今日(12/13)、埼玉県大宮ソニックシティ大ホールで、立教大学マンドリンクラブの第48回定期演奏会が開催され、聴きに行った。
この大宮ソニックシティ大ホールは今年の9月初めに行われたNHK全国学校音楽コンクール、関東甲信越ブロック大会が開催されたところでもある。かなり広いホールだ。
今日この演奏会に行く直接のきかっけとなったのは、プログラムに鈴木静一の曲があったからだ。
先日聴きに行った中央大学や法政大学工学部も同様に鈴木静一の曲を取り入れていた。
今日の立教大学マンドリンクラブのプログラムを見ると、第1回から第47回までの定期演奏会の全ての演奏曲目が記載されていた。
驚いたのは、第10回(1976年)から毎年必ず定期演奏会の曲目に鈴木静一の曲を取り入れてきたことである。
これは凄いことだと思う。私の母校のマンドリンオーケストラも1980年代終わりごろから鈴木静一の曲を定期演奏会で弾かなくなったように、鈴木氏の曲は時代遅れの曲ように扱われてきた感があるからだ。
立教大学マンドリンクラブは鈴木静一の曲に対し特別の思入れを持っているに違いにない。
またC.O.ラッタの「英雄葬送曲」も演奏回数が多いのが目についた。この曲は学生時代に演奏したことがあるが、素晴らしい曲である(下の写真はギター・パートの譜面の一部)。
さて今日の演奏曲目であるが。以下のとおり。
Ⅰ部
・黄昏前奏曲 作曲:D.ベルッティ
・夜想的間奏曲 作曲:R.クレパルディ
・歌劇「サムソンとデリラ」より”バッカナール” 作曲:C.C.サン=サーンス/編曲:小穴 雄一
Ⅱ部
・クラブオリジナル「夢のなか」 作曲:関花凛
・交響詩「比羅夫ユーカラ」(北征の史) 作曲:鈴木静一
Ⅲ部
・イスパニア・カーニ 作曲:P.マルキーナ/編曲:服部正
・ナポリ狂詩曲 作曲:R.カラーチェ/編曲:藤原美和
・交響曲第9番「新世界より}第四楽章 作曲:.ドヴォルザーク
Ⅰ部の 黄昏前奏曲と 夜想的間奏曲はマンドリン・オーケストラのオリジナル曲で1930年頃に作曲されたとのことであるが、初めて聴く。マンドリンの発祥地イタリアらしい優雅な曲想だ。
Ⅱ部の1曲目はサブ指揮者の女性自らが作曲したとのこと。アナウンスで紹介されたように疲れを癒してくれるような愛らしい曲。このように演奏者自らが作曲した曲をプログラムに取り入れるのは初めて見る。クラブ員たちの工夫と努力を垣間見た。
2曲目は鈴木静一の交響詩「比羅夫ユーカラ」(北征の史)。
この曲は以前、私のブログで紹介したので詳細は省略するが、終わり近くのクライマックスの前に奏でられる、何とも暗く悲しい旋律が印象的な曲である。
今日の演奏は、ソプラノ独唱を初め、フルート、木管、打楽器、ピアノ等を含め、総勢70人のフルメンバーでの演奏であった。
壮大に終わることの多い鈴木静一の曲の中でもこの曲は、静かに悲しく終る。生活を追われて滅亡したアイヌ民族の悲痛な叫びを見事に表現した曲だ。
Ⅲ部の ナポリ狂詩曲はめずらしい、マンドリン・ソロとマンドリン・オーケストラとの協奏曲であった。
ソロはコンサート・ミストレスであり、自らが編曲した力演であった。
最後はおなじみの「新世界より}第四楽章。クラシックの名曲を終曲にもってくるのは、私の大学時代のプログラミングとは趣が違っていたが、このスケールの大きな曲をほとんど乱れることなく弾き切った。
今回の立教大学も女性が主導となっていた。
指揮者はメイン、サブともに女性。コンサート・マスターも女性。コントラバスにも女性がいた。メンバーも女性が多い。そのせいか、私にはやや迫力、パワー、情熱といったものに物足りなさを感じた。演奏を見ていると男性陣にもっと頑張ってほしいと感じる。
マンドリン・オーケストラの曲には名曲と言える曲が限られており、プログラミングはどの大学でも苦労するようだ。
現代の作曲家がもっとマンドリン・オーケストラに目を向けて、コンサートで聴衆が大きな感動に包まれるような曲を作ってくれることを期待したい。
