる。
演奏は先のピエール・アラン・ヴォロンダのものがお勧めだ。
Youtubeではピアノ独奏だけでなく様々な合わせ物があったが、ピアノ独奏はいい演奏が見つからなかった。
中間部の神秘的な部分はあまり強く弾かない方がいい。
フルートとハープの重奏。
管弦楽版。