また、立教大学マンドリンクラブには、鈴木静一の曲を今後も定期演奏会の曲目として絶やさぬよう、是非お願いしたい。
この大宮ソニックシティ大ホールは今年の9月初めに行われたNHK全国学校音楽コンクール、関東甲信越ブロック大会が開催されたところでもある。かなり広いホールだ。
今日この演奏会に行く直接のきかっけとなったのは、プログラムに鈴木静一の曲があったからだ。
先日聴きに行った中央大学や法政大学工学部も同様に鈴木静一の曲を取り入れていた。
今日の立教大学マンドリンクラブのプログラムを見ると、第1回から第47回までの定期演奏会の全ての演奏曲目が記載されていた。
驚いたのは、第10回(1976年)から毎年必ず定期演奏会の曲目に鈴木静一の曲を取り入れてきたことである。
これは凄いことだと思う。私の母校のマンドリンオーケストラも1980年代終わりごろから鈴木静一の曲を定期演奏会で弾かなくなったように、鈴木氏の曲は時代遅れの曲ように扱われてきた感があるからだ。
立教大学マンドリンクラブは鈴木静一の曲に対し特別の思入れを持っているに違いにない。
またC.O.ラッタの「英雄葬送曲」も演奏回数が多いのが目についた。この曲は学生時代に演奏したことがあるが、素晴らしい曲である(下の写真はギター・パートの譜面の一部)。
さて今日の演奏曲目であるが。以下のとおり。
Ⅰ部
・黄昏前奏曲 作曲:D.ベルッティ
・夜想的間奏曲 作曲:R.クレパルディ
・歌劇「サムソンとデリラ」より”バッカナール” 作曲:C.C.サン=サーンス/編曲:小穴 雄一
Ⅱ部
・クラブオリジナル「夢のなか」 作曲:関花凛
・交響詩「比羅夫ユーカラ」(北征の史) 作曲:鈴木静一
Ⅲ部
・イスパニア・カーニ 作曲:P.マルキーナ/編曲:服部正
・ナポリ狂詩曲 作曲:R.カラーチェ/編曲:藤原美和
・交響曲第9番「新世界より}第四楽章 作曲:.ドヴォルザーク
Ⅰ部の 黄昏前奏曲と 夜想的間奏曲はマンドリン・オーケストラのオリジナル曲で1930年頃に作曲されたとのことであるが、初めて聴く。マンドリンの発祥地イタリアらしい優雅な曲想だ。
Ⅱ部の1曲目はサブ指揮者の女性自らが作曲したとのこと。アナウンスで紹介されたように疲れを癒してくれるような愛らしい曲。このように演奏者自らが作曲した曲をプログラムに取り入れるのは初めて見る。クラブ員たちの工夫と努力を垣間見た。
2曲目は鈴木静一の交響詩「比羅夫ユーカラ」(北征の史)。
この曲は以前、私のブログで紹介したので詳細は省略するが、終わり近くのクライマックスの前に奏でられる、何とも暗く悲しい旋律が印象的な曲である。
今日の演奏は、ソプラノ独唱を初め、フルート、木管、打楽器、ピアノ等を含め、総勢70人のフルメンバーでの演奏であった。
壮大に終わることの多い鈴木静一の曲の中でもこの曲は、静かに悲しく終る。生活を追われて滅亡したアイヌ民族の悲痛な叫びを見事に表現した曲だ。
Ⅲ部の ナポリ狂詩曲はめずらしい、マンドリン・ソロとマンドリン・オーケストラとの協奏曲であった。
ソロはコンサート・ミストレスであり、自らが編曲した力演であった。
最後はおなじみの「新世界より}第四楽章。クラシックの名曲を終曲にもってくるのは、私の大学時代のプログラミングとは趣が違っていたが、このスケールの大きな曲をほとんど乱れることなく弾き切った。
今回の立教大学も女性が主導となっていた。
指揮者はメイン、サブともに女性。コンサート・マスターも女性。コントラバスにも女性がいた。メンバーも女性が多い。そのせいか、私にはやや迫力、パワー、情熱といったものに物足りなさを感じた。演奏を見ていると男性陣にもっと頑張ってほしいと感じる。
マンドリン・オーケストラの曲には名曲と言える曲が限られており、プログラミングはどの大学でも苦労するようだ。
現代の作曲家がもっとマンドリン・オーケストラに目を向けて、コンサートで聴衆が大きな感動に包まれるような曲を作ってくれることを期待したい。
また、立教大学マンドリンクラブには、鈴木静一の曲を今後も定期演奏会の曲目として絶やさぬよう、是非お願いしたい